February 14, 2018

脳は楽をしたがる!

 先月末に読んだ「シャーデンフロイデ」(中野信子・幻冬舎新書480)に興味深い記事があったので引用して紹介する。

 私たちの脳はいつでも、考えることをやめたいと思っています。そのほうが楽だからです。
 私たち人間は、さまざまなシーンで意思決定していかねばなりません。なかには、長期的なことや重大な結果につながることもあり、少しでも合理的な判断ができるように脳を使って考えなくてはなりません。
 しかし、本来、脳はそれを好みませせん。できれば楽をしたいのです。
 だから、私たち人間は、「思考停止できる材料」が大好きなのです。認知負荷に疲れた脳は、思考停止のチャンスをいつも探していると言っても過言ではありません。
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 私たちが思考停止したいときに望むのは、「考えたくないけれど、間違いたくもない」という虫のいいことです。・・・

 そこで、結果的にどういう方向に流れるかといったら、「みんなの行っているほう」。「みんながあっちに歩いているから、それについていけば大丈夫だろう」となるのです。
 「多数派についていったほうが、自分で選ぶよりも間違いが少ない」という判断をしがちな友人に、その理由を聞いたことがあります。
 すると、「だって、一人が考えたことより100人が考えたことのほうが当たっている可能性が高いじゃない」という答えが返ってきました。
 ・・・
 このように、人間の脳は、つねに「誰かに決めてほしい」と願っており、「自分の知らないところですべて出来上がってくれていたらいいのに」とすら望んでいるのです。(以上89〜91ページから引用)

 それを考えれば、英語で「単語集単語帳)」と「文法4択問題集」の2点セットによる、甚だ効果の乏しい勉強法を圧倒的多数の受験生が好んで採用するのも無理はないことがわかる。


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Posted by eg_daw_jaw at 15:05│ エッセー・雑文など(予備校編)