2006年01月08日

からのポット(The Empty Pot)

エンプティ−ポット表紙(1990年)
作 デミ

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 むかしむかし、中国に花の大好きな皇帝がいました。皇帝は花を一番うまく育てた子供を後継ぎにしようと決めます。園芸が大好きな少年ピンも、喜んで皇帝から花の種を受け取りますが…。

 フリーハンドの丸い枠の中に、動物や子供たちの愛らしい表情やしぐさが繊細なラインで描かれています。淡い色彩も上品です。お話は教訓を含んだ分かりやすいものです。

 デミは1942年、マサチューセッツ州ケンブリッジで、建築家で俳優でもある父と芸術家の母の間に生まれました。1962年にカリフォルニア州ロサンゼ ルスのイマキュレート・ハート・カレッジで芸術学士を取得。フルブライト奨学金を受けて翌年にはバロダ大で修士を取得します。ニューヨークに移住してイラ ストレーターとして活動を開始。カリフォルニア、ニューヨーク、インドなどの美術館やギャラリーで壁画、モザイク、シルクスクリーンなどを描きました。夫 は芸術家でライターのRawlins Hitz氏。現在は夫婦でワシントン州カーネーションに住んでいます。エンプティ−ポット中身




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2005年12月31日

インチ・バイ・インチ(Inch by Inch The Garden Song)

インチバイ表紙(ペーパーバック版2001年)
作 デビッド・マレット
絵 オラ・アイタン
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 アクリル絵の具を伸び伸びと塗り重ねたような、鮮やかな色彩の絵本。アメリカの民謡「ガーデンソング(庭園の歌)」(デビッド・マレット作)と一緒 に、、花と野菜でいっぱいの庭園をつくっていく男の子と犬の姿が描かれています。最後には楽譜もついています。必見はかわいい犬のしぐさと表情です。歌は1975年に発表されました。


 最初のページはこんな歌詞で始まります。

 少しずつ、一列ずつ
 そうやってこの庭を育てていくんだよ
 使うのは「くまで」と「すき」
 そして一角の肥えた土地

 オラ・アイタンはイスラエル生まれで、ほかの作品に「でてこいミルク!」などがあります。

インチバイ中身



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2005年08月29日

ジャーニー(Journey)

ジャーニー表紙
(1993年)
作 ガイ・ビルアウト

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 江戸時代の多色刷り版画を思わせるような上品な色使いと、繊細かつシンプルなラインが美しい絵本です。車窓の景色からふくらんでいく幻想の世界をさりげ なく描いていて、安野光雅やルネ・マグリットに似た「静かなシュールリアリズム」を楽しむことができます。文章は、ページごとに「7月17日、激しい雨」 など旅のメモらしきものが1、2行程度あるだけです。

 作者のガイ・ビルアウトは1941年、フランスのドシーズ(Decize)で生まれました。ボーヌの美術学校で広告とデザインを学び、パリの広告代理店へ 勤めたあと、1969年にニューヨークへ移住。イラストを専門として活動を始めます。雑誌「アトランティック・マンスリー」への連載をはじめ多数の雑誌へ イラストを描き、発表した絵本のうち4冊はニューヨーク・タイムズ紙が毎年選ぶ「イラストの優れた絵本10冊」の中に入っています。1989年にはイラス トレーター協会の最高賞「ハミルトンキング賞」を受賞しました。
ビルアウトの作品はウェブサイトでも見ることができます。ジャーニー

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2005年08月20日

小さな白うさぎ(The Little White Rabbit)

リトルホワイトラビット表紙(2002年)
絵 Oscar Villan
文 Xose Ballesteros
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この天才バカボンのようなウサギの顔がポイントです。ほかのキャラクターも個性的。イタリアのkalandraka社が出版元で、原題はガラシア語(ポルトガルの方言)で「O coellino branco」といいます。どうもポルトガルの絵本の英語訳本のようです。

 主人公のウサギは自分の家を出たすきに意地悪なヤギに家を占領され、協力してくれる小さな仲間と一緒にヤギを退治しに家へ戻る、というシンプルなもの。ポルトガルの昔話がもとになっているそうです。リトルホワイトラビット



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2005年08月15日

バラの日の出がみえたとき(WhenThe Sun Rose)

When the Sun Rose

(1986年)


作 バーバラ・ヘレン・ベルガー

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    「バラの日の出が見えたとき、お友達が私のところへやってきました」という一文ではじまり、日の入りとともに「お友達」が帰っていくまでのお話。


   「When The Sun Rose」は「日の出が見えたとき」という意味と「バラ(Rose)の太陽のとき」という意味をかけています。「お友達」は太陽の妖精のように優しく金色に輝くドレスをまとい、バラの花のような金色の客車に乗ってやってきます。「お友達」はまるで暖かな太陽の光です。金に輝くバラの花のやわらかな色合いに、とても引き付けられます。


作者のベルガーはカリフォルニア州で生まれ、ワシントン州シアトルで育ちました。ワシントン大で絵画を専攻して卒業後、イエール大、ローマのテイラー美術学校でも学びます。1982年に最初の本「Animalia」を発表。1985年には「The Donkey's Dream」が、最も優れたイラストの本に贈られる児童書作家協会の「ゴールデン・ケイト賞」に選ばれました。
WhenTheSunRose



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2005年08月07日

あかいじゅうたん(The Red Carpet)

レッドカーペット表紙(1948年)
作・絵 レックス・パーキン

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 クラシック絵本らしい、美しい色合いと素朴な絵の良書。丘の上のホテル・ベルビューでは、立派な公人をお迎えするための準備をしています。さっそく真っ赤なカーペットを敷こうとすると、あれよという間に転がりだして、通りを抜け、道という道は赤いカーペットに彩られていきます。

