2012年09月

2012年09月17日

極太な一幕

5f3cea79.jpg

9月大阪松竹座は、六代目中村勘九郎襲名公演を絶賛上演中です。

今月は、前半にこの公演のイヤホン制作、中旬に四日市能公演へ出張と、なんやかんやで過ごしています。いや、その前に体調を崩して皆様にご迷惑をお掛けしました・・・。

さてさて、9月松竹座大歌舞伎、襲名公演のオススメは昼の部の『瞼の母』です。勘九郎さんの番場の忠太郎、めちゃいいです。

声が、お父様の勘三郎さんにそっくり。

勘九郎さんの芝居で感心するところは、セリフ、 言葉を噛みしめて発するところにあると思います。これは台本を読み込んでないと出来ません。言葉、その奥にある想いをちゃんと理解して、それを言葉に変える。

“芸”ともいえますが、その前に、“真心”を表現する役者だと思います。以前、インタビュー収録で楽屋にお邪魔させていただいた際も、周りへの気遣いが細やかで年下なのに、こんなにしっかりしているなんてすごいなと感心したのを思い出しました。

周りへの気遣いって、つまりは真心なんだと思います。それが芝居にも滲み出てきて、どんな役でも好感が持てます。

恵まれた感興にいながらも決してそれにあぐらをかかない、人として見習うべきところがたくさんある役者です。

さて、その勘九郎さんの番場の忠太郎の母親役は・・・、

坂東玉三郎さん です。

人間国宝に認定され、名実ともに現在歌舞伎界の立女形です。

抑えた演技がまた、感動です。『瞼の母』はよく知られた演目で、歌舞伎以外でもよく上演されるものですが、実は私、観たのは初めてでした。

【嗚咽】

これにつきます。

特にイヤホンガイドの解説によって、胸にグッとくるものが迫ります。私もオペレートをしながら、涙でした。いや、解説のコメントを編集した段階で、既に涙でした。あの物語の本質を誘う解説のコメントとは、これだ!と。

各所の配役がまた、適材適所。七之助さんが忠太郎の妹役で、これも納得。さらに今年92歳の中村小山三さんが元気に舞台に立っていらっしゃいます。フットワークの軽さに脱帽でございます。

しかも、稽古の時に昔の大道具はこうだった、とか本当によく覚えていらっしゃって、凄いです。

多分、このあと語り継がれる舞台になるであろう今月の松竹座の『瞼の母』。

必見です!



keggm2005 at 18:16|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 歌舞伎 | 日常