July 31, 2008

学ぶのは誰?

Teachers open the door, but you must enter by yourself.
「先生が戸を開けてくれるが、自分で入らなくてはいけない」

 このたび出版した「道場主の英文法いじわる2択250」の各パートのトビラに掲載する英語の名言を探していた時に見つけたのがこの一文だったが、あいにく選に漏れたので、代わりにここで紹介することにした。
 以前にも書いたように、依存する者は何も得ることができず、それどころか、カモにされるだけで終わってしまう。そのことに関しては、受験生も例外ではなく、予備校に依存するばかりで自ら学ぶ姿勢を欠く者には、学力向上もなければ、合格もない。
 冒頭の英文は、自立の必要性と重要性を教える、実に示唆に富んだ名言であると思う。

  

Posted by eg_daw_jaw at 06:48Comments(3)TrackBack(0) エッセー・雑文など(予備校編) 

July 30, 2008

エリザベスクィーンが悲願の初勝利?!

 29日の園田競馬第8レース、ついにあのエリザベスクィーン(牝7歳)が166戦目で初勝利を飾った。
 レースを見たわけではないが、同馬は、6月17日の162連敗で、連敗記録を16年ぶりに更新した後も自己の記録を165まで延ばして、4番人気で臨んだ昨日は、スタート直後から2番手の好位置でレースを進め、3コーナー過ぎでやや置かれ気味になったものの、4コーナー手前から盛り返し、直線半ばで、逃げている馬をとらえて、半馬身差でゴールしたという。
 買っても「当たらない」と大多数の人が思っているエリザベスクィーンの単勝式馬券は、「<車に>当たらない」という験(げん)かつぎで交通安全お守りとして重宝されるので、当然1番人気かと思いきや4番人気とは意外だった。
 それにしても165連敗までしていた馬が、166戦目に勝ったのは、記録の更新が途絶えたという点では残念な気がしないでもないが、関係者にとってはめでたいことに違いあるまい。
 諦めなければ夢は叶う、とは限らないが、諦めたら夢は叶わない。同馬の場合は、諦めないことによって夢が叶ったのだから、それを素直に祝福したいと思う。アッパレ、よくやったぞ、エリザベスクィーン!

) 園田競馬場は、兵庫県尼崎市にある。

  
Posted by eg_daw_jaw at 06:43Comments(0)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

July 29, 2008

過去の経験≠過去までの経験

 私は10代の時にオーストラリアへ行ったことがある
→I (   ) to Australia when I was in my teens.
 A. had been  B. have been  C. have gone  D. went

 「行ったことがある」が現在までの経験なら、現在完了形の B. have been が正しいが、ここは、それには当てはまらない。
 なぜなら、when I was in my teens「私が10代だった頃に」とはっきり断っている以上、現在までの経験ではなく、過去の経験だからにほかならない。
 
(正解) D. went 

 ところが、この件で、「過去の経験なのに、なぜ過去完了形の A. had been ではいけないんですか」という質問が頻出する。
 それは、明らかに「過去の経験」を「過去までの経験」と混同している。
 ここは、when I was in my teensは過去の期間を示すが、その期間中に「オーストラリアへ行った」わけだから、単純過去形went を用いる、というだけのこと。
 それに対して、次の例のように、過去に何かがあって、その過去の時点までに「オーストラリアへ行ったことがあった」のであれば、過去完了形を用いる。

 cf. I had been to Australia several times by the time I graduated from university.
    「私は、大学卒業時までに数回オーストラリアへ行ったことがあった」(大学を卒業した過去の時点までの経験

 以上の理屈を次の例で再確認するとよい。 

 (a) He lived in Paris for five years when he was young.
    「彼は、若い頃5年パリに住んだことがある」 
    (for five yearsは、when he was youngが示す過去の期間の中の5年)
 (b) He had been in Paris for five years when he got married.
    「彼は、パリに来て5年経った時に結婚した」 
    (for five yearsは、when he got marriedが示す過去の時点までの5年)

