【消費者事故調査委員会】家庭用コージェネレーションシステム1 から生じる運転音・振動により不眠等の 健康症状が発生したとされる事案に係る事故等原因調査について (経過報告)

カテゴリ:
家庭用コージェネレーションシステム1 から生じる運転音・振動により不眠等の 健康症状が発生したとされる事案に係る事故等原因調査について (経過報告) が発表されました。
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/11_honbun.pdf
以下引用です。

建物窓の二重窓などの受動的な防音技術 がどの程度効果があるかについて検証中
→低周波音って二重窓では遮断できませんよね。
そもそも低周波音被害者の方々の中には、自衛策をと二重窓にリフォームなさった方も少なくないと思います。
低周波音を遮断するには、
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jriet1972/7/9/7_9_848/_pdf
tei

…まあ、「検証」してやっぱり二重窓にしただけでは被害は改善されないねー!という結論にしっかり至ればいいんですけど。(事実そうなると思いますが)
音源機器が撤去されてしまった我が家で検証できないのが残念です。
被害申請された被害者の皆さん、正しい検証をしていただけるよう頑張って下さい。

「3.今後の調査 
発症者の状況調査については、申出者や相談者以外で家庭用コージェネレーションシステムから生じる運転音・振動により健康症状を訴える者を対象にしたインターネット調査の結果を分析する。
音特性等実測調査については、物理的な音測定に加えて、発症者の体感との対応関係についても調査・分析する。
健康症状軽減のための方策については、ANC 技術を利用した消音装置について更に調査を進め、加えて、マスキング音による症状の軽減効果等に関しても調査・分析する。」 

→一般家庭用給湯器であるエネファームとエコウィルの低周波音被害を改善するにあたって、ANC(アクティブノイズコントロール)が設置されるかもしれないんですね。
既に機器自体がオーバースペック状態ですが、さらにANCまでもを追加設置するとか。どんだけ高コスト、高技術の機器になるのでしょうか。

低周波音被害をなくすために、+ANC設置なんですね。
個人的には機器のリコールや設置位置に関する厳重な規制値の制定が筋かと思ってましたが、実際そんなことしたら「エネファームは日本の住宅地には設置できない」のが現状なんでしょうね。

事故調はメーカーにも度重なるヒアリングをされているようですし、経済産業省をはじめ業界団体から「売れないのでは困る」というそれなりの圧力があったのかもしれないし、「リコール」 「使用禁止」までもを決定出来ない、事故調の立場の中途半端さがあるのかもしれません。

しかし、ANCの設置を検証しているあたり、「低周波音」という用語は使用せずとも、「低周波音」という特定の周波数帯の音、空気振動が身体に悪さをしているという事についてある程度認めている事にはなりますから、しっかりと被害がなくなるまで、被害を起こしているすべての周波数帯の低周波音を相殺できるANCの開発並びに標準設置を実現し、被害をなくしてほしいです。

…しかし、そのANCって どこに設置するんですかね。まさか被害者宅?電気代誰負担? 

カテゴリ:
エコキュートなど低周波音の健康被害で国を提訴「規制を怠った責任がある
https://www.bengo4.com/saiban/1139/n_4875/

以下引用です。

ヒートポンプ給湯機「エコキュート」や家庭用燃料電池「エネファーム」などが発する「低周波音」によって健康被害を受けたとして、全国の男女6人が7月8日、国に計約1500万円の賠償を求めて、東京地裁に提訴した。
原告の中には、企業や設置業者、近隣住民などを相手に民事訴訟を起こしている人もいるが、国にも健康被害を防止する義務があったのにもかかわらず、規制を怠った責任があるなどと主張している。」

「低周波音をめぐっては、2012年にも国の責任を問う裁判が起きたが、裁判所は行政行為には広い自由裁量が認められるとして、請求を棄却した。しかし、2014年、消費者庁の消費者安全調査委員会が、エコキュートについて「不眠などの健康症状の発生に関与している可能性がある」とする報告書を発表するなど、当時とは状況が変わっている。 」

→2012年の国家賠償請求に関する情報はこちら
http://blog.livedoor.jp/egowill/archives/36539832.html
この裁判も井坂和弘氏が弁護されています。

→2014年に消費者事故調査委員会がエコキュートの低周波音による健康被害を調査対象としました。
またそれに続き、2015年にはエネファームとエコウィルによる健康被害も調査対象となっています。
(消費者事故調査委員会関連カテゴリ)
http://blog.livedoor.jp/egowill/archives/cat_875994.html

