秋口の頃になって、大学の時の先輩から結婚式の招待状が届きました。
私が大学のとき入っていたコーラス部ではずいぶんと世話になったので、先輩も私のことを覚えていたのと思いうれしくなりました。
式の当日はコーラス部の女の子達も数人呼ばれていて、隣り合わせの席に固まって座りました。
結婚相手の男性は、大学の時交際していた男の子とばかり思っていたのですが、見かけない顔で職場結婚だと言う事でした。
「あのときの彼氏とはどうなったのかしらね」と女の子同士でヒソヒソ話をして盛り上がりましたが他の人に聞かれたらどうするのかしらと私は黙っていました。
式が無事に終わったあと、他の先輩たちに「久しぶりだからちょっとお茶でも飲んでいきましょう」と誘われました。
ほかにもコーラス部の女の子達が数人招待されていたので、式のあとちょっとお茶でも飲んでいこうという話になりました。
私も少しだったらお茶くらいはいいと思ってついて行ったのですが、話が弾んでなかなかお開きにはなりませんでした。
その内に旦那からメールが届いて、「今日は、近くの回転寿司で食事をすませるから、ゆっくりして来てもいいよ」と連絡してきました。
私は旦那が気をきかせてくれたのだとは思いましたが、旦那が機嫌を悪くしたのではと半分は心配な気持ちでした。
ようやく話を続けるのにも疲れた様子で会話が途切れると誰かが「そろそろ私帰らないと旦那に叱られちゃうから」と言い出してくれて私はホットしました。
帰ろうとすると清美さんに呼び止められました。
「ねえ、心理学用語辞典借りたままになってるでしょう、今日返すから取りに来てよ、ねえいいでしょう」と言うので私は帰りに寄ることにしました。
清美さんのアパートは大学の近くで、よくクラブのコンパの後みんなで一緒に集まっては夜遅くまで騒いだのが思い出でした。
アパートへ曲がる路地を入ると懐かしくて涙がでそうになりました。
清美さんは大学のとき住んでいたアパートの前を通り過ぎると少し離れたマンションに私を案内しました。
「いちおう引っ越ししたの、すぐ近くなんだけど、お風呂ないと不便でしょう」と言われて、私は部屋に入りました。
すぐに書棚に案内されましたが、大学の時使った教科書がまだそのまま並べられていて、私は懐かしさで胸がいっぱいになりました。
一番目のつくところに、私が大学の時使っていた心理学用語辞典がきちんとおいてありました。
「お茶くらいいれるからちょっと待っててね」と清美さんが言うので、私は少しゆっくりしていくことにしました。
しばらくおしゃべりをしてから私は、「旦那が待ってるからそろそろ帰るわね」と言うと「待ってる人がいるのはいいわね」と清美さんに言われて余計なことを言ってしまったと思いました。
私はお茶のコップを台所に運んで洗ったあと、「じゃ、また今度ね」と適当に挨拶しました。
清美さんも「じゃ、またね」と言ってくたので大学生の時に戻ったような気分でした。
ドアに横にある鏡で身支度を整えてからドアを開けると外はもう真っ暗でした。
部屋をでて来た道を戻ると、途中で道を間違えたらしくて大学の裏手の公園に出ました。
深夜の公園は外灯の明かりも薄暗くて、大学の時もあまり通った事はありませんでした。
公園を抜けると大通りへの近道だったのを思い出して、公園の中を通り抜けることにしました。
ちょうど公園のトイレの前を通り掛かると、トイレの中で怒鳴りつけるような男の子の声と女の子の悲鳴が聞こえてきました。
私はびっくりしてトイレに近づいて様子を見ると、身体障害者用のトイレが開いたままになっていて奥に数人の男の子とセーラー服をきた女子高生らしい女の子が見えました。
男の子の一人が私に気がついたらしくて私の方に視線を向けました。
私は怖くて足が震えて動けなくなりました。
すぐに男の子がトイレから走り出すと私の両手を後ろにねじり上げて背中をつり上げるようにしてトイレに連れ込みました。
女子高生の女の子はトイレの便座に座らせられて両手を手すりに縛られていました。
私は女子高生の前にかがみ込むように押さえつけられると、頭をつかまれて口を女子高生の唇に押しつけられました。
ぬるっとした温かい感触が私の唇に押さえつけられ、荒い息が私の口に吐き出されました。
欲望の嵐が激しい竜巻となって私の体に襲いかかってきました。
逆らう気持ちが、諦めの気持ちに変わったとき、ふいに体中が喜びで震えてきました。
逃げることの出来ない、快楽の時が始まったことを、私は思い知らされました。
私の体中に、欲望の電流が流し込まれて止まらなくなり、体中が許しを求めて震え始めました。
意志を失った人形の体を、女の宿命が支配し続けました。
このままずっと続くのなら、私の体はもう屈服するよりないと覚悟を決めました。
廃墟となって燃え続ける私の身体に、男の子は所有者の杭を誇らしげに打ち込み続けました。
