久しぶりの車中泊の旅

とある10月の下旬、
深夜出発の3泊3日で
石川県の白山市、「白峰」方面に行ってきました。
 
161019_06石川「白峰温泉スキー場への道」25
 
「白峰(しらみね)」ってどこ??
聞いたことないなぁ・・
という方も多いことでしょう。

「白峰」は石川県の南端、
福井県との県境近くの山深い地にあり、
豪雪地帯で有名な所
 
市町村合併で白山市となるまでは、
「白峰村」と呼ばれていました。

その「白峰」の周辺、
かつての白峰村、尾口村、吉野谷村といった所が
今回の訪問地です。


地図をご覧ください。
赤い印のついている所が白峰の中心部。
そしてそのすぐ東(右)にある山が
日本三名山の一つに数えられる
あの、霊峰・白山!

161021_01石川「林道白木峠線と白山」025

景観の美しさは言うまでもなく、
豊な自然や美しい水、動物、植物・・などなど
このあたりは
白山からの計り知れない恩恵溢れる所

でも、その一方で
豪雪地帯ゆえの、厳しい自然との戦いを
強いられる所でもあります。
 
そんな「白峰」
今回は山中の林道を走りながら
「紅葉」「美しい自然」「出作り」などをテーマに
訪ねてみるつもりです。

161020_05石川「林道白木峠線の白山の見える展望台」46

旅の友はこの車、フォレスター

林道走行にはめっぽう強い車で
とても頼りになります。
でも決して、車中泊向きの車ではありません。

とはいえ
こういった車での車中泊もなかなか楽しいもの。
その様子なども
旅の最後にお伝えしようと思います。


で、
例年より温かく感じる10月の下旬、
深夜の2時過ぎに滋賀を出発し
北陸自動車道を北上〜

4時頃に福井県の南条SAに着き、そこで車泊

161019_01南条SAの朝09

翌朝は8時すぎに出発し、
福井北ICで降りてからは九頭竜川沿いに東へ走って
R157に合流。
そこからは登り坂となり、山越えルートで
福井と石川の県境
「谷トンネル」をめざします。 

県境の手前あたりの大きな橋からの風景

161019_02福井「谷トンネル手前の風景」08

標高を上げてきているのが
よくわかりますね

161019_02福井「谷トンネル手前の風景」13

このあたりにも
美しい山の集落がいくつかありますが
この日は諦めて先へ進みます。 

下の写真は、県境近くの展望台にある案内板

161019_02福井「谷トンネル手前の風景」31
 ※画像をクリックすると拡大表示します

でも、この展望台は
木々がのびたせいもあり、眺望はよくありません。
展望の良くない展望台でした

そして谷トンネル
これを抜けると石川県

161019_02福井「谷トンネル手前の風景」61-2

全長は1462mもあるんですね。

トンネル横の道を少し歩いてみると

161019_02福井「谷トンネル手前の風景」40-2

なかなかの景観ですが
程なくして道はロープで封鎖されていました。

ちなみにこの道は
奥河内谷という谷へ下りる道です。

かつてこのあたりには
谷の上流に「奥河内」、山の斜面に「上ヶ原(上原)」
そして「御所ヶ原(五所ヶ原)」という
出作りの集落がありました。

161019_02福井「谷トンネル手前の風景」53

今は木々に覆われてしまい、その姿は確認できませんが
村在りし頃は、このあたりから
集落や焼き畑などの風景が見られたことでしょう。

続いて、トンネルを抜けて
石川県側へ!

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」03

トンネルの横には、祠が一つ

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」12

よく見ると、中には2体の地蔵さんが
いらっしゃいました。

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」15

地蔵さんにまつわる
言い伝えが残されているようです。

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」04
※画像をクリックすると拡大表示します 

「言うない地蔵」

どこかで聞いたような・・

そういえば福井県の木ノ芽峠近くには
言奈地蔵」というのがあり
そこでも、これとよく似た言い伝えが
残されています。
リンクは「敦賀観光協会」さんのものです。

他、全国にも
類似した言い伝えが残されている地蔵さんが
あるようですね。

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」31

で、この谷トンネルですが
以前は、もう少し北にある
「旧・谷トンネル」が福井〜石川の山越えルートで
使われていました。
ですから年代によっては
今の谷トンネルを「新・谷トンネル」と
表記している地図もあります。