 出版社はニューヨークの「マクミラン・パブリッシング」。ハードカバーは絶版のようです。

レッドカーペット



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2005年08月01日

とうさんぎつねのちっぽけ詩集(Father Fox's Pennyrhymes)

FatherFox表紙(1971年)

作 クライド・ワトソン

絵 ウエンディ・ワトソン

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 小さなきつねたちの小さな田舎暮らしのひとこまひとこまを、短い詩とこまやかなペン画で描き出しています。

 作者のクライド・ワトソンとウエンディ・ワトソン姉妹が、故郷ベルモントの暮らしを元にして書いたという同本。ちまちまとしたきつねたちの表情はきちんと書き分けられていて、愛らしいしぐさはずっと見ていても飽きません。

 ガチョウをとらえたきつねが、捕らえたガチョウの誕生日が今日と知って逃がしてやるなど、心が温かくなるようなお話が入っています。その部分の詩の仮訳は次の通り。

 ハッピーバースデー、まぬけなガチョウさん!
 今日だけは僕ら、きみを逃がすよ
 でももし明日つかまったら
 きみ、今日のような幸運はもうないからね

 この本は全米書籍賞候補となったほか、ニューヨークタイムズの「ベストブックス」入り(1971年)、米図書館協会の「ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤー」入りも果たしました。クライドはスミスカレッジで音楽を専攻したバイオリン奏者、作曲家でもあります。
FatherFox



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2005年07月25日

アリソン(Allison)

アリソン表紙
(1997年)
作 アレン・セイ

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 「私はどうしてお父さんやお母さんに似ていなくて、お人形のメイメイにそっくりなの?」

 アメリカ人夫婦の養子として暮らす日本人の女の子、アリソンは、自分が周囲の「親子」と違うことに気づきはじめ、笑顔が少しずつ消えていきます。あなたは私たちの子だよと言いながら、ただ見守るしかない養父母。日本人形のメイメイをぎゅっと抱いて、自分の本当の名前が知りたいとつぶやくアリソン。

 アメリカでは養子は一般的な家族像です。まだ小学校にも上がっていないアリソンが、親と一緒に暮らしながらこんなに深い孤独感を味わうのかと、心を締め付けられる思いがします。アクリルタッチで描かれるアリソンの表情には、不信やおびえた顔色がはっきりと浮かび上がって、最後のくったくない笑顔すら、見ると涙が出そうな気持ちになります。

 本の最初には「ゆりこに捧ぐ」と書いてあります。この話が実話か、だれかの実話をベースにしているのではないかと思わせます。

 著者のアレン・セイは1937年、韓国人孤児だった父と、カリフォルニア州オークランド出身の日系米国人の母の子供として横浜で生まれました。第2次世界大戦後に16歳で渡米し、ロサンゼルスで美術大学を卒業し、いったんは帰国するが再び渡米。カリフォルニア大バークレー校で建築を学び、商業写真家、イラストレーター、絵本作家として作品を発表してきました。

アリソン

 



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2005年07月18日

花嫁への祝福(A Bridal Blessing)

ABridalBlesTop

花嫁への祝福(A Bridal Blessing)

(1997年)
作 Welleran Poltarness
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花嫁になる人へのプレゼントブック。1800年代後半から1930年代にかけて雑誌や本に掲載された花嫁や恋人の挿絵や絵画32点を掲載。中世風、印象派風、ケイト・グリーナウェイ風、アメリカのポスター風などさまざまなタッチの美しい絵を鮮やかな色彩で再現しています。

ふんわり広がる純白のドレス、繊細なレース模様のケープ、ほんのりとほほを染めて微笑む花嫁、教会で祝福を受ける二人…。だれもがあこがれる花嫁の姿が、ときに静かに、ときにゴージャスに描かれています。作者不詳のものもあるところを見ると、著作権切れの作品を集めているのかもしれません。

作品と一緒に、しゃれたフレーズも随所に収録。その一節です。

あなたのそばに立っている人たちを祝福します
この日を重要で美しい日にしてくれた人たちだから

「中身を見る(英語)」からアマゾンに行き「look at inside」をクリックすると最初の数ページが見られます。

本の最初には、新郎と新婦の名前を書き込むスペースがあります。

ABridalBlessing



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2005年07月15日

赤いズボン吊りのかえるたち(The Frogs Wore Red Suspenders)

The Frogs Wore Red Suspenders

(2002年)

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詩 ジャック・プレラツキー(Jack Prelutsky)

絵 Petra Mathers

邦訳すれば、「赤いズボン吊りのかえるたち」。詩集です。馬が空をひらひら舞ったり、くつや帽子が植物のように生えている庭などがイラスト的なタッチで描き、構図が空想的。色彩は淡いパステル調で、温かい雰囲気です。

本文は詩だから文脈を追う必要もなく、発音の響きだけを楽しめばOK。グランドキャニオン、サウスダコタなどアメリカ各地をテーマにした詩は、牧歌的で壮大なアメリカのムードが漂います。

「中身を見る(英語)」からアマゾンサイトへ行って「see inside」をクリックすると最初の詩と絵が見られます。その詩は次の通り。

赤いズボン吊りのかえるたち

ニワトリとアヒルの巣を見下ろして

かえるは赤いズボン吊り

ブタはむらさきベスト着て

歌うはケロケロ、ブウブウセレナーデ

うっとり聞いてたトリたちから

大きなピカピカ卵がポロンポロン

コッコ、グアグアと喜んだとさ

(仮訳)

TheFrogsWore
 



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