★環境省が定める「参照値」が争点

「日本には(低周波音に関する)基準値がなく、環境省が目安として示す「参照値」は「一般被験者の90%の人が寝室で許容できるレベル」(環境省HP)で、ISOの感覚閾値よりも数値的に緩い。例えば、50ヘルツの低周波音の場合、参照値はISOの値より8デシベル、オランダより13デシベルも高いという。
また、環境省は「目安」と強調するものの、現実には参照値が企業の製品開発や自治体の低周波音対策における「基準」として機能している部分があるようだ。」 

「原告側は環境省が、基準値を設定していないことと、不十分な参照値を定めたことの2点を問題視している。「環境省が『参考にしてください』と言えば、基準として働くのは当然。ISOの感覚閾値がすでにあるのに、それをさらに緩めた『基準』を発表した行為の違法性は極めて高い」と井坂弁護士は語る。」 

 「環境省によると、各自治体が受ける低周波音にかかわる苦情件数は、この20年ほどで大幅に増えたが、2014年度は253件。このうち、エコキュートなどが原因と見られる「家庭生活」に関する相談は59件だった。「苦情を受けると、各自治体が実際に周波数を測定します。測ってみると、100ヘルツ以下(低周波音)でないこともあります。『参照値』はこうした苦情申し立てがあったとき、低周波音が原因かどうかを判断する目安として設定しています」(大気生活環境室)」

「会見には、原告の男性2人も出席。Aさんは、隣家のエネファームの音が「頭の中でなっている気がする」といい、頭痛や吐き気に悩まされている。床や壁が共鳴するため、家の中には逃げ場がほとんどないそうで、移設費を出すと交渉しても、隣家と業者が首を縦に振らないという。」
「一方、Bさんは隣家のエコキュートで、耳鳴りがひどいという。妻の方が重症で、給湯利用が多い冬場はホテルや子どもの自宅に逃げることもある。2人はそれぞれ、「低周波音の問題を知らず、健康被害で苦しむ人や、お隣を苦しめてしまう人がいる。問題を多くの人に知ってもらいたい」「いい機械だとは思うが、実際に苦しんでいる人がいる。メーカーもそれは分かっているはず。テストを厳しくやって、人にもっと優しい姿勢をとっていただきたい」と話した。」

―前回の国家賠償請求は消費者事故調査委員会のエコキュート選定前でした。消費者事故調査委員会がエコキュート、そしてエネファーム、エコウィルという家庭用給湯器の「低周波音」 による健康被害を調査対象とし、調査報告書も作成した(エコキュート)という事実は大きいです。

今また国賠が起されたのも、2012年と日本の低周波音を巡る状況は違う、勝算があるからではないでしょうか。

環境省は低周波音の被害啓蒙をし、国民に注意喚起し、地方自治体には「しっかりと対応するように」と担当職員への技術支援、対応マニュアルまで設けながらも、法規制は一切設けていないという矛盾を一日も早く正すべきです。

日冷工による「エコキュートの設置マニュアル」には法的強制力がなく、隣家の窓の目の前に巨大なエコキュートが設置される事例が後を絶ちません。先月やっとFCCJがエネファームの「低周波音被害を防ぐ」設置マニュアルを発表しましたが、「検討してください」レベルのもの。両被害者が設置者に行う対策交渉時にはそれなりに使えるとは思いますが、法的強制力はないのでトラブルの根本的解決にはなっていません。

運転音に配慮した 家庭用燃料電池コージェネレーションシステム の据付けガイドブック (平成28年6月)

消費者事故調査委員会がエコキュートの低周波音被害に関する調査報告書も出してはいますが、被害の現場では未だに低周波音被害に苦しむ方々が被害を救済されずに戦い続けている現状があります。

是非勝ってほしいです。 

【FCCJ 燃料電池実用化推進協議会】運転音に配慮した家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)の据付けガイドブック

カテゴリ:
日本冷凍空調工業会が出しているエコキュートの設置マニュアルに続き、

FCCJ 燃料電池実用化推進協議会(http://fccj.jp/)のガイドブックがリリースされています。

運転音に配慮した 家庭用燃料電池コージェネレーションシステム の据付けガイドブック (平成28年6月)
以下引用です。

「燃料電池ユニットは機種や運転パターンによって は半日~1か月程度にわたって連続運転する特徴があります。 」

「燃料電池ユニットの運転音低減にあたっては、メーカーにおいて機器の改良に向けた取り組みを 継続して行っており、非常に静かなレベル(例えば 38dB)となっています。また、低周波につい ては、機器単体での低周波音が平成 15 年に環境省が定めた参照値以下であることをメーカーで確認しています。 」 

→業界自身がエネファームからは低周波音が発生することを認めましたね。
環境省は地方自治体に対し、参照値以下であっても低周波音被害が起きる為対応を怠らないようにと注意喚起をしています。 
http://www.env.go.jp/air/teishuha/H261226jimurenraku.pdf

