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全くどうでもいい話ですが、私こう見えて考古学というか歴史学大好きです。
先日『大英博物館 ミイラと古代エジプト展』を観に行った神戸市立博物館で秋に滅多にないインカ・マヤ・アステカ文明の特別展示『失われた文明「インカ・マヤ・アステカ」展』をすると知った時、狂喜乱舞しました。
そんな私がこの映画のキャッチコピー
『マヤ文明、崩壊前夜』
に興味惹かれないわけありません。
しかも監督は
「オマエ絶対ドMだろっ!!」
と作品を重ねる毎に思わせてくれるメル・ギブソンです(笑)

と言う訳で仕事が落ち着いた今日観に行ってきました。
レディースデーなのであんまり混んでないだろうなと思ってたら、案の定、映画館はがら空き。
お陰で気兼ねなくケンタッキーのチキン喰いながら観る事ができましたよ(笑)
結論から言えば
「確かに『頭脳ではなく、本能に訴える映画』だね。」
ですね。

コレね、ものスゴく「時代考証した?」って作品なんですよ。
完全にアステカとマヤをゴッチャにしてるの。
2つとも同じメソアメリカ文明だし、祖先を同じにしてるという点では似てて当然なんだけど決定的に違うのが繁栄を極めた時代と地域。
マヤの方が先でアステカの方があとに繁栄してます。
スペイン人によって滅ぼされたとされるのはアステカでマヤはこの時、滅亡してたんだよね。
で、マヤがあったのはユカタン半島でアステカがあったのはメキシコシティ一帯。
交流がないとは言えない距離だけど、ゴッチャにするには距離がありすぎるかと。

ちなみにユカタン半島で一番の観光スポットはココ↓
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ティカル神殿!!
・・・だけど写真は違います(笑)
写真はティカルの1号or2号神殿をモデルに作ったTDSのロストリバーデルタにある古代神殿です。


そんな時代考証云々はこの作品ではどうでもいい話で、むしろ後半の『ジャングルで鬼ごっこ』を楽しむのが大切です。
前半で完全に後半どうなるかが予想できますからね。
主人公の名前が『ジャガー・パウ』なところから既に予測は出来ます。
そしてトドメは少女の予言。
どう考えても日食が起こって主人公が助かり、追っ手を仕留めていく方向にストーリーが向かうとしか思えない。
で、思った方向にストーリーが進んでいくので安心感はあります。

ただ、捕虜を扱うシーンは全く安心感はありません。
生きたまま捕虜の胸を裂きピクピク動く心臓を神に捧げ、首を落としていくとか生贄にされなかった捕虜を自分達の訓練の為に殺していくシーンとかありますから。
私みたいに
「そんな石器で簡単に心臓取り出せるわけねーだろ。」
とか思ってる人は別ですが、心臓の弱い方・気の弱い方にはオススメしないシーン全開。

そのシーンを過ぎればひたすら走って逃げる主人公とソレを追いかけるセンターの戦士のシーンがずーっと続きます。
休みなく足場の悪いところでどんだけ走ってるんだと思うくらい走ります。
ここがまさにメル・ギブソンの言う「頭脳ではなく、本能に訴える」シーンです。
難しいことはいりません。
ただただ人間チェイスを楽しんで見ればいいだけですから。
この映画はココを楽しむ為だけに作られた映画です。
ココを楽しんで下さい。

というわけで個人的には宗教色濃すぎて最後までなじめなかった『パッション』よりはコッチの方が好きです。
例え、『マヤ文明』に何の関係ない作品であっても(笑)
でも、メル・ギブソン作品もういいかも・・・。