October 31, 2008

北海道がロシア領になっては困る

4択(不適切なもの)

Sapporo lies (  ).
 A. in the north of Japan  B. to the north of Japan
 C. to the north of Tokyo  D. north of Tokyo

 in the north of ... は「…の北部に」、そして、to the north of ... は「…の北方に」で、to the を省いて、単に north of ... だけで済ませることもできる。

 そこで、前者なら、Sapporo lies in the north of Japan. 「札幌は日本の北部にある」、そして後者なら、Sapporo lies (to the) north of Tokyo. 「札幌は東京の北方にある」となる。
 もしも、Sapporo lies to the north of Japan.「札幌は日本の北方にある」としようものなら、「おいおい、札幌はいつからロシア領になったんだ」ということになる。
 北方領土を返還するどころか、逆に、札幌を含む北海道まで分捕って自国の領土にしてしまったか。あくどいロシアならやりかねないが、そんなことがあっては困る。

(正解) B(不適切なもの)

 決して難問ではないが、筋の悪い選択肢を含む問題が多い中にあって、久々の良問だったので、扱ってみた次第。

(英文法実戦演習S・第8章のオマケ話)

  

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October 30, 2008

「比較」の勉強が「面白くて楽しい」と言えるように

 「比較」の勉強は、ちゃんとやると面白くて楽しいが、いいかげんにやると、辛くて苦しい。
 その差は合否の差になりかねないので、ぜひ合格できるように、「『比較』の勉強が面白くて楽しい」と余裕で言えるように、ちゃんとやってほしい。
 そういう話をしてから始めた「比較構文」だったが、基本編はよかったものの、次の課の応用編の時に、あるクラスで辛そうな顔をしている受講生がかなりいそうに思えたので、「そんな辛そうな顔をしているとこっちが不安になる」とつい言ってしまったが、その効があったか、少し明るい顔になった。
 その後のいくつかのクラスでは概ね辛そうではなかったので安心したが、それで気が緩んだか、別の日にまた辛そうなクラスに遭遇することになった。
 
(a) He is taller than any other student in this class.
   「彼は、このクラスの他のどの生徒より長身である」(A>B)
(b) No other student in this class is as tall as he is.
   「このクラスで、彼ほど長身の生徒はいない」(B<A)
(c) No other student in this class is taller than he is.
   「このクラスで、彼より長身の生徒はいない」(B≦A)
   (ただし、多くの人は(B<A)のつもりでこう言う)

 (a)と(b)では、彼が身長ランキングで単独首位であることを示しているが、それに対して、(c)では、彼と身長が等しい生徒が他にもいるのでプレーオフでもしなくてはいけないことになる。
 実際には、この(c)を(b)と同義のつもりで用いる人が多いが、それは、「100未満」のつもりで「100以下」と言う人が多いのに共通した現象に違いない。
 もちろん、「100以下」は(≦100)だから100を含むが、多くの人は「100未満」(<100)のつもりで「100以下」と言う。
 次の例についても同様。

(d) Time is more precious than anything else.
   「時間は他の何よりも貴重である」(A>B)
(e) Nothing is as precious as time.
   「時間ほど貴重なものはない」(B<A)
(f) Nothing is more precious than time.
   「時間より貴重なものはない」(B≦A)
   (ただし、多くの人は(B<A)のつもりでこう言う)

 こうした説明に辛そうな顔をするのが文系の受講生ならまだしも、理系だったりすると、説明しているこちらが不安になる。
 現に授業をやりながら、かなり凹んでしまったが、2日後、別件で質問に来た受講生と話したことで元気を取り戻した。
 
道場主:ところで、「比較」の勉強は、辛い方?それとも楽しい方?
受講生:楽しいです。
道場主:そりゃあよかった。
受講生:「比較」だけでなく、先生の授業はいつも楽しいです。
道場主:そりゃあすごい。僕の授業が楽しいと言えるのは、勉強が健全である証拠だよ。
受講生:ホントですか。
道場主:僕の授業が辛いようでは見込みがないけど、楽しいと言うだけの余裕があるのは、勉強がうまくいってるってことだからな。
受講生:そう言われると嬉しいです。
道場主:そう言われるとこっちも嬉しいよ。

