クリスマスコンサートが終わりました。茅ヶ崎教会でキャロルを歌っていると、通り過ぎてきた一年のいろいろな思いがこみ上げてきます。ここに集う団員も、教会の方々も、お客様も、それぞれに違う人生を過ごしているのだけれど、このクリスマスコンサートにはいつも不思議なめぐり合わせというか、“ご縁”のようなものがあるような気がします。
神父様は毎回クリスマスの意味をさまざまな角度からお話ししてくださいます。お話を聞いた私たちは、小さな馬小屋で生まれた救世主のことを心に留め、エルサレムで起こっていることにも思いを馳せました。演奏を聴いてくださった神父様は、The Ground では足を踏ん張って涙が出るのをこらえていたそうです。この曲は本当に最初のハミングだけで涙腺の堤防が決壊しそうになりますね。
今年、客席にはブランチ神父様がいらしていました。私たちが初めてこの教会でクリスマスコンサートをさせていただきたいとお願いした時、快く引き受けてくださった神父様です。それから27年、教会の方々のご理解と協力のもとこうしてクリコンが続けられていることはとても感慨深く、感謝の気持ちでいっぱいです。
若きテノールの小嶋さんは、このクリコンでメンデルスゾーンのAve Maria を歌ったことが今年一番感動した演奏だったそうです。テクニックだけはなく祈る心が必要なこと、合唱が一緒になるときの力強いエネルギーなどなど、練習で感じたこと演奏で得たことを打ち上げで一生懸命話してくださいました。カルテットの方々も、今までと違ったクリスマスの意味を感じたとおっしゃていました。この方たちはクリコンが始まったころはまだ生まれていなかったのですね。これから伸びていこうとする若い方も、たくさん歌い続けてきた人生の先輩たちも、一緒に音楽をして感動を分かち合えるなんて素敵なことだなぁと思います。
会場の皆さんと一緒に歌うキャロル、今年も大いに盛り上がりました。服部先生の歌唱指導が楽しく、毎年お客様がとても上手であふれんばかりのパワーで圧倒されます。他では味わえない一体感がいいですね。
マエストロは今年も最後のご挨拶で声を詰まらせていました。歌うことと祈ることが重なり合い響きあって心が震える。ここに集う人たちの想いが立ち上り、たくさんの人の心が動く。体の中が温かいもので満たされます。
いろいろなことがあったけれど、何とか無事に終わろうとしている一年。いえ、いろいろなことがあっても歌っていたから過ごしてこれた一年だったかもしれません。次の年も当たり前に歌っていられる年でありますように。