日本高架下建築協会

日本初、高架下の建築を愛でる方々のためのウェブサイトです。

この奥行きがいいよね


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たまにはこういうのもご紹介ししたい。こういうのもいいよね。常連さんの必要な分だけ取りそろえているような食料品店。なにがいいって、この奥行きがいい。
高架下でなくてもこういう奥行きの店舗はあるけど、この間口の開放感、道路との境界が曖昧になっている感じは高架下建築ならではだと思う。天井の低いところは高架下建築の真骨頂。

はみ出かたもキュート


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ここのあたりでは阪神線は道筋に対して斜めに走っているので、ところどころに三角形の半端な土地ができる。いわゆるヘタ地と呼ばれるものだ。この街のほころびとも言うべきヘタ地に面白いことが起こっていることが多い。
ぼくの好きなサイトに「The 残余地」というサイトがある。このヘタ地を鑑賞しているサイトだ。必見。
で、この高架下建築。そのヘタ地あるいは残余地に、高架下建築ならではのでっぱりをほどこしている。律儀というかたくましいというか。庇があいかわらず「普通の家のフリ」をしているのもかわいい。ここはもう駅のホームの下にあたることもあって、高架のドボク感あふれる雰囲気との対比もキュート。

実はこういうのも嫌いじゃない


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「実は」っていわれても困ると思いますが。いや、なんかこう、古びた住宅系のものばかり称揚するのでそういう懐古趣味かと思われるんじゃないかと思って。って、それも別に誰もそんなこと思ってないですかね。

こういうマッシブな作品、いいじゃないですか。もっと現代的な倉庫も実はすきだけど、こういうのも良い。「実は」が多いか。まあ、ようするに、たいていの高架下建築にぐっときちゃう、ってことです。

素敵なお嬢さん


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資材置き場とマッシブな外壁の倉庫の間に咲いた一輪の花。なんといってもその色がいい。なぜかうっすらと桃色。その容姿端麗さと相まってまるで頬を染めるお嬢さんのようだ。どうかしてますか、ぼく。

まず、例によってアンテナの張り出し具合が良い。十分にマスカラで伸ばした睫と言ったところか。一階窓のひさしの色も色っぽい。口紅もしっかり。あ、向かって左に小さく可愛らしい換気口が。えーと、これはなに?ほくろ?

そしてなんといってもぐっとくるのは二階のでっぱりだ。しかも、サッシは木製か。出っ張り向かって右の窓を見るとやはりその色から木製サッシが使われているようだ。なかなか古風なところもあるようですね。

おしむらくはドア。ぼく、あんまりこのドア好きじゃない。でもまあ、何かラナにまで自分好みのお嬢さんがいたらそれはなんかうさんくさいもの。一箇所ぐらい、あれ?って思うところがあったほうがいいよね。ってなんの話だっけ。

「昇り龍」が見どころ


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素敵すぎてどこから手を付けたらよいものか分からない。途方に暮れてしまう素敵さ。なんといっても昇り龍がいい。

しかし、見どころはこのぐねぐね曲がった憎いヤツだけではない。電線やアンテナ線、室外機のドレンなどの細いぐねぐねにも注目だ。昇り龍の子どもってところか。特に2階窓下からT字になって下に伸びている謎のパイプ。室内から出てきてるしなあ、なんだろうこれ。観賞用かな。

他の高架下建築と同様、なんともキュートに不揃いな2階窓群がよい。特に一番左のちっちゃいやつ。トイレの窓かな。かわいい。庇も良い。しかもよく見るとその窓の上、モルタル剥がれてる。で、気がつけば最上部高架との接合部、右に行くに従って微妙に隙間が。

見どころの多い作品。あ、あとそもそも2階部分だけ手前に出っ張ってるのもかっこいい。この作品だけで一晩語り明かせそうな気がする。誰と語り合えばよいのか分からないですが。