昨日箱根駅伝の区間エントリーが発表されました。
区間エントリー発表から当日までに我々ファンがすることと言えばメンバー変更や順位などいろいろな予想ですよね。そこで今回は普段とは趣向を変えて区間エントリーの特徴からチーム状況が少しでもわかるポイントについて書いていこうかと思います。

ご存知の方も多いと思いますが基本事項を一応書いておきます。
学生三大駅伝のうち全日本大学駅伝と箱根駅伝は事前に提出した区間エントリーから当日変更が可能です。(全日本は3人、箱根は4人まで)
変更はエントリーされている選手と補欠登録されている選手間のみ可能でエントリーされた選手の区間変更はできません。
多くの大学が当て馬を用います。理由としては
①戦略的な意味合い・・・強力な選手をあえて補欠登録しておき当日どこの区間にも入れるようにすることで他校にプレッシャーを与える(今回の順天堂大がわかりやすい例)
②保険をかける・・・主要区間を予定していた選手にエントリー後アクシデントがあった場合に他区間予定だった選手をスクランブル起用してダメージを最小限にできるようにする(例:90回東海大はそれができなかったため9区に6区リザーブの選手を起用せざるを得なくなり大ブレーキとなってしまった)
の2つです。

この基本事項を踏まえた上で、本題に移っていきます。

<チーム状況が良いチームのエントリーの特徴>
・当て馬が少ない
当て馬を使わずに最初から起用予定の選手をエントリーするということは調整に絶対の自信をもっておりまた他校に対策をとられても大丈夫であると判断したということです。もちろん相当な実力がなければできないことですし相当勝算があるとみて良いでしょう。
例:前回箱根や今年の全日本の神奈川大

・ゲームチェンジャーを適材適所に置くことができている
それまでの流れに関係なく自分の走りをすることのできる選手(青学・田村選手が代表例ですね)を他校のウィークポイントの区間や自校の自信のない区間の次の区間に置くことができればレースを思惑通りに進めることができます。逆に言えばこのような選手が箱根で言えば1区や5区にいる状態はあまり良くないということです。
例:前回箱根の青山学院

<チーム状況が悪いチームのエントリーの特徴>
・主力が繋ぎ区間にエントリーされているor準エース格がエース区間にエントリーされている
これは言うまでもないでしょう。最初から繋ぎ区間にエントリーされているということは他校に対して「この選手は現在最大限の力が発揮できない状態です」と宣言していることだからです。この場合本来その選手が走るはずだった主要区間にしわ寄せがきます、本人の成績はそれほど悪くならなくとも全体でみると落ち込む場合が多いです。準エース格が~の部分も言いたいことは同じです。

・明らかに希望区間と異なる区間にエントリーされている選手が多い
これは上のケースがさらにひどくなった場合です。主力が走れなくなり玉突き配置が次々と起こるとこのような状態になります。また完全に走れない状態の主力選手は少しでも他校を攪乱するために予定区間の当て馬に使われる場合が多いですがその場合当日変更のために代役を補欠登録する必要があるのでたいていの場合バレます。

・補欠にレギュラー格の選手が残りすぎている
これは上との関連ですが本来走るはずの選手が何人も補欠登録されているということは当初のエントリーメンバーの主力に何かしらの問題があるか補欠の主力に問題があるかのどちらかですので当然ダメージになります。また予定の変更メンバー以外にアクシデントが起きた場合に対応が難しくなります。
なので当て馬は使いすぎるのも良くないということです。

・スピード区間にロード型の主力がエントリーされている
本来スピードランナーが走るべきなのですが適任者が使えずダメージを最小限にするために箱根で言う9区タイプの選手を起用する場合です。大ブレーキにはならないですが好走する確率はかなり低いと感じます。

いかがでしょうか。当たり前だろと言われたらそれまでですが少しは参考になればと思います。
もしまた何か思いついたら付け足していきます。