April 24, 2007

if節と使役構文の意外な誤り

×If you made my sister cried, I would never forgive you.
 (「もしも妹を泣かせたら絶対に許さないからね」の英訳のつもりの誤文

 講師室に質問に来た受講生の答案にこのタイプのものがいくつかあったが、「これには重大な誤りが2つある。
 まず1つ目の誤りはIf you made ...と過去形の動詞を用いていること。
 「なぜ過去形にしたのか」と問うまでもなく、「もし〜したら」という字面を見たとたんに取り敢えず仮定法過去で書いたに違いないことがすぐわかる。
 ここは「ふだん君が私の妹を泣かさない」という事実があるわけでもないのに、そうした事実に反する仮定を表すための仮定法過去を用いる理由がない。
 「君が妹を泣かす」ことが今後あるかどうかは不確定なことだから、「もし君が妹を泣かすなら」は単に未来の条件にすぎない。
 では未来形の動詞を使ってIf you will make ...とすればよいかというと、そうではなく現在形の動詞でIf you make ...とするのが正しい。なぜかというと、未来の条件を表す副詞節は、I will never forgive you.という主節の未来を表す動詞に時間的に直接従属しているので、改めて未来形の動詞を用いてそれが未来の行為であることをわざわざ断る必要がない。
 さて、2つ目の誤りはcriedで、「なぜ過去分詞を使ったのか」と訊いてみると、「だって妹は泣かされるんでしょ」という答えが返ってきた。
 それを言うならyou make my sister cried.ではなくmy sister is made to cry by you.のはず。行為主がyouであることがわかっているときに能動態の代わりにわざわざ受動態で表すのは現実には考えにくいとしても、少なくとも理屈上はこうなる。
 ここは、you make + [My sister cries.] = you make my sister cry.という仕組みだからSVOCのCは原形でなくてはいけない。you make. + [My sister is cried.] = you make my sister cried.ではあり得ない。そもそも自動詞cryis criedという受動態になるわけがない。
 正しい文は次の通り。

 ○If you make my sister cry, I'll never forgive you.
  「もし君が私の妹を泣かすなら、私はいついかなるときであるかを問わず君を許すつもりがない」(直訳)

 neverの意味はnot ... at any timeいついかなるときであるかを問わず…ない」であってnot ... at all少しも…ない」ではない。
 「私が君を許さない」のはいつであるかを問わない。つまり、今すぐだろうが、5秒後だろうが、1時間後だろうが、明日だろうが、3ヵ月後だろうが、来年の2月だろうが、それがいつであろうとも許さない、ということになる。



Posted by eg_daw_jaw at 07:58│Comments(1)TrackBack(0) 通常授業 

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/eg_daw_jaw/50770265
この記事へのコメント
5
伊藤和夫は何者
Posted by 合格 at April 24, 2007 22:08

コメントする

名前
 
  絵文字