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2008年06月30日

【読書日記】クライマーズ・ハイ

横山秀夫 クライマーズ・ハイ

クライマーズ・ハイ (文春文庫)



出版社:文春文庫
価格:¥660(税込)
発売日:2006年6月


内容
1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。
衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。
一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。
組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。
あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。


かりめろ的感想

同じ場面が与えられることは二度とない。
その一瞬一瞬に、人の生きざまは決まるのだ。



以前、かりブロ♪で重たくて一気に読めない!と言っていた本です♪
ある意味、「おじさん」の小説なんですがw


決して格好いいもんじゃなく、
決断できなかったり、負けてしまったり…葛藤しても答えがなかったり。
そして、それは実は自らの弱さのため、だったり。
理想はあっても、それを実現するには何かが足りなくて、
いつもいつも現実との狭間でのた打ち回ってる。
―何かね、そういう「重たさ」っていうのもあったし。


あと。
日航機墜落事故っていう実際にあったコトを題材にしていて。
あの事故自体がとっても重たいものではあったのだけれど。
『あの事故を伝える』という仕事や使命の中に
こんなにも壮絶な葛藤があったことを実は想像すらしていなくて。


いつも新聞って何気なく読んでいるですよね。
朝起きて、とりあえずテレビ欄とか見て。
で、そのまま後ろから捲っていって、真ん中まで来たら、
そこから、一面に返って、また真ん中まで行く、
とまぁ妙なルートで読んでいたりするのですが^^;
でも、くまなく読む、というよりは
気になったものを拾い読みしていく感じで。

でも一つ一つの記事は勝手にできあがったものではなく
『誰か』が書いたもの、なんですよね。
取材して、どのコトバで切り取るか、何を伝えるか。
そやって、人が一つ一つ葛藤してできあがっているんですよね。

も少し考えてみれば。
新聞の情報量って、ものっそいモノがあって。
びっくりするほどたくさんの人が記事を書いて、
紙面に配置して、校正して、印刷して、配達して。
―たくさんの人がいればいるほど、立場とかしがらみとかが膨れ上がって。


何ていうんだろ、
そういう一人一人の立場とか、矜持とか。
組織の論理とか、妬みとか、、、
そういったものが小説の中に全部入っていて。
端から見れば、ものっそい自己中な論理であっても
その人自身にとっては何よりもたいせつなことだったり。
もちろん主人公が中心なんですけれど
喧騒と怒号の中で、『組織』が動的に生きている感じがすっごくあって。


実は、事故発生からの一週間を描いたモノなんですが。
(もっと言えば、17年後の視点からでもあるのですが)
『一週間』と、きちんと言われなければわからないくらい濃密な時間が描かれているです。
時折やってくる、何というか、、、
『ものすっごい荒波』がね、
それがやってくると、読んでくときのスピードまで一気にあがって!
一緒に呼吸している感じになるです、よね^^


こういう小説を違和感なく読めるようになったということは
それだけ自分が『組織』ってものを理解し始めたということだろうし。
―それに従っているかどうかは別の話として(自爆)
それだけ自分が年齢を重ねたってことなのかなぁとか思ったりして。



うん、一つの『新聞』を創りあげる人々の
アツい想いをダイレクトに感じられる小説だと思います☆
ずっしりくるものを読みたいときにはおススメです^^

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2008年01月10日

【読書日記】おまけのこ

畠中恵 おまけのこ


おまけのこ



出版社:新潮社 (文庫)
ISBN-10:4101461244
ISBN-13:978-4101461243
発売日: 2007/12


あらすじ

鳴家(やなり)が迷子?
そのうえ若だんなが吉原の娘と駆け落ちだって?
そりゃ、大変だっ!



摩訶不思議な妖怪に守られながら、
今日も元気に(?)寝込んでいる
日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、
訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。
親友・栄吉との大喧嘩あり、
「屏風のぞき」の人生相談あり、
小さな一太郎の大冒険ありと、今回も面白さてんこ盛り。

身体は弱いが知恵に溢れる若だんなと、
頼れるわりにちょっとトボケた妖たちの愉快な人情妖怪推理帖。




かりめろ的感想

ぎゅわぎゅわぎゅわわわわぁ〜〜〜!!!!!!


