う〜ん、何だか感想が書きにくい本だなぁ・・。
伊坂さんの物語は、もともと「手放しで軽く楽しめる」というタイプの本は少なくて、滑らかには進まず、あちこちにひっかかったり、つまづいたりしながら、いつのまにか、まんまと作者の意図に乗せられてしまう、というような楽しみがありますが、この本もそんな感じかな。

絶対的な才能を持ってしまった王様の運命は、なかなかに切ないもので、自分自身は自分に素直に生きているだけなのに、なぜか周りにはよくも悪くも多大な影響を与えてしまう。ときおり現れるチューリップハットの天使(?)たちは、非現実的なようでいて、実はリアルに存在するのかもしれない・・なんて思ったり。伊坂さんお得意の、リアルとファンタジーの曖昧なボーダーラインを行きつ戻りつするような読書体験です。
でも、ちょっと爽快感が足らなかったかな〜。


さて、今年最後の読書レビュー更新です。
今年は、生まれて初めて手術を受けたり、それにともない1ヶ月仕事を休んだり、そのあいだにウルフルズが活動休止宣言してしまったり、いろいろありましたが、体調もすこぶる良く、とても順調だし、ライブやフィギュアスケートも楽しめたし、携帯から気軽に投稿するつぶやきブログも始め、また唯一このブログの存在を明かしている友人がブログデビューしたり、こちらも結構楽しんだりして、良い一年だったと思います。読書は普段はあまり読めませんでしたが、入院中は毎日怒涛のように読めて、これも嬉しい体験でした。仕事も仲間に恵まれ、何とか続けていけてます。
来年は長男次男の受験があって、それまでは落ち着きませんが、まぁ元気にやっていきたいです。ライブも行くぞ〜〜

今年仲良くしてくださった皆様、本当にありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えくださいね。