2011年02月

毎日かあさん

2011年02月18日

 永瀬正敏、小泉今日子――実生活でも夫婦だった役者が、実在した夫婦を演じる話題作。変に意識して見てしまうのではないかという恐れは完全な取り越し苦労だった。続きを読む



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ウォール・ストリート

2011年02月14日

オリヴァー・ストーン監督「ウォール街」(87)の続編で、2008年秋のリーマンショック前後の事件を巧みに盛り込んでいる。主人公が師と仰ぐフランク・ランジェラの投資会社はベア・スタンズ、一方ジョシュ・ブローリンの会社はリーマン・ブラザーズがモデルとなっていると思われる。主人公シャイア・ラブーフとランジェラとの師弟関係が重要な伏線で、後半の主人公の行動の動機・基盤となっている。脚本はアラン・ローブとスティーブン・シフ。右肩上がりに上昇していた住宅価格の値下がりが、証券化され販売されていたサブプライムローンの破綻に繋がり、世界の金融界をパニックに陥れた2008年の数ヶ月が物語の主要な背景。最近ストーン監督は、「JFK」「ニクソン」「ブッシュ」と政治家ものが目立ったが、経済ネタでも冴えを見せている。
航空機業界に絡むインサイダー取引により有罪となったマイケル・ダグラスが刑期を終え、出所するところから物語は始まる。刑務所の中で書いた伝記がベストセラーとなり、大学でも講演する。一方、若き主人公ラブーフは彼の一人娘を婚約者としていた。
よくわからなかったのはイーライ・ウォラック演じる人物の素性。ワシントンの連邦準備制度理事会の会合にも同席していたが、彼は民間の投資家なのか政府側の人間なのかはっきりしない。
ダグラスの一人娘との関係修復が後半の主要な展開となるが、親子の問題に傾注する分どうしても前半の経済事件のテーマが薄くなってしまう。映画全体のトーンが少なからず転換するが、力ずくで経済テーマのみで引っ張ってほしかったという気もする。ただ主人公の婚約者という設定も悪くはなく、物語として破綻するほどではない。
最後に字幕について一言。ウォラックがダグラスの事務所を訪れ一緒にファンドを立ち上げようと話をするが、字幕では「財団を作ろう」となっていた。ファウンデーションの勘違いと思われるが、ここでは非営利法人ではなく、あくまで営利目的の投資ファンドのこと。最後に善行をして引退しようとしているわけではないのである。

シネマトグラフ埼玉/埼玉県
大学時代より今日まで約30年間、年間200〜300本観ている会社員。ニューヨークとブラッセルの駐在時代の7年間ではシネマテークにも通いつめた。サイレントから50年代くらいまでの古典を意識的に見るよう努力している。現代の好きな監督はロメール、レネ、リベットなど。日本映画では溝口と成瀬。


ヒアアフター

2011年02月08日

おそらく、この作品を観た方は、昨年公開された「ラブリーボーン」を思い出すに違いない。実は、両作ともスピルバーグ製作だ。今まで夢のある映画を撮り続けていた彼も、人の行く末である「死後の世界」にしか興味をもたなくなったのか。それとも、ユダヤ教徒がよく言う「あの世が真実の世界」を信じるようになったのか。いずれにしても、この作品、「ラブリーボーン」と同じようにスピルバーグ色の濃いお話になっている。続きを読む

hidehiro_y at 06:45山中 英寛 この記事をクリップ!
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