…って、かりめろさん、
いきなり鳴家(やなり)の鳴き声で話し始めたって
誰もわかりませんよ(^^;


いやもう、鳴家がものっそいラブリーだったんで、つい(笑)
鳴家(やなり)とは♪
家を軋ませる妖(あやかし)で☆
姿は小鬼。顔は若干コワいみたいですw
家が軋む音がしたら、それは
鳴家がちまっこい姿で、
ちょこまかちょこまかかわいらしく動き回ってる証拠♪
お家には、何匹も鳴家がいるんですよぉ(*^^*)


今日も気合を入れて寝込んでいる若だんなのそばには
たっくさんの鳴家がいて。
若だんなの着物の合わせ目に入って「温石」の代わりをしたり。
袖の中に入って、そこにあったお菓子を食べたり。
若だんなの心配したり、若だんなで遊んだりw


この『おまけのこ』
『しゃばけ』シリーズの4作目になるんですが
今回は、妖(あやかし)さんたちが
ものっそいリアルだったなぁって思うです♪
表題作の『おまけのこ』なんて
鳴家の一匹が大冒険をするお話ですからねぇ(^^)

『我は役立たずじゃないわ!…見ていろや、屏風のぞき!』
とか言って、すんごい勢いで外に行ってしまったりとか。

『我らの方が、若だんなのことを、よーく知っておりまする』
と自慢げに、ほかの大きな妖に言ってみたりとか。


マジでかわいい…(≧▽≦)
てか、むしろ一匹欲しいっス8(><8)
…超かまいたい…(え



このシリーズって、ほんっとにあったかくって。
もちろん、それだけじゃなくって
ちょっとほろ苦い部分だって、あるんですけど。
でもそれも含めて、
すっごくのほのほっとした雰囲気なんです。
それがものっそい好きなんですよね(^^)


『妖たちがそばにいる』、ということ。
もちろんフィクションには違いないのですが。
でも、実はそう遠くない過去には
そういう感覚ってリアルにあったんじゃないかなぁって思うですよ。
昔のお話とか読んでると
ほんとに、フツウに鬼とか出てきますしねぇ☆
(あ、昔ってだいたい1000年くらい前ですけどねw)

なんかね、うまくいえないけど。
そういう感覚って悪くないって思うんです。
うん、、、
このシリーズに出てくる『妖』さんたちって
みんな、ほんっと『若だんな』第一で!
若だんなのためなら、自分を雇う主人だって叱りつけちゃうw
こう、『人』とは違う尺度で動いている彼らのまっすぐな感じが
ほんとに心地よくって☆


表題作の『おまけのこ』
鳴家の大冒険っ(ノ><)ノもすっごいかわいいですし。
『動く影』での
若だんなの、やっぱり病弱だった小さい頃の、
カナシミとかがんばりとか、そういうのもしみじみしちゃいますし。
『ありんすこく』の、いろんな人の気持ちも、うん、、、わかるし。

どれも、
とげとげっとした気持ちを
いつのまにかほぐしてくれる物語たちで☆
一つ一つの物語は、短編なので
けっこう一気に読めるですが。
そういう短編集だからこそ、
何日かかけてじんわり楽しむのもアリかなぁと思うですよ(^^)


『何か読みたいなぁ』というときに、おススメでっす♪



今回はこんな感じで♪
んじゃ、また☆


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2008年01月04日

【読書日記】天璋院篤姫

宮尾登美子 天璋院篤姫


新装版 天璋院篤姫(上)



新装版 天璋院篤姫(下)



出版社:講談社
発売日:2007/3/15
価格:(上下巻共に)¥700 (税込)


あらすじ
上巻
十八歳で藩主斉彬の養女となった篤姫は
薩摩島津分家に生まれた学問好きな姫であった。
その才覚、器量を見込んだ斉彬は画策の末、
篤姫を十三代将軍家定の正室として江戸城に送り込んだ。
形ばかりの結婚に耐え、病弱な夫を支え、
将軍御台所として大奥三千人を見事に統べる篤姫には、
養父斉彬の密命が…。


下巻
将軍家定の急死、継嗣をめぐる幕府内の対立、
養父斉彬の死。
篤姫は、家定との結婚が斉彬の遠大な野望であったことを知り
愕然とする。
天璋院となったのちも総帥として大奥を統べ、
皇妹和宮の降嫁、大政奉還等、激動の幕末を
徳川家の人間として徳川宗家のために生き抜いた篤姫の
偉大な生涯を描いた歴史長編。



