う〜ん、何だか感想が書きにくい本だなぁ・・。
伊坂さんの物語は、もともと「手放しで軽く楽しめる」というタイプの本は少なくて、滑らかには進まず、あちこちにひっかかったり、つまづいたりしながら、いつのまにか、まんまと作者の意図に乗せられてしまう、というような楽しみがありますが、この本もそんな感じかな。
絶対的な才能を持ってしまった王様の運命は、なかなかに切ないもので、自分自身は自分に素直に生きているだけなのに、なぜか周りにはよくも悪くも多大な影響を与えてしまう。ときおり現れるチューリップハットの天使(?)たちは、非現実的なようでいて、実はリアルに存在するのかもしれない・・なんて思ったり。伊坂さんお得意の、リアルとファンタジーの曖昧なボーダーラインを行きつ戻りつするような読書体験です。
でも、ちょっと爽快感が足らなかったかな〜。
さて、今年最後の読書レビュー更新です。
今年は、生まれて初めて手術を受けたり、それにともない1ヶ月仕事を休んだり、そのあいだにウルフルズが活動休止宣言してしまったり、いろいろありましたが、体調もすこぶる良く、とても順調だし、ライブやフィギュアスケートも楽しめたし、携帯から気軽に投稿するつぶやきブログも始め、また唯一このブログの存在を明かしている友人がブログデビューしたり、こちらも結構楽しんだりして、良い一年だったと思います。読書は普段はあまり読めませんでしたが、入院中は毎日怒涛のように読めて、これも嬉しい体験でした。仕事も仲間に恵まれ、何とか続けていけてます。
来年は長男次男の受験があって、それまでは落ち着きませんが、まぁ元気にやっていきたいです。ライブも行くぞ〜〜
今年仲良くしてくださった皆様、本当にありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えくださいね。
コメント
コメント一覧 (8)
王求くんの人生って何だったんだろう?って思えるエンディングでしたね。
その切なさこそが、王求くんを忘れ難い存在にしているような気がします。
新年あけましておめでとうございます。
昨年は本の話をいろいろする事が出来てとても楽しかったです。
今年もたくさん本について語っていけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
「あるキング」もうすぐ図書館から来る予定です・・・。後1人か2人なはず・・・
読んだらまた伺いますね^^
王求くんの心情が描かれていないから、余計に切なさが増した気がします。
多くは語らないけれど、存在感ありましたよね〜
今年もよろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
こちらこそ、いつもコメントありがとうございます。
いつもとても嬉しいんですよ〜
これからも、本の話もそうでない話も、たくさんお願いいたしますね。
読みました。
感想が書きにくいって言うのがわかります。
伊坂さんらしい様ならしくない様な。
王求は、生きていて幸せだったのかなと考えてしまいました。
それはやっぱり王求の心情が書かれていないから尚更そういうことを考えてしまうんですよね。
読み終えた後にずしっときました。
爽快感がやっぱり伊坂作品には欲しいですね。
おっ読まれましたか〜早速にありがとうございます。
ちょっと重いお話だったかな。
伊坂さんにはすかっと爽快感を求めてしまいますが、こういう黒っぽいのも悪くないかもしれないです。
王求の人生とは・・・読み終えていろいろ考えてしまいますね。
もっとリアル路線のほうが、私の好みみたいです。
一番反応しちゃったのが、王求が見たガンダムの夢です。
あのシーン、しっかり覚えていたので(笑)
伊坂作品って、無意識に伏線を疑ったりしてしまいますよね〜
つながったときの快感!この作品では、そういう醍醐味は確かになかったですね。
夢の場面、私はガンダムを知らないのでピンと来なかったのですが、kanakanaさんは大いに反応したのですね〜そういうのって嬉しいですよね。隠しプレゼントみたいなものかな?