 受講生の全員が「比較」の勉強を何とか乗り切って、このように「面白くて楽しい」と余裕で言えるようになってほしいと思う。

(和文英訳S/H・第19章のオマケ話)

  
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October 29, 2008

原稿を書く暇はなくても

某若手講師の結婚披露宴でたまたま隣の席に座った超多忙講師との会話。

道場主:やあ、久しぶり。
超多忙講師:そうですね。今度、また飲みにいきましょうよ。
道場主:それはいいけど、模試の原稿をあれだけ抱えていて、飲みに行く(ヒマ)なんかあるの?
超多忙講師:飲むはいくらでもありますよ。
道場主:それは意外だなあ。
超多忙講師:原稿を書くがないだけです。飲むならいくらでもあります。
道場主:なるほど、そういうことか。
超多忙講師:そうです。そういうことです。
道場主:じゃあ、今度誘うよ。模試の編集部には内緒で。
超多忙講師:はい、ぜひ。

 「」といえば、30数年前に実際にあった次のやりとりを思い出した。

O:ですか。
N:だよ。
O:じゃあ、この仕事を手伝ってくれませんか。
N:だけど、生憎あんたの仕事を手伝うはないな。

 OとNは、もちろん長嶋ではない。その後、Oは外交官に、そしてNは大学教授になった。

  
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October 28, 2008

挨拶をする人、しない人

 同じ職場で働く者であれば、出勤時に互いに「おはようございます」、「こんにちは」、または「こんばんは」、そして退出時には「お先に失礼します)」に「お疲れさまでした)」と声を掛け合うのが大人の世界の常識だと思うが、たまに、この常識の範囲外の人がいる。
 無言で出勤して、無言で帰っていく人、「おはようございます」や「こんにちは」、または「こんばんは」の挨拶にしぶしぶ鸚鵡返しに答えることはあっても、自分の方からは決して挨拶をしない人、さらに、「おはようございます」や「こんにちは」、または「こんばんは」と声を掛けても返事すらせず、また、「お先に失礼します」の声に「お疲れさまでした)」の一言もなく、知らんぷりを決め込む人が、少数とはいえ存在する。
 そういう人に対しては、やがてこちらも無視するという策を採らざるを得なくなるが、それでも、そういう人と顔を合わせなくてはならない日は、苦痛でたまらない。これは、挨拶に応じない人に対して挨拶することをやめるのは、こちらの挨拶が無視されること以上に、心地悪いことであるからに違いない。
 挨拶をしない人、または返さない人は、親からいったいどういう躾(しつけ)を受けてきたのだろうかといつも思う。
 こちらが挨拶をしても決して応じない人に対しては、もはや相手にしないという対処法があるからよいが、年配の同僚が年下の人に「こんにちは」と挨拶しているのに、年下の方がそれを無視して返事すらしないという場面を目撃するようなことがあると、人間ができていないせいか、自分の挨拶が無視されたとき以上に憤りを覚える。

  
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October 27, 2008

比較級・最上級とtheの有無

(a) My brother is two years older than I am.
   「兄は、私より2つ年上です」

(b) He is the older of the two brothers.
   「彼は、2人兄弟の兄の方です」

 (b)のように、比較級the を伴うものを例外的な用法だと思ってはいけない。
 もし、そう思うとしたら、the をつけるのは最上級の専売特許だと思い込んでいるからにすぎない。
 本当は、比較級でも最上級でも、それが限定用法(名詞を修飾する用法)の形容詞である場合は、修飾される名詞特定であれば the をつける必要がある (ただし、a taller boy than my brother「私の兄より長身の男子」は、修飾される名詞が不定なので the ではなく a をつける)。