(特訓・英文法道場・第2講のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 08:48Comments(3)TrackBack(0) 講習会・英文法道場 

July 28, 2008

tellの目的語の適否

 テキストでは、He didn't mention about the accident to me.という誤文をHe didn't mention the accident to me.と訂正する問題として掲載されていたが、mentionの代わりにtellを用いるならどうなるかを考えて、次のような5択問題を作ってみた。

4択問題(不適切なもの)

He didn't tell me (   ).
 A. about the accident  B. anything about the accident
 C. the accident  D. the truth about the accident
 
 tell me「私に話す」の後に、「…」というもう一つの目的語を伴う場合に、その目的語となる名詞は何でもOKというわけではない。
 anythingのような代名詞that節疑問詞節、そしてthe truthnews、さらにはstorynameなどならよいが、C のthe accidenttell目的語としてはふさわしくない。
 ただし、A のように、tell me「私に話す」の後に、「…」という目的語の代わりに、about the accident「その事故について」という副詞句をつけ足すのは正しい。

 A. 彼は、私に事故について話さなかった。(○)
 B. 彼は、私に事故について何も話さなかった。(○)
 C. 彼は、私に事故話さなかった。(×)
 D. 彼は、私に事故についての真相を話さなかった。(○)

 (正解) C (不適切なもの)

 正否の理由を訳文から感じ取ってほしい。

(入試英語・前期重要テーマ総整理<文法・語法>のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 08:16Comments(2)TrackBack(0) 特別授業 

July 27, 2008

特訓・英文法道場Dー3@千葉が終わって

 受講者アンケートに書かれた数多くのコメントを見る限り、ごく一部の例外を除いて大半の受講生が受講に成功していることがわかるが、特に「丸暗記厳禁主義」の効用を示す記事には、道場主冥利に尽きる喜びを覚える。

暗記による文法がいかにダメであるか実感しました。この4日で受ける前よりは理屈の文法に変われました。これからもしっかり考える英文法を学んでいきたいと思います。

この講座で文法の丸暗記がいかに効率が悪く、おもしろ味がないかが実感できました。文構造を丁寧に説明してくれたので、考えることが楽しくなり、正解に至るまでの自信がつきました。分からないまま、あやふやなままで「覚える文法よりも「考える文法を土台に、今よりもっと賢くなるよう頑張ります。

◎英文法への苦手意識がだいぶやわらいだ気がします。前はただ暗記するだけのものと思っていたので、全然やる気がしませんでしたが、理解をすることでちゃんと頭の中にも入ってくるし、とても充実した4日間でした。ありがとうございました。・・・

◎今まで「なんとなく」だったところが、よくわかるようになりました。とても充実した12コマでしたが、暗記がないためか全く重く感じませんでした。4日前に比べてとても成長しました! 明日はちょうどマーク模試があるので、とても楽しみです。・・・

◎この講座を受講して後悔しました。今までの自分はなんか無駄な英語の勉強方法をしてきたのだろうかと。ここまで納得できる英文法があるなんてどうして知らなかったのだろう。・・・

◎通常授業にひき続き、道場主の授業を受けられてよかったです!暗記するしかないと思っていたことにも全てちゃんと説明がつく理由があることがわかりました。復習にすごく時間がかかってしまいましたが、力がついたと思います!・・・

自宅で予習、教室で復習という2本立てを、この4日間しっかりやり通したことで、「やればできる!」という自信がつきました!! また道場主の授業は「どうしてそうなるのか」という理論を教えていただけたので、以前に自分1人で勉強した際はただ覚えようとしていたことも、すーっと自然に頭に入りました!!・・・

1講座で3講座というのはウソです。9講座分以上の価値があります。本当に4日で全文法分野にすることができたし、ちょうど忘れてたり、覚え忘れてたりするポイントをピンポイントについてくる問題は文句のつけ所がありません。例文の最少の量でポイントをおさえてて憶えやすかった。今までの英文法の勉強に時間かけてたのがバカらしく思えた。・・・