「据付け場所などを留意したにも関わらず、お客さまやご近所さまから運転音に関するお問い合せ やご相談が生じた場合には、下記の対応を検討してください。
(1)製品や据付け状態に異常がないか確認をしてください
(2)運転時間設定や機器設定による調整が可能か確認してください
(3)防音対策の実施を検討してください(例:お隣さま宅との間に壁を設置する等)
(4)据付け場所の移動を検討してださい (「表 2 据付け推奨例」をご参照ください) 」

→ この対応費用はだれが負担する?という所で全国でトラブルが起きていますよね。
なので「検討してください」という表現に留まっているんでしょうね。

1

表2 据付け推奨例
 2
3
4
5
→この資料では敷地境界線への設置も"推奨"していますね。発電ユニットだけではなく、バックアップの熱源機が搭載されている貯湯ユニットからもそれなりの低周波音は発生しており、この設置被害を遵守すれば被害をゼロにできるとは到底思えませんが、エネファームの低周波音被害者が被害対策交渉する際にはかなり使える資料ではあると思います。
そもそもガス会社は、エネファーム、エコウィルから「低周波音」が出ている事自体認めてはいませんでしたから。

あと、エネファームがこれ程に健康被害、並びに近隣トラブルのリスクが高いという事を業界が認めた事はものすごい進歩であり、評価出来るかもしれません。

カテゴリ:
消費者庁のサイトに、第43回消費者安全調査委員会の会議資料が発表されています。
http://www.caa.go.jp/csic/action/index1.html
(H28.4.15開催)

以下、配布資料が掲載されていますので紹介します。

資料1 家庭用ヒートポンプ給湯機事案について御説明願いたい事項[PDF: 170KB]
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/160415shiryou_1.pdf

<対経済産業省>

現在業界に唯一存在する"設置ルール"である、日本冷凍空調工業協会の「家庭用ヒートポンプの据付けガイドブック(http://www.jraia.or.jp/download/e-book/Set_Gb/index.html)」について、経済産業省はH27に「「ガイドブック普及促進WG」を設置、関連する事業所に資料やチラシを配布。H28.1の会議において「普及効果の確認を行う」としていました。

  • 「据付けガイドブックの普及の効果の確認について、計画(スケジュール等)を説明願います。」
  • 「低周波音の低減と表示の在り方WG」の情報収集及 び検討の状況について説明願います。」

またH28.1の会議において、「健康症状発生時の対応については、一般社団法人日本冷凍空調工業会において、 各社の対応状況や問題点の検討を行った上で、対応フローを作成中。
フロー作成にあたっては、当事者間の関係が複雑で、同工業会や製造事業者単独での対 応が難しい場合の対応について、消費者生活センター等との協力を消費者庁を通 じて確認中。」となっている事に対し、

  • 「製造事業者が個々の事案に対応して丁寧な対応に努め る旨(例えば、門前払いにしないこと)は、各社に指導済みでしょうか。 」
    →実際出来てないですよね。事故調報告後も「メーカーに被害対応費用を負担させられた」「被害対応しない」等の情報を頂いています。
  • 一般社団法人日本冷凍空調工業会や製造事業者単独での対応が難しい場合とはどのような場合か、具体的に説明願います。 
  • 地方公共団体の協力が得られない事例(例えば民民不介入と地方公共団体が主張する事例)を把握されていれば説明願います。
  • 対応フローの作成に当たって、課題となっている箇所等 をお示しください。
→今起きている「低周波音被害」は、環境省が低周波音による害を認めつつも法規制を一切行わっていなかったが為に発生している、「製品事故」です。
今起きている給湯器による低周波音被害の現場においての被害の当事者は、「機器設置者・製造業者・被害者・地方自治体」であり、この当事者間で被害対応の費用負担はだれがすべきかと考えた時に、法規制が足りなかったと言えども製品の欠陥による被害ですので、やはり「製造業者」に費用負担を求めるのが自然ではないかと思います。
しかし法規制もされず被害が放置された期間も長く、被害規模は莫大であり、そのすべての被害を「製造業者」のみが負担し続けていくというのも酷な話ではないかと個人的には思います。