かりめろ的感想

読んだ理由はもちろん、
今年の大河ドラマの原作だったからですが。
(そして、大河ドラマを見る予定はまったくありませんが/笑)

読み終わったあと。
なんだかこう…背筋が伸びる感じ、というか。
うん、、、
『生き抜く』ってのはこういうこと、なんだなって思って。


篤姫は13代将軍家定の正室となり
その後、14代家茂、15代慶喜の時代を生き。
ということは、
260年以上続いた『徳川幕府』の終焉を生きた人なんですよね。

オトコ社会の中を、『女の身で』生き抜くことの孤独感。

どれほど才覚があろうとも
『女の身で』あれば、オトコたちの『道具』でしかない。
時代に翻弄され、オトコたちの野望に翻弄されながらも。
それでも、
責任感と、、、もしかすると。
自分の生きる意味をそこに見出して、、、そこにしか見出せなくて。
最後まで、『徳川家』の女として、
『徳川』を支えていく篤姫の姿は
ほんとに強くて、凛としていて、潔くて。
きっとね。
悔しさとか、カナシミとか、歯がゆさとか。
そういったものは彼女の内に
それこそ筆舌に尽くしがたいほど、あっただろうなって思うです。
でも、彼女はそれらを外に出すことなく
全てを自らの内に抱えきって
徳川に関わる人々の最後の礎となっていきます。
そして。
篤姫がいたからこそ徳川家は存続したのだ、とまで言われる存在になるのです。

でも。
その『場所』に在り続けた彼女の『孤独』を想像すると…
(たぶん、それも想像を絶するものなんだろうなと思うですが)
すっごくせつなくなるのです
でも同時に。
叱咤される思いもあって。
うん。
『強く在る』ってのはこういうことなのかなって、、、思えて、、、



幕末の動乱期を描いているので、
どうしても
ところどころ、ごちゃっとした感じがするのは否めないのですが。
でも。
篤姫の会話というか、コトバがね、
すっごく声色が聞こえてくるというか
口調が伝わってくるというか。
なんかね、
彼女がどんな表情で、どんな気持ちで
そのコトバを発したのかが、
ものっそいダイレクトに伝わってきて!
『コトバ』の持つ力をしみじみと感じたりもしておりました☆


『上に立つものは、二言してはならない。
上に立つものは、相手の言うことを聞き返してはならない。』


もちろん、かりめろは「上に立つもの」ではないけれど(笑)
「オトコ社会」の中で生き抜く術として
これを肝に銘じて、実行するとこから始めてみよっかなって…思って!



この小説では、淡々とした語り口が
逆に、人物たちに深みを与えていて。
時代考証云々もあるようですが
どうしてもオトコたちにばかり目が行ってしまう幕末という時間を
女たちだって
自分たちの場所でしっかり生きていて。
そうやって
『時代のうねりの中で懸命に生きる女たちがいた』、という
至極あたりまえの事実を、
強くリアルに実感できる小説だと思います。


上下巻に分かれていますが
かりめろ的には、意外とさくさく読めるなぁという感じ。
たしかに衣装の名前とか、
わかんないところも多々ありましたけどw
そして、そういうところは雰囲気で読んじゃいましたけど(^^;
でも。
うん、おもしろかったです(^^)


今日はこんな感じで♪
んじゃ、また☆

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2007年12月18日

【読書日記】天と地と

海音寺潮五郎 天と地と


天と地と 上 (文春文庫)



テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル
『天と地と』の原作
です☆


出版社:文藝春秋(文庫)
発売日: 2004/3/12
価格:(三巻とも)¥710(税込)


内容
(上巻)
戦乱の続く越後の国。
守護代・長尾為景を父とする虎千代は、
幼くして母を失し、父に故なくして疎んじられた挙句、
養子に出されるも、
忠臣金津新兵衛や百姓出の娘松江らに守られて
武将の子として成長していく。
天文五年(1536)に元服、喜平二景虎と名乗った。
後の上杉謙信である。


(中巻)
越中との戦いで討死した為景に代わり
守護代となった長兄・晴景だが、
凡庸な器量のためか、国内に争乱が続く。
宇佐美定行の許で武将としての修業を続ける景虎は、
幾多の合戦で勝利し武名を挙げ、
次第に兄弟の仲は悪化する。
兄との戦いに勝利した景虎は、
天文十八年(1549)弱冠二十歳で長尾家当主となり、
越後統一を実現する。


