2006年10月25日

それ、捨てられちゃあ困る


 先週、中野で単館上映されていた
『ツヒノスミカ』という映画を観に行った。
 旧家の取り壊しに伴う、90歳のおばあちゃんと
 その家族の動きを追ったドキュメンタリー作品である。

 道具の始末をする際、「これ、捨てていい?」と息子に
 聞かれ、そのたびに「それ、捨てられちゃあ困る」と返す
 おばあちゃん。
「これじゃ何にも片付かないな」とでも言いたげに
 苦笑いする息子。

「これはどうする?」「捨ててもいいよ」
「……、ホントにいいの?
 いや、これは俺がとっとく。じいちゃんに叱られるから」

 捨てる、捨てないの判断を母親に任せていた男性は
 心のどこかで、母親がすべてに対し「残す」と
 言ってくれるのを期待していたのだろう。

 捨てることは難しい。
 ものには思い出が詰まっている。


ekomo at 21:22│Comments(0)TrackBack(0)

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