2009年08月19日
ブログに新製品を預けるな!ブロガーキャンペーンを成功させる法則とは
■幸本陽平事務所
http://www.ediamu.com/
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●ブロガーキャンペーンでクチコミは起こらない●
最近、ようやくといっては何ですが、いわゆるブロガーキャンペーンが下火になってきたようです。
2-3年前から増えてきた、「ブログをやっている人を、新製品発表会や、商品体験会などに呼んで、その後イイコトをブログに書いてもらって、広めてもらおう、クチコミでバイラルでうっはうはですよ、Web2.0ですなあ」っていうアレです。
私は以前から、まあ気持ちはわかるけど、それでどれだけ知名度がUPしたり、売上がUPしたりするのかな?と効果に懐疑的でした。
そもそも、そんなに一生懸命ブログを書いている人って何者?っていうのもありますし。
もしフルタイムで働いているような人だったら、平日の昼間の企業の招待なんて行けないでしょうし。
と思っていたら、こちらの本で、「どうせそんなブロガーイベントに行く連中は暇人ばっか」「そんなもんに効果はない」とバッサリ斬られていて、んー私みたいに思っている人はやっぱり少なくないのかな、と思っていました。
●まさにセオリーどおりに失敗した悪い例●
実際、私の知り合いの勤務先の化粧品会社でも、この種のイベントをやったそうです。
この世界では有名な某代理店を通して、「新商品の○○体験会」と称してブロガーを招待したそうです。そこで豪華料理をふるまい、自社商品を説明したとのこと。その結果、評判が広がるのを期待していたそうです。
ところが・・・
ブログを書いてくれるのはいいが、その内容はそこでの食事のことばかり。
この料理がおいしかった、素敵だった、そうそうそこで紹介された〜っていう化粧品はいいみたいですよ。
そんな感じの記事ばかりだったそうです。
代理店に文句を言ったところで、「記事内容はコントロールできませんからね〜」と言われるのがオチですしね。
もちろんそんな「宣伝丸出しの、食事の記録ブログ」が話題になるわけがなく、そのサ・・・代理店に費やしたお金と時間は泡と消えたそうです。そりゃサイ・・・代理店はこんな風にネットに弱い企業を「こうやればクチコミ起こせますよ」と丸め込めたら楽だよね。って本題から外れましたが。
●だけど、目的次第ではブログキャンペーンは使える●
と、ここまではブロガーキャンペーンに否定的な私ですが、こんな使い方ならアリかも、と思ったケースがあります。
ところでクイズです。
【車や家電製品のカタログを最も一生懸命に見るのは、どんな人でしょう?】
マーケティングをかじったことがある方なら、もうおわかりですね。
答えは、購入を検討している人・・・ではなく、「その商品をすでに購入した人」です。
人はむしろ、購入した後になってから、「本当に自分の選択は正しかったのだろうか?(正しいはずだ)」と確信するために、カタログを見るのだそうです。確かに思い当たる節がありますよね。
私は最近、ネットブックを購入しました。
ミニノートやUMPCなどとも呼ばれていますよね。
LenovoのIdeapad S10eというモデルです。
私もご他聞に漏れず、購入した後も、その商品名について検索していました。
「他の人はこれを買って、どう思っているんだろう?」「ちょっと重いけど、そこの評価はどうなのかな?」そして、「私の他にもこれを使っている人はたくさんいるよね?ね?だから間違いないよね?」と、そんな気持ちです。
するとどうやら、Lenovoが「モニター試用キャンペーン」のようなものをやっていたらしく、「これこれこういう経緯で手元にあるので、実際に使ってみました」というブログがたくさんヒットしました。
そのようなモニターに当選するくらいですから、そのブログを書いている人はITやPCに詳しい人ばかりで、その記事を除いても面白い記事が書いてあるブログが多かったです。
それらのモニターブログは、商品レビュー = 商品分析っぽく、あまり広告臭さは感じられません。それこそ箱を開梱する段階から、逐一解説してくれます。実際、記事をアップしている人も、「面白い記事を書いて、読み手に役立ててもらおう」という純粋なインセンティブの人が多いように感じられました。
それらのレビュー記事はこと細かく、中には「画面の縦が狭い」「バッテリが重い」「Fnキーや半角全角キーの位置が悪い」など、ネガティブな情報も含まれています。しかし、そうは言ってもモニターの人たちですから、基本的には冷静にスペックや感触を解説しつつ、ポジティブな内容の方が多いです。8割のポジティブな記事に、2割のネガティブな要素が混じっている、という感じでしょうか。むしろネガティブな要素があることで、かえって「提灯記事じゃない、冷静なレビュー」という印象が際立ちます。
●これもブログキャンペーンのはずなのに、私はこう思った●
