2015年05月

2015年05月19日

今回はInterstenoのデータを使った統計の話です。

Interstenoのランキングの統計データでいろいろなデータを出したんですがあまり中身について扱わなかったのは大半のデータがまともに使えなかったからです。
一つ間違った統計の使用例を見てみましょう。

オランダ人のオランダ語参加者の平均点は5300点を超えているのでオランダ人は優れたタイピング能力を持っている。

前回の記事やデータを見てる人はわかると思いますがなんとオランダ人の参加者は1人です。一人強い人がいるだけで圧倒的なデータになってしまいますね。例えばこの人が失格になってたりするとオランダ人の平均は0点です。他にも参加者が少ない国もあるので母国語のデータのランキングとか母国語と外国語の比較とかはやりませんでした。統計情報を扱うにはある程度のサンプル数が必要です。
サンプル数が多くても偏った母集団だったりするとこれもまたダメです。一番極端な例はインターネット上でインターネット使用率の調査でしょうか。


今回のデータは言語別データを元に統計データを作ったのでかなりの情報が失われているような気がします。個人のデータを元に言語別の違いを見ていくとまた違う有益なデータが取れるかもしれませんね。

統計については正しい情報があるように見えて簡単に騙せたりするのでそういうことについてダマされないように統計の本とか読んでおくといいと思います。

(00:41)

2015年05月16日

Interstenoが終わったのでランキングデータで遊んでました。
とりあえずどの言語が打ちやすいかとかが参考になるかもしれません。

今回とったデータを表にして全部載せようかと思ったんですが横に長くなりすぎるのでデータを少しずつ使ってブログの記事を立てに長くする作戦にします。


今回取ったデータは各言語の

文字数、ミス数、ミス率、得点、受験者、合格者、合格率、合格者の平均得点、実質平均得点、母国語のみの参加人数、母国語としての参加人数、外国語としての参加人数、母国語受験者の平均、外国語受験者の平均、母国語受験者の実質平均点、外国語受験者の実質平均点、母国語合格者の平均点、外国語合格者の平均点

です。思いつきで新しいデータを取っていったので結構ごちゃごちゃしてますね。データのファイルは最後の方にリンクしておきます。
ここで扱う数値の注意点として、実質得点と言うのは失格がない場合の得点(速さやミスの数で0点になってしまった人も文字数-50*ミス数として計算した点数)、母国語は団体の国と言語の一致で見ているのでイタリアの団体所属でスペイン語が母国語という人もイタリア語が母国語として見てます。他にUS,AU,INなどは英語、BEの人は実際の母国語にかかわらずBEの言語を打っていたら母国語(オランダ語を話すベルギー人がベルギーフランス語を受験しても母国語扱い)、オーストリア(AT)の人はドイツ語、ルクセンブルク(LU)の人はスイスドイツ語(ちなみにスイス人はスイスドイツ語を打っていません)を母国語として扱っています。そのためES,PT,FI,ROは母国語として受験した人はいないとして扱っています。


全部のデータについて扱ってもあまり書くことがないようなデータもあるので面白い情報があったデータだけについてなんか書きます。


まず最初に扱うのは受験者数です。

なんと一番受験者が多いのは英語ではなくチェコ語でした(英語は2位)。しかもチェコ語は受験者が多いだけでなく合格率もかなり高くこちらも1位でした。チェコ人の受験者には若い人が多いらしく合格者の585人中200人ほどは20歳以上の合格基準の240文字/分、ミス率0.5%以下を満たしていないので若い人の受験者が多いようです(年齢別ランキングを見れば参加者数もわかると思いますがパス)。
ちなみに参加者数の順位を並べるとCZ,EN,IT,TR,SK,DE,HR,ES,NL,FI,HU,PT,FR,JP,PL,RO,DE(CH),NL(BE),RU,FR(BE),FR(CH)です。
母国語参加が圧倒的に少なく外国語としての参加が非常に多い英語は例外ですが結構母国語の参加者の差が出ているような気がします。
国や団体によって力の入れ方が違うんでしょうか。そういう部分が参加者に大きく関わってるような気がします。トルコ人の参加者も多いですね。