その「新・谷トンネル」は昭和44年着工で
昭和46年の完成。

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」41

一方「旧・谷トンネル」は昭和24年の完成。
全長55.8mでしたが
幅員狭く車両すれ違いもできなかったようです。

では、それ以前はというと、
人々は歩いて
「谷峠」を越えるしかありませんでした。

161019_04石川「谷トンネル上の旧道」32

今回、石川県側から
「旧・谷トンネル」を見に行ったのですが
道も途中から荒れており

161019_04石川「谷トンネル上の旧道」20

倒木などもあり断念!

161019_04石川「谷トンネル上の旧道」29

延々とバックで引き返すことになりました

なお現在
「新・谷トンネル」横にある「言うない地蔵」さんですが、
もともとは谷峠にあったものです。

それが
「旧・谷トンネル」の完成とともに
石川県側の岩壁内に移され、
さらに「新・谷トンネル」の完成で
現在のところに移されています。

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」35

2度引っ越しをしているんですね

時代が変わり、場所が変わっても
変わることなく通る人たちの安全を見守ってくれる
「言うない地蔵」さんです。

161019_03石川「谷トンネル&言うない地蔵」22

ちなみに、この2体の地蔵さんは
越前、白峰双方から1体ずつ作られたものだそうです。
正徳3年と文化13年の作なので
古い方は今から400年も前!

すごい!

トンネル、そして地蔵さんの場所①〜③を
地図にしてみました。

大まかなものなので参考程度にご覧ください。

谷峠周辺古道
※国土地理院ホームページからのデーターを加工
画像をクリックすると拡大表示します


1974〜78年頃のトンネル部の空撮写真です

谷峠周辺古道・空撮
※国土地理院ホームページからのデーターを加工
画像をクリックすると拡大表示します

新・谷トンネルができて間もない頃なので
旧道の様子がよくわかります。
峠越えの古道もわかりますね。


次に訪れたのは
R157沿いに神社のある「堂ノ森」

161019_04石川「白峰・堂ノ森」023

「堂ノ森」は旧・白峰村の大字「大道谷」の小字
したがって角川日本地名大辞典には説明はありません。

161019_04石川「白峰・堂ノ森」032

ここは出作り集落だった所で
「大道谷」の中心的だった所です。
白峰小学校・大道谷分校もここにありました。

090922白山山麓民族資料館「山の中の小さな学校展」054
※「白山ろく民俗資料館」企画展「「山の中の小さな学校」(2009年)より

上の写真は
昭和28年に改築された大道谷分校です。
この規模を見ても
当時の生徒数が多かったことがわかります。

現在の「堂ノ森」集落は、家屋は数軒ありますが
常時、人が住んでおられるかはわかりません。

161019_04石川「白峰・堂ノ森」235

横を流れる川を見ると

161019_04石川「白峰・堂ノ森」004

イワナではありませんか!

さらに、こんな魚も

161019_04石川「白峰・堂ノ森」189

ヤマメ!

ちなみに「堂ノ森」には白峰漁業協同組合があり
ヤマメやイワナを放流されています。

161019_04石川「白峰・堂ノ森」218

今年の解禁日は3/25〜9/30で
訪れた時は、遊漁期間は終わっていました。
もちろん
期間内に渓流釣りを楽しむには遊漁証の購入が必要です。
白山麓の清流で渓流釣りなんて
いいでしょうね〜

足元を見ると蝶の姿

161019_04石川「白峰・堂ノ森」138

シジミチョウがたくさん飛んでいました

この後
ここからのびる太田谷の林道を行って
「太田の大トチノキ」を見にいこうと思ったのですが
この時は残念ながら林道が工事のため
トチノキは断念し、次に向かいます。


ということで
1日目、まだ続きます。
長くなりそうなので
続きは次回にまわしたいと思います。



「2016 石川県・秋の白峰山中を走る! 1の①」終了!


 主な訪問地 
35
※国土地理院ホームページからのデーターを加工
画像をクリックすると拡大表示します

 

参考資料 :「角川日本地名大辞典・石川県」「白峰村史」
白山ろく民俗資料館展示資料」