2008年10月07日

「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」於:国立西洋美術館



ハンマースホイ展チラシ


 初めて耳にする名前の画家でした。宣伝の画像が痛く、心に残りました。後ろ姿の黒衣の女性、そしてモノトーンに近い画像・・・。それは、しっかりと、私の心を捕えていました。

 *ハンマースホイ:1864年5月15日、コペンハーゲンの商人の家庭に生れる。1916年死去。

 そして、会期が始まって・・・。身震いするほどの、静けさと美しさで、身体が固まってしまうほどでした。(?!)今年、いろいろな展覧会を見てきましたが、私の中のベスト10に入るでしょう。いい作品が多く、好みにしっくり合うものばかりでした。

 何といったらいいのかわかりません。誰もいない部屋、そして「光」が移ろう・・・。そんな静けさです。日本の家屋の風景とは違うのですが、同じような静けさを覚えた記憶があります。白い部屋でなく、黒光りのする古民家に射す室内の風景と同じかな・・・と思ったものでした。「連子(レンジ)」を通して、伝わってくる優しい光を思い出しました。「余分なものは、何もいらない・・・。」こんな考え方がしっかりと伝わってくる作品でした。西洋風の「侘び寂び」の世界かなと思うのですが・・・。

 不要なものは、すべて、取り払われています。そこに、一人の後ろ向きの女性が・・・。「うなじ」がすべてを物語っています。一瞬、寂しそうに見える風景ですが、作者は、ここに、「幸せ」を見い出していたのではないでしょうか。一人の女性を愛して、二人だけで、静かに生きている風景。静かな「幸せ」を感じます。

 「フェルメール」の絵を思わせるという人もいます。確かにそういう影響を受けているのでしょうね。そういう論評は、専門家に任せるとしましょう。一人だけで、じっくり見ていたい作品がたくさんありました。

 画像は、チラシより切り抜いたものです。本物はやはり、美術館で・・・。

(妹)アナ・ハンマースホイ
<若い女性の肖像、画家の妹アナ・ハンマースホイ>

室内、ストランゲーゼ30番地
<室内、ストランゲーゼ30番地>

ピアノを弾くイーダのいる室内
<ピアノを弾くイーダのいる室内>

休息
<休息>

ライアの風景
<ライアの風景>

ローマ・サントステファーノ・ロトンド聖堂の内部
<ローマ、サントステーファノ・ロトンド聖堂>

白い扉、あるいは開かれた扉
<白い扉、あるいは開かれた扉>

 開かれた扉の向こうに彼は、何を求めたのでしょうか?

 何ともいえない「静謐感」そこには、孤独を感じるという人もいるようですが、彼は、このような「静謐感」を愛したのだと思います。そこに、幸せを感じていたのだろうと思うのですが・・・。

 余分なものを描かず、最小限のモチーフを用いながら、最大限、自分の表わしたい状景を絵でもって表現するというモノトーンの世界を表わした「ハンマースホイ」を知ることができて良かったと思います。

 ご興味がある方は、国立西洋美術館のHPにアクセスしてみてください。

ハンマースホイ展覧会会場入口
展覧会会場入口



elma0451 at 05:55│Comments(4)TrackBack(1) 日記 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 「ハンマースホイ展」  [ 弐代目・青い日記帳  ]   2008年10月11日 14:18
明日から国立西洋美術館で開催される 「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展のプレスプレビューにお邪魔させて頂きました。 ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ロンドン(Royal Academy of Arts)で今年の夏に開催された展覧会がグレードアップし、い...

この記事へのコメント

1. Posted by moli     2008年10月07日 06:31
行ってみようかどうしようかとても迷っておりましたが決まりました!わたくしも是非。 
お顔も判らない方ですが『大琳派展』の会場ですれ違えることを楽しみにもしております。
2. Posted by Tak   2008年10月07日 21:56
こんばんは。

個人的に今年最も注目している
展覧会のひとつです。

行かないと絶対後悔しますよね!
3. Posted by moliさんへ   2008年10月07日 22:27
こんばんは、moliさん!
コメントをいただき、ありがとうございました。

>わたくしも是非。 
>お顔も判らない方ですが『大琳派展』の会場ですれ違えることを楽しみにもしております。

ぜひ、お出かけください。行って「損はない」作品ばかりでしたよ。

私も、『大琳派展』に出かけるつもりでおります。それでは、すれ違えることに期待をしまして・・・。

4. Posted by Takさんへ   2008年10月07日 22:31
こんばんは、Takさん!
コメントをいただき、ありがとうございます。

>行かないと絶対後悔しますよね!

そう、後悔しますよね・・・「行ってよかった」と思います。たぶん、会期中にまた出かけると思います。

Takさんのプレスリリースの記事は、参考になりました。ありがとうございました。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
Information
hatena

お知らせ

お立ち寄りくださいましてありがとうございます。 コメント&トラックバック大歓迎です。ただし、内容により、管理者の判断で非公開とさせていただく場合がありますので、ご了承ください。

hatena