私は一連の記事を、モニターキャンペーンだとか、ブロガー記事だとか、そういった先入観を持つことなく、単なる「PC好きの解説記事」として読んでいました。検索で、それがキャンペーンの一環だとわかっても、特に嫌悪感は持ちませんでした。それは、どの記事も、冷静にその商品を分析して解説していた(ように感じた)からでしょう。
私はその一連のブログ記事を読んで、「ああ、重いとか狭いとか弱点は確かにあるけど、この人たちも同じように感じているし、それにそれ以上に優れた面もたくさんあるって指摘されているし、やっぱりいい買い物をしたよな」と納得してしまっていました。
もし、これらのキャンペーンがなかったら、私は重いといったネガティブな面がいつまでも頭にこびりつき、「うーん、この買い物は失敗だったかな」「もうLenovoは買わないほうがいいかな」となってしまっていたかもしれません。
というわけで、このキャンペーンは、私個人に関しては、意識をつなぎとめるという点では「成功」したわけです。
●まとめ●
ブロガーキャンペーンは、新しい商品を広めたり、クチコミを狙ったりするのには向いていないと思います。
よほど面白い商品やネタになりそうな商品(ペプシのシソ味のような)だったらアリかもしれませんが、そういった商品はそんなキャンペーンをしなくても勝手にブログを書く人がたくさんいるでしょうし。
それよりも、「定番商品を、ヘビーユーザーに使ってもらい、冷静に分析・評価してもらう」というやり方をすることで、私のような買った後で悩んでいる人、あるいは買うべきか悩んでいる人の背中を押す効果があるように思います。
だから、化粧品っていうのは、スペックとか、共通の価値観といったことではレビューしづらい商品ですから、あまりこのようなキャンペーンには向いていないと思います。
まとめると、ブロガーキャンペーンで新商品を告知しようとするのはやめたほうがいいですよ、PCみたいにスペック重視の商品を、意見の偏りの無いレビューブロガーに使ってもらい、淡々と記事を書いてもらうと、最後に背中を押す効果があるかもね、ってことですね。
〜おまけ〜
私は、芸能人のブログを見ている人の気持ちはわかりません。(ものすごくその人のファン、とかなら別ですが。)だから、「芸能人や有名人に使ってもらい、ブログで取り上げてもらう」っていうやり方がいいのか悪いのかはわかりません。でもそれって、テレビや雑誌のミニ版ですよね。せっかくの新しいメディアなのに、それじゃつまんない、もったいない、なんとなく残念、という気持ちはぬぐえません。
※ソフトバンク ビジネス + IT に記事を書きました。
http://www.sbbit.jp/article/cont1/24207
http://www.ediamu.com/
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●ブロガーキャンペーンでクチコミは起こらない●
最近、ようやくといっては何ですが、いわゆるブロガーキャンペーンが下火になってきたようです。
2-3年前から増えてきた、「ブログをやっている人を、新製品発表会や、商品体験会などに呼んで、その後イイコトをブログに書いてもらって、広めてもらおう、クチコミでバイラルでうっはうはですよ、Web2.0ですなあ」っていうアレです。
私は以前から、まあ気持ちはわかるけど、それでどれだけ知名度がUPしたり、売上がUPしたりするのかな?と効果に懐疑的でした。
そもそも、そんなに一生懸命ブログを書いている人って何者?っていうのもありますし。
もしフルタイムで働いているような人だったら、平日の昼間の企業の招待なんて行けないでしょうし。
と思っていたら、こちらの本で、「どうせそんなブロガーイベントに行く連中は暇人ばっか」「そんなもんに効果はない」とバッサリ斬られていて、んー私みたいに思っている人はやっぱり少なくないのかな、と思っていました。
●まさにセオリーどおりに失敗した悪い例●
実際、私の知り合いの勤務先の化粧品会社でも、この種のイベントをやったそうです。
この世界では有名な某代理店を通して、「新商品の○○体験会」と称してブロガーを招待したそうです。そこで豪華料理をふるまい、自社商品を説明したとのこと。その結果、評判が広がるのを期待していたそうです。
ところが・・・
ブログを書いてくれるのはいいが、その内容はそこでの食事のことばかり。
この料理がおいしかった、素敵だった、そうそうそこで紹介された〜っていう化粧品はいいみたいですよ。
そんな感じの記事ばかりだったそうです。
代理店に文句を言ったところで、「記事内容はコントロールできませんからね〜」と言われるのがオチですしね。
もちろんそんな「宣伝丸出しの、食事の記録ブログ」が話題になるわけがなく、そのサ・・・代理店に費やしたお金と時間は泡と消えたそうです。そりゃサイ・・・代理店はこんな風にネットに弱い企業を「こうやればクチコミ起こせますよ」と丸め込めたら楽だよね。って本題から外れましたが。
●だけど、目的次第ではブログキャンペーンは使える●
と、ここまではブロガーキャンペーンに否定的な私ですが、こんな使い方ならアリかも、と思ったケースがあります。