(下巻)
領土拡張に積極的な武田晴信と
北信・川中島で闘った景虎は初めて敗れた。
雪辱に燃える景虎の許へ房州の里見氏から
北条氏康の横暴の訴えが届く。
小田原城を包囲した景虎は関東管領に就任し、
上杉の家督も譲られ上杉政虎と名を改めた。
そして永禄四年(1561)に、
上杉・武田両軍は雌雄を決すべく川中島で一大血戦を企てることに。



かりめろ的感想


事実の追究は文学の目的ではない。
気分や精神を効果的に伝えるにある。



わりと、細切れで読んでいったのですが。
でも、読み始めてしまえば
前に読んだときから時間が経っていても
すんなりと作品世界に入ることができて。
『ここからどうなるんだろ?><』と
相当ワクワクしながら読み進めていきました(^^)


上に書いた
『気分や精神を効果的に伝える』ことが『文学の目的』である、
という文句は、下巻の本文に出てくるものです。
でも、ほんとうにそのことを忠実に実践された作品で!


たとえば、合戦の場面。

お互いに対峙しているときの緊張感。
周りを取り囲む木々や川、空気の感じ。
戦い前の静けさ。
戦い続けているときの喧騒。
駆け抜ける馬のひづめの音や、
人々の中で渦巻く、カタチにならない昂揚感。


そういったものが、全部感じられて!


文体はとっても簡潔なんです。
むしろ、
淡々とした調子で語られていると思うのですが。
でも、
人々の中にある、あるいは、
謙信自身の中にある、『ざわめき』のようなものを
ココロにざくっと感じられて!
戦いや情勢がどのように転がっていくのか、ということを
ほんとうに目の前で見るかのように
ドキドキしながら、
息をつめながら待っているような気持ちになって
じっくりと読み進めたのでした☆


出てくる人物もそれほど多くはないし
合戦やできごとも、かなり削ぎ落として
「謙信」という人物を語るのに必要なことだけを
ピックアップして書かれているし。
何より、「謙信」の一生ではなく、彼の青年期を描いた作品であるし。
でも。
「もの足りない感じ」ってのはまったくないんですよね☆
ほんとに、
作者が「謙信」という人物をどのように描きたかったのか
ということがはっきりと伝わってきて!
うん、そう考えると、
すばらしい作品だよなって思うですよ!


この『天と地と』は
戦国武将の中でも謎が多いとされる上杉謙信を
ある切り口から…ここで書いてしまうのは無粋なので…創り上げていった作品。
うん、これも一つの『謙信像』であって。
で。
ここから、映像として立ち上げる『天と地と』が出てくる。
脚本家が解釈して描き、
それを演出家やスタッフが解釈して切り取り、
役者さんたちが解釈して、生身のカラダで表現していく。

そうやって、原作と映像との間には
幾重にも「解釈」が入り込むわけで。
そうするとね♪
そこからどのような『天と地と』が生まれ出てくるのか。
そして。
それを完成した映像として見た視聴者が
どのような「解釈」を加えていくのか。


なんかこう…すっごくワクワクしてきませんか?(^^)


一つの完成した作品から
人々の手によって、新たな「作品」ができあがっていく。
なんかね、そんなLiveな感じ
かりめろはすんごい高揚してしまうんですよねぇ♪
うん、新春の放送がほんとに楽しみです(ノ≧∀≦)ノ



高橋さんが出演されるからという至極単純な理由で
読み始めたのですが。
『文章に描かれるもの』を心行くまで楽しめる作品でした!
文庫三分冊と大部の作品ですが
かなり読みやすいと思います☆
うん、「原作」云々抜きで入り込める作品です。


年末年始、お時間あるようならぜひぜひ(^^)



天と地と 中 (文春文庫)


天と地と 下 (文春文庫)


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2007年11月16日

【読書日記】図書館革命

有川浩 図書館革命


図書館革命




出版社:メディアワークス
ISBN-10: 4840240221
ISBN-13:978-4840240222
発売日:2007/11
価格:¥ 1,680 (税込)


あらすじ

あの図書館の鐘を鳴らせ!

