みなさんは、「越中桂(えっちゅう かつら」(富山県)と
「飛騨加須良(ひだ かずら)」(岐阜県)と呼ばれる
二つの集落をご存知でしょうか。

いずれも今はもう無くなってしまった合掌家屋の小さな集落で 、
「加須良」は昭和42年、「桂」は昭和45年にそれぞれ廃村となっています。

秘境ということばそのままの山峡の地。
岐阜県と富山県の県境付近の
陸の孤島と呼ばれるような辺境の地で、
小高い山を隔てて在った二つの集落は
互いに肩を寄せ合うようにして助け合いながら、
何百年にわたって生きてきました。

DSC03751

その「桂」集落にあった桂分校 。
正しく言うと、上平村立西赤尾小学校桂分校となります。
そこで昭和41年から、村の無くなる年の昭和45年まで教鞭をとられていた
寺崎満雄先生の講演会があるということを
本サイト「e-konの道をゆく」をご覧の方に教えていただき、
ぜひ聴きたいということで
急遽、「桂」集落跡が湖底に眠る境川ダム湖へ訪れることにしました。
寺崎満雄先生については、
著書『さよなら桂』(桂書房)で、ご存知の方も多いかと思います。

121021富山・桂湖(K-5Ⅱs)038

せっかくなので紅葉も見れるかもしれないということで、
講演会と紅葉をメインにしたプチ旅行を決行!
題して「2012 富山・岐阜県境への旅」です。
そのまんまのタイトルですが、「2012」を頭につけると
何かかっこよく感じませんか??

感じませんね・・


日程は、
旅2日目に富山県南栃市桂にある「桂湖ビジターセンター」に講演を聴きに行く!
それだけを決めて、あとはその時に適当に決めることにしました。


出発は、高速の深夜割引をねらっての深夜2時半出発。
滋賀県のインターから入って
岐阜県の「ひるがの高原サービスエリア」まで向かいます。
深夜の高速は空いていて快適ですが
やはり時折眠気が・・
その時のために安売りの缶コーヒーを大量に用意!

で、「ひるがの高原サービスエリア」に着いたのが4時半
車は少なく静かに眠れそう!

すぐに寝る準備をして就寝・・

DSC03613

ところが朝起きると、えらい車が多かった・・
秋晴れなの休日なので、皆さん朝早くからお出かけのようです。
どの顔を見ても楽しそう!


しかめっ面でウロウロしてるのは私くらいのものでした・・


それにしても、なかなか景観のいいサービスエリアです

DSC03614

遠くに見えるのは大日ヶ岳(1709m)!

DSC03608

ダイナランドか高鷲スノーパークか・・スキー場が見えます。
あちこち刈り込みが入っていますね。

DSC03607

この「ひるがの高原サービスエリア」なかなかいいですよ。
おすすめです!

DSC03612


と言いながらも
人が多いのは苦手なので
そのまま出発して「飛騨白川パーキングエリア」へ向かいます。

DSC03621

やはりここには人がほとんどいません!
あるのはトイレだけ・・
ガラガラ

「ひるがの高原サービスエリア」とはまるで別世界!

「買ってきたパンを食べて少し遅い朝食をとります

DSC03619

車窓から見えるのは、ラジオ体操をするオジさん
ほぼ順番どおりやっておられました。
思わずラジオ体操をしたくなる気持ち、よくわかります。

そんな爽やかな朝でした

DSC03626

ふと見ると遠くに集落が・・
位置からいうと「島」「戸ヶ野」あたりでしょうか。

121020岐阜・白川郷PAからの風景(K5Ⅱs)22

よく見ると合掌造りの家屋も見えます。

121020岐阜・白川郷PAからの風景(K5Ⅱs)02

もう少しアップしてみると

121020岐阜・白川郷PAからの風景(K5Ⅱs)25

方向を変えると・・

ここにも合掌造りの家屋が!

121020岐阜・白川郷PAからの風景(K5Ⅱs)24



しばし休憩の後。「五箇山インター」で下りて
この日は桂湖へ向かいました。

爽やかな秋の空と桂湖の風景です。
対岸の小高い山の向こうが「加須良」になります。

121020岐阜・桂湖(D800)009

少し低くなっているところが桂と加須良を結ぶ峠です。
こちら側は富山県

121020岐阜・桂湖(D800)007

「桂」集落跡は、ちょうどこの辺りの底になります。
渇水時には石垣などを見ることができます。

121020岐阜・桂湖(D800)039

この日はカヌーを楽しんでいる人を見かけました

121020岐阜・桂湖(K5Ⅱs)134

121020岐阜・桂湖(D800)062

上流に見える山の上の方は
紅く色づき始めているようです

121020岐阜・桂湖(K5Ⅱs)138

鯉がユラユラと・・

121020岐阜・桂湖(K5Ⅱs)118


次は、峠を越えて「加須良」へ向かいます。
そして、ここからは岐阜県。

「加須良」へ訪れるのは2009年の秋以来、3年ぶりとなります。

121020岐阜・加須良(D800)087

峠越えの林道はかなり荒れています。
また「加須良」内の道もうっそうとしているせいか
ぬかるんでいる所が多く
車での走行は十分な注意が必要です。

以前スタックして動けなくなった車を牽引したこともあります。
特に二駆の車は十分な注意が必要でしょう。

121020岐阜・加須良(D800)076

お地蔵さん、離村の碑、ナラカシワの木

121020岐阜・加須良(D800)004_1

花に囲まれた地蔵さま
今もかつての住民から大切にされています。

121020岐阜・加須良(D800)039

離村から45年以上が過ぎ
木々が集落跡に覆いかぶさるようにして成長しているため
紅葉直前のこの時期でも薄暗い「加須良」集落跡ですが、
そこには、今でも人々の温もりを感じることができます。

121020岐阜・加須良(D800)073


この山の風景を見ると
あの美しい、箱庭のような「加須良」集落の在りし日の姿を思い出します。

もちろん実際にこの目で見たのではないのですが・・



この後、桂湖に戻り少し周辺を撮影したあと
ウロウロして「城端サービスエリア」にて泊をとりました。

121020岐阜・桂湖(K5Ⅱs)169

大きなゴーストが出てしまっていますね・・

121020岐阜・桂湖(K5Ⅱs)200


明日は桂湖ビジターセンターにて、
寺崎満雄先生の講演を聴きに行きます。


で、今日は「城端サービスエリア」にて就寝・・