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今年7月の英国に滞在中、

サマセット州マインヘッドに住む

義理の叔母(夫 Banana の亡き父の妹)

を訪問しました。

ローラとジミーの結婚式に参列するために

デヴォン州を訪れた際、

おばの住むマインヘッドまでは

車で1時間強の距離でもあったため、

この機会に訪れてみようと、

事前に計画をしていました。


今回は過去の記事、

英国の叔母のこと(2018年 2月13日)

からの続きです。


おばはその後、

今年2月からトライアルでお世話になっていた

介護施設、いわゆる老人ホームに

そのまま滞在する道を選びました。

以前住んでいたマインヘッドの家は、

まだそのままの状態にしてあります。


英国のホームを訪れるのは、

自分にとって初めての体験です。

おばが入所しているのは、

元々は古い大きな建物を改築した、

英国ではよくあるスタイルの建物で、

町の高台にありました。


訪れたのはデヴォン州滞在2日目。

実際に行ってみると、

お年を召された方々にはとても快適であろうその空間に、

良い意味で驚かされました。


入り口はオートロックです。

自分達が誰の訪問者(家族)であるかを伝え、

中から鍵を開けていただき中へ。


中に入ると、まず目に入ったのが娯楽室。

心地よい温かな色合いで調和のとれた部屋は、

プレイルーム兼リビングのようになっていて、

インテリアも洒落ていて、

老人介護施設とは思えないほど。


その隣には、ヘアーサロンが入っており、

これにも驚かされました。


入り口では、

その日に訪問する事は事前に連絡をしていたため、

すぐにナース長のような方が出迎えてくれて、

2階のおばの部屋へと案内してくれました。


おばはちょうどナースの方によっての医療処理中で、

少し待合室のようなところで待ちましたが、

その空間も、インテリアに凝っており、

通り過ぎる職員も笑顔で挨拶をしてくれ、

とても良い印象です。


いよいよおばと、約2年ぶりのご対面。

おばは思ったよりもずっと元気で、

以前のようには足腰が自由にならないのですが、

頭は依然、しっかりとしており、

私達夫婦の訪問をとても喜んでくれました。


おばの指先を見ると、

爪にはほんのりとピンク色のマニキュアが。

彼女の爪にマニキュアが塗られているのを

目にしたのは初めてです。

おそらく、

1階で目にしたヘアーサロンのスタッフの方に

塗っていただいたのでしょう。

とても小さな事ですが、

いくつになろうとも、女性です。

体の調子をチェックするだけではなく、

そんなところにも目を配り、

ケアをしてくださっている事に、

大きな安心感を覚えました。


緑の木々に囲まれたおばの部屋からは海も見え、

季節も感じられるようです。

部屋の間取りは、日本の10畳くらい?

ベッドの横にはデスクと椅子があり、

完全個室なので、

まるで自分の家のように、

絵を飾ったり、写真を飾ったり、

好みのインテリアで彩られていました。


部屋にトイレが付いていますが、

シャワーは部屋の外にある共有スペースにある

シャワールームで浴びるようです。

ちょうど待っている時に

その部屋が見えたのですが、

とても広い空間でした。

ここに入居している方々の多くが

車椅子を利用しているため、

各々の部屋ではなく、広いスペースで、

職員の方々がお世話をしやすいように

しているのだと思います。


甘いものに目がないおばなのですが、

糖尿病も悪化しているため、

スイスのチョコレートは今回は避け、

お花を持って行こうと

Banana と話し合いました。


お花は前日ヒースロー空港からの移動途中、

サービスエリアに入っている

M & S(マークス アンド スペンサー)で

ギフト用を購入。


冒頭の写真なのですが、

これがとてもスグレモノ ♪

ラッピングの下に、

水の入ったプラスチックのボトルが入っており、

(水がこぼれないように密閉されている)

1日くらいは花瓶に生け替えなくとも

そのままキープできるようです。

こんなの、スイスにもあればいいのに〜。

と思いました!


ギフト用なので、

どなたにでもお渡し出来ますが、

例えば、病院や、おばのような施設などに

持参するにはもってこい。

ホームのそばに、お花屋さんがあるかどうかが

分からなかったし、

お花屋さんを探して、

知らない街を車でウロウロも避けたかったので、

前日に購入しておきました。


職員の方がすぐに花瓶に生けて下さり、

夏の象徴のヒマワリや、

活き活きとした黄色とオレンジ色の花を飾ると、

部屋がパッと明るくなったようで、

薔薇の入ったピンク系と迷ったのですが、

今回はこちらにしてよかった!


おばとは色々な思い出話に花が咲きました。

正式に資産管理を任された、

時々おばの元を訪れている

義理の妹(Banana の妹)によれば、

おばの経済状態としては、

あと3年ほどは家を売らずとも、

このホームにて

お世話になる余裕があるのだそうです。


ただ、現時点で、

今、家を売ろうか? 

もうしばらくこのままの状態を保とうか?

とても悩んでいるおばのようでした。


側から見れば、

快適なのだから、完全に今の場所を棲家としては?

と思ってしまいそうですが、

かつて住んでいた家は、

おばと、彼女の他界した夫が住んでいた、

思い出がいっぱい詰まった場所です。

現実的には、

家に戻る事はもう無いだろうとは分かってはいても、

そう簡単に理屈だけでは決断出来ない気持ちは

痛いほどに理解できます。

キャリアウーマンとして、

定年まで一生懸命に働いたおばです。

幸いな事にまだ経済的なゆとりがあるのですから、

考える時間はまだまだあります。


1時間ほど滞在したところで、

ちょうどおばのランチタイムとなったので、

「また近いうちに会いましょう。」

とハグをしてその場を後にしました。

おばが少しでも長く元気でいてくれること、

また再会できる事を願うばかりです。


おばが現在過ごしている施設は、

職員の方々も親切で、とても快適そうでした。

しかし、

親しかった友人たちもみんな高齢なので、

以前のようには頻繁に会う事は出来ないし、

精神的な面では、

おばの寂しさをひしひしと体で感じてしまい、

とても複雑な気持ちでした。


おばは決して不幸ではなく、

幸せなのだと思います。

ただ、おばの老後を眺めていると、

数十年後の自分の姿とも重なり、

自分達のこれからの残りの人生について、

「どこで生涯を終えるのか?」

について、

色々な状況が頭の中が駆け巡ります。


いつもこの話題については、

夫と話し合っていても、

ネバーエンディングなのですが、

今回のおばとの再会は、

将来と老後を更に考えさせられる機会にもなりました。


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