年始、原子力発電所を襲った国際テロ。
それが図書隊史上最大の作戦の始まりだった――
ついにメディア良化法が最大の禁忌に手をかける!?
図書隊は良化法の横暴を阻止できるのか!?
手詰まった状況を打破する一手を放ったのは、
――何とタスクフォースの山猿ヒロイン!

『図書館戦争』シリーズ第4弾にして完結巻、
これをもっていよいよ閉幕!
果たして、幕は無事に下りるのか――!



かりめろ的感想


白馬に乗った王子さま、満を持して降臨!
…姫よりちっちゃいけどな(笑)



いやぁおもしろかったです♪(^^)♪
『図書館戦争』シリーズの最終巻なのですが
最初からハラハラドキドキするわ、
緊張感溢れる場面のはずなのに、どっかしら笑えるわ、
堂上王子と山猿姫のラブラブっぷりはこっぱずかしいわ!(をい)
けっこう一気に読みきってしまいました☆


とりあえず♪
威圧的な堂上の、王子さまっぷりがいい感じでw
それに右往左往と反応する郁ちゃんがかわいくて(*>艸<)
中高生の頃の片想いってこんなだったよなぁとしみじみ☆
きっとうまく行くんだろうと予定調和的なことも思いつつ
でも、こう、、、
うまく結ばれてほしいなとココロから願ってしまうほど
ほほえましくって(笑)
好きな人なのに。
初恋の人なのに。
自分の「王子さま」なのに。
思わず「グー」で殴ってしまった郁ちゃん
が大好きです(^^)v



そして、今回の本題。

社会を揺るがすような事件が起きたとき。
その事件と類似する作品、あるいは
事件の犯人が模したと思しき作品があった。
その場合。
その作品は責められるべき、なのか。
そして。
その著者の「表現」は、「自由」を奪われるべき、なのか




そういう込み入ったところに立ち入るのは
この日記の主旨に反するのですが。
書いてしまった手前、一応立場をはっきりさせておくと。
…かりめろ個人は、
作品は責められるべきではないし、
著者の「表現の自由」は守られるべきだ
と思っています。

もちろん、「表現の自由」って言ったって
書く人間は、ネットにしても、活字媒体にしても
傷つく人が最小限になるように細心の努力を払うべきだし
故意に人を傷つけるコトバを選ぶのは
「表現の自由」とは言わないと思っていますが。
っていうか、
それ以前にそういうのを「表現」とは言わないと思っていますが。
うんまぁ、それはそれとして。


事件を起こしたこと、その事件がもたらしたものに対しては
全面的に、その犯人が責任を負うべきだと思うし。
何かの作品を模したとしても
それを現実に起こしたらどうなるか、とかを考えない
犯人の、想像力のなさ、思考力の欠如を責めるべきだと思うのです。
そこは的確に、それこそクリーンヒット的に。
理想論なのは、もちろん重々承知しつつ。


でも、人は弱いから。
やっぱり何かのせいにしたいし。
できれば、
原因となるものを端的に排除したいと思ってしまう。
冷静に考えれば。
一人の「自由」を犠牲にすれば、
そこを前例として、
いつ自分の「自由」が犠牲になるかわからない状態になる

とわかるのに。
でも、何かコトが起こってしまうと
冷静ではいられなくなって、
どうにかこうにか安心したくて。
自分の理解の範囲内に原因を探し求めて、
それを排除しようとしてしまう。


うん、なんていうか、、、
「わかりやすさ」ってのはコワイなって思うですよ。
一つの事件の原因を排除したところで
根本的には何の解決にもならないのに。
でも。
根本部分はブラックボックスで、わからないから。
わからないのは不安だから。
だから、「わかりやすい」ところに事件の枠組みを見つけて
理解した気になって、安心しようとする。

なるべくなら。
そういう罠に陥らないようにしたいなって
強い気持ちを持っていたいなって思うのです。


そんなマジメなこともちくちくと考えたりしながら♪
でも、図書館隊とメディア良化委員会の攻防は
ほんとうに読み応えがあって!
すっごいドキドキしながら読むことができました(≧∀≦)ノ


