March 22, 2012

大学卒業後の就職難のことを考えれば

 韓国大学進学率80パーセントを超えるという。儒教文化のもとでは商人や職人は尊敬を受けにくく、最も尊敬される役人や他のホワイトカラー族を目指して猫も杓子も大学に進学する結果がこの数字ということらしいが、今では大卒者が増えすぎて、大学は出ても定職に就けない者や高学歴フリーターが急増しているという。
 日本大学進学率50パーセントほどだから韓国には遠く及ばないが、こちらは増えすぎた大学に対して少子化による進学者数の減少が重なって、定員割れする大学が数知れず多くなっているのは周知のこと。
 一部の難関大は別として、多くの大学は希望すれば誰でも入れると言われるまでになったが、卒業後に深刻な就職難が待ち構えていることを考えれば、とても安閑としてはいられない。
 先日テレビの報道で聞いたところでは、今では大学新卒者50パーセントが職に就けないか、またはアルバイトで生活することを余儀なくされるという。
 今後の就職には、いっそう大学と学生の質が問われることになるのは間違いないので、取り敢えずは入学難度の高い大学に入っておくに越したことはない。
 名前を書けば誰でも入れるような大学ではなく、誰もが羨むような難関大の卒業生のほうが求人を行う企業側から信用されやすいのは、よしあしはともかく事実として否定しがたい。
 それを考えれば、大学進学を目指す者は受験勉強程度のことで音(ね)をあげている場合ではないということになる。


コメント> 2012年03月22日 10:50:20 元駿台生

 現代の平等主義の精神には反するかも知れませんが、僕個人としては、全ての大学を一律に「大学」として認可している現状に無理があると思います。
 戦後、アメリカの圧力で、旧制高校や師範学校、旧制専門学校などが大学に昇格させられたのは、まあ仕方がないとして、最近は、入学者難にあえぐ短大や女子大、専門学校などがどんどん大学に昇格し、しかも、そこで行なわれている教育は、到底大学と呼べるような代物ではないと聞きます。
 昨今は、第二外国語どころか、語学自体が必修でない大学もあるそうですし、英語の授業も、チープな英会話やTOEIC対策が中心になっているそうです。
 それなら、いっそのこと「4年制専門学校」にした方が良いのではないでしょうか。『三四郎』の時代に戻せ、とは言いませんが、大学の学問は、単純に「パンのため」であってはいけないと思いますし、企業も、幅広い教養を身に付けた学生をこそ評価すべきではないでしょうか。
 青臭い書生論で、申し訳ありません。


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Posted by eg_daw_jaw at 10:24│ エッセー・雑文など(予備校編)