
2008年のNHK大河ドラマで人気となった『篤姫』が、明治座で公演中である。
原作は宮尾登美子の人気歴史小説『天璋院篤姫』で、薩摩の島津家から第13代将軍・徳川家定の正室となった篤姫がヒロインの物語。
夫である家定に急逝され、天皇家から嫁入りしてきた皇女和宮(遠野あすか)との確執に悩み、だが倒幕の時代の波の中で、天璋院篤姫は徳川のために最後まで闘う。大奥三千人を取り締まり、嫁いだ徳川家を守るために、自分の信じる道を進んでいく感動の女性史なのである。
今回の明治座公演は、膨大なドラマを3時間にまとめ、テレビよりも緊迫したテンポで、「より真実の篤姫」の物語が、豪華なキャストによって繰り広げられている。
この作品の初日には、原作者である宮尾登美子、篤姫の内山理名、その義理の父である島津斉彬の西岡徳馬、そして小椋佳が作詞・作曲した主題歌を歌っている島津亜矢によって、初日の興奮も冷めやらぬ中での囲み取材が行われた。
【囲みインタビュー】
宮尾「皆さんご覧になっていかがでしたか?いい芝居でしたよね。役者さんがいいし、大奥物というのはいんびなイメージがありがちだけど、それがない。篤姫の気迫というか気概がみなぎってて、ご覧になったお客様が勇気をもらえるものになってます。頑張っていきたい方には、ぜひこの作品をご覧になって欲しいです。このセットも素晴らしいわよね。モダンで意外なデザインで、朝倉摂さんとはとても仲いいのですが、これは若い人にも受けるような面白いものだと思いました。
内山さんは前に大河ドラマの『宮本武蔵』で朱美をやって、それがよくて目をかけてた人で、男っぽいとこがあっていいの。その勘が当たりました。衣装も本当に綺麗で嬉しかった。全ての女性に勇気を与えてくれる作品。主題歌の島津さんは声がいいでしょう。迫力がありますから、とてもぴったりで嬉しかった。私はカラオケが好きなんです。今度歌います」
内山「素敵な台詞がたくさん込められていたので、私自身、稽古中もこのセリフに助けられました。この道を真っ直ぐ歩いて行くしかないとか、先生のお言葉を大事に伝えさせていただきました。今日は精一杯やらせていただいたのですが、最後までこのエネルギーでいきたいです。強い女性像という点では、苦労もしましたが、セリフと先輩の女優さんたちに助けていただいて、綺麗なお着物をたくさん着られるので、それも盛り上がるエネルギーになってます。お客様にも綺麗な着物を楽しんでいただきたいです。
(男らしいと言われて)女が歩いて行く道は男らしくないといけないかなと思いますが、それも女の道かなと。女の一生を演じるなんて初めてですから、自分だけで考えるのは限度があったので、やはり先輩の俳優さんたちにたくさん教えていただきました。(強さについて)強さはやはり必要というか、この仕事をしていて強くあらねばと思うことがありますし、女だからできないことより、女だからこそできることがあると思います」
西岡「僕もいろいろ芝居をやってますが、今日はとってもいい初日だったと思います。内山さんがどんどんよくなってて、とてもがんばってるので好感があると思います。今日は、うちの家内と娘が観に来て、楽屋に来たとき、二人とも泣いてました。女は泣けるのよと、強く生きていかなくちゃとか言ってました(笑)。いい芝居ができたんだなと思ってます。内山さんはふだんは可愛らしいですよ。でも日ごとに篤姫になってますから、女の一生という形ですから、やはり育っていくことが必要な芝居ですしね。すごく吸収力がある。これからもどんどんよくなるのを期待しててください」
島津「観せていただいたのは三幕だけでしたが、本当に胸に迫って来るものがありましたし、その中で自分の歌が聞こえてきて感無量でした。“女の道は前に進むしかない”という、あの心で歌わせていただきました。いい作品の主題歌で感激です。このお話をいただいたときから、私でいいんでしょうかと思っていたのですが、本当にありがたいことだと感謝しています」
明治座公演『篤姫』
原作◇宮尾登美子
脚本◇長谷川康夫
演出◇西川信廣
出演◇内山理名 西岡徳馬 香寿たつき 遠野あすか 国広富之 高橋かおり 小林綾子 今拓哉 秋野暢子 他
●2/4〜24◎明治座
〈料金〉A席¥12000(全席指定)
〈お問合せ〉明治座03-3660-3900
【取材/榊原和子 文/岩見那津子】

















