2012年1月15日、劇団第三舞台がその30年にわたる活動に終止符を打った。
昨年11月26日に新宿の紀伊國屋ホールで初日を迎え、その後は大阪、横浜、再び東京、そして大千秋楽は福岡という4都市5会場、全46ステージという大規模なラストステージとなった。
第三舞台は1981年に早稲田大学の演劇研究会の中に作られた学生劇団として旗揚げ。モダンで疾走する演技表現と重層性のある迷宮のような劇構造、込められたメッセージ性で若者の心を捉え、伝説的な人気劇団となった。この解散公演は、その30年にわたる歴史の終幕らしく当時の観客たちも詰めかけて、30年のフィナーレはが華やかに盛り上がった。
封印解除&解散公演となった作品は『深呼吸する惑星』。
作・演出は鴻上尚史、出演は大高洋夫、小須田康人、筧利夫、長野里美、筒井真理子、山下裕子という劇団員、そして客演で参加した高橋一生の7人がメインキャストをつとめた。
物語は、初期からモチーフになっていたスペース・ファンタジーの骨組みの中に、現在の日本の抱える原発問題や基地問題などを映し込み、登場人物たちの過去と未来を俯瞰しながらそれぞれの次の一歩へとストーリーを収斂していく。その同時代への視点や、展開上のダンスやギャグの織りまぜ方などはまさに第三舞台ならではのテイストで、すべてを当て書きオリジナルという形で表現し続けてきた第三舞台らしさが全開した解散公演だった。
大千秋楽が行なわれたのは福岡市博多区のキャナルシティ劇場。
終演後のカーテンコールには作・演出・主宰の鴻上尚史も登場。「役者も僕も芝居は続けます。よろしければ宇宙のどこかの劇場でお会いしましょう」と挨拶。20分以上鳴り止まない手拍子に三度の登場で、鴻上は「ちゃんと終わらせることができる人が、ちゃんと始められるんだからね。おしまい!」ときっちり締めた。
この大千秋楽の模様は、北海道から九州までの全国映画館(ワーナー・マイカル24館、TOHOシネマズ6館)でもリアルタイムでライブビューイングとして生中継され、どの会場も満員の観客から終演後には盛大な拍手が巻き起こるという感動的なフィナーレとなった。
第三舞台 封印解除&解散公演
『深呼吸する惑星』
作・演出◇鴻上尚史
出演◇筧利夫 長野里美 小須田康人 山下裕子 筒井真理子/高橋一生/大高洋夫
荻野貴継/小沢道成/三上陽水
2011/11/26〜12/18◎紀伊國屋ホール
2011/12/22〜12/26◎森ノ宮ピロティホール
2012/1/6〜1/9◎サンシャイン劇場
2012/1/15◎キャナルシティ劇場
大千秋楽クローズドサーキット◎全国のワーナー・マイカル、TOHOシネマズ
【文/榊原和子 撮影/田中亜紀】
演劇ぶっくのネットショップ【えんぶShop☆ミロクル】
「演劇ぶっく」2月号 全国書店にて好評発売中!
第三舞台の記事が演劇ぶっく2月号で6Pの特集記事になっています。

▼こちらでご購入いただけます▼
演劇ぶっくのネットショップ【えんぶShop☆ミロクル】
※お詫びと訂正
演劇ぶっく誌面の記事中の鴻上尚史インタビューで高橋一生さんの名前に誤記がありました。
関係者の皆様、読者の皆様にお詫びして訂正をさせていただきます。(編集部)
