(c) He is the oldest of the three brothers.
   「彼は、3人兄弟の長兄です」

 the oldest brother of the three brothers 「その3人兄弟のうちで最年長の兄弟」は、ただ1人に特定されるので the をつけるが、brother と brothers がダブるので、たまたま1つめの brother を省いた結果、the oldest of the three brothers となっただけだから、もちろん2つ目の brothers の方を省いて、the oldest brother of the three としてもよい。
 比較級を用いる(b)の場合も理屈は同じで、the older brother of the two brothers 「その2人兄弟のうちで年長の方」は、ただ1人に特定されるので the をつけるが、brother と brothers がダブるので、たまたま1つ目の brother を省いた結果、the older of the two brothers となったが、2つ目の brothers の方を省いて、the older brother of the two とすることもできる。

 一方、(a)で the がつかないのは、older叙述用法補語として名詞を説明する用法)だからで、主語となっている my brother という名詞を主格補語(SVCのC)として説明しているだけの形容詞に the のような冠詞の出る幕はない。
 そのことは、最上級でも変わらない。

(d) My brother is happiest when he is reading.
   「兄は、読書しているときが一番楽しい」

 This lake is deepset here. 「この湖は、ここが1番深い」で、the がつかないのを例外的な用法だと思っていたかもしれないが、これも叙述用法だから、the をつける理由がないというだけのこと。

 以上を整理すると、要するに(a)と(d)は叙述用法だから the をつける理由がないが、限定用法の(b)と(c)では、修飾される名詞がただ1人に特定されるので、不定冠詞a ではなく、定冠詞the をつける、ということになる。

 改めて用法別に整理するとこうなる。

[1] 叙述用法

 (a) My brother is two years older than I am.
    「兄は私より2つ年上です」(主語である brother を主格補語として説明)
 (d) My brother is happiest when he is reading.
    「兄は、読書しているときが一番楽しい」(主語である brother を主格補語として説明)

[2] 限定用法

 (b) He is the older of the two brothers.
    「彼は、2人兄弟の兄の方です」(省略された brother を修飾
 (c) He is the oldest of the three brothers.
    「彼は、3人兄弟の長兄です」」(省略された brother を修飾

(和文英訳S/H・第18章のオマケ話)

  
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October 26, 2008

25年ぶりの奥入瀬渓流

 全休の金曜日と夜だけ仕事がある土曜日という2日を利用して、飛行機で行って新幹線で戻ってくるという慌(あわただ)しい旅とはいえ、25年ぶりに八甲田山奥入瀬渓流十和田湖と約5時間かけて車で巡ってきた。
 あいにくの雨天ではあったが、それもまた一興。
 タクシー・ドライバーの高間舘(たかまだて)氏が導くままに訪れた青森自然公園:ねぶたの里で、ねぶた会館に展示されている、いく体もの見事なねぶたを生まれて初めて間近に見ることができたのは思わぬ拾い物だったが、続いて訪れた八甲田山で、ブナ林の落ち葉の絨毯の上を歩いた時には、これが晴天の時の乾いたサラサラした落ち葉だったらどんなによかっただろうかと、さすがに悔やまれた。
 それでも、奥入瀬に下っていく途中で巨大なと対面した時には、これだけの立派なを見ることができるのも雨のお陰と考えて気を取り直した。
 奥入瀬紅葉(こうよう)は、温暖化のせいか、10月末にしてはやや遅れ気味とはいえ、前に訪れた25年前と変わることのない木々と再会できただけでも嬉しく、何度か車を降りて遊歩道を歩いた。
 八甲田山から下ってきたせいで、十和田湖に向かう奥入瀬渓流沿いの道も同じく下り坂であると思い込んでいたために、十和田湖に流れ込むはずの渓流が、逆に十和田湖から流れ出しているのが不思議でならなかったが、もちろん水が低きから高きに流れるはずはない。下り坂だと思ったのは錯覚で、実は上り坂だった。
 十和田湖に着くと、子の口(ねのくち)から乗船して、休屋(やすみや)の桟橋で下船するまで50分間の遊覧。前に来た時は、湖岸にまるで大海のような荒い波が打ち寄せていたが、今回は、まったく別の湖ではないかと思うほど波穏やかだった。
 ところで、十和田湖はすべて青森県内にあると思っていたが、実は3分の2が秋田県に属しているということを今回の旅で初めて知った。事実、泊まる宿の所在地も秋田県だった。
 それはともかく、宿の食事は、概ね味が濃くて塩分過多は否めなかった。
 青森県は日本全国で平均寿命が最短であるというが、塩分の摂取過剰が原因に違いない。その点では、秋田も青森と大差ないのではないか。
 翌朝はホテルの送迎用マイクロバスで休屋まで送ってもらい、そこからバスで八戸へ向かったが、途中までは奥入瀬を下っていくので、前日の復習ができるのが嬉しい。また、金曜日とは打って変わって土曜日は好天に恵まれ、木漏れ日(こもれび)を見ながら、「やっぱり奥入瀬はこうでなくては」という思いを強くしたが、同時に、今度は新緑の季節に来るのも悪くないなと、ふと思った。