次は外国語としての参加者数。

母国語参加者は国や団体によって参加人数にかなり差があるので言語による打ちやすさはわかりにくいです。外国語としての参加は母国語と似ている言語は参加しやすい(CZとSKなど)という傾向はあるような気がしますが、知らない言語に挑戦する数として見ると言語の打ちやすさの指標になってるような気がします。

データを見ると一番多いのはダントツ(2位の2倍以上)で英語です。日本人も普通に英語のタイピングソフトをプレーしますし、Typeracerなどでも普通にいろんな国の人が英語を打ってることからもタイピングの国際標準と言ってもいいレベルの言語ですね。
全部並べるとEN,DE,IT,ES,NL,FR,FI,PT,SK,CZ,HU,RO,PL,TR,RU,JPです(フランス語やオランダ語など方言があるものは統合)。
ドイツ語が多いのはちょっと気になりますが上の方は打ちやすいと言われる言語が並んでます(ちなみに自分が打ったのは日本語とPT以上の言語です)。というわけで結構打ちやすい言語がわかりやすいランキングになってると思います。日本語は当然のように最下位です。キリル文字を使うロシア語も少ないです。



他のデータで面白いのは合格者の平均点でしょうか。外国語としての受験のロシア語はかなり点数が低くなってます(ちなみにロシア人の合格者の平均はかなり高い)。
外国語としての参加者の合格者の平均点は2142とかなり低く(他の言語はチェコ語の2256以外は2400点以上)240文字/分の合格ギリギリラインを目指す外国人参加者が多いようです。やはり基本的に見慣れない文字をタイピングするのは難しいってことですね。
同様にかなり低い点数のチェコ語も結構驚きです。チェコ語は母国語としての参加者が圧倒的に多いものの、合格率が1位(若い人も多いので単純に比べられるものではないが)ですが外国人にはかなり難しいようです。



他にも幾つかデータを取りましたがコメントするほど面白いデータもないので残りは適当に自分で見てください。適当に遊んでいたファイルなので無駄なシートとかもあります。→
Excelファイル

言語別ランキングはこちら→ Excel OpenOffice


今回データいろいろいじってわかったのはInterstenoのデータは統計データとしては扱いにくいということですね。言語によっては母国語としての受験が10人程度とかだったりすると結構厳しいですね。オランダ人とか1位の人しか参加してませんし。分布とかも見ればもう少し面白いデータが取れそうですが面倒なのでパス。誰かお願いします。

(03:10)

2015年05月12日

Interstenoのオンライン大会2015が終わりました。
最初は4,5言語くらい出ればいいかなと思っていましたが楽しくなってきたのでできるだけ出ることにしました。
結局10言語くらいに参加して日本語とクロアチア語以外はフランス語キーボードで打ちました。
フランス語キーボードで多言語打った感想は前回の記事を読んでください。

スペイン語とポルトガル語は最初は打つつもりがなかったのですが変換と無変換にAltとCtrlを配置(使用配列はフランス語カナダマルチリンガル)してみたらかなり安定したので打ってみました。
大半の配列を使っても意外と(カナダマルチリンガルのように)AltやCtrlを使う機会はあまりないような気がしますがこれらの変換無変換キーを使ったタイピングは悪く無いと思います。ホームポジションが崩れずとても打ちやすいです。
スペイン語やポルトガル語でよく出てくるóなんかは慣れないと非常に安定しないので厳しいです(日本語キーボードで言うと右Ctrl+;→o)が親指でCtrlを押せるようになると非常に安定します。
海外のキーボードもムダにスペースが長いキーボードなんて使わずに日本語キーボードのように親指に使いやすいキーを置いたらいいのにと思ってしまいます。
タイピングにはあまり関係ありませんが海外にも親指で使いやすいキーがある日本語キーボードを取り寄せてCtrlやBSなどを配置して使ったりする人もいるようです。

