November 20, 2019

「せんべい」はsenbeiでなく、sembeiは「せむべい」でない!

I was reading a book, eating sembei.
「私は、せんべいを食べながら本を読んでいたのです」

 b や p の前が m であって n でないのは、上唇と下唇がくっつく発音の b や p の前は、上唇と下唇が離れる発音の n ではなく、上唇と下唇がくっつく発音の m であるのが好都合だからにほかならない。

 したがって、「せんべい」は sembei であって senbei ではなく、逆に sembei は「せんべい」であって「せむべい」ではない。

 同様に、「不可能な」は impossible であって inpossible ではない。

 ところで、何年か前に歌舞伎の観劇で「新橋演舞場」を訪れた時、筋書き冊子のローマ字表記が Shinbashi-enbujo となっていたが、本当は2つの b の前は m で Shimbashi-embujo でないといけない。

 b の前が m であって n でないということでは「新聞」もまたしかりで、「しんぶん」は shimbun であって shinbun ではなく、逆に、shimbun は「しんぶん」であって「しむぶん」ではない。


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Posted by eg_daw_jaw at 21:00 通常授業 

November 19, 2019

「国」と比べるのは「国」

世界中で日本の大学ほど、入学することが困難で、卒業することが容易なところはない。

 これが字面どおりなら、「日本の大学」と「世界中の大学に限らず、高校、中学校、小学校など、入学して卒業する対象となるすべての教育機関」を比べることになりかねない。

 実際は「大学」の入学困難度と卒業容易度を「日本」と「世界中の他国」で比べている。

 ここは、[universities] are difficult to get [into]「大学は入学しづらい」と[universities] are easy to graduate [from]「大学は卒業しやすい」という、いわゆるタフ(tough)構文(主語であるuniversitiesが、後続のto不定詞句に含まれる前置詞intofromの「意味上の目的語」にあたる)をもとにした比較構文になる。

 Universities are [more difficult to get into] and [easier to graduate from] in Japan [than] (they are) in any other country in the world.「大学は、日本においては、世界のほかのどの国においてよりも入学しづらく、卒業しやすい」

→(a) In [no] other countryi in the world are universities [as difficult to get into] and [as easy to graduate from] [as] (they are) in Japan.「世界のほかのどの国においてであれ、大学は日本においてほど入学しづらく、卒業しやすくはない」(否定の副詞から始まるので、universities are ... を are universities ...と倒置する)

→(b) There is [no] other country in the world in which universities are [as difficult to get into] and [as easy to graduate from] [as] (they are) in Japan.「大学が日本においてほど入学しづらく、卒業しやすい国は世界中ほかにはない」(関係詞節の先頭の in which は否定の副詞ではないので、are universities ...という倒置ではなくなる)

→(c) There is [no] other country in the world where universities are [as difficult to get into] and [as easy to graduate from] [as] (they are) in Japan.
in which に代えて関係副詞 where を用いたもの)


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Posted by eg_daw_jaw at 16:00 通常授業 

November 18, 2019

関係副詞(when / where / why / how)

(1) when と where には制限用法と非制限用法がある。
(2) why には制限用法しかない。
(3) how には先行詞を含む用法しかない。

 〇the [way (in which SV ...)]
 ✕the [way (how SV ...)](→〇[how SV ...])
 〇the [way (that SV ...)](thatは省略可)

(a) This is [how they get rid of things they no longer need].
 「こうして彼らは要らなくなったものを処分している」

(b) He resembles his father very closely in the [way (he walks)].
 「彼は歩き方がお父さんにそっくりです」


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Posted by eg_daw_jaw at 18:08 通常授業 

November 17, 2019

「多くの」とは言うが「少なくの」とは言わない!

[Few] tourists visit this small temple in Kyoto.(few修飾語
「京都のこの小さな寺を訪れる観光客は《少ない》」(「少ない」は述語

 英語では「修飾語」であるfewも、日本語では「少ない」は「述語」として用いるのがふつうで、「修飾語」として用いて「《少ない》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる」とは言いそうにない。

 fewの反意語にあたるmanyについても事情は同じで、日本語では「多い」は「述語」として用いて「京都のこの小さな寺を訪れる観光客は《多い》」と言うのがふつうで、「修飾語」として用いて「《多い》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる」とはおそらく言わないが、「多い」ではなく「多くの」であれば、「修飾語」として用いて「《多くの》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる」と言っても支障はない。

 しかし不思議なことに、「《多くの》観光客」とは言うのに「《少なくの》観光客」とは言わない。

 〇京都のこの小さな寺を訪れる観光客は《多い》。
 〇京都のこの小さな寺を訪れる観光客は《少ない》。
 
 ✕《多い》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる。
 ✕《少ない》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる。

 〇《多くの》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる。
 ✕《少なくの》観光客が京都のこの小さな寺を訪れる。


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Posted by eg_daw_jaw at 22:11 通常授業 

November 16, 2019

ホンマかいな!