シリーズは完結ですが。
うん、このシリーズはどの巻も相当おススメ度高いです☆
もしよろしければ♪



今日はこんな感じで☆
んじゃ、また♪


『図書館戦争』の感想は【コチラ
『図書館危機』の感想は【コチラ


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2007年08月29日

【読書日記】醒めて踊れ

鴻上尚史 醒めて踊れ

醒めて踊れ ドン・キホーテのピアス12



単行本(ソフトカバー)
出版社:扶桑社
発売日:2007/8/3
ISBN-10:4594054587
ISBN-13:978-4594054588


かりめろ的感想
鴻上さんは、劇作家・演出家、映画監督、エッセイストという肩書き♪
わかりやすいところでは
『僕たちの好きだった革命』の脚本・演出をされた方です(^^)


さてさて
一年ぶりの「ドン・キホーテのピアス」シリーズ♪
「週刊SPA!」に連載されているエッセイをまとめたもので、
これが12冊目!
「SPA!」の連載はときどき立ち読みする程度なのですが
単行本は欠かさず読んでいて。
一年に一冊刊行だから、今年で13年!!
…って、長っ!!堯福陰◆院


鴻上さんのエッセイは、おもしろいし読みやすいですw
いや、ほんとに♪
あちこちでくすくす笑ってしまうし
目からウロコなこともたっくさんあるし。
あと、中川いさみさんのイラストがまた…相当笑えて!
電車で読むと、ヤバいときがありますw
でもね♪
笑えるだけじゃなくて、ちゃんと「伝える」ものがあって。


かりめろは10代のころから
鴻上さんのエッセイを読んでいるですよ。
たぶん、思考の方向性という部分では
自分の周囲にいたどの人よりも深い影響を受けていると思うです。
…そして、それは、今も変わらないです。

鴻上さんが伝えるのは
「祖国なき独立戦争は続くのだ」ということ。
かりめろが考えている、このコトバの意味は、あえて書きません。
かりめろがこのコトバに出会ったのは、やっぱり10代の頃で。
実はこのコトバ、そのころからずっと、
かりめろの座右の銘☆なんですよw
でも。
実は、今回この『醒めて踊れ』を読んで、いろいろ考えていて。
初めて、このコトバの真意に触れたような気がするのです。
もうずっと座右の銘なのに、このていたらくっていったい(笑)
うん、でもそんな気がする。
でもね、、、って、盛大に言い訳するんですがw
それでいいんだよなって、かりめろは思ってるんです。
なんていうか。
このコトバについて折々考えて、自分なりに「意味」をつけて。
きちんと自分の思考で、自分のコトバで意味をつけて
その作業の果ての「意味」であるならば
それは、そのときの自分にとってはホンモノなんだし。
その「意味」が自分を動かすのであれば、それでいいんだろう
って…思うんですよね。うん。


さてさて、話を戻して♪
この本に収められてるエッセイは一つ一つがそれほど長くないので
ちょこちょこ読む分にはもってこいだと思います(^^)
で☆
かりめろ的にずっきゅ→ん><と来たのは
まぁ、ぶっちゃけどれもこれもなんですが(笑)
あえて挙げるならば

◆ドッヂボールや缶蹴りをして一生が終わればいい
◆サブカルチャーとメインカルチャー
◆テレビでの"演技"が難しいのは、万国共通である
◆『クール・ジャパン』について
◆相手を美化しないような恋愛は、本物の恋愛じゃない!
◆ますます刺激的な新書ワールドに参入しました



あたりでしょうか♪
笑えて、目からウロコで、いろいろ考えられて!なコト満載♪
ぜひぜひ読んでみてくださいな(^^)v



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2007年07月16日

【読書日記】一瞬の風になれ

佐藤多佳子 一瞬の風になれ 3


一瞬の風になれ 第三部 -ドン-



価格:¥1,575 (税込)
出版社:講談社
発売日:2006/10/25


あらすじ
高校の最終学年を迎えた新二
入部当時はまったくの素人だったが、
今では県有数のベストタイムを持つまでに成長した。
才能とセンスに頼り切っていたも、
地道な持久力トレーニングを積むことで、
長丁場の大会を闘い抜く体力を手にしている。
100m県2位の連、4位の新二。
そこに有望な新入生が加わり、
部の歴史上最高級の4継(400mリレー)チームができあがった。
目指すは、南関東大会の先にある、総体。
もちろん、立ちふさがるライバルたちも同じく成長している。
県の100m王者・仙波、3位の高梨。
彼ら2人が所属するライバル校の4継チームは、まさに県下最強だ。
部内における人間関係のもつれ。
大切な家族との、気持ちのすれ違い。
そうした数々の困難を乗り越え、助け合い、支え合い、
ライバルたちと競い合いながら、
新二たちは総体予選を勝ち抜いていく――。


