June 30, 2010

分詞形容詞の基本原理

 形容詞の用法には、主語目的語となっている名詞について、それぞれ主格補語目的格補語として説明する「叙述用法」と、修飾語として説明する「限定用法」がある。
 どちらの用法であっても、名詞について説明するという役割には違いがないので、それぞれの名詞にふさわしい形容詞を用いなくてはいけない。
 それは、動詞から生まれた「分詞形容詞」についても例外ではない。

(a) That was a very exciting [match].
   「それはすごく熱狂的な試合だった」(限定用法
(b) The [spectators] were very excited.
   「観客はすごく熱狂していた」(叙述用法

 excite熱狂させる」という他動詞現在分詞である exciting は「熱狂させる」という能動側の、そして過去分詞である excited は「熱狂させられる」という受動側の名詞を説明するものになる。
 (a)では、修飾される [match] は「<観客を>熱狂させる」という能動側にあたるので exciting を「限定用法」の形容詞として用いているが、(b)では、[spectators] は「<試合を観ることによって>熱狂させられる」という受動側なので excited を「叙述用法」の形容詞として用いている。
 以上のように原理は実に単純なので、そこさえ理解しておけばいくらでも応用することができる。

 No [topic] is interesting if [you] are not interested.
  「いかなる話題であれ、本人に興味がなければ興味深くはない」(叙述用法

 [topic] は「<人の>興味を引く」という能動側に、そして [you] は「<話題に>興味を引かれる」という受動側にあたる。

(英文法S/H・第10章のオマケ話)


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Posted by eg_daw_jaw at 06:58Comments(13) 通常授業 

June 29, 2010

言い得て妙

 確かテレビのクイズ番組だったと思うが、「ある国際会議に遅刻したために自分の発言に許される時間がもはや半分しか残っていないというときにどうするか」という問いの答えとして、アメリカ人ならこうする、イギリス人ならこうする、ドイツ人ならこうする…と羅列したあとで、「では日本人ならどうするか」というのが問題になっていた。
 そして、「アメリカ人なら…」、「イギリス人なら…」、「ドイツ人なら…」などに対する答えが、それぞれの国民性を見事に言い当てているように思えてならなかっただけでなく、「日本人なら…」に対する答えも実に「言い得て妙」で思わず喝采(かっさい)を贈りたくなるものだったので、ざっとまとめてここに紹介することにする。

 大事な国際会議に遅刻して、自分の発言に許される時間が予定の半分しか残っていない。そういうときに、

 アメリカ人なら、内容を薄めて話すことによって時間内に収める。
 イギリス人なら、いつもの速さで話して時間が来たらやめる。
 ドイツ人なら、2倍の速さで話して時間内に収める。
 フランス人なら、次の発言者の時間に食い込んでも話すのをやめない。
 イタリア人なら、無駄なジョークを言うのをやめれば時間内に収まる。

 では日本人なら、どうするか。

 (正解)→「続きを読む」


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Posted by eg_daw_jaw at 06:55Comments(5) エッセー・雑文など(私生活編) 

June 28, 2010

「〜したと言われる」

 彼は秘密を知っていたと言われる。
→He (   ) the secret.
  A. is said to have known   B. is said to know  C. was said to have known
  D. was said to know

 It ... that を用いる場合は、「…と言われる」のは現在だから、現在形の動詞を用いてIt is said that ... とするが、「秘密を知っていた」のは過去のことだから、that節の中は過去形の動詞を用いて he knew the secret とする。

 It is said that he(S) knew(V) the secret(O).(複文

 この文は、It is said という主節that he knew the secret という従属節から成っていて、形の上では It is said という主節の方が偉いが、意味の中心は that以下だから、それを外に出して言うと、次のようになる。

 He(S) is said to have known(V) the secret(O).(単文)

 この文の to have known を見て、「過去のことなのに現在完了を使ってもいいんですか」という質問が出ることがあるが、実は to have knownto不定詞完了形であって、現在完了形ではない。
 そして、to不定詞完了形は、文の動詞と比べて時間的に前であることを示す。

 It is said that he(S) knew(V) the secret(O).
He(S) is said to have known(V) the secret(O).