 9講座分以上だとすれば、1万8千円を超えるの受講料を払って、17万円近いものを得たことになる。
 それに対して、十分な予習を省いて受講したために、まったく理解できないままに終わった場合は、1万8千円強も出してわずか千円のテキストを1冊手にしただけのようなものになってしまう。
 同じ1万8千円強で17万円分に近い買い物をするか、それとも千円のものしか得られないか、この違いはとてつもなく大きく、単純に計算しても 170:1 の差に相当する。

  
Posted by eg_daw_jaw at 09:04Comments(4)TrackBack(0) 講習会・英文法道場 

July 26, 2008

beforeの後は肯定文

 私たちが昼食を終えないうちに彼が現れた。
→○He turned up before we had finished lunch.
 ×He turned up before we hadn't finished lunch.

 「終えないうちに」が否定だからといって、before以下を否定文にしてはいけない。
 「『我々が昼食を終えていなかった』より前に」では、存在しなかった行為と比べることになるので、比較そのものが成り立たない。
 比較の対象となるbefore以下は存在した行為を表すべく肯定文でなくてはならず、構造通りの直訳は「『我々が昼食を終えてしまう』より前に」となる。
 ただし、次の文体なら、「私たちは昼食を終えていなかった」は比較の対象ではないので、ためらわず否定文を用いることができる。。
 
 cf. We hadn't finished lunch when he turned up.

 以上のことは、授業で説明したにもかかわらず、説明不足だったせいか、理解不十分なために授業後に質問されることが多かったので、改めて書いてみた。

(特訓・英文法道場・第9講のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 07:50Comments(0)TrackBack(0) 講習会・英文法道場 

July 25, 2008

昼食時の講師室は講師食堂

 講師室で食事中の講師のところに「先生、質問してもいいでしょうか」とやってくる受講生が意外に少なくないが、本人にはまったく悪気はなく、「いいでしょうか」と了解を求めるだけで礼は尽くしているつもりらしい。
 ふつうの常識では、人が食事をしているときに他者が自分の都合でそれを中断する権利はなく、たとえ「お食事中で済みませんが」と断るからといって、それが許されるものではない。
 現に、いくら無遠慮で図々しい芸能レポーターでも、レストランで食事中の俳優やタレントに取材するのは控える。
 それを考えれば、たとえ受講料を払っているからといって、食事中の講師に質問をするという行為は、大いに常識を欠く無礼と言わざるを得ない。
 講師室で食事中の講師に質問することを躊躇(ためら)わない受講生でも、食事をしている場所が街中のレストランなら、さすがに同じことをするとは思えない。
 この際、昼休みに限って、講師室に「講師食堂」の立て札でも出せば、効果は覿面(てきめん)かもしれない。
 講師が食事中に質問をするのは、相手の立場でものを考えることができない、言い換えれば、客観的な思考ができない証拠とも解されるが、そうだとすれば、そうした思考が不可欠である勉強のためには、甚だ忌忌(ゆゆ)しきことであるに違いないので、該当者は、深く反省して改めてほしいと思う。

  
Posted by eg_daw_jaw at 07:10Comments(5)TrackBack(0) エッセー・雑文など(予備校編) 

July 24, 2008

hardly ... when ≠ no sooner ... thanを大相撲に譬えて

(a) Hardly had she left the house when it began to rain.
  「彼女が家を出るか出ないかのうちに、雨が降りだした」
(b) No sooner had she left the house than it began to rain.
  「彼女が家を出ると同時に、雨が降りだした」

 (a)は、「彼女が家を出るという行為が、まだほとんど完了しきっていなかったその時に雨が降りだした」ということだから、「彼女が家を出るか出ないかのうちに、雨が降りだした」となる。
 これが大相撲なら、「彼女が家を出たのが先か、雨が降りだしたのが先か、ほぼ同体ではないかと物言いがつき、協議いたしました結果、『取り直し』と決定いたしました。パチパチパチ」となるくらいに際どい。
 それに対して、(b)は、「彼女が家を出ると同時に、雨が降り出した」とはいうものの、実際は「彼女が家を出た直後に、雨が降りだした」わけだから、こちらはたとえ物言いがついたとしても、「行司軍配通り、『彼女が家を出た』の勝ち、と決定いたしました」となるし、また、そもそも物言いはつかない。
 このno sooner ... thanは、as soon asを用いて、次のように言い換えることができる。

 cf. As soon as she left the house, it began to rain.

