October 31, 2016

田舎の訳!

 間違えるといけないので断っておくが、題名は「田舎の訳(やく)」であって「田舎の駅(えき)」ではない。

 The bus was so late reaching the station that I almost missed my train.「バスが駅に着くのがずいぶん遅れたので、私は予定の列車に危うく乗り遅れるところだった」(テキストの例文)

 このようなbe late (in) 〜ingを含む英文を見るたびに、何十年も前に教わった駿台の名物講師・鈴木長十先生(故人)の「田舎の訳」という物言いが懐かしく思い出される。

 当時、長十(ちょうじゅう)先生はHe was late (in) coming.という英文に対する和訳として「彼は来るのが遅かった」とするのを「田舎の訳」として揶揄(やゆ)した上で、「『彼はなかなか来なかった』と訳しなさい」と言われたが、その和訳こそが先生の仰(おっしゃ)る洗練された「都会の訳」とのことだった。
 これを聞いた時、それこそ田舎出身の受講生が多数を占める教室のあちこちから「オ〜ッ!」という感嘆の声が上がったが、こちとらも田舎出身とはいえ当時から天邪鬼(あまのじゃく)でひねくれていたので「だから何?」と口にこそ出さなかったものの、少なくともそう考えて「ふん!」と一笑に付したのが今では懐かしい。


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Posted by eg_daw_jaw at 20:24 通常授業 

October 30, 2016

知識は正確に(cannot … too)!

You [cannot] emphasize the importance of friendship [too much].
「友情の大切さは、どんなに強調しても足りない」

 往来の激しい道を運転するときは、どんなに注意しても足りない。
→You cannot be (          ) when you drive on busy streets.

 冒頭の文のcannot … too muchを模倣したつもりで (You cannot be) careful too much …としてしまいやすいが、それはちょうどI am [very] happy.と言うべきところでI am happy [very much].と言うのと同類の誤りにあたる。

 また、too muchをcarefulの前に出して (You cannot be) too much careful …としても誤りであることに変わりはない。
 そもそもcarefulという形容詞の(比較級ならぬ)原級を修飾する副詞としてmuchを用いる謂われがなく、単に強めるなら[very] carefulであって[much] carefulではなく、またcarefulの程度が「過剰である」ことを言うのであれば[too] carefulであって[too much] carfulではない。

 ✕You [cannot] be careful [too much] when you drive on busy streets.
 ✕ You [cannot] be [too much] careful when you drive on busy streets.
→〇You [cannot] be [too] careful when you drive on busy streets.


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Posted by eg_daw_jaw at 19:34 授業外 

October 29, 2016

「カツオのたたき」になります

 居酒屋では「お待たせしました。こちらカツオのたたきになります」と言うが、「生のカツオ」が店員の施(ほどこ)す手品か何かによって目の前で「カツオのたたき」に為(な)り変わるわけではなく、単に「これはカツオのたたきである」と言っているにすぎない。

 それは「二人が結婚してから10年になります」の「10年になります」についても同じで、「<二人が結婚してから現在の時点までの時間が>10年に為り変わる」のではなく、単に「10年である」と言っているにすぎない。

 二人が結婚してから10年になります。
It is ten years since they got married.

 since以下が示す過去から現在の時点に至るまでのことと考えて、現在完了形It has been ten years since they got married.とするのを妨げないが、これを同じ現在完了形を用いるTen years have passed since they got married.とまぜこぜにしてIt has passed ten years since they got married.としてはいけない。

 〇It is ten years since they got married.
 〇It has been ten years since they got married.
 ✕It has passed ten years since they got married.
   (cf. Ten years have passed since they got married.)


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Posted by eg_daw_jaw at 19:07 通常授業 

October 28, 2016

「ら抜き」と「さ入れ」など

 今や「ら抜き」を咎めたりした日には、逆に咎め返されかねないので、他人が使う分にはとやかく言わないが、自分では「」を入れるべきときには絶対に「ら抜き」はしないことにしている。

 〇行か・れる(「行く」は五段活用)/〇行ける(可能動詞)
 ✕来・れる→〇来・られる(「来る」はカ変活用)
 ✕見・れる→〇見・られる(「見る」は上一段活用)/〇見える(可能動詞)
 ✕食べ・れる→〇食べ・られる(「食べる」は下一段活用)

 一方、「さ入れ」については「ら抜き」ほどは問題にされないが、「」を入れるべきでないときに入れると気持ち悪い。

 〇食べ・させて・いただきます。
 ✕休ま・させて・いただきます。→〇休ま・せて・いただきます。

 次に、「な・さそう」と「な・そう」については、「『ない』が形容詞のときは『さそう』を続けて『な・さそう』とするが、『ない』が助動詞のときは『そう』を続けて『〜な・そう』とする」という、何十年も前に駿台で現代文の故・池山廣先生に教わったルールを今も忠実に守っている。

