kandamyojin 偽のお客のことを「さくら」と言う。これは出し物などで観客が少ない場合、景気付けに舞台を囃し立てパッと目立ったかと思いきや、座が盛り上がったところでサッと居なくなる手合いのことを指したりする。本当のお客ではないが、舞台を盛り上げるための演出ということで近世、近代あたりから出現したらしい。こんなところが桜の花の潔い振る舞いに似ているということで付けられたようだ。
 さて、このあたりの「サクラ」は他のお客に実害を与えている訳ではない。寧ろ舞台をより楽しむために役に立っている程かも知れない。ところが最近の「サクラ」はタチが良く無いようだ。ホントのお客のフリをしてちょっかいを仕掛けてくる。施行主側である事を隠しもせずに裏情報を掲げて擦り寄ってくるケースもある。真実を隠すための揺動作戦を繰り広げてやって来る者もいる。全く玉石混淆。どれが価値のある情報なのかハズレなのかは個人の分析能力如何に依るところが大だ。
 しかしこれが現代の情報社会の価値そのものとニアーイコールであるのも事実。特にネットになら報道官制を全てに掛ける事は不可能であるが故に真実が必ず漏れ流れてくる。今世間を騒がせている中国とチベットの事も然り。何が真実で何がサクラか見極めるためには、あらゆる情報に刮目し収集分析せよ。そして「間違っている事に対しては間違っている」と発信をすることができるのもネットだからこそ。待ち望んでいた美しい桜の季節なのに何とノイズの多い世界。しかも害を為すサクラの多い社会。皆の衆ゆめゆめ油断召さるなよ。今回の隙間写真:桜と神田明神山門0803