November 30, 2019

elderとolder

 old の比較級である older には「(補語として名詞を説明する)叙述用法」と「(修飾語として名詞を説明する)限定用法」があるが、同じ比較級でも elder には(修飾語として名詞を説明する)限定用法」しかない。

叙述用法

 兄は私より2つ年上です。
→〇My brother is two years [older than I am].
 ✕My brother is two years [elder than I am].

限定用法

 姉は来月結婚します。
→〇My [elder sister] is getting married next month.
 〇My [older sister] is getting married next month.

 次の文では、比較級の形容詞の後に反復を避けるために省かれている名詞(son)を補えば「限定用法」であることがわかる。

 2人の息子のうちで上の子は先月大学を卒業しました。
→〇The elder of my two sons graduated from college last month.
 〇The older of my two sons graduated from college last month.


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Posted by eg_daw_jaw at 18:52 通常授業 

November 29, 2019

「無い」と「ない」

 「異論はない」や「時間がない」のように「ない」が「不在」を意味する形容詞のときは「異論は無い」や「時間が無い」と漢字で書いてもよいが、「知らない」や「若くない」のように「ない」が「否定」を表す助動詞のときは仮名で書く。

 ふだんからそれに忠実に従っているので、これに違反して「知ら無い」や「若く無い」と漢字で書かれたものを見ると大きな違和感がある。

 ◎異論はない / 〇異論は無い
 ◎時間がない / 〇時間が無い
 ◎知らない / ✕知ら無い
 ◎若くない / ✕若く無い

 これは「ない」とは反対の「ある」についても同じで、「異論がある」や「時間はある」のように「ある」が「存在」を意味する動詞のときは漢字で「異論が有る」や「時間は有る」と書いてもよいが、「賛成である」や「書いてある」と言うときの「ある」は仮名で書く。

 ◎異論がある / 〇異論が有る
 ◎時間はある / 〇時間は有る
 ◎賛成である / ✕賛成で有る
 ◎書いてある / ✕書いて有る


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Posted by eg_daw_jaw at 20:36 エッセー・雑文など(私生活編) 

November 28, 2019

「なさすぎる」と「〜なすぎる」

 フェースブックの記事に「情けなさすぎる」とあるのを見てふと思ったことを数日前に投稿したが、今回はそれをもとに加筆する。

 「・・・がない」のように「ない」が形容詞なら「さすぎる」を続けて「・・・がな・さすぎる」、そして「〜ない」のように「ない」が助動詞なら「すぎる」を続けて「〜な・すぎる」となる。
 こうしたことは、半世紀超前に駿台高等予備校(駿台予備学校の前身)で現代文の名物講師である池山廣先生から教わった。

 その伝では、「品がない」は(「ない」が形容詞なので)「品がな・さすぎる」、そして「知らない」は(「ない」が助動詞なので)「知らな・すぎる」となる。

 では「情けない」はどうかというと、「ない」を含めて全体で形容詞と考えられるので、「さすぎる」を続けて「情けな・さすぎる」となる。

 「申し訳ない」や「つれない」、「如才ない」や「容赦ない」についても同じだろう。


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Posted by eg_daw_jaw at 18:38 エッセー・雑文など(私生活編) 

November 27, 2019

これでもいいですか

 世界中で日本の大学ほど、入学することが困難で、卒業することが容易なところはない。

 今や定員割れをしている大学は多く、欲を言わなければ入れる大学を探すのは決して難しくないので、この日本語で言っていることは必ずしも事実ではないが、それはともかく、この文の英訳として次のように書いたものについて「これでもいいですか」という質問が出た。

 No other university in the world is [as difficult] to get into and [as easy] to graduate from [as] a university in Japan.