(正解) A

 最後に、すべての選択肢について完成文の訳文を比較してみる。

 B. He is said to know the secret.
    「彼は秘密を知っていると言われる
 D. He was said to know the secret.
    「彼は秘密を知っている言われた
 A. He is said to have known the secret.
    「彼は秘密を知っていた言われる
 C. He was said to have known the secret.
    「彼は秘密を知っていた言われた

(高3早慶上智大英文法・第6章のオマケ話)


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Posted by eg_daw_jaw at 05:34Comments(0) 通常授業 

June 27, 2010

人気通りではなく実力通り

 キリスト教徒ではないが、日曜日の今日は安息日(あんそくにち)として、真面目な記事を休んで第51回・宝塚記念を占ってみることにする。
 単勝式人気は、8ブエナビスタ→10ジャガーメイル→2アーネストリー→9ロジユニヴァース→18ドリームジャーニーの順になっているが、競馬は「人気通り」に順位が決まるほど単純ではない。そもそも、必ず「人気通り」の着順になると決まっているのであれば、わざわざレースをする必要がない。
 「人気と実力は一致しない」ということは人間界ではよくあるが、それは競走馬の世界にもあてはまる。そして、レースは「人気通り」にではなく、「実力通り」に決着する。
 そこで、実力は高いのに人気を下げている馬を見つけ、実力以上に過度な人気を背負っている馬を切り捨てるという取捨選択が、馬券作戦の欠かせない条件になる。
 去年の宝塚記念有馬記念を勝った 5番人気の 18ドリームジャーニーは、馬場の悪化を理由に異常なまでに嫌われているが、馬場が悪いのはどの馬にも共通だから、この馬だけが不利ということはないように思う。
 1番人気の 8ブエナビスタは、3着以内には入ると思うが、1着にはならないような気がする。
 3番人気の 2アーネストリーは、宝塚記念に直結する金鯱賞を 1番人気で勝ったほどだから、1着は無理でも 2、3着の資格は十分にある。
 2番人気の 10ジャガーメイルは、近年まれに見る層の薄い天皇賞を勝っただけで過度な人気を背負っているように思えて仕方がない。
 馬場の悪化が幸いすると見られて 4番人気の支持を受けている 9ロジユニヴァースは、前走の日経賞を 6着に敗退しているくらいだから、体調が戻っているかどうか怪しい。
 以上から出てくる結論は、◎18ドリームジャーニー(牡6歳58池添)、〇2アーネストリー(牡5歳58佐藤哲)、▲8ブエナビスタ(牝4歳56横山典)。3連単なら 18→(2, 8)→(2, 8) の 2点。ただし、たとえ外れても責任を取るつもりはない。


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Posted by eg_daw_jaw at 09:14Comments(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

June 26, 2010

日3−0オ

 サッカーのワールドカップ日本オランダ戦の日に「日3−0オ」という数字を見て、日本が強豪のオランダを相手に 3対0 で勝っているのかと思いきや、実はプロ野球の「本ハムリックス戦」の途中経過の数字だったという話を聞いて思わず爆笑してしまった。
 実際には、日本オランダ0対1 で惜敗したものの、後日デンマーク3対1 で勝って決勝トーナメントへの進出を決めたのは目出度いが、個人的にはふだんサッカーにはあまり興味がなく、人並に俄かサッカーファンになって日本チームの勝敗に一喜一憂する気にはならない。現に我が友人の長男である「恒様(つねさま)」こと宮本恒靖選手が参加した大会の時も、それは変わらなかった。
 せっかちな性分だから、なかなか点が入らないサッカーという競技は性に合わないだけでなく、人後に落ちない天邪鬼(あまのじゃく)ゆえに、周りが熱狂すればするほど一緒になって騒ぐのを潔しとしない。
 もちろん、日本を差し置いて他国のチームを応援するほどひねくれてはいないが、寝食を忘れてまで日本チームを応援したいとは思わない。
 それにしても、本戦前に日本チームが勝てなかった時には「監督を解任すべし」とまで言っていた多数のファンが、対カメルーン戦を勝ったとたんに手の平を返して同じ監督絶賛するという無節操ぶりを見るのは、決して気持ちのよいものではない。それもあって、今後も過度な期待をせずに冷静に試合の動向を見守っていこうと思う。


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Posted by eg_daw_jaw at 06:20Comments(2) エッセー・雑文など(私生活編) 

June 25, 2010

forgot to 〜についてよく出る質問

(a) She decided to go to college after all.
   「彼女は結局、大学に進学することにした」

(b) He finished eating before the others.
   「彼は、他の人たちより先に食べ終わった」

(c) I regret staying up late last night.
   「私は、昨夜夜更かししたことを後悔している」

 他動詞目的語となる to〜は「<将来>〜すること」を、そして〜ing は「<現に>〜していること」や「<現に>〜したこと」を言うために用いると割り切れば、(a)は「『<将来>大学に進学すること』を決めた」、(b)は「『<現に>食べていること』を終えた」、(c)は「『<現に>昨夜夜更かししたこと』を後悔している」となることがわかる。
 この件に関して、forget to〜〜すること忘れる」の forget が過去形forgot to〜〜すること忘れた」となる場合によく質問が出る。

