数ヵ月前,私はIBMを退職しました。

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私がIBMに入社した理由は、
IBMが戦略的投資領域としている、
「AI」や「ビックデータ」といった、
より直接的に企業のビジネスへインパクトのある領域に携わり、
企業のビジネスに関与出来ると考え、
IBMに入社を決めました。

ですが、
入社して1年が経ち、
それは幻想であることに気づかされました。

提供しているサービスの実態は、
旧態依然のSIerに過ぎず、
やってることはハードウェアの箱売りと、
その管理をする人売りサービスが大半を占めます。

その結果、
私も、私の周りの人間も、
上述した戦略的投資領域で、
新しい提案をしている人はほとんどおらず、
大半が昔からのシステムの置き換え提案や管理業務に従事しております。

ただ給与については、
SIerは箱(ハードやそれに付随するソフト)売りにより、
高い利益が取れるため、
現状としてIBMの中の人は給与は、
業界の中では比較的高い方です。
※日系企業含めたIT業界の中ではという意味で、外資だけであれば、標準的な給与だと思いますが。

ですが、
昨年のIBMの決算をご覧いただければわかりますが、
クラウドの浸透によって、
既存の箱売りビジネスは年々縮小しております。
 
今のところはまだ、
それに伴う既存人員の削減は行われていませんが、
私はいずれコスト負担の増加に伴い、
箱売りに携わる人員(営業、エンジニア含め)が削減されるのでは?と考えます。


そこで、重要なのが、

「IBMに切られても、他に転職出来るか?」
ですが、

私は「Noだ」と思い、転職しました。

なぜならば、
既存のシステムの置き換えのための営業やエンジニアの管理の仕事をしていて、
次の会社で求められる新規の提案なんて出来っこないと思ったからです。
具体的には、私が転職した当初は営業でしたが、
そこでやっていた契約書作成や見積もり作成は、営業ではなく営業推進でも出来る仕事であり、
市場価値はないと思っています。
またIBMのエンジニアの場合は、会社からはPMとしての役割が期待されているため、
テクニカルスキルが付くか否かという観点では、それほど期待できません。
これらの契約書・見積もり作成や、PMとして管理する業務は、
クラウド(IaaS)やSaaSの浸透により、必然的に減少していきます。

上記の点について、危機感を感じたため、
よりフロントよりの、データ解析アナリスト職に転職をするに至りました。

入社するという観点であれば、
「AI」や「ビックデータ」というバズワードは、
受ける側としては、「なぜIT業界か」に答えやすいとは思いますが、
実際に入社してからのことを考えると、それを真に受けるのは危険です。

IBMに限らず、
SIerを目指す方々には、
私と同じ失敗を歩んでほしくないため、
ぜひ上記をお考え頂きたいです。

また別の記事で、
私の経験上、SIerに合う人の特徴をまとめましたので、
こちらもご覧ください。

【記事:新卒でSIerを3年以内に辞める人の共通点】


なお、
本記事では、私個人の矮小な経験について語っているにすぎず、
より包括的にIBMがどういう会社なのか知りたいという方には、
以下の書籍がおすすめです。

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ざっくり言うと、
IBMは株主至上主義に陥った結果、
短期的な利益追求をせざるを得ず、
日を追うごとに、市場への影響を失いつつあることが書かれております。

なお本には書かれておりませんが、
上記の株主至上主義により、
現場レベルでは、
突然サービスが提供停止となる等の問題が発生し、
本当にお客様のためになっているかという観点で疑問を抱かざるを得ませんでした。


最後に紹介ですが、
別の記事で、
私のIBM時代の同期でコンサルタントで入社した方から、
聞いた話をもとに、
IBMのコンサルタント職が面白いかについて書きましたので、
併せてご覧ください。