法規制を怠り被害を放任してきた、国には一切責任はないのか。

そんな環境省に対して事故調は、

<対環境省>
 「環境省では、昭和50 年代前半より低周波音の人体への影響についての研究を行っております。現時点においては、低周波音の人体への影響について、明らか な関連を示す知見は国内外ともにないと承知していますが、消費者安全調査委員 会からの意見( 1 )④ も踏まえ、引き続き、低周波音の人への影響等について最新の科学的知見の収集に努めてまいります。」
  •  研究を促進していることを示す計画(研究内容、スケジュール等)を説明願います。
    →「低周波音被害を50年研究をし続けてきた」と自負する環境省ですが、その研究の唯一の成果は、「参照値」ではないでしょうか。
    超えていても「基準値ではないので問題なし」と扱われることもあり、超えていなかったら「参照値以下なので問題なし」とされている、厄介な存在です。
    地方自治体等被害の現場においては、被害の切り捨てに大変重宝されているでしょう。
    事故調の「確認事項」にも、環境省に対する疑心がみられる気がします。
また、H28.1の会議で「現場での音の測定値が参照値以下であっても慎重な判断を要する場合があること を一層明確に示すため、環境省では、平成26 年12 月26 日付け事務連絡によ り、各都道府県、市・特別区の環境主管部(局) 騒音振動担当官に対し、低周波音問題対応の手引書における参照値の取扱の再周知を行いました。」
「また、地方公共団体の環境主管部局を対象とした「低周波音測定評価方法講習会」におい て、参照値以下であっても慎重な判断を要する場合があることについて詳細に説 明しており、平成27 年度に開催している講習会(平成27 年12 月から平成28 年 1月にかけ6回開催) においても、その旨周知しているところです。 
とあるのに対して、
  • 平成27年度「低周波音測定評価方法講習会」の規模 (参加者数、参加自治体の内訳)及び内容について説明 願います。 
  • 地方公共団体における低周波音測定器の保有状況につ いて説明願います。 
    →現状低周波音測定機器すらない自治体は多いです。(神奈川県でも茅ヶ崎市や鎌倉市は低周波音測定機器の保有をしていないそうです)
  • 報告書公表後、ヒートポンプ給湯機に関する地方公共団体における苦情対応事例を把握されていれば説明願います。
<対消費者庁>
 消費者庁はH28.1の会議において「(地方自治体に対し)調査委員会の報告書概要を送付するとともに、 相談者の環境改善につながった相談対応事例として、『据付けガイドブックを相 談者に提示し、相談者がガイドブックを持って隣家に示したところ移設が実現し た事例』や『地方公共団体(環境担当)が相談者宅の低周波音を測定したとこ ろ、参照値を上回る低周波音を確認し、所有者に説明したところ移設が実現した事例』を周知し、これらの事例を参考にして、相談対応を行うことを求めまし た。」
「現在、相談対応に資する情報について、地方公共団体消費者行政担当部局に 追加的に提供すべく、現在、経済産業省、一般社団法人日本冷凍空調工業会等と 連携して検討を行っているところです。」としていたのに対し、

  • 報告書公表後、本件に係る相談件数の推移及び解決事例を説明願います。 
  • 苦情相談への対応方法(消費者庁が追加的に提供する 解決事例等)について説明願います。 
→消費者庁の提示する解決事例が「移設による解決」のみであることが非常に残念であり、また都市部の住宅密集地域では移設という解決手段では新たな被害者を生む可能性もあり、この事例提示だけでは不十分であるという感じを受けます。
我が家の事例が「地方自治体が仲介し、機器撤去(交換)による解決をした事例」なのですが、解決内容の詳細を第三者へ口外禁止する覚書を交わされており…非常に悔しいです。

<対公害等調整委員会>
H28.1の会議において、「公害等調整委員会は、「消費者安全法第23条第1項に基づく事故等原因調査報告書について(周知)」(平成26年12月24日公調委第568号)において 地方公共団体に周知を行ったほか、都道府県の公害苦情相談担当部局の職員に対 しては平成27年度公害紛争処理関係ブロック会議において、市町村の公害苦情 相談担当部局の職員に対しては平成27年度公害苦情相談員等ブロック会議にお いて、それぞれ消費者安全調査委員会からの意見の問題意識を再度周知しました。
また、公害等調整委員会は、公害苦情の事例のとりまとめを行っており、家庭用ヒートポンプ給湯機による騒音の事例も含め、今年度中に、地方公共団体の業務の参考とすべく事例集を地方公共団体に送付する予定です。 」というのに対し、
  • 紛争となった場合の地方公共団体における適切な公害苦情対応についての検討状況を説明願います。
  • 公害苦情調査等によれば、低周波音についても、騒音の一部として対応されていると考えられますが、一方で、消費者安全調査委員会に対して、民民不介入として 自治体から取り上げられていないという申出があります。 これらについて、現状何が地方公共団体による対応の違いをもたらしていると考えますか。公害等調整委員会による地方公共団体の指導、助言により状況が改善される と考えられますが、今後どのような対応が考えられますか。 
  • 平成26年度の低周波苦情35件の主な内容及び対応方法 をご教示ください。
 →そもそも、公害等調整委員会での低周波音被害解決事例、皆無に等しいです。
http://blog.livedoor.jp/egowill/archives/45936847.html
まともに「低周波音被害」として解決できたのはこれぐらいでは。

