2009年06月01日

断りの電話

昼間、1件断りの電話をもらった。

相手はひと月半ほど前に相続に関する問い合わせをくれた
近所の人で、私のことは区かどこかから紹介されたという。

「ひとりだけというのもどうかと思い司法書士を3人紹介してもらった」
ということだったので元々あまり期待していなかったが、
割と好感を持っていただけたようで、その後も何度か電話をもらい、
「今度娘が来て遺産分割の内容がまとまったらお願いします」
という話にまでなっていた。

ところが、その娘さんのほうで司法書士の知り合いがいたらしく、
登記手続はそっちに頼むことに決まったそうだ。


こんなのは掃いて捨てるほどある話なので、
いちいち落胆などしない。
むしろ、わざわざ断りの電話をくれただけいいじゃないか。

人間、何かを断るというのは心理的負担が大きく、
なるべく避けようとするものだ。
相手が「お願い」をしてきた場合にだけ、
自己防衛のためにするのが普通である。

しかしこの場合、自分から私に連絡をする必要などなかったのだ。
それでも連絡してきてくれたというのは、
電話で何度か話をしただけの私に対して
「一言謝って、ちゃんとお断りしなければ」と考えてくれたからであり、
それはとりもなおさず私の電話での対応ぶりが
一定の評価を得られたということである。


こちらがいくら誠実な対応をしても意に介さない人だっているが、
この人はそうではなかった。
そう考えると、ありがたいじゃないか。

だから言ってあげたよ。
「ご依頼いただけないのは残念ですが、
こうしてわざわざお電話くださったことはとてもうれしいです」と。
それで相手も救われたようで、声のトーンが一段上がった。


好意には好意で返す。
この人は私にお金以外の報酬を払ってくれたから。

というのはカッコつけ過ぎか。
最近ちょっと仕事が少ないんだよな。







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