 〇心配は「な・さそう」です。(「ない」は形容詞)
 ✕雨が「降ら・な・さそう」です。→〇雨が「降ら・な・そう」です。(「ない」は助動詞)

 続いて「」と「」の使い分け。

 〇ブログを「始めて」みたら如何ですか。(「始める」という動詞の連用形)
 ✕「始めて」の経験→〇「初めて」の経験(「『初』の経験」と言い換え可能)

 また、「」に「」を送るかどうか。

 〇話してください。(動詞の連用形)
 ✕そんな「話し」は聞いてない。→〇そんな「」は聞いてない。(名詞)
 ✕「日本昔話し」→〇「日本昔話」(名詞)

 以上、参考になれば幸い。


<コメント> 2016年10月28日 23:04:09 イノ

 最近の「正しい日本語」についての投稿、大変為になるなぁと思いながら拝見しています。
 正しい日本語を知る機会は本当に少ないですし、今や間違っている人の方が多いのではないかとも感じます。
 古文科のの某M先生もおっしゃっていましたが、ことばは多数派によって変化するのであって、先生方のおっしゃる「間違った/変な日本語」が、「正しい日本語」になる日もそう遠くないのかもしれませんね。


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Posted by eg_daw_jaw at 22:21 エッセー・雑文など(私生活編) 

October 27, 2016

「よく」と「良く」など

 昨日の「とき」と「時」に続いて、今日も同じ言い方で平仮名表記するものと漢字表記するものについて。

<よく・良く>

 〇他人のことを良く言わない。/〇他人のことをよく言わない。(良し悪し)
   (反意語は「悪く」。cf. 他人のことを必ず悪く言う人です。)
 ✕そこへは良く行きます。→〇そこへはよく行きます。(頻度)
   (反意語は「悪く」ではない。✕そこへは悪く行きます。)
 ✕良く知らない町。→〇よく知らない町。(程度)
   (反意語は「悪く」ではない。✕悪く知っている町。)

<ない・無い>

 〇元気が無い。/〇元気がない。(「ナイ」は形容詞)
 ✕雨が降ら・無い。→〇雨が降ら・ない。
   (「ナイ」は「降る」という動詞を助ける助動詞)
 ✕わから・無い。→〇わから・ない。
   (「ナイ」は「わかる」という動詞を助ける助動詞)

<ある・有る>

 〇元気が有る。/〇元気がある。(「アル」は動詞)
 ✕それでいいので有る。→〇それでいいのである。

<しれない・知れない>

 〇計り知れない。(「計り知ることができない」と言い換え可能)
 ✕そうかも知れない。→〇そうかもしれない。
   (「そうかも知ることができない」と言い換え不可能)

 以上、思いつくままに書いたことが参考になれば幸い。


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Posted by eg_daw_jaw at 22:00 エッセー・雑文など(予備校編) 

October 26, 2016

「とき」と「時」

 高校時代に数学の小西先生からは「時刻」と「時間」の区別だけでなく、「とき」と「」の区別についても教わったが、それは「トキ」がtimeなら「」で、caseなら「とき」いうものだった。

 〇「初めて会った時、君はまだ小学生だったね」(time
 ✕「a>0の時」→〇「a>0のとき」(case

 同業で数学が専門のY氏によれば、今や数学の入試問題にさえ「a0の時」の類を見ることがあるというが、出題者のレベルもそこまで落ちたということか。

 出題者のレベル低下といえば、模試の英語の問題で「次の『文章』をそれぞれの指示に従って書き換えなさい」というものを見たことがあるが、出題者が「文章」と言っているのはpassageではなく、sentenceだった。

 cf. You can’t call this a [passage] because its [sentences] are disconnected.
   「これは『文章』とは呼べない。『』同士が繋がっていないからである」

 以前どこかで見つけて書き留めておいた、この「文」を用いることができてよかった。


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Posted by eg_daw_jaw at 20:07 エッセー・雑文など(予備校編) 

October 25, 2016

時刻≠時間

 「時間」のことを「時刻」と言う人はいないが、逆に「時刻」のことを「時間」と言う人は少なくない。

 It is almost ten years since he left his hometown.「彼が故郷を後にしてからほぼ10年になる」のten years「10年」は「時間」に違いないが、What time is it now?(掘った芋いじるな)「今何時ですか」のWhat time何時」は、厳密には「時刻」であって「時間」ではない。
 
 高校時代に数学の小西先生から「『時刻』は『時間』とは違う。『時刻』のことを『時間』と言わないように」と言われてから、忠実にその教えを守ってきたので、「今の時間?」という発言を聞くと気になって、それを言うなら「今の時刻?」でなくてはいけないだろうと、つい言いたくなってしまう。


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Posted by eg_daw_jaw at 23:48 エッセー・雑文など(予備校編) 

October 24, 2016

だけで力がつくわけではない!

