2025年08月26日

『風のやむとき』稽古場について

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──瑞風コラム


と見て、えっ?と思った
西日本の方、いらっしゃいますかね。

かくいう私も、風の言葉を調べていて
この単語に辿りついたとき、無数に出てくる某寝台列車の写真をみてえっ?と思いました。
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皆様と違い、お恥ずかしながら
そんな電車があるんだ、と。素敵な電車でした。

そしてなぜこの題をつけたかと言うと、
列車の写真を潜り抜けて辿り着いた、
古典的な意味合いに感銘を受けたからです。


ずいーふう【瑞風】
読み方:ずいふう
能楽で、天性の力から出た風体。
生得のすぐれた芸風。世阿弥の用語。 

出典:weblio辞書  小学館デジタル大辞泉
https://www.weblio.jp/content/%E7%91%9E%E9%A2%A8


日本の演劇史に欠かせない能を大成した世阿弥が、
<至花道>という能楽論書で理想的に優れた芸を差
して使った言葉だそうです。

それに加え、件の列車に込められた"瑞風"(みずかぜ)
の意味、「吉兆をあらわすめでたい風」も合わせ、

「風のやむとき」が一人でも多くの方に、
面白かったと、良いお芝居だったと思って
貰えますように、めでたい風よ吹け!
と二つの願掛けの意を込めてつけさせてもらいました。

調べてみて新しいことを知れて良かったです。


さて、かなり話が逸れてますね。すみません。

コラムということでぽいかな、と思い色々書いて
みましたがやっとのことで本題に入っていきます。




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──「風のやむとき」稽古場について。


今回、若手のコラム連載に混ぜていただけることになり、さらに稽古場のことを書くということで緊張しながらも、私なりの感覚をお伝えできればと思います。

ご挨拶遅くなりました、46期演出部の梅田雪那と申します。星愛奈の同期です。今回は舞台監督助手です。
ブログを見返していただくと時折登場してはいるものの、こうして書かせていただくのは初めてです。
頑張ります。

まず、この座組の稽古というのは、他より緊張します。
決して悪い意味じゃありませんし、もちろん他の現場は緊張しない、ということでもありません。
ただ今回の場合、懸ける【想い】が違うと思うのです。

演劇集団円創立五十周年企画であること。
創立者の芥川比呂志さんのお話であること。
実在した・している人物を演じる、ということ。
過去に芥川さんが実際に作った舞台をもう一度
呼び起こすこと。
これからを担う劇団の研究生と共に芝居を作ること。

そして何より、
並々ならぬ覚悟と情熱を懸けて
この本を書き上げ、より良いものをと突き詰め続ける
内藤さんの作・演出。
役者はもちろん演出部も皆、内藤さんの覚悟と熱量に食らいつく、その姿勢こそがこの稽古場の緊張感を生み出していると思います。

緊張感のある空気と、険悪な雰囲気は別物です。


稽古前には、演出部と役者が小道具の確認、役者同士で台詞合わせをしている様子が見られ、稽古終わりには演出家と雑談を交えながら芝居の話をし、その傍らでは演出部が若手と明日に向けて道具の作業や打合せ。
中には残って自主稽古をしている姿もあります。

気を引き締めつつ、時には談笑し、先輩後輩交え座組で協力しあいながら作っていく。
それこそが、演劇集団円特に内藤さんの座組の醍醐味だと思います。

普通のことだ、と思うかもしれませんが、
その普通が意外と難しいのです。きっと。

稽古場作りも演出家の仕事。
とよく教えていただきます。

しがない演出家志望として、研究生の頃から内藤さんの座組のような稽古場作りがしたい、やる時はやる、緩むときは緩む、そういうメリハリのついた空間の芝居づくりをするにはどうしたら良いのか、研究しております。

道はまだ長いですが、今回もまた沢山のものを盗めればと思ってます。

このコラムを読んだ内藤さんから何て言われるか。
どんな反応が来るか、怯えながら明日を迎えたいと思います。

冗談です。怯えるどころか、こうして身近に意見を貰える環境があることに、内藤さんが先輩としていらっしゃることに感謝して。そんな劇団を作ってくださった芥川さんへ想いを馳せながら明日もより良い作品を作るため、尽力して参ります。

想像以上に長くなりました。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
劇場でお待ちしております。

梅田

engekisyudan_en at 20:02│
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