 昨日帰宅してみると、例年よりやや早いのではないかと思う「(ありがたくない)お歳暮(受講アンケートの集計)」が当局から届いていた。

 開封して中身を見ると、「授業全体に対する満足度について」の項目で、あまり芳しい数字が期待できないクラスにしては珍しく「大変満足>ほぼ満足>普通」の順に多く、「普通」という「負け点1」(サッカーなら「引き分け」は「勝ち点1」)が少ない分、意外に健闘したのではないかと思って「平均」を見ると、何と「大変満足」が(65.7%)で「ほぼ満足」が(21.1%)、その2つの合計が(86.8%)というから思わず「ホンマかいな!」と独(ひと)り言(ご)ちてしまった。

 「統計学上、こういうことはあり得ない」と専門家なら言うのではないかと思うが、どうしたらこれだけ高い数字が出るのか、統計学に詳しい人には、ぜひ教えてほしい。


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Posted by eg_daw_jaw at 19:02 エッセー・雑文など(予備校編) 

November 15, 2019

1人と比べるのは1人 / 1個と比べるのは1個

(a) He is [taller than] any other student in this class.「彼はこのクラスのほかのどの生徒より長身である」

 thanの後がany other studentと単数であるのは、「彼」という1人と比べる相手は「このクラスの彼を除く誰であるかを問わず1人ずつ」だからにほかならない。

 次の場合もまたしかり。

(b) It seems that many Japanese think it is [more difficult] for non-Japanese people to learn Japanese [than] (it is) for they themsleves to learn a foreign language.(✕foreign languages)「外国人にとって日本語を習得することは、日本人自身にとって外国語を習得することより難しいと考える日本人が多いようである」

 外国人が「日本語」という単一の言語を習得する難易度を、日本人自身が「英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、イタリア語」など複数の言語を習得する難易度と比べるのは公平ではない。


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Posted by eg_daw_jaw at 16:47 通常授業 

November 14, 2019

センター試験《が》がいい!

 飲食店で注文のときに「オレ、ラーメン《》いいや」と言う人がいるが、たとえラーメンがその店のメニューの中で最も安価だとしても、その言い方は「ラーメン」に失礼にあたる。

 「職業に貴賤がない」ように、食べ物に貴賤はない!

 ラーメンが食べたいのであれば、「ラーメン《》いい」などという卑屈な言い方はやめて、堂々と「ラーメン《》いい」と言うべし。

 今問題になっている入試改革に関しては、民間試験の導入や記述式問題の採点など「不公平」や「不公正」の問題が大きすぎて話にならない。
 この際、「延期」などという未練がましいことはやめて、潔(いさぎよ)く「中止」して「センター試験」に戻すべし。
 そもそも、これだけよくできていて公平この上ない「センター試験」のどこがいけないのか、まったくわけがわからない。

 ここは、「センター試験《で》いい」ではなく、「センター試験《が》いい」と声を大にして言いたい。


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Posted by eg_daw_jaw at 18:10 エッセー・雑文など(予備校編) 

November 13, 2019

「こと」と比べるのは「こと」!

知らない町で道に迷う《とき》ほど不安な《もの》はない。

 日本語としてはこれで通じるが、このままでは英訳することができない。
 日本語では、論理的な不備を聞き手が補正して聞くからよいが、英語では話し手が論理的に不備のない形で発言しなくてはいけないので、英訳に際しては、たとえば次のように言い換える必要がある。

 知らない町で道に迷う《こと》ほど不安な《こと》はない。
→知らない町で道に迷う《こと》ほど、人を不安に感じさせる《こと》はない
→[Nothing] makes you feel [as uneasy as] [getting lost in a strange town] (makes you feel).(二つ目のmakes you feelは省略)

 「補正」といえば、こんなのがある。

 cf. 京都の人口は大阪ほど多くない。

 もちろん「京都の人口」と「大阪(という市)」を比べるわけではなく、「京都の人口」と「大阪の人口」を比べているのは言うまでもないが、日本語では「聞き手」が「京都の人口は、大阪の人口ほど多くない」と補正して聞くので支障がないのに対して、英語では「聞き手」にそうした補正を期待することができないので、「話し手」が端(はな)から論理的に不備のない形で発言する必要がある。

 《京都の人口》は《大阪》ほど多くない。
→《京都の人口》は《大阪の人口》ほど多くない。
→[The population of Kyoto] is not [as large as] [that of Osaka].(2つ目の the populationは、反復を避けるために that で代用する)


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Posted by eg_daw_jaw at 15:32 通常授業 

November 12, 2019

「とき」と比べるのは「とき」!

 知らない町で道に迷う《とき》ほど不安な《もの》はない。

 日本語としてはこれで通じるが、このままでは英訳することができない。
 日本語では、論理的な不備を聞き手が補正して聞くからよいが、英語では話し手が論理的に不備のない形で発言しなくてはいけないので、英訳に際しては、たとえば次のように言い換える必要がある。

 知らない町で道に迷う《とき》ほど不安な《とき》はない。
→人は《いつ》であるかを問わず、知らない町で道に迷う《とき》(感じる)ほど不安には感じない
→You [never] feel [as uneasy as] (you do) [when you get lost in a strange town].


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Posted by eg_daw_jaw at 15:57 通常授業 

November 11, 2019

最上級とtheの有無!

She knew that she looked [most charming] in her green dress.
「彼女は、自分が緑色のドレスを着ると最も魅力的に見えることを知っていた」

 最上級だからというだけで無闇に the をつける人がいるが、それには絶対に与(くみ)したくない。

 実は、名詞を修飾する「限定用法」の形容詞の最上級の場合は、その最上級の形容詞によって修飾される名詞が特定しているからこそ the をつけるにすぎない。

 cf. Of the three girls, she is the [most charming (girl)].(girlは省略)
  「その3人の女子のうちでは、彼女が最も魅力的(な女子)である」

 それに対して、冒頭の文の most charming は主語である she について主格補語(SVCのC)として説明する「叙述用法」なので後ろには修飾される名詞がなく、したがって the をつける謂(いわ)れがない。

 それは副詞の最上級についてもまたしかりで、後ろに修飾される名詞を伴うはずもないので、もとより the をつけようがない。

 cf. Tom can run [fastest] in this class.
  「このクラスでは、トムが最も走るのが速い」


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Posted by eg_daw_jaw at 21:17 通常授業