-----------------------
今回の会議議事録を見て、被害者の感情や認識に、事故調という組織の感情や認識がリンクしてくれている事に非常に嬉しく思いました。
報告書が出てからも相変わらず地方自治体での解決事例には乏しく、大手エコキュートメーカーが被害者に対応費用の全額を請求する事例すら見られ、全体的には「何も変わっていない」印象。

今回の事故調の「御説明願い」は、ただ情報が欲しいのではなく、関連省庁へ職務の不備や怠慢を認識させ、きちんと対応していくように発破をかける事が目的のように見えます。
個人的には、事故調の被害に対する毅然とした対応姿勢を見たようで、心強く思います。

【消費者事故調】エコキュートの低周波音被害に関するフォローアップ(H28.1)経済産業省編

カテゴリ:
家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音・振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案
http://www.caa.go.jp/csic/action/index5.html
より、平成28年1月に出された「フォローアップ」を見ていきます。

◆通知(経済産業省)[PDF:170KB]
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_notice6.pdf

家庭用ヒートポンプ給湯機の運転から生じる運転音・振動により不眠等の健康上の症状が 発生したとされる事案に関する消費者安全調査委員会からの意見に対する対応について
平成28年1月 経済産業省商務情報政策局情報通信機器課

以下引用です。

「(1)リスク低減のための対策
①住宅事業者や設置事業者に対して、一般社団法人日本冷凍空調工業会が作成した家庭用ヒートポンプ給湯機の騒音防止等を目的とした据付けガイドブックの普及促進を図るべく、同工業会内に「ガイドブック普及促進WG」を平成27年1月に設置。平成27年3月に10,000部を増刷、平成27年11月末時点で同工業会会員企業の流通経路を中心に約8,800部を配布。主な配布先は以下の通り。
 
1
配布数少ないですよね…。しかしネットからも見られるので、一般消費者への配布用ではなく業者自身への啓蒙って感じですかね。

一般社団法人日本冷凍空調工業会が作成した家庭用ヒートポンプ給湯機の騒音防止等を目的とした据付けガイドブック

http://www.jraia.or.jp/download/e-book/Set_Gb/index.html
また、この設置マニュアルは完全なものではなく、この設置状況を守ったエコキュートでも低周波音が起き、訴訟にもなっているという事実があります。マニュアルを配布する前に、内容の検証、情報の拡充を行ってほしかったですね。

「加えて、据付けガイドブックの簡易版に当たるチラシを作成し、製造事業者を 通じて関係者に配布。併せて一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会を通じて 会員企業約4,000社に配布。 また、据付け現場等で据付けガイドブックの確認が出来るよう、スマートフォ ン・タブレット等での閲覧を可能とする対応を実施。」

→これも、あくまでも「配慮のお願い」であって、法的強制力はないんですよね。「配った」という事実が大事。 

 「据付けガイドブックの普及の効果の確認については、一般社団法人日本冷凍 空調設備工業連合会を通じて、同連合会関係企業約4,000社に対して、据 付けガイドブック認知度アンケート調査を開始。 アンケートの回収・集計後、効果を確認予定。」

→「普及の効果」だけではなく、「マニュアルの内容についての精査」が必要。
何度も言いますが、この設置マニュアルに準じた設置のエコキュートでも低周波音被害が起きており、訴訟にもなっています。
また、エコキュートの低周波音被害は近隣住人にのみ起こるものではなく、 設置者にも起こる被害であることから、製品自体の見直しも必要。施主に対する注意喚起も重要。

 ②製品カタログへの注意喚起表示については、次期カタログから表示すること とし、平成27年4月に一般社団法人日本冷凍空調工業会にて自主基準案を策 定。会員企業各社は、同工業会の自主基準案に基づき、平成27年度中にカタ ログ表示を切り替えることとし、平成27年末までに1社を残して対応が完了。 具体的な表示例は以下のとおり。」

2
→エコキュートに関しては、「運転音」ではなく、「低周波音」であり、「振動」のようなのですが、ここでは「低周波音」という用語は使用されていませんね。「うるさい」のではなく、「めまい」であり、「吐き気」であったりします。
いくら法的根拠に乏しいからと言って、低周波音による被害を根本的に解決しようという気はあるのでしょうか。
しっかりとマニュアルを読まずに防音壁を設置される等、単なる騒音問題として処理されないような添え書きも必要。
 
「③ 低周波音の低減及び表示の在り方の検討については、平成27年1月に一般 社団法人日本冷凍空調工業会に「低周波音の低減と表示の在り方WG」を設置。 公益社団法人日本騒音制御工学会の協力を仰ぎつつ、低周波音の低減に効果的な装置等の情報収集及び検討を実施中。」

