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さすがはマイケル・ムーアです。
テアトル梅田で公開された初日・初回の『シッコ』で立ち見を出すとは。
あ、私はもちろん座って鑑賞しましたよ。

ところで海外に行く際の注意点で
・海外に行く前に歯医者に行っておこう
・海外保険に入っておこう
・救急車を簡単に呼ばないでおこう
・飲みなれた薬は持っていこう
なんて聞きません?
そう言われる理由はこの作品を観ればすぐにわかります。

で、結論からです。
『エンターテイメントとしては楽しめるが、ドキュメントなら不出来』
ですね。
もっとも、マイケル・ムーア自身ドキュメンタリーを作ってるつもりはないからいいんですけどね。


私は過去に出張を含めて数回アメリカに行ったことがあります。
アメリカ以外の国に行く時は大抵、空港で海外旅行保険に入るんですがアメリカに行くときだけは普段入ってる保険会社の海外旅行保険に入ります。
というのもアメリカの医療費の恐ろしいまでの高額請求を知ってるから。
えぇ、ソレは本当に恐ろしいですよ。
『ER』で語られる医療費の額なんて甘っちょろいもんです。

私の知り合いでアメリカにいる方は年に1回、歯科検診目的で帰国します。
アメリカから高い金払って帰国して治療するほうがアメリカで治療するより遥かに安く、技術水準が高いからです。
また、この方は一度アメリカで盲腸になったんですが、その時も薬でチラシながら帰国し手術をしました。
その方曰く
「アメリカで盲腸の手術したら1日で退院させられるし、200万くらい手術にいるのよ?!」
だそうです。
本当かどうか知りませんが、その方が言うには出産の場合は日帰りだとか・・・。
恐ろしい話です。
コレを聞いてからアメリカに行く時だけはカバー力のある保険に入るようにしました。
勿論、薬もバカ高いので効き目・価格ともに安心できる日本の薬を持っていくようにしてます。
そんなアメリカを知らない日本人が観ればいかに自分達が恵まれた環境にいるかが理解できます。

「え?でもフランスやイギリスは無料じゃないか」
と思った人もいるでしょうがこれは甘いです。
イギリスは確かに無料ですがあそこは『ホームドクター制』です。
病院に行くには自分のホームドクターの紹介がないと行けず、ホームドクターにかかるのも病院へ行くのも予約制です。
そしてプライベート医療はスッゴイ高額です。
フランスも事前予約制です。
病院は勿論ですが、医薬完全分業制なので薬局で薬を処方してもらうのも予約制です。
そしてフランスは救急車が有料で30分300フラン(7千円くらい)です。
また、イギリス・フランスの消費税率は15%〜20%くらいです。
この消費税全てが医療費に回ってるとは言いませんが、補填されてるのは確かでそれでも赤字になりつつあります。
この当たりのことが意図的に作品中削除されてます。
まあ、この方が面白いですからね。

ただ、バカな日本人が観ると
「フランス・イギリスすげーっ!!」
ってなりそうで怖いのもまた事実。
日本の医療制度ってね、解り易くいうと
「吉牛で食う値段払って高級フランス料理食う」
みたいなもんなんですよ。
大学病院や有名病院で最高レベルの技術+手厚い看護で自己負担率が3割とか海外ではありえないことなんですよ!!
いくらイギリスやフランスが無料って言ったって大学病院や有名病院での診察・技術提供はプライベート診療とみなされて高い金額払うのが現実なの。
海外の医者がスゴイ技術持ってるように報道されるけど、あれは金積んで受けてる技術なの。
それを知ってから
「医療費高いんじゃーっ!!」
って言えってカンジです。

ぶっちゃけて言うと『混合診療』解禁するのも時間の問題なんですよ。
混合診療されて一番、困るのは私達国民なんだけど意識が低すぎてその危険性がわかってないんです。
で、困るようになってから文句言っても遅い!!
恐らく、派遣法の規制緩和の結果と同じようになるのにね・・・(涙)


これはあくまでエンターテイメントなんで真に受けないで欲しい。
「コレをキッカケに日本と海外との医療制度の違いを知る」
くらいなスタンスで観て日本の医療制度について意識を高めてもらいたいもんです。