追記

 十和田湖の遊覧船に乗船中、ある地点に来た時に、This lake is deepest here.にあたる観光案内の放送があった。もちろん日本語で。
 具体的な深度は、確か「326メートル」と言っていたと記憶するが、それは何と東京タワーの高さにほぼ相当する。

  
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October 25, 2008

知らない単語が気にならないレベルを目指せ!

 「単語が覚えられないんですけど、どうしたらいいでしょうか」と問うのは、肝心の英文を読むことを怠って、単語集でむりやり単語だけ覚える勉強に終始していることを自ら証明している。
 結論から言うと、その勉強法を続ける限り、問題は永遠に解決しない。
 単語のことが気になるのは、英語を勉強しないで、単語の勉強ばかりしているからにほかならないので、それで運良く単語が覚えられたとしても、英語の勉強をしているわけではないので、英語力は上がらず、従って、単語テストでは点が取れても、英語の試験で点が取れるようにはならない。
 何度も繰り返し言うように、文法の基礎知識を身につけて、それを土台に英文を読み、必要に応じて紙の辞書をマメに引いて、貪欲に知識を吸収していけば、学習量に比例して英語力は上がり、また、それに比例して単語の知識も増えるのは必定。
 十分に学習量を積めば、知識も増えて、知らない単語が気にならなくなる。それこそが、第一志望に合格するレベルと言って差し支えない。
 いつまでも単語教にすがって、その信徒でいる限り、邪教のカモになるばかりで、永遠に救われることはない。
 単語のことが気になるレベルを脱して、知らない単語が気にならないレベルに達するためには、単語教という邪教から直ちに脱退するのが先決と知るべし。

  
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October 24, 2008

言い得て妙

 にとって(  a  )は、(  b  )のために支払う代償
 にとって(  b  )は、(  a  )のために支払う代償

 このような趣旨の記事をある本で見つけて、「言い得て妙(うまいことを言うもの)だなあ」と思った。
 これは、もちろん(  a  )のある一面しかとらえていないとしても、その一面については見事に言い当てていて、(  a  )も(  c  )も根は同じではなかろうかと思わずにはいられなかった。
 もちろん特定単数が対象の(  a  )と、不特定複数が対象の(  c  )という違いはあるとしても、どちらも経済力を介して成立するものであるというところが面白い。
 確かに、男が(  a  )をエサに女に(  b  )を迫り、女が「(  a  )してくれるならいいわ」と応じる話ならあるか。


 以上は、「『キツネ』は fox で、『6』は six。では『あれ』は?」のようなはぐらかし問題正解that)ではない。
 はぐらかし問題といえば、「なめられると立つものは何?」というものもあるが、正解はもちろん「」。「立つ」とは言ったが、「勃つ」とは言っていない。
 そして、最後にもう一つ。

 身体の器官の一部で、興奮すると100倍にも膨張するものは何?

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October 23, 2008

レベッカって誰?