→ここではしっかりと「低周波音」という文言が。「低減」ではなく、根本的な解決を。

「(2)健康症状発生時の対応
 ⑤ 健康症状発生時の対応については、一般社団法人日本冷凍空調工業会において、各社の対応状況や問題点の検討を行った上で、対応フローを作成中。
作成にあたっては、当事者間の関係が複雑で、同工業会や製造事業者単独での対応が難しい場合の対応について、消費者生活センター等との協力を消費者庁を通じて確認中。 」

→現状、消費者事故調の報告書が出てからも、低周波音被害者に対策費用(撤去・移設・エコキュートを日中稼働時の電気代の差額)を出させているメーカーあり、「法的根拠に乏しいので対応をしない」と回答するメーカーあり、そもそもきちんと対応していないメーカーばかりなのが「各社の対応状況」です。
事業者負担で対応したメーカーがあったとしても、「情報の口外禁止令」などを結び、"他の被害者の追随"をまず防止している始末。

このような状況の中、本当に現状の被害者を救済できる対応フローが出るのか。出ないといけない。

低周波音被害は、今までメーカーに「クレーム」として扱われ、その情報は表面化してきませんでした。
これからはしっかりと「製品被害」として扱われるべきであり、国に報告される、しなくてはいけない仕組みを作ってほしいです。

カテゴリ:
家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音・振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案
http://www.caa.go.jp/csic/action/index5.html
より、平成28年1月に出された「フォローアップ」を見ていきます。

◆通知(公害等調整委員会)[PDF:64KB]
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_notice5.pdf
以下引用です。

「公害等調整委員会は、公害苦情の事例のとりまとめを行っており、家庭用ヒートポンプ給湯機による騒音の事例も含め、今年度中に、地方公共団体の業務の参考とすべく事例集を地方公共団体に送付する予定です。」

 →そもそも公害等調整委員会での低周波音被害解決事例自体がほとんどない中で、また低周波音被害自体が法的根拠にも乏しい中で、どのような「参考とすべく事例集」が出されるのか、非常に興味ありますね。 

しかし、
http://blog.livedoor.jp/egowill/archives/cat_1286482.html
のような解決事例も出てきていますので、 このような解決が出来るよう、しっかりとした「対応すべき根拠」を示していってほしいです。

しっかりとした法規制がない中で、 被害を解決できるように仕向けていくって、難しいし、苦しいですよね…。
もう法規制作っちゃったほうが早くないですか。 
その方が業者も"ユーザ指導" しやすいかも。
って、そんな簡単な話ではないから、"今出来る範囲"で頑張って色々なことをしてくださっているのですが。 

カテゴリ:
家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音・振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案
http://www.caa.go.jp/csic/action/index5.html

より、平成28年1月に出された「フォローアップ」を見ていきます。

◆通知(消費者庁)[PDF:71KB]
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_notice4.pdf
以下引用です。

「消費者庁では、平成 26 年 12 月 24 日付で地方公共団体の消費者行政担当部局宛に通知を発出し、ヒートポンプ給湯機に関連する相談対応に資する情報を周知するとともに、地方公共団体の環境担当と連携して、適切に相談対応を行うよう 要請したところです。

具体的には、調査委員会の報告書概要を送付するとともに、相談者の環境改善につ ながった相談対応事例として、「据付けガイドブックを相談者に提示し、相談者がガイ ドブックを持って隣家に示したところ移設が実現した事例」「地方公共団体(環境 担当)が相談者宅の低周波音を測定したところ、参照値を上回る低周波音を確認し、 所有者に説明したところ移設が実現した事例」を周知し、これらの事例を参考にし て、相談対応を行うことを求めました。 

現在、相談対応に資する情報について、地方公共団体消費者行政担当部局に追加的に提供すべく、現在、経済産業省、一般社団法人日本冷凍空調工業会等と連携して検 討を行っているところです。」

→まず、 消費者庁は「地方自治体に対し、低周波音被害にきちんと対応するよう要請している」そうです。
なので、対応出来ない自治体の皆様は、是非ともこの資料を「自治体がきちんと対応すべき根拠」としてご利用ください。

「据付けガイドブックを相談者に提示し、相談者がガイ ドブックを持って隣家に示したところ移設が実現した事例」

→これは、「エコキュートの設置者に、日本冷凍工業協会のガイドブックを見せたら移設により解決した事例」を参考にという事のようですが、今現在自宅のエコキュートにより低周波音被害に悩む人がいて、 この情報は全く参考になりません。隣家のエコキュートに悩む人にとっても、参考になるでしょうか。 
いわば製品事故である低周波音被害の対策費用を出すべきは誰なのか?こじれるのはここなので、「その先」の対策への具体的な指南が必要ですよね。
本当に必要なのは、被害をきちんと被害と認め、メーカー・事業者に対ししっかりと被害対策を促せるだけの具体的な指南です。

