June 22, 2011

「自動詞+前置詞=他動詞」を用いる受動態

(a) No one has lived in this house for a long time.
   「長い間、誰もこの家に住んでいない」

 この文を No one(S) has lived(V) in this house(M) for a long time. と考える限り、受動態に転換する余地はないが、自動詞live前置詞in を組み合わせて1個の他動詞と解して、No one(S) has lived in(V) this house(O) for a long time. と考えれば、他動詞目的語にあたる this house を主語とする受動態を作ることが可能になる。
 ただし、No one(S) has lived in(V) this house(O) for a long time .の受動態は、This house(S) has been lived in(V) by no one(M) for a long time. ではない。
 これでは、否定を示す by no one が、肯定文の後にくることになってしまう。
 ここは、no one を notanyone と分解して not を前に出して This house(S) has not been lived in(V) by anyone(M) for a long time. とする必要があるが、多くの場合、has nothasn't と短縮したり、行為主にあたる by anyone を省いたりして、次のように言う。

(b) This house hasn't been lived in for a long time.
   「この家は、ずいぶん前から空き家になっている」

 ついでながら、ここでは、not に代えて never を用いることはできない。

 ×This house has never been lived in for a long time.

 nevereverいつであるかを問わず」を否定したものとして「いつであるかを問わず…ない」という意味を表す。
 「この家が空き家である」ことが、建築された時点から現時点までの全期間にわたっているのであれば、確かに「いつであるかを問わず」と言うのに支障がないが、ここは for a long time によって「長期間」であることを示してはいても、「全期間」ならぬ「一部の期間」でしかないで、「いつであるかを問わず」にはあたらない。


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Posted by eg_daw_jaw at 07:00│ 通常授業