中医学の基礎・蔵象学説

<五臓> 肺の生理機能 宣発と粛降

         
宣発」とは宣布と発散、「広く行き渡らせる」とか「発散させる」という意味で、
身体中に肺気がスムーズに散らばり、通じることです。

宣発の生理作用は3つあります。
 ’戮竜げ修砲茲辰涜瞭發梁気を排出すること。
◆∞によって運ばれた津液や水穀の精微を全身に散布して皮毛まで運ぶこと。
 衛気を宣発する作用により、そう理(毛穴)の開閉を調節し、代謝産物である
  津液を汗として体外に排出すること。

「霊枢・決気」には「上焦は行き渡らせる。五穀の味を身体に行き渡らせ、皮膚を
薫らせ、身体に充ち、毛を潤す。その作用は霧露のようである。」とあります。
宣発作用が失われると呼気ができなかったり、胸悶、咳喘、鼻づまり、くしゃみ、
汗が出ないなどの病理現象が発生します。


粛降」とは静粛、粛正、きれいにする、下降するの意味で、肺気が腎に降りたり、
痰を吐き出して呼吸道をきれいにする作用です。

粛降の生理作用は次の3つです。
 ー然界の清気を吸入すること。
◆’戮呼吸した清気と脾が運んできた津液や水穀の精微を下に向けて散布すること。
 肺や呼吸道の異物を吐き出して、呼吸器を清潔にすること。

元来、清気は清らかで軽々しく、容易に上に昇って散らばってしまいます。肺は最も
高い位置にあるので「臓の華蓋」と呼ばれます。肺はその清気を降ろし全身にめぐる
ようにし、体内の営気、衛気、宗気を肺気に乗せて各臓器に分布する役割があります。
肺から下に降りてきた清気は腎に納められます。呼吸は肺と腎の共同作用です。
肺の粛降作用が失われると呼吸が速くなったり浅くなったりして、喀痰や喀血します。
治療にあたっては肺の治療と同時に、腎の治療にも心を配らなくてはなりません。

肺の宣発と粛降の生理作用は互いに影響しあいます。宣発が正常でないと粛降も悪く
なり、粛降が悪いと宣発にも影響します。どちらも正常ならば気道は通り、規則的な
呼吸で、身体のガス交換も正常に行われます。

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