 その昔、中学校入学時に使った英語の教科書の題名は、Jack and Betty だったと記憶するが、それは日本語における「太郎君と花子さん」のようなものだと思っていた。
 ところが、後になって、JackBetty も正式名ではなく、JackJohnJacob、または James の、そして BettyElizabeth の愛称であることを知った。
 これでは、日本語なら「太郎君と花子さん」ではなく、例えば「たろくんとはなちゃん」のようなものではないか。
 Elizabeth には、Betty の他に BethLiz、さらには Eliza などいくつもの愛称があって、女優のエリザベス・テーラーリズと呼ばれる。
 また、エリザベス女王が公の席で my husband and I と言うところの my husband は、女王のことを家では BettyBeth と呼んでいるのだろうか。
 ちなみに、PeggyMargaret の愛称にあたる。
 イギリスの首相で「鉄の女」と言われたマーガレット・サッチャーには、Margaret という可憐な名前は似合わないが、ペギー・サッチャーなら、まだ納得できる。
 また、「なーんごーくーとーさーをーあーとにーしーてー」の歌で知られる歌手のペギー葉山マーガレット葉山と言い換えると、とても同一人物とは思えないが、何かカリスマ美容師の名前のように聞こえるところが面白い。
 ついでに、Aggie は、AgathaAgnes の愛称。
 「オリエント急行」のアガサ・クリスティーアギー・クリスティーとなるが、これは、チャールズ・チャップリンチャーリー・チャップリンと呼ぶようなもの。
 そして、30数年前に「おっかのうーえ、ひっなげしーのはーなでー」でデビューした香港出身の美少女歌手だった陳美齢は、アグネス・チャン改めアギー・チャン
 もう一つついでに、KateCateKatherineCatherine のこと。
 Cate なら女優のケイト・ブランシェットがいるが、cake(ケイク)のような二重母音は日本語では長母音で「ケーキ」と表記するのがふつうであるのに、Cateに関してはなぜか「ケート」ではなく二重母音のまま「ケイト」と表記する。
 そういえば、あのキティちゃんKitty)も、もとを正せばキャサリンKatherine/Catherine)だったが、「ご当地キティ」、改め「ご当地キャサリン」では可愛くない。
 さて、ここでクエスチョン
 売れっ子の某女性テレビタレントは愛称を名乗っているが、本名を Rebecca (リベカ)「レベッカ」と言う。さて、それは誰でしょう。答えは、もちろん「スザンヌ」ではない。

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October 22, 2008

thanの品詞は?

(a) My brother is two years older than I am.「兄は、私より2つ年上です」
(b) His wife earns more money than he does.「彼の妻は、彼より稼ぎが多い」

 「than は、(a)では接続詞であるが、(b)では関係代名詞である」などということを、まるで鬼の首でも取ったかのように、誇らしげに語ったところで、ほとんど意味も価値もない。少なくとも英米人は、「これは接続詞、これは関係代名詞」と意識して区別しながらしゃべってはいない。あいにく英米人になった経験がないので、本当はどうかわからないが、きっとそうに違いない。
 確かに、(b)は、His wife / earns / more money than(O) he(S) does(V). と区切れば、than は、much の比較級を含む more money を先行詞とする、目的格の関係代名詞であると解することができるが、だから、どうしたというのだ。
 英文法道場の流儀では、そういう実益のない議論はしない。
 (a)も(b)も、次のように考えれば、than には何の違いもない。

(a) My brother(S1) is(V1) two years (C1)older than(C2) I(S2) am(V2).

(b) His wife(S1) earns(V1) (O1)more money than(O2) he(S2) does(V2).
 
 言ってみれば、(a)の older than も、(b)の more money than も、1番村と2番村をつなぐ橋のようなもの。
 そして、たまたま(a)では、橋が1番村の C 地区と、2番村の C 地区をつないでいるが、(b)では、1番村の O 地区と、2番村の O 地区をつないでいると考えればよい。
 では次の例はどうか。

(c) Even if you are ill, don't take more medicine than is necessary.
  「たとえ病気でも、必要量を超える薬を飲んではいけない」

 Even if you are ill, don't take(V1) (O1)more medicine than(S2) is(V2) necessary(C2).

 これは、橋が1番村の O 地区と、2番村の S 地区をつないでいると考えることができる。
 C 地区と C 地区をつなぐ(a)や、O 地区とO 地区をつなぐ(b)と違って、(c)では O 地区と S 地区という互いに異なる地区をつないでいるところが、馴染みにくいかもしれないが、そのうち慣れるから大丈夫。

(高3早慶上智大英文法・第18章のオマケ話)

  
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