というわけでInterstenoの多言語タイピングで気づいた親指を使ったタイピングの可能性のお話でした。

(23:46)

2015年05月07日

最近はinterstenoの世界大会の練習をしています。
英語と日本語だけだとなんかもったいない気がしたのでいくつかやることにしました。
大学時代にフランス語をやっていたのでなんとなくフランス語をやることにしました。
使う文字が違うため国によっていろんな配列がありますが、配列を覚えるのも面倒(国によって細かい文字の位置や特殊文字の有無、記号の場所などが異なる)で、フランス語のキーボード(カナダマルチリンガル標準)でいろんな言語が打てるらしいことがわかったのでそれで何種類か打つことにしました。
多言語タイピング全般はかり〜さんのwiki、フランス語キーボードについてはこちらが参考になります。
ちなみにカナダマルチリンガル標準以外のフランス語キーボードはフランス語以外はあまり打てません。

フランス語キーボードではたいていの言語(ロシア語、クロアチア語以外)を打つことができますが使う特殊文字が違うため打ちやすさは言語によって結構異なります。
interstenoにあるフランス語キーボードで打てる言語のフランス語キーボードでの打ちやすさはだいたい次のような感じです。(※個人の感想です)

イタリア語
áíúがやや打ちにくいがその他で頻度が高いéàが普通に打てるため結構打ちやすい。もともと比較的打ちやすい言語なのでフランス語キーボードでついでに打つには悪くない。

英語
特殊文字は出てこないので普通に日本語配列や英語配列で打てばいいのですが記号の位置が違うのでフランス語キーボードに慣れてればこっちで打ってもいいような気が。私はフランス語キーボードで英語も打ってます。

ドイツ語
特殊文字はäöüßだがスイスのドイツ語ではßは使われないらしい。äなどは(日本語キーボードの)Shift+@→aなのでやや手間が掛かるが打ちにくくはない(頻度も低い)。他にウムラウトが打てる他の言語のキーボードを使ってるならそれでスイスドイツ語を打つのが良さそう。

フランス語
フランス語のキーボードなのでやはり打ちやすいですね。使用頻度が低い特殊文字(œなど)は手間がかかるものがありますが使用頻度と手間を考えれば問題ないレベル。配列や単語に慣れると結構打ちやすいので楽しくてオススメです。

オランダ語
特殊文字はたまに出てくるäëöなど。言語的には英語とドイツ語の中間のような物といわれていて英語に慣れてるとドイツ語より打ちやすい。特殊文字はあまり出てこないので配列による差が出にくい。ウムラウトは手間がややかかる(シフト+@→文字)がたまにしか出ないのでフランス語キーボードで問題ない。

スペイン語
フランス語キーボードで打ちにくいñáóíなどがよく出てくる。言語としては打ちやすいもののフランス語キーボードとの相性はあまり良くない。ポルトガル(やブラジル)かスペインのキーボードを使ったほうが良さそうだがどのていど習得コストを回収できるか不明(そもそもフランス語キーボードでもこれらを練習するコストはある)。

トルコ語
一応文字は打てるものの使用頻度が高い特殊文字ığなどの手間が非常にかかる。難易度はかなり高い。

ポルトガル語
特殊文字が無いところは打ちやすいが特殊文字は比較的手間のかかるúáíñがよく出てくる。見た目の打ちやすさ以上に打ちにくいので違うキーボードのが良さそう。フランス語キーボードでも打てないことはない。

ルーマニア語
ăやţなど他の言語で見慣れないかつかなり打ちにくい特殊文字がかなりの頻度で出てくる。手間もかかるので辛い。

フィンランド語
特殊文字はäが非常に多く、連続で出てくることも多い。Shift+@→aと打ちにくくはないが連続で出てくるとやや打ちにくいため他のキーボードのが打ちやすそう。