 結論から言うと、これでは「世界のほかのどの大学であれ、日本の某大学(例えば東大)ほど入学困難で卒業容易ではない」、つまり「世界中で、日本の某大学(たとえば東大)ほど入学困難で卒業容易な大学はない」となって、原文の意味するところとはまったく違う。

 実際は「大学全般の入学困難度と卒業容易度」を日本と世界の他国で比べている。

(i) [In no other country in the world] are universities [as difficult] to get into and [as easy] to graduate from [as] (they are) [in Japan].
(ii) There is no other country in the world ([where] universities are [as difficult] to get into and [as easy] to graduate from [as] (they are) [in Japan]).

 これを逆に和訳すると、「《世界のほかのどの国においてであれ》、大学は《日本において》ほど入学困難で卒業容易ではない」/「《日本において》ほど大学が入学困難で卒業容易な国は世界中ほかにない」となる。


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Posted by eg_daw_jaw at 15:04 通常授業 

November 26, 2019

能動と受動(@分詞構文)

 飛行機から見ると、その島は人間の顔のように見える。
→(   ) from an airplane, the island looks like a human face.

 文の主語で「分詞構文の主語」でもある the islandは、「見る」側ではなく「見られる」側なので、「分詞構文」は [Seen] from an airplaneであって、[Seeing] from an airplane ではない。
 しかし、日本語は受動態に固執して「飛行機から《見られる》と」では不自然感が否めないので、敢えて「飛行機から《見る》と」とする。

 [Seen from an airplane], the island looks like a human face.

 では次の場合はどうか。

 空模様から判断すると、雨が降りそうである。
→(   ) from the look of the sky, it is likely to rain.

 天候を表す文の主語である it は「判断する」側でもなければ「判断される」側でもなく、ここは「…から判断すると」にあたる慣用句として Judging from ... を用いる。

 [Judging from the look of the sky], it is likely to rain.
 

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Posted by eg_daw_jaw at 15:55 通常授業 

November 25, 2019

使いそうにない分詞構文!

[Going straight along this road], you'll find the station.

 堅気の学校で使っている教科書で「分詞構文」を学ぶページに、この例文がある。
 「条件を表す分詞構文」の存在を否定するわけではないが、口頭で道案内をするような話し言葉で「分詞構文」という意味が明確でない表現を用いるとは考えにくいので、これを頻出の用法として教えるわけにはいかない。

cf. (i) [Go straight along this road], [and] you'll find the station.
  (ii) [If you go straight along this road], you'll find the station.

 ふつうは「分詞構文」など使わないで、このように言うのではないだろうか。


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Posted by eg_daw_jaw at 14:36 通常授業 

November 24, 2019

in case

 堅気の学校で使っている教科書には、in case という接続詞について「もし〜の場合には」とあるだけで、肝心の「〜する場合に備えて」という最も代表的な用法についての記述がまったくないのは由々しきことであると言わざるを得ない。
 そのまま単純に「in case = if」と覚えてしまっては困るので、授業では Take an umbrella with you [in case it rains].「雨が降るといけないから(雨が降る場合に備えて)、傘を持っていきなさい」という例文を紹介したが、ここにもう一つ追加しておく。

 Take these rice balls with you [in case you get hungry on the way].
 「途中でお腹が空くといけないから(途中でお腹が空く場合に備えて)、このおにぎりを持っていきなさい」

 この [in case you get hungry on the way] は「途中でお腹が空く場合に備えて(そのとき食べられるように)」という意味であって、もちろん「途中でお腹が空く場合には」という意味ではない。

 cf. Eat these rice balls now [so that you won't get hungry on the way].
  「途中でお腹が空くといけないから(途中でお腹が空かないように)、今このおにぎりを食べなさい」(✕in case you get hungry on the way)
 

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Posted by eg_daw_jaw at 14:02 通常授業 