(d) I forgot to make an important call yesterday.
   「私は昨日、大事な電話をすることを忘れた」

 「yesterday が示す過去のことだから、(c)の I regret staying up late last night. の場合と同じく〜ing を用いて I forgot making an important call yesterday. としなくてはいけないのではないか」とよく問われるが、実は yesterday は「忘れた」を修飾するのであって、「大事な電話をする」を修飾するのではない。つまり「『大事な電話をすること』を昨日忘れた」のであって、「昨日大事な電話をした」のではない。
 このことは、文の構造を考えれば一目瞭然になる。

 ×I(S) forgot(V) making an important call yesterday(O).
 〇I(S) forgot(V) to make an important call(O) yesterday(M).

 ちなみに、興味深いことに、forget 〜ing は概ね will never を伴って will never forget 〜ing の形で用いられる。そうでない例を見つけるのはかなり難しいのではないだろうか。

(英文法S/H・第10章のオマケ話)


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Posted by eg_daw_jaw at 06:48Comments(0) 通常授業 

June 24, 2010

「断片的な知識は無効」という実例

 単語や熟語の断片的な知識を詰め込むばかりで、英文を全体としてつかむことを習慣づけていない場合に犯しやすい間違いがある。

(i) Tom was late because he stopped ([A] buying / [B] to buy) something for dinner.

 stop目的語to不定詞ではなく動名詞であると覚えただけで、全体の文意を考えないと、[A]を選ぶことになりかねないが、見事にハズレ。
 遅刻したのは、「夕食の食材を買うのをやめた」からではなく、「夕食の食材を買うために寄り道をした」からにほかならない。
 stop には自動詞の用法もあって、stop to〜 は「〜することをやめる」ではなく「〜するためにとまる」、ここでは「〜するために立ち寄る」ということになる。

(正解) B
(完成文) Tom was late because he stopped to buy something for dinner.
       「トムは夕食の食材を買うために寄り道をしたので遅刻した」

(ii) Zinc is used to ([A] protect / [B] protecting) iron from rusting.

 be used to 〜ing を「〜することに慣れている」という意味の熟語として覚えただけで、文意を考えないと、ダミーの[B]を選んで失敗する。
 is used to〜 は「〜するために使われる」という受動態にすぎない。

(正解) A
(完成文) Zinc is used to protect iron from rusting.
       「亜鉛は鉄が錆びるのを防ぐために使われる」

(英文法S/H・第9章のオマケ話)


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Posted by eg_daw_jaw at 06:20Comments(0) 通常授業 

June 23, 2010

ありがたくない・お中元

 昨日帰宅すると、ありがたくないお中元が届いていた。
 前期の受講者アンケート。これほどもらいたくないお中元もないが、すでに届いたものを今さら受け取り拒否にするわけにはいかない。封を切らずにゴミ箱に捨てるという選択肢もあるが、そこは逃げないで開封して見る。
 アンケートのいろいろな項目の中で「授業内容全体に対する満足度について」というのが最重要とされているが、その数字は、校舎によって、またクラスによって大きなばらつきがあり、その差が今年はまるで別人のものではないかと疑いたくなるほど甚だしい。
 「大変満足」と「ほぼ満足」を合わせた数字が高くない限り優良な講師とはみなされず、「普通」というのは「やや不満」や「非常に不満」と同じくマイナス点になってしまうが、極端な場合は、あるクラスで優良な講師と評価されていても、別のクラスでは劣悪な講師にされてしまうということも起こりえる。
 受講生学力をつけて第一志望合格させてやろうという思いが今年は特に強く、その分ズバズバ本当のことを言いすぎるせいか、でも耳に優しいことを言ってほしいと願う受講生にとってはさぞや毒舌超辛口の授業に思えているに違いない。
 一方、出席率に目を転じると、高3生では、一人を除く全員が「毎回出席」か「ほぼ毎回出席」しているのに対して、浪人生の中には、授業に出席していない者がわずかながら存在する。
 出席していない理由として「独学で学習できるから」、「時間割上出席し難いから」、「担当講師に不満があるから」、「教材内容に不満があるから」、「授業についていけないから」、「その他」という選択肢が用意されているが、どういう理由によるのであれ、授業に出ないのは自ら授業料をドブに捨てているようなものだから、決して好ましいことではない。
 実際、「独学で学習できるから」と言う者に限って独習能力がなく、また、あっても実際には独習をしていないということがなければよいが…とは思う。
 「時間割上出席し難いから」というのは、例えば朝寝坊だから1〜2限の授業には出られないということか。
 「担当講師に不満があるから」という理由でその授業を切り捨てれば、そこから入ってくるはずの情報が入らなくなるわけだから、出席しているライバルに確実に差をつけられてしまう。「教材内容に不満があるから」という理由で出席しない場合についてもそれは同じ。
 「授業についていけないから」という理由で授業を欠席し続ければ、いつまでも現状のままに留まって、向上することができないので合格するのは土台むりということになる。「授業についていけすぎるから」というのならわかるが、そもそもそのレベルならすでに大学に入っているので、予備校にはいない。