 英作文の「添削」をしてもらうだけで力がつくわけではない。
 模範となる「英短文」を覚えないまま、不正確で不十分な知識をもとに好き勝手に書いた英文を「見てください直してください」と添削に丸投げしても、自己流にいっそう磨きがかかるだけで、肝心の「英作文力」は伸びない。
 現に、毎週のように添削を求めて熱心に講師室を訪れる受講生で一向に上達しない例を過去に多く見てきた。

 同様に、「模試」を受けるだけで力がつくわけではない。
 「A大を受けるんですけど、A大模試がありません。代わりに何大(なにだい)模試を受けたらいいですか」という質問がたまにあるが、そういうことを言う受験生にかぎって、自分が受ける大学の過去問すら碌(ろく)に見たことがなかったりするので、「模試を受ける前に過去問をやったらどうなんだ」と言いたくなる。 
 「模試」は自分の現状の力を知るためには必要であるとしても、少なくとも受けるだけで力がつくという性質のものではない。
 受けっぱなしにすることなく、後でしっかり復習するのでないかぎり、「模試」を受ける意味も価値もないと知るべし。


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Posted by eg_daw_jaw at 23:20 勉強法・合格作戦など 

October 23, 2016

✕next day→〇tomorrow「明日」≠the next day「翌日」

 先日扱った「(来日)・来週来月来年」の続き。

A:「今年の次の年」はnext year、「今月の次の月」はnext month、「今週の次の週」はnext weekだけど、では「今日の次の日」は?
Bnext day
A:バ〜カ、tomorrowに決まってるだろ。
B:そっか。

 ただし、next dayならぬ the next dayならあるが、これは「翌日」であって、tomorrow明日」とは違う。

 She wrote to her mother and said, “[I] [am] returning [tomorrow], two days earlier than [I] [planned] to.”(直接話法)「彼女は母親に手紙を書いて、『予定より2日早く明日帰ります』と知らせた」

→She wrote to her mother and said that [she] [was] returning [the next day], two days earlier than [she] [had planned] to.(間接話法)「彼女は母親に手紙を書いて、予定より2日早く翌日帰ると知らせた」(tomorrowならぬthe next dayは、wrote to her mother and saidの時点から見て次の日にあたる)


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Posted by eg_daw_jaw at 22:14 エッセー・雑文など(予備校編) 

October 22, 2016

続・「記憶力>忘却力」

 「記憶力」がずば抜けてよいおかげで英文など簡単に覚えられるので、テストをすると楽々満点を取るのに、主語や動詞を別の語に置き換えて出題するとまったく答えられなくなる生徒がいるということを数年前に某高校の先生から聞いたことがある。

 「記憶力」がよすぎるのがアダになって、理解しないまま難なく覚えてしまうのでまったく応用が利かないということらしいが、それでは九官鳥やオウムが人間の言葉を意味もわからずに覚えるのと変わらないので、そういう「記憶力」なら羨ましくも何ともない。

 ふつうの人間は「記憶力」がそこまでよくはないので、その不足を理解で補わざるを得ない分、覚えるのに手間はかかるが、そのおかげでいったん覚えたことが知識として頭にしっかり定着するだけでなく、必要なときに応用することもできる。
 それを考えれば、「記憶力」が多少悪いのは、決して嘆かわしいことではなく、それどころかむしろ望ましいことであると考えることができる。

 それともう一つ、人の常として、ぜひ覚えておきたいことはすぐに忘れるのに、逆に忘れてしまいたいことにかぎって頭にこびりついて離れないため、かえっていつまでも覚えているという傾向があるので、それを逆に活かさない手はない。

 たとえば「英単語」がなかなか覚えられないのであれば、それは覚えたい思いが強すぎるからに違いないので、この際そういう欲を捨てて、むしろ「英単語のようなくだらないものは忘れたい忘れたい」と常々願うようにすれば、皮肉にもいつまでも忘れることができなくて勝手に覚えられるといった具合になる。


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Posted by eg_daw_jaw at 23:46 エッセー・雑文など(予備校編)