かりめろ的感想
久々に読書日記を♪
実を言えば、「リハビリ」のために読もうと選んだ本でした。

硬直してしまっていたココロをほぐすため。
泣けなくなっていた自分を溶かすため。
狭くなっていた視野を少しずつ広げるため。


…選んで正解でした(^^)
この『一瞬の風になれ』は3冊組で、
は以前に読んでいて。
すっごく辛口なことを言うと、,鉢△世韻任
なぜこの本が「本屋大賞」だったのか、わからなかったんです。
でも。
この3巻を読んで、そんな思いは吹き飛びました。

題名の『一瞬の風になれ』から、かりめろが連想していたのは
一言で言ってしまえば、「疾走感」でした。
それは自分では絶対に手にすることのできない感覚で、、、
それを感じたくて、読み始めたのですが。
,鉢△任蓮△修譴鬚△泙蟯兇犬蕕譴覆て。
実はがっかりしていたのですね。
でも。
この3巻では
ほんとにリアルに、疾走していく感覚が自分を撃ってきて。
100蛋という、たった10秒ちょっとという時間の中にあるモノ―
これまで考えたこともなかったのですが
運ぶ足一歩一歩の総てに意味があって。
一つ一つの筋肉の動き全部がきっちりとシンクロしなければ、すぐに失速してしまう。
あるいは、ココロ一つでカラダが変わってしまう。
そして。
この10秒間で爆発するためだけに、
とてつもなく長い時間を費やしていく。
そんな、
たった10秒ちょっとの中に込められた
大きな大きなモノたちに直に触れられたような気がして。


自分の体が生きていて、意志以上のところで動いていて。
そして、身体にまとうのは風だけで。
―ただただ「走る」という行為の快さだけをココロで感じる。



そんな感覚を受け取って、ココロがひりひりしてしまって。
最後の、関東大会の4継リレー決勝のシーンでは。
かりめろは、知らない間に涙を流していました…
それは、
カナシミとかせつなさとかの涙ではなく。
「走る」ということの快感
「走る」ことによって得られる気持ちよさ、に触れた証拠なのだろうと思うのです。


かりめろが身体を動かすことの心地よさを知ったのは
オトナになってからでした。
だから
人並みにできることよりも、人並み以下のことの方が多かったりしますがw
そんなかりめろでも
この本を読んでいると、走りたくてうずうずしてくるのでした♪


かりめろ的評価
3巻に関していうなら、かなりおススメです♪
何せ、読みやすい!!ってのがいいです☆
あと、うじうじねちねちしたところがないのに、
だからと言って、必要以上に暑苦しくないってのが気に入ってます♪
うん、読んだあとに爽快感があると思います。

単行本サイズなので、持ち歩きには向きませんがw
ちょっとした時間に読むにも悪くないと思います。




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2007年04月28日

【読書日記】チェーザレ 破壊の創造者(3)

惣領冬実 チェーザレ破壊の創造者(3)


チェーザレ 3―破壊の創造者 (3)



■出版社:講談社
■発売日:2007/4/23
■価格:¥ 780 (税込)


あらすじ
現代政治学の祖、マキャヴェッリ登場。
死期が迫る教皇。次期選挙に向け謀略を練る枢機卿達。
ピサではまた1人、策士がチェーザレに近付く。
彼の名はニッコロ・マキャヴェッリ。
この2人の出会いは運命か、それとも宿命か。


(1)(2)については【コチラ


かりめろ的感想
この【チェーザレ】にも「ジョバンニ・デ・メディチ」が出てくるのですが。
この間読んでいた
白のフィオレンティーナ】に出てくる「ジョバンニ・デ・メディチ」と違いすぎ!!(爆)
もちろん、時代は違っていて(【白の…】の方が少しあとになります)
物語の中心が違っているのだから、あたりまえのことではあるのですが♪
【白の…】に出てくるジョバンニは、聡明で美しい人なのですよ(*^^*)
でも、この【チェーザレ】に出てくるジョバンニは、
人はいいけれど、臆病で…美しくない!!(ー"ー;
フェミニンな感じは共通しているですけれどね♪
同じ人物とは思えないほど、美しさが違います(これ重要!/笑)
それにしても。
特に狙って読んでいる、とかではなく
たまたま手に取ったマンガがこんな風につながっていくというのは
なかなか楽しいものですww