ところでクイズです。
【車や家電製品のカタログを最も一生懸命に見るのは、どんな人でしょう?】
マーケティングをかじったことがある方なら、もうおわかりですね。
答えは、購入を検討している人・・・ではなく、「その商品をすでに購入した人」です。
人はむしろ、購入した後になってから、「本当に自分の選択は正しかったのだろうか?(正しいはずだ)」と確信するために、カタログを見るのだそうです。確かに思い当たる節がありますよね。
私は最近、ネットブックを購入しました。
ミニノートやUMPCなどとも呼ばれていますよね。
LenovoのIdeapad S10eというモデルです。
私もご他聞に漏れず、購入した後も、その商品名について検索していました。
「他の人はこれを買って、どう思っているんだろう?」「ちょっと重いけど、そこの評価はどうなのかな?」そして、「私の他にもこれを使っている人はたくさんいるよね?ね?だから間違いないよね?」と、そんな気持ちです。
するとどうやら、Lenovoが「モニター試用キャンペーン」のようなものをやっていたらしく、「これこれこういう経緯で手元にあるので、実際に使ってみました」というブログがたくさんヒットしました。
そのようなモニターに当選するくらいですから、そのブログを書いている人はITやPCに詳しい人ばかりで、その記事を除いても面白い記事が書いてあるブログが多かったです。
それらのモニターブログは、商品レビュー = 商品分析っぽく、あまり広告臭さは感じられません。それこそ箱を開梱する段階から、逐一解説してくれます。実際、記事をアップしている人も、「面白い記事を書いて、読み手に役立ててもらおう」という純粋なインセンティブの人が多いように感じられました。
それらのレビュー記事はこと細かく、中には「画面の縦が狭い」「バッテリが重い」「Fnキーや半角全角キーの位置が悪い」など、ネガティブな情報も含まれています。しかし、そうは言ってもモニターの人たちですから、基本的には冷静にスペックや感触を解説しつつ、ポジティブな内容の方が多いです。8割のポジティブな記事に、2割のネガティブな要素が混じっている、という感じでしょうか。むしろネガティブな要素があることで、かえって「提灯記事じゃない、冷静なレビュー」という印象が際立ちます。
●これもブログキャンペーンのはずなのに、私はこう思った●
私は一連の記事を、モニターキャンペーンだとか、ブロガー記事だとか、そういった先入観を持つことなく、単なる「PC好きの解説記事」として読んでいました。検索で、それがキャンペーンの一環だとわかっても、特に嫌悪感は持ちませんでした。それは、どの記事も、冷静にその商品を分析して解説していた(ように感じた)からでしょう。
私はその一連のブログ記事を読んで、「ああ、重いとか狭いとか弱点は確かにあるけど、この人たちも同じように感じているし、それにそれ以上に優れた面もたくさんあるって指摘されているし、やっぱりいい買い物をしたよな」と納得してしまっていました。
もし、これらのキャンペーンがなかったら、私は重いといったネガティブな面がいつまでも頭にこびりつき、「うーん、この買い物は失敗だったかな」「もうLenovoは買わないほうがいいかな」となってしまっていたかもしれません。
というわけで、このキャンペーンは、私個人に関しては、意識をつなぎとめるという点では「成功」したわけです。
●まとめ●
ブロガーキャンペーンは、新しい商品を広めたり、クチコミを狙ったりするのには向いていないと思います。
よほど面白い商品やネタになりそうな商品(ペプシのシソ味のような)だったらアリかもしれませんが、そういった商品はそんなキャンペーンをしなくても勝手にブログを書く人がたくさんいるでしょうし。
それよりも、「定番商品を、ヘビーユーザーに使ってもらい、冷静に分析・評価してもらう」というやり方をすることで、私のような買った後で悩んでいる人、あるいは買うべきか悩んでいる人の背中を押す効果があるように思います。
だから、化粧品っていうのは、スペックとか、共通の価値観といったことではレビューしづらい商品ですから、あまりこのようなキャンペーンには向いていないと思います。
まとめると、ブロガーキャンペーンで新商品を告知しようとするのはやめたほうがいいですよ、PCみたいにスペック重視の商品を、意見の偏りの無いレビューブロガーに使ってもらい、淡々と記事を書いてもらうと、最後に背中を押す効果があるかもね、ってことですね。
〜おまけ〜
私は、芸能人のブログを見ている人の気持ちはわかりません。(ものすごくその人のファン、とかなら別ですが。)だから、「芸能人や有名人に使ってもらい、ブログで取り上げてもらう」っていうやり方がいいのか悪いのかはわかりません。でもそれって、テレビや雑誌のミニ版ですよね。せっかくの新しいメディアなのに、それじゃつまんない、もったいない、なんとなく残念、という気持ちはぬぐえません。
※ソフトバンク ビジネス + IT に記事を書きました。
http://www.sbbit.jp/article/cont1/24207