「地方公共団体(環境 担当)が相談者宅の低周波音を測定したところ、参照値を上回る低周波音を確認し、 所有者に説明したところ移設が実現した事例」

→これは千葉県松戸市において、被害者居室内において参照値を超えていたエコキュートの低周波音被害に対し自治体が介入し、事業者の費用負担にて移設し解決をした事例を指していると思われます。
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8556254/www.soumu.go.jp/main_content/000135333.pdf 
しかし、そもそも家庭用給湯器による低周波音で、隣接する家屋内で参照値を超える事はまずありません。(NPO法人STOP!低周波音による情報)
また「参照値を超えていないから問題ない」とご認識される恐れがある事から、この情報を「参照値を基準値のように扱わない」「参照値以下であっても被害は起きるので、しっかり対応すべき」等注意事項なしに"参考にする"のは非常に危険です。

消費者庁は、しっかりとこの問題をわかっているんでしょうか…と非常に不安になるフォローアップ資料です。 

今後地方公共団体消費者行政担当部局に追加的に提供すべく、現在、経済産業省、一般社団法人日本冷凍空調工業会等と連携して検討を行っているという「相談対応に資する情報」は、これら注意を踏まえ、しっかりと解決につながれる資料となっていてほしいです。

カテゴリ:
Jcastニュース記事より。

「遂に消費者庁も動き出す「低周波音」被害 ガス発電の「エコ」な家庭が引き起こす怖い症状」
http://www.j-cast.com/2015/12/06252145.html

以下引用です。

「ガスを利用した家庭用コージェネレーション(熱電併給)設備が発する低周波音で健康被害を訴えるケースが後を絶たず、国も2015年から本格的な調査に乗り出した。
電気を使った「エコキュート」でも同じような被害は指摘されてきたが、ガスのほうが被害が大きいとの指摘もある。」

「今回問題になっているのは、「エネファーム」や「エコウィル」などの名前で知られる設備。そもそも低周波音というのは、人の耳では聞き取りにくい100ヘルツ以下の低い音で、個人差があるものの、頭痛や耳鳴り、不眠などの健康被害を感じる人がいることがわかっている。」 

「   インターネット上には、「我が家の低周波音被害」という被害者がつくったウェブサイトも存在。2011年ごろから、エネファームなどが出す振動や低周波音が原因とされる健康被害について、被害者の声が寄せられている。」 

NPO法人「 STOP!低周波音被害」がまとめた、低周波音被害の騒音源となる家庭用機器の内訳によると、全体(147件)のうち、エコキュートが45%、エネファームやエコウィルなどのガス給湯器が18%と、家庭用コージェネレーション設備だけで63%にものぼる(15年6月末現在)。

   また、低周波音の被害者がとった自衛手段(167件、15年10月現在)の9%が避難や転居で自宅を離れることを選択。外泊などが11%、睡眠薬の服用や寝室の移動などで日々の生活に耐えているケースが46%を占めている。

   「STOP!低周波音被害」の門川万里子理事長は、「エコキュートの低周波音被害の教訓が、後発のエネファームにまったく生かされなかった」と嘆く。そのうえで、「エネファームの普及台数に対する被害発生率はエコキュートのそれよりも格段に高く、被害もより深刻。その被害相談も多くなっています。ただ、被害解決もまた非常にむずかしくなっています」と話す。 」

-------------------------------------------

低周波音被害者のリアルなデータソースとして、NPO法人STOP!低周波音被害http://nolfn.jimdo.com/)が情報協力をしている記事です。

本来であったら、このような低周波音被害に関する情報は、まずメーカーもしくは地方自治体に蓄積されているはず。そして、それらが国に報告され、国が蓄積されたデータをもとに対策を検討する、というのが理想的な流れです。

給湯器の低周波音被害については、消費者センター・国民生活センターへの製品被害情報が事故情報データバンクシステムhttp://www.jikojoho.go.jp/ai_national/)にも蓄積はされていますが、「エコキュート」「エネファーム」「エコウィル」といった商標登録されている製品名での事故報告はほとんどなく、「自然冷媒ヒートポンプ」「電気温水器」「燃料電池」「ガス発電給湯器」などといったバラバラなワードで登録がされているために、被害の全貌を集約しにくい状態です。

メーカーと、一部の地方自治体の怠慢により放置され、国の被害情報集計システムからもこぼれ落ち続けていた。そんな低周波音被害に関する情報は、今やっと表面化され、まとめられている過程にあります。