クロアチア語
打てない文字がある(đ)。その他もかなり打ちにくい文字が沢山出てくる。

チェコ語
かなり打ちにくい文字が沢山出てくる。フランス語キーボードでそれなりの速さで打てる人はかなりやばい。

スロバキア語
チェコ語同様打ちにくい。

ハンガリー語
他の言語にはないőとかが出てくる(かなり打ちにくい)。その他にも打ちにくいáなどが頻出するため厳しい。

ポーランド語
珍しいęąćśなどが出てくる。かなり打ちにくいので難しい。


後半の言語がかなり適当ですがだいたいこんな感じです。オススメはイタリア語でしょうか。一部面倒な特殊文字が出てきますが打ちやすい特殊文字も多いので楽しいです。言語自体も打ちやすくて楽しいです。その他特殊文字があまり出てこないドイツ語、オランダ語あたりは問題なく打てるので言語を増やすなら良さそうです。あとはaの連打とかが面倒ですがフィンランド語も普通に打てます。これら(と英語)が普通に打てる言語でやや打ちにくいレベルがスペイン、ポルトガル。その他は一応打てるものの難しいという感じでしょうか。まあ他の配列についてはやってないのでその国のキーボードでも打ちにくい言語もあるかもしれませんが今回はフランス語のキーボードで打った感想ということで。
少ない配列習得コストで多言語を打ちたいならフランス語キーボードはそれなりにオススメです。



(00:17)

2015年05月02日

北陸新幹線が開業したので金沢に行きました。
簡単に行けるようになったのはいいですね。

旅行と言ったらエクストリームタイピング。
しかし僕はvaioPのようなエクストリームデバイスは持っていません。
普通のノートパソコンでもいいのですがさすがにこのためだけに持ち歩きたくない志の低いタイパーなのでいつも持ち歩いているスマホでやることにします。

Androidのスマホでタイピング(キーボード使用)はあまり聞きませんが一部のブラウザで動くタイピングソフトなどは普通に動かすことができます。Flashを使ったタイピングソフト(e-typingや寿司打)はAndroidでも動いたり動かなかったりしますがJavaScriptでタイプウェルは大抵動きます。
Bluetoothキーボードを接続すれば普通にタイピングをすることができます。Bluetoothだけでなく、一部の端末ではUSBホストケーブルを使ってUSBキーボードを接続することができるのでAndroidでもRealforceなどを使うこともできますね。今回は重いのでポケモンタイピングDSに付属のキーボードを持って行きました。結構軽くて丈夫なのでかばんに入れておいてもあまり負担にならないです。
実際にやってみるとIMEやブラウザによってはキーボードで何か押した瞬間に文字入力モードに入ってしまい、上手くプレーすることができなくなる場合があります。その時はインターナショナルキーボードに切り替えると上手くいくと思います。
というわけでAndroidスマホとキーボードがあればJavaScriptでタイプウェルをプレーすることができます。普通にAndroidのタイピング用アプリを使えばいいのかもしれませんがタイパーとしてはやはりタイプウェルがやりたいですね。

英単語ならブラウザ経由でタイプウェルをやればいいのですが、僕は日本語がやりたいので自分で作ることにしました。作るのはワードとルールがだいたい同じゲームです。Androidアプリ制作自体ほぼ初めてでしたが意外とWindowsFormアプリケーションと同じようなノリで作れ、C#のコードをjavaにコピペしても少ない作業量で移植できます。ライブラリとか使うと無理だと思いますがそうじゃなければちょっとだけ書き換えればそのまま使えたりします。というわけで以前作ったwindows用のアプリを参考にしたりコピペしたりしたらAndroid用のタイプウェル風アプリが完成しました。

準備ができたので金沢でタイピング。
あまり海に行く機会がないので海まで行ってタイピングしてきました(ちなみに海まで行くと金沢市ではありませんが兼六園とかでも一応タイピングはしています)。

IMG_20150402_152103

キーボードとスマホを持ちながらのタイピングが予想以上に難しく遅いタイムを出すとアプリが停止してしまうというトラブルもありましたが海の近くでのタイピングは気持ちよかったです。
波の音が聞こえる中でタイピングもたまにはいいですね。

(23:20)