2006年09月

2006年09月30日

ゼーガペイン総括

穏やかな日常が非現実。果てない戦いの非現実的な世界が現実。というのが一つ大きなポイントだったのは間違いないと思います。

二つの世界に、その世界を象徴するヒロインと、かけ離れた世界で違った物をキョウに求め、築かれていく関係。

それもリョーコが来てしまったので曖昧になってしまいましたが。

ある段階で二つの世界が交わるのは、いいとして、それが余りにも早すぎました。

リョーコがあっちにいったので舞浜は置き去られ、シズノさんの活躍の幅は必然的に狭くなり、キョウの心を一番占めるリョーコが常にそばに居た影響で、シズノさんもオケアノスのメンバーの誰もキョウの傍に近寄れなくなりました。

オマケに前半〜中盤に掛けて、舞浜の面々とのドラマを重点に置きすぎた為、オケアノス側とのコミニュケートが薄くなったツケが後になるほど大きく出る事に。

二つの世界でそれぞれ、バランス良く描かれるべき人間関係などの葛藤(オケアノスクルーとの信頼の構築、舞浜キャラとの友情の回復)などが一方に偏ることにより、バランスが崩壊。

後半はどうしてもオケアノスの方が重点置かれるようになるので今のうちに、というのがあったんでしょうけど、あんまりにもやらなさすぎましたね。

そしてリセット後も、無に帰した友情を再び取り戻そうとする事で、舞浜のキャラとの繫がりをさらに濃密なものにしていく事で、キョウの背負うモノ、守りたいと思う心、取り戻したいと願う想いを明確にすべきだったと思います。

その障壁としての過去に疲れきって、潰れた『前世』の記憶を乗り越えることで力強さをましたはず。

一方で過去の記憶は、シズノさんとの関係性や現実世界、オケアノスクルーとの関係の構築、一方的だったシマとの関りを深くしていくのに不可欠な物であり、伏線をバランス良く張って、回収する上でも重要であったように思います。

ヒロイン二人のキョウを巡る関係について直接ガンガンやり合うのも、アリだと思いますが、何よりもそれぞれ、違ってはいても同じくらい強い思いでキョウを求めて、傍に居て欲しい、自分を見て欲しいというのはしっかりやって欲しかったですね。

お互い同士でやりあわなくても、強く、想いでキョウを求める事が引っ張りあいになって、葛藤や強烈な三角関係が構築出来たと思います。そしてそれぞれに向けるキョウへの感情や揺れる心もしっかりやって欲しかったです。過去から受け継がれた、シズノへの愛情は本物なのかとか、芽生え始めてたリョーコへの想いと関係は何だったのか、どうしたいのか、色んな葛藤が生まれたのではないでしょうか?

・・・前半で築かれた、リョーコとの関係を勿体無いと思って、継続させようとしたのが、リョーコ参戦の意図だったのかもしれません。また、日常の象徴であったリョーコが傍らにいることによって、舞浜の描写が少なくなってもあっちとは繋がっているという事や守りたいという感情を明確にしたかったという意図があったように思えますが、前述の通りリョーコ参戦によって、二つの世界の境界は早々に消え、人間関係などのバランスが崩壊する事になってしまいました。舞浜描写を省略して節約して、オケアノスの分に充てようというのも、もしかしたらあったのかもしれませんが、だとしたら異様に膨らみすぎたリョーコ分でそれすらも失敗しています。もったいないオバケ、恐るべし。

キョウへの愛が「人間である事」の唯一の証明であり繁がりであったはずなのに、シズノさんは情念が足らなさすぎ。

それにしてもラスト手前まで放置され、濃密に描かれるべきドラマを最後の最後でやっつけで流されて、やっとヒロインの面目躍如かと思いきや、エピローグではあの扱い。悲劇のヒロインといかいいようがありません。

そして悲劇性で盛り上げる為だけに利用され、出番は多かったものの、それがちょっと落ち着いたら、途端に描写が浅くなって、平坦なセリフがばかりになり、存在感が薄れ、最終回はエピローグまでほぼ出番がなく、存在が消されたリョーコは意味性や重要性まで急降下した感があり、スタッフに振り回されただけの、もしかしたらシズノさんと同じくらい悲惨な扱いだったような気がしてきました(笑)

敵側も無機質的な不気味さが全く無かったので(ノイズで台詞を処理したり、一種の不死性という努力はしてましたが)、シンが示した人間への興味と一種の理解なども印象に残らないものでしたし、やったはいいけど、後につながらず最終回に思いっきり適当に処理する有様。

イキナリ人間臭くなったのは、これを含めた、対立存在の自己に対する思索や希求というのをやりたかったんでしょうけど、その内容の浅さのせいと、それまでもあまりにも不気味さに欠けていた事もあり、取ってつけたようにしか思えず、唐突感しか残りませんでした。

ナーガの存在感も希薄すぎて、もっとこう、姿は出てこずとも、世界を覆い、キョウ達を追い詰める、不気味で得体の知れない『意思』という形で存在感を示して欲しかったですね。解説の為だけに出てきてそれだけという元凶というのは、ちょっといただけません

構成の大切さをこれ以上ないくらい教えてくれた作品でありました。

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2006年09月28日

ZEGAPAIN -ゼーガペイン-  26話(終)「森羅万象」感想

最終回の印象を一言で言うと『二兎追う者は一兎も得ず』というところでしょうか。『シズノルート』と『リョーコルート』を無理矢理融合させてどっちつかずになったような感じです。(実際パラレルワールドの存在を解り辛い形で示唆していましたが、とってつけたように)

あの『自分』宛のメッセージと日記だったのは一体何だったのか、ちょっとキョウをじっくり尋問したくなってきます。シズノさんを大事に思ってるなら、アレはなんなのか。『新しい発見がある』とか言っていた頃からどういう経過の果てに疲れきったのか。連続性がないので、キョウが何人もいるようです。

なんでシマに信頼され、最重要機密にまで携わっていたのかくらいは、ついでに語って欲しかったですね。

シズノさんは、重要な要素を秘め、本来なら物語の核と成り得る存在でありながら、25話のラストまで放置され、リョーコは『ウィッチ』という特級のウィザードとして参戦しましたが、その凄い能力はあまり生かされたように思えませんし、オケアノス側に踏み込んできた意味も希薄、オマケにアルティールに残された感情部分とやらはどうなったのか。

中盤あれだけ盛り上げて、後半はほとんど、捨て去られた舞浜の面々とのドラマといい、なんだか思うままに盛り付けて、欲張りすぎてどうにもならなくなったようにしか思えません。そして盛り付けが極端すぎて脇を固めるオケアノスクルーの掘り下げが極めて浅く、正直、何のためにいるんだか、サッパリです。

そういえば、クリスも、アークが死んでからはもう御役御免とばかりに影が薄くなりましたな。アークの死を経て、乗り越えたクリスは、もっと使いようがあったと思うのですが、クリス、舞浜の面々、二人のヒロイン。キャラクタとドラマを切り捨て、使い捨て、継ぎ接ぎした出来の悪いパッチワーク。あれもこれもと欲張った上、計画性などこれっぽちもないので、破綻し、結局、終盤は適当に押し流して終わった作品だと思います。

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2006年09月16日

ハチミツとクローバー供12話感想

青春物語完結。恋は実らなかったけど、想いは伝わった・・・そんな感じでありましょうか。あの沢山のハチミツとクローバーを一噛みする毎にかけがえのない日々と想いが溢れ出すように流れる、竹本くんの涙には、感動というほかありません。

はぐの背中を最後に押した言葉は、竹本くんがどれほど真剣にはぐの事を想っていたのか、どれほど彼が成長したのか、その証のように思えます。

それぞれが、共に過ごした時間の間に得た掛け替えのない人と想いと一緒に未来に向かってゆく姿・・・。満ち足りる思いであります。悪役の社長さんにもフォローが入っているのも良かったです。馨もやっと救われたのではないでしょうか。馨にも森田や城山さん達という『家族』がいますし、もう大丈夫ですよね、きっと。

竹本くんは出発の朝、はぐちゃんを見かけるのに、あえて声をかけないで出かけるところがなかったのは残念でしたが、素晴らしい最終回でありました。

最終回だけの代役という大変な仕事を全うされた野島健児さんも素晴らしかったです。

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ZEGAPAIN -ゼーガペイン-  24話「光の一滴」感想

ルーシェン、自らの性癖をカミングアウト。薄々気付いていたっぽいメイ姉の妙に、生暖かい理解に、腹筋が激しく刺激されましたぞ!☆

相変わらず、積み上げもないのに、ドラマを押し込んでるのは、スルーしとくとして。キョウの滑りっぱなしのギャグやら、本当に何も考えてなさそうな頭の悪い言動には、ウンザリ。

前回、悲壮な覚悟でシマに代わり指揮を執った副会長。指揮官なのに真っ先に諦めて、職責を放棄して、シマに縋り付いて泣くだけのダメっぷり。

気持ちは解らないでもありませんし、カナリお手上げな状況ですが、愛する人の不退転の決意を受け継いだのですから、最後まで毅然と指揮を執って欲しかったですね。泣くのはいつでも出来る。指揮官には最後まで仕事があるのです。

しかし、AI達の方が余程、あるべき姿を見せ一番輝いてたのは、どういうことだろう(笑)この作品は人間から遠くなる毎に恰好良くなるような気が。

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2006年09月08日

ハチミツとクローバー供11話感想5

森田も馨の事で、苦しんでて自分の最大の理解者であるはぐに、ついより掛かってしまったんですな・・・。天賦の才能を持つが故の孤独を理解できるただ一人の存在に。

『兄を失うかもしれない恐怖』それがあったから、馨の復讐に付き合っていたのでしょうか。

はぐが欲しかったのは、甘えさせてくれて、自分が何もしなくても、ずっと守ってくれる人ではなくて、描き創る道を支えてくれるパートナー。『一緒に戦ってくれる人』

森田がはぐに求めたのは、『心の安らぎ』あの言葉は、はぐにとって物凄く嬉しかったと思うのですが、自分の道が閉ざされるばかりか、森田の才能や人生まで殺す選択は、描き続ける事から離れて生きられないはぐにとっては出来ない選択ではなかったのではないでしょうか。

竹本くんも森田も結局の所、自分があってその後にはぐへの気持ちがあるんですが、修ちゃん先生は元より『全てを捧げて悔い無し』これはもう勝ち目ありませんな(笑)滅私の愛ともいえると思います。

それにしても迷い無く、はぐへの気持ちを叫ぶ修ちゃん先生はカッコ良すぎ☆

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2006年09月07日

ZEGAPAIN -ゼーガペイン-  23話「沈まない月」感想

巻きが入って止まらないゼーガペイン。まるで総集編でも見てるかのようなスピーディーな展開。つい先日アニマックスで見た、Zガンダム劇場版を思い出します。

あれだけ引っ張ったナーガの正体も実にトントンと小気味良く捌かれるまな板の上の野菜のように、手早く処理。青春の主張大会の司会がラスボス・・・。姿は出ずとも、存在感を示すことがなかったので、まさしくぽっと出。手のモザイクに爆笑です(笑)

何度も書きますが、以前の記憶を取り戻さず、乗り越える事も無く、何を言われてもキョウの言葉はとてつもなく軽く聞こえます。過去をリセットして、数ヶ月間の人生しか抱えてないのに何言ってるんだって感じでしょうか。

そんなんで『オレはオレだ!!』とか吼えられても。せめて、背中にカワグチらが見えるような重みがあればいんですけど。何も見えませんでした。背中が軽いオトコの言葉なぞ、心に響きません。

そして結局着想や設定を生かすことなく、王道的な展開に頼る事になった本作の最大の犠牲者、シズノさんは、今回も絶賛放置中。最大級のキーパーソンでありながら、ここまで蚊帳の外に置かれ、この戦いに何やら悲壮なカクゴすら漂わせている彼女が哀れでなりません。

一話アバンのシズノとキョウ、お互いを求め伸ばした手を思いだすとなんだかやるせない気持ちになります。こうなればせめて、シズノさんの事くらい思い出してやって欲しいものです。

シマがキョウに謝ってましたが、なんでシマが『辛い役目』を今までやらせたりしたのか、これもキョウの過去が解らないとサッパリです。舞浜サーバ移管という超重要機密にまで関るほどの信頼を得ていたのは何故なのか。まさかシズノさんの彼氏だからという理由ではないでしょう(笑)

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