さて。
3巻に至って、少しずつ物語が動き始めました。
というか。
人物たちの表情が、すっごく豊かになってきたなぁという印象を持ちます。
たとえば、チェーザレの片腕・ミゲル
彼はどちらかというと、無表情の方に入ると思うのですが。
その彼がアンジェロに見せた笑顔は、
一つ前のコマの、少しにらんだ表情の効果もあって、
とっても魅力的で(^^)
今見直してみると、口の端を上げるというだけの変化
ここまで表情が変わるのだと驚嘆してしまいましたが♪
そういう、細やかな表情が物語の中で生きてきたなぁという感じがします。
(そういや【バビロンまで何マイル?】でミゲルは「ミケちゃん」って呼ばれてましたね/笑)

そして。
アンジェロ目線で物語…いえ、チェーザレを見ているため
余計に彼の聡明さ、あるいは、怜悧さというのが際立ってきて。
アンジェロは、どんどんチェーザレに心酔し、
チェーザレに利用される方向へ自ら向かっていきます。
それは、ほんとうにココロからチェーザレを慕っているからなのですが。
そのアンジェロに対して、チェーザレは

「奴は無意識に従っているだけだ。
――ということは、いずれ無意識に裏切る。
意思を持たぬ者など誰が信じるか!」


と、言ってのけます。
それでこそ、チェーザレだよなと思う反面
彼の、冷酷さに少し背筋が寒くなるような感覚もあって。
でも。
そうでなくては「時代」を動かしていくことなど、到底不可能なのだろうとも思うのです。
これからどのように物語が動いていくのか、、、
「最期」はわかっているものの、やはり目が離せないなぁと♪


ついでに♪■

白のフィオレンティーナ(1) 冬水社文庫



バビロンまで何マイル?




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2007年03月16日

【読書日記】図書館危機

有川浩 図書館危機

図書館危機



あらすじ

図書館は誰がために―

王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱!
玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・反則殺法!
―そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る?!
そこで郁を待ち受けていたものは?!

終始喧嘩腰でシリーズ第3弾、またまた推参!


かりめろ的感想
かりめろは商売柄、
「仕事で読む本」「趣味で読む本」を意識的に分けています。
「意識的に」というのは、
本を買うときに、たとえば後者なら
「この本は純粋に楽しむために読むのだ」
と自分に言い聞かせる、という作業をしていることを指します。
そうでもしないと、二つの境界線が見えなくなって
全部が仕事に直結してしまって。
活字を純粋に楽しむことができなくなるんですよねぇ↓↓

この《図書館戦争》シリーズは、かりめろにとっては
張り切って「趣味で読む本」のカテゴリーに入っているもので、
その中でもかなりお気に入りなんですよね♪(^^)v


このシリーズは、以前の記事にも書きましたが、
「なんでも自由に読める権利はやっぱり持っておきたいなぁ」
という気持ちを読むたびに思い起こさせてくれるのですよね。
「自由」って、すぐそばに、あたりまえにあるから
その存在は、あるいは、そのありがたさは忘れてしまいがちだけど。
でも。
一度でもその「自由」を失ってしまえば、それを取り返すのは容易なことでは、ない。
そのことは、世界で起こっていることを見たってわかるし、
日本でだって、いつ起こるか、わからない。
もしかすると、今、
私たちは、何かしらの「自由」を奪われつつあるのかも、しれない。

今回の話の中に出てくる、放送禁止用語だってそうだし。
「床屋」が差別用語だなんて、知ってました?
勝手に決め付けるなぁって感じですよね。ほんとに。


そんなマジメなこともありつつ、なんですが。


このシリーズにある、けっこうなドタバタ感、というか、
「あとがき」にも出てくる、
「ベタ甘」な「こっ恥ずかしい」感じ、かなり好きなんですよね(笑)
主人公・郁の、思いっきりオトメちっくな鈍感さとか、
堂上の、これまた妙に「白馬に乗った王子様」ちっくな感じとか。
あぁ、もうこそばゆいったら、ありゃしない(ほめてます)
次巻が最終巻になるそうなので、
このまんま激甘な感じで