November 23, 2019

trainの正体

I got up early this morning so that I could catch the first [train].
「今朝私は、始発に乗れるように早起きしました」

 the first [train] を日本語では単に「始発」と呼ぶのがふつうで、[train] に言及して「始発列車」と呼ぶことはあまり多くないが、これは「携帯電話」のことを単に「ケイタイ」と呼ぶのに似ている。
 「始発」とは逆の the last [train] に関しては、単に「終発」とは呼ばず、実際は「終発列車」ではなく「終電」と呼ぶ。
 「終電」の「電」は「電車」のことに違いないが、[train] は「電気」で駆動するものばかりではなく、蒸気機関車に牽引(けんいん)されるものや、ディーゼルエンジンで走るものもあるので、すべてを「電車」と安易に呼ぶのは適切ではない。

 ついでながら、train は2つ以上の車両が列(つら)なったものを言うので、一両だけで走る「路面電車」は tram(car)(英)/ streetcar(米)であって、tram[train] / street[train] ではない。


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Posted by eg_daw_jaw at 16:57 通常授業 

November 22, 2019

unless+肯定文 ≠ if+否定文

 現在堅気の学校で使っている教科書には「unless 〜《もし〜しなければ》」とあるが、それでは「unless肯定文」と「if否定文」の違いがわからない。

 かつては「unless肯定文」が「if否定文」と同義であるかのように書かれた学参を読んで勉強する受験生が多く、その説明が正しいものと信じて疑わなかったが、1993年の「センター試験」でそれが真っ赤なウソであることが日本中に知れ渡った。
 冒頭に挙げた教科書の著者が、まさかそれを知らないとは思いたくないが、その教科書を使って授業をする者としては、黙って見過ごすわけにはいかないので、次のように説明した。

 「unless肯定文(=except if肯定文)」は「SがV…する場合を除いて」という「肯定条件の除外」を表すので、「SがV…しない場合は」という「否定条件」を表す「if否定文」とは決して同義ではない。

 当該の教科書に掲載されている You can't go in [unless you have a ticket]. という例文では「入場券を持っている場合(だけは入場できるが、その場合)を除いていかなる場合も入場できない」ことになるが、これが You can't go in [if you do[n't] have a ticket]. であれば「入場券を持っていない場合は入場できない」と言っているだけで、ほかの条件が排除されるわけではないので、入場券を持っていなくても何かほかの条件が整えば入場できる余地があると考えられる。


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Posted by eg_daw_jaw at 20:34 通常授業 

November 21, 2019

恒例の小話

(a) It takes about ten minutes to get to the station.
 「駅までの所要時間はだいたい10分です」(SVO型)
(b) It will take [you] about ten minutes to get to the station.
 「あなたの脚なら、駅まで10分くらいでしょう」(SVO'O型)

 この例文に関連して毎年恒例になっている小話を9月某日の授業でしたが、そのことについて投稿するのをすっかり忘れていた。

<小話>

 徒歩の旅人が野良(のら)仕事をしているお百姓に声を掛けた。

 すみません。駅まで行きたいのですが、時間はどれくらいかかるでしょうか。

 しかし、返事がなかったので、声が小さかったことを反省して、改めてもっと大きな声で訊きなおしてみたが、それでも返事がなかった。
 そこで諦めて歩き始めると、背後から声がした。

 お〜い。それだったら大体10分くらいだべ。

 そこで旅人はお百姓に訊いた。

 どうしてすぐに答えてくれなかったんですか。

 返事はこうだった。

 だって、あんたが歩くペースを見てからでないと答えられないだべださ。

 (小話は以上)

 約2か月後の先日、この小話を堅気の学校ですると、ほぼ無反応な予備校と違って、バカ受けとは言わないまでもかなりの反応があった。

 旅人は、一般論として単純現在形の動詞を用いるSVO型でHow long [does] it take to get to the station?「駅までの所要時間はどれくらいですか」と訊いたが、歩くのがたとえばウサギさんなら5分でもカメさんなら2時間のように、人によって所要時間に大きな差があるので即答を避け、旅人が歩くペースを見届けてからSVO'O型でIt [will take] [you] about ten minutes (to get to the station).「あんたの脚なら(駅まで行くのに)10分くらいかかるだろう」と言ったものと考えられる。


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Posted by eg_daw_jaw at 22:50 通常授業