NPO法人STOP!低周波音被害
http://nolfn.jimdo.com/ 

カテゴリ:
エネファームとエコウィルの低周波音による健康被害が消費者安全調査委員会(消費者事故調)の調査対象に選定されたことに伴い、「第 38 回 消費者安全調査委員会 議事要旨」が発表されました。

第 38 回 消費者安全調査委員会 議事要旨 
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/151127youshi.pdf


以下引用

「「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム及び家庭用ガスエンジンコージ ェネレーションシステムから生じる運転音・振動により不眠等の健康症状が発生し たとの事案」をテーマにして、調査を行うこととした。

コージェネレーションシステムとは、ガスを燃料として、燃料電池やエンジンの 方式で発電し、その際に生じる廃熱を回収し、給湯に利用するシステムで、エネル ギー効率の高い製品であるため、普及していくことが見込まれる。運転音・振動 2 と健康症状との関係は、今後調査していくが、普及が見込まれる製品であるからこ そ、早い段階でこうした訴えにも目を向ける必要があると考えた。 」

-------------

調査申請していた被害者達からすれば、正直遅い!と言う感もあったりしますが、なにより調査対象に決まって良かったです。

カテゴリ:
高崎エコキュート訴訟をはじめ、多くの低周波音被害関連訴訟を担当されている井坂和弘弁護士のブログが更新されています。

【エネファーム低周波音・民事訴訟提起のご報告】~エネファーム低周波音被害者が東京地裁に初の提訴~
http://isakakazuhiro-lawoffice.jp/blog/archives/2015/12/post-25.html


以下引用です。

「平成27年11月27日、エネファーム運転音による被害者が東京地裁に提訴しました。約3か月前の8月18日に、所沢市在住のエコキュート運転音による被害者がさいたま地裁川越支部に提訴した報告をしましたが、エネファームでは初めての提訴です。」 

→ 井坂弁護士としてはエネファームの低周波音被害裁判は"初めて"という意味で、実際エネファームの低周波音被害に関する裁判は、2015/9/3に行われた大阪地裁のものが日本初ではないかと思います。
http://stopteishuuhaon.blog.fc2.com/blog-entry-141.html

 「高崎訴訟が和解成立で解決した平成25年11月頃から(低周波音被害に関する)流れが変わってきたように思います。高崎事件の原告清水氏の申出によって始まった消費者安全調査委員会の調査報告書が昨年末に発表されて、その流れは決定的に変わりました。」

「エネファーム低周波音の問題は、エコキュートとほぼ同時進行で起きていました。相談自体はあるのですが、私が代理人として依頼を受けて担当するチャンスがなぜかありませんした。」/

「最近は、追い風を受けて、裁判外の交渉で解決する依頼案件(エコキュートだけでなく、エネファームもあります)が増えてきましたが、今回の練馬区在住の原告は、隣家から交渉を拒否されて、やむなく提訴に至りました(川越支部のエコキュート事件もなぜか被告はパナソニックです)。」 

→やはり低周波音被害問題で裁判にまで至るには、設置者の"被害に対する正しい情報量"、対応姿勢が大きく係わっていることがわかります。
低周波音被害者の方々も、被害を訴える前に、まず設置者に被害を理解してもらうところから交渉を始める必要があります。
井坂弁護士の言う「追い風」というのは、各種報道により低周波音被害に対する社会的認知度が高まり、被害が訴えられた時に既に設置者が低周波音被害についてある程度の知識、理解を持っている事が増えているという事でしょう。
我が家の事例でもそうでしたが、機器の所有者が動かなければメーカーは何もしません。何もできません。
低周波音被害者は設置者に同じ立場に立っていただき、対メーカー交渉をしないと、この解決は非常に難しいという、低周波音被害は非常に厄介な被害なのです。

「今回の提訴と同じ日に消費者安全調査委員会がエネファーム問題の調査を開始すると発表したのは、偶然と言うにはあまりにも不思議です。数日でも提訴の方が早かったら違っていたはずです。」 

→今回、消費者事故調査委員会によるエネファームの低周波音被害は2015/11/27夜報道。エネファームの低周波音被害に関する裁判は11/30報道でした。
結果として、事故調の報道の熱が冷めやらぬ状態で、畳み掛けるようにエネファーム提訴の報道。提訴の報道では「事故調の調査対象にもなっている」と、結果双方が関連する形で、より大きく注目された形での報道が実現したのではないかと思います。

提訴報道が、事故調の報道の前でも、こうにはならなかった。

個人的に、井坂弁護士さすがタイミングをよく考えているな!と思っていたのですが、偶然だったのですね。

このページのトップヘ

見出し画像
×