2010年02月22日
「ベルナール・ビュフェ展」於:目黒区美術館

気晴らしに出かけた展覧会でしたが、けっこう見所がありました。タイトルは、『ベルナール・ビュフェ「木を植えた男」の著者ジャン・ジオノとの出会い』です。
ビュフェ(1928−1999)というと、線の鋭い、黒い絵というイメージがありました。明るい色調の絵は見られず、何か暗い・・・というイメージを持っていました。
今回の展覧会を観て思ったことは、「そうならざるを得なかった社会的要因」のようなものを感じました。生きた時代がそうさせたのでしょう。人間の考えることは、時代に影響されると思います。
そんな中で、「ジャン・ジオノ(1895−1970)」という人物と出会い、何らかの影響を受けます。それは・・・。この展覧会に表わされていました。
「ジャン・ジオノ」とは、『木を植えた男』を創造した作家です。
ベルナール・ビュフェは、この時代に、ジオノと共に5年間ぐらい、深く交流し、ジオノの作品を版画でサポートしました。それは、「純粋の探求」という著書です。「反戦」の内容ゆえに発売禁止になった本だそうです。
そんなことを知ると、このビュフェに対する考え方も変わります。そして、昔、「木を植えた男」に対して私が覚えた感動も思いおこすことができます。
『木を植えた男』は、フレデリック・パックのアニメで見ました。とても感動したのを覚えています。20年以上も前のことです。南プロヴァンスの地方で、何が大切か・・・。羊を飼いながら、ドングリの実を植えていく男の物語です。不思議と「安堵感」を得た記憶。私たちが求めているのは、何かを教えられる「アニメ」であり、「絵本」でした。
ベルナール・ビュフェは、この本の作家、ジオノと交流し、影響を受けた画家のようですね。描く作品は、不条理の世界、寂しい世界です。しかし、避けてとおれない、一度は考えなくてはならない世界・・・だと思いました。(ビュフェの初期作品1940〜50年代の作品が展示されています。)
人が「幸福」に生きるには、一度は、「不条理の世界」を経験しなくてはならないかなぁと・・・。今まで知らなかった「ビュフェ」の世界を見ることができ、たいへん、有意義な日曜日の午後でした。4月11日まで開催されています。
PS1: 目黒区美術館の編集による今回の図録は、変わっています。作品図録、全部が「絵葉書」・・・。ダンボール製の枠組みの中に、「ビュフェ」の作品が詰まっていました。アイデアに乾杯!学芸員の方のご努力に乾杯!です。
PS2: 本日は、平成22年2月22日でした。おまけに、このゾロメの数字の縁起を担ぐと、22時22分22秒・・・なんと、2が11も連なるのです。記念すべき、数字ですね!