 ところで、準否定の副詞に当たるhardlyを用いるhardly ... whenの文は、否定の副詞であるnotを用いる次の文と同タイプであると考えられる。

 cf. She hadn't walked an hour when it began to rain.
    「彼女が1時間と歩かないうちに、雨が降りだした」
    (←彼女は1時間と歩いていなかったその時に雨が降りだした)

  
Posted by eg_daw_jaw at 06:28Comments(8)TrackBack(0) 講習会・英文法道場 

July 23, 2008

シネマ歌舞伎:ふるあめりかに袖はぬらさじ@丸の内ピカデリー

 「ふるあめりかに袖はぬらさじ」は、「紀ノ川」、「華岡青洲の妻」、「恍惚の人」、「複合汚染」などで有名な有吉佐和子が、「亀遊(きゆう)の死」という短編小説として発表したものを、文学座の杉村春子を主役のお園にあてて自ら戯曲として書き下ろしたのが始まりだったという。
 杉村春子は88歳の時までお園を演じ続けたが、玉三郎は、杉村の初演から16年後にお園を初めて演じ、今や御本家(ごほんけ)を凌ぐ公演回数らしい。
 もっとも、歌舞伎役者だけで演じる形になったのは5年ほど前とのことで、昨日観たのは、昨年の歌舞伎座での公演を高性能カメラで撮影したものだったが、舞台で観るのを凌ぐのではないかと思われる迫力だった。
 主役であるお園玉三郎に加えて 、勘三郎七之助獅童福助三津五郎弥十郎など、ふだんなら主役で登場する面々が、脇役や端役で惜しげなく登場する贅沢な舞台が、映画になるとわずか2,000円で観られるのだから嬉しい。しかも映画館は座席が広くて楽だからいっそう得をした気分になる。
 玉三郎の舞台を先日歌舞伎座で堪能したばかりだったが、このたび、友人の薦めで観たシネマ歌舞伎で改めて玉三郎の凄さを実感することになったのは思わぬ収穫だった。
 今度は、ぜひ舞台で同じものを観てみたい。

 ついでながら、原作者の有吉佐和子を「笑っていいとも」(フジTV)のテレフォン・ショッキングで見たことがあるが、それから間もなくして亡くなったのが昭和59年だという。玉三郎お園を観ることもなく。

  
Posted by eg_daw_jaw at 06:58Comments(0)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

July 22, 2008

非文には文意はない

  彼女は20代の頃は女優だったようだ。
→×She seems that she was an actress when she was in her twenties.(誤文

 この誤文は、Sheから始まる形ならto不定詞を用いて、また、that節を用いるならitを主語にして、それぞれ次のように訂正する必要がある。

→○(a) She seems to have been an actress when she was in her twenties.
   (b) It seems that she was an actress when she was in her twenties.

 過去の時を表す副詞節に当たるwhen she was in her twentiesは、(a)ではto have been ...を、そして(b)では
was ...を修飾する。
 (a)のto have beenは、seemsが示す現在から見て、それ以前、つまり過去を示す。
 従って、She seems to have been ...は、「彼女は…だったようだ」となるが、これがもし、She seemed to be ...なら、「彼女は…であるようだった」だから、まったく別ものになる。
 それは当然だからよいが、冒頭の誤文について、「では、この文の場合はどういう意味になりますか」という質問を受けたのは意外だった。
 単に文意が違うだけの文なら、どう違うかを説明することができるが、根本的な誤文、つまり非文には文意はないので、「どういう意味になりますか」という問いをしても虚しいのは言うまでもない。

(特訓・英文法道場・第4講のオマケ話)
 
  
Posted by eg_daw_jaw at 08:44Comments(0)TrackBack(0) 講習会・英文法道場