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Posted by eg_daw_jaw at 07:13Comments(8) エッセー・雑文など(予備校編) 

June 22, 2010

×He is said that ...(誤文)の理由

×He is said that he is over 100.
  (「彼は100歳を超えていると言われている」のつもりの誤文

 正しい英文のインプットをする習慣がないと、この程度の文でも誤りであることに気づかないということが起こりかねない。
 この誤文は、例えば They(S) say(V) him(O') that he is over 100(O). という文の受動態と考えられるが、say は「人」を目的語とすることができないのだから、この能動態は成り立つわけがなく、従って、それをもとにする受動態にあたる冒頭の文が正しいはずがない。
 say を用いる能動態なら、They(S) say(V) that he is over 100(O).「人々は、彼が100歳を超えていると言っている」ということになるが、その受動態なら、目的語にあたるthat節真主語とする仮主語構文It is said that he is over 100. となる。
 そして、It is said という主節that he is over 100 という従属節からなる複文を、1個の節からなる単文に置き換えるときに、he(S) is(V) over 100(C) に主節is said という受動態が言わば助動詞として加わって、He(S) is said to be(V) over 100(C). となる。

 ×He is said that he is over 100.(誤文)
→〇It is said that he is over 100.(複文) / 〇He is said to be over 100.(単文

 訂正した文が、それぞれ複文単文であるとすれば、冒頭の文は、そのどちらでもなく、強いて言えば「誤文」ということになる。

 実は、以上のことは6月5日に扱ったが、そのことをすっかり忘れて別の形でまた書いてしまったので、復習に利用してもらえればよい。
 
(英文法S/H・第6章のオマケ話)


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Posted by eg_daw_jaw at 06:39Comments(0) 通常授業 

June 21, 2010

be hard to〜の約束事

 be easy to〜〜しやすい」/ be hard to〜〜しづらい」/ be difficult to〜〜しがたい」 / be impossible to〜〜し得ない」などについては、「文の主語が、後続の to不定詞句に含まれる他動詞前置詞意味上の目的語をかねる」という約束事があるが、それを素直に受け入れて正しく使えるようにしなくては何も始まらない。

 (a) Mr. Yamada is hard to please.
    「山田さんは、ご機嫌を取りづらい(→気難しい)」
     (主語の Mr. Yamada は、to please意味上の目的語
 (b) Mr. Yamada is hard to work with.
    「山田さんは、一緒に働きづらい
     (主語の Mr. Yamada は、前置詞 with意味上の目的語

 そして、このタイプの文を「〇〇構文」というが、大事なのはその名称ではなく使い方なので、敢えて「〇〇」と伏字にした。
 次の文は、(a)の be hard to pleaseご機嫌を取りづらい(→気難しい)」を比較級で用いたものにあたる。

 Children are harder to please nowadays than they were in the past.
 「近頃では子供は以前よりもご機嫌を取りづらい(→気難しい)」

 be hard to pleaseご機嫌を取りづらい」の反対が be easy to pleaseご機嫌を取りやすい」だから、be harder to please … thanよりご機嫌を取りづらい」という優等比較be not as easy to please … as / be not so easy to please … asほどご機嫌を取りやすくない」という劣等比較に置き換えて類似の意味を出すことができる。

→Children are not so easy to please nowadays as they were in the past.
  「近頃では子供は以前ほどご機嫌を取りやすくない

 実は、これは「近頃では子供は以前よりも気難しい」という日本語をもとにしたテキストの整序英作文問題に対する正解完成文にあたる。

(英文法S/H・第8章のオマケ話)


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Posted by eg_daw_jaw at 06:40Comments(1) 通常授業