2005年11月27日

魔法少女リリカルなのはA‘s サウンドステージ01感想 投稿者:高原ユウ 4

 こちらの涼木様とご縁がありまして、このたびレビューをひとつ送らせて頂くことになった高原ユウと申します。普段は気が向いたときに雑記を書いたり二次創作に手をつけたりと、とりとめもなく活動をしております。サイトも運営しておりまして、おかげさまで順調に開店休業中です。よろしければこちらにも足をお運びくださいませ。

        「魔法少女、あったまる!」

 無印はもちろん、原作ゲームの「とらいあんぐるハート」シリーズ(以下とらハ)の頃からのお約束、サウンドステージのvol,1です。
つまりはドラマCDなのですが、古くからのファンは「サウンドステージ」という響きを聞くと「ああ、とらハだなあ」と感慨深くなってしまいます。

 「なのは」のライターである都築真紀氏は、実はアニメの脚本よりもCDドラマの脚本を書いた経験の方が長い人で、「とらハ」関連だけでも10本以上書かれています(一番長いキャリアは大人向けゲームの原作なのですけど)。
一作ごとに熟達してくる印象がありますが、今回も期待を裏切らない良い出来でありました。

さて内容ですが、なのはたち仲良し四人組とエイミィと美由希(なのは姉です)、はやてとヴォルケンリッターが(ほぼ)皆一緒にお風呂に入ります。

 お風呂に入ります。<二回言うな

 無印の温泉話以来の肌色でいっぱいなお話ですが、今回、淫獣は管理局に出張中なので一安心です。
っていうか男性キャラはザフィーラがちらりと出てくるだけだったりするのですが。
恭也とかクロノが好きな私はどうすれば良いのでしょう。
ちくしょう都築さん、何を考えているんですか、ぐっじょぶ!!!

 

 そんなこんなで、「なんで映像が無いんだ……orz」と嘆く声が聞こえないでもないですが、フェイトとなのはの絡みを映像化された日には、あまりのバカップルぶりに泥を吐いてしまいそうなので音声だけで十二分だと思います。
っていうか、微笑ましいを通り越してなんだかえっちっぽくなってきてるんですが、フェイトのなのはラブラブっぷり。なのはは兄同様、ナチュラルに人を篭絡する変な属性があるので困ったものです。
フェイトは「友達」の概念をなんだか勘違いして成長してしまうのではないかと、ちょっと不安(笑)

 ま、音声だけじゃどうしても我慢ならねえという方は、シグナム脅威のバストサイズともども、細部にいたるまで脳内で具現化してみるのも一興でしょう。←止めなさい

 それにしても、年長勢を差し置いて一番えっちっぽいのがフェイトだというのがなんともはや。
フェイト……怖い子!
でも末恐ろしいのはむしろすずかだと思うのですよ(?)。
アリサは色々なものに負けずに頑張れ!

 さて、別に困ったお兄さん方をハァハァさせるためだけにお風呂が舞台になっているわけではありません。
あのお風呂場独特の気の抜けた空気というか、ほどよく弛緩した柔らかな雰囲気が、戦いから離れた「戦うひとたち」の日常を描くのに一役買っているのです。
アニメ本編が、ややバトルに偏った構成になっているだけに、これは貴重な一幕だと思います。
ようやく優しい日常を手に入れたフェイトが、どう日々を生きているのか。なのはと友人たちが新しい友達をどう受け入れているのか。年長者たちの見守る視線。

 そして何より、はやてとヴォルケンリッターたちの生活が描かれていることこそが、この話の肝だと言えるでしょう。
本編でも一話を使ってはやてとの繋がりを描いていましたが、感情のやり取りを中心にして半年間を駆け足で描写したものでした。

 絆を描くという意味では十二分なものだったと思いますが、そこにあったのは概略としての「日常」であり、「生活」までは描き切っていなかったと思います。シナリオ上、それは欠陥ではなく「行間」でした。TVシリーズの情報としては、正解です。
ただ、こういった形で、「平凡な生活」(正確には、いつもよりちょっとだけ刺激的な一日、なんですけど)を見てみると、ヴォルケンリッターが守ろうとしているはやてとの生活がどういったものなのか、彼らがどんな気持ちで剣を取ったのか、より深く共感できるように思います。

 「なのは」は、何かを守ろうとしている人たちがぶつかり合う物語です。
ですが、実の所、主人公であるなのはは、言わば「攻める」ポジションにいることが少なくありません。
それは、(もはや別の物語ですが、)なのはの兄たちが主に「今ある生活を守る」ために剣を抜いていたのとは良く似て非なるスタンスで、なのはは理不尽なものに立ち向かうために杖を取ります。
「なのは」無印にて、「友達を守るため」ではなく、友達になれるかもしれない子に思いをぶつけるために戦った、その行動に彼女の信念が良く表れています。

 一方で、ヴォルケンリッターたちは「今ある生活を守る」ために剣を抜きました。そのためならば、自らに戒めた最後の一線を越えること以外は、どんな手段でも取る覚悟でいます。
彼らの姿は、どこか小太刀を二振り手にして闇夜をかける剣士たちに似ている、と感じるのは、古くからのファンゆえの感傷なのでしょうけれども……

 夜天の騎士が剣を取った理由のひとかけらが、ここにあります。
ただ一時だけ戦うのではなく、日常の中にあっても戦い続ける魔法少女と騎士の後姿を最後に、一日は幕を閉じます。
なのはは、フェイトは、守りたいもののために突き進む彼らに、声を届かせることができるのでしょうか?


 「補完ではなく発展」(どこかで聞いたようなフレーズ)というのが「とらハ」から続くSSの基本姿勢のひとつですが、今回もそれに違わぬ出来の良作でありました。
あったまる。笑いあう。流し合う(笑)。ちょっと、ぶつかり合う。
魔法少女の日常のかけらを楽しんでくださいまし。

 守りたいもの、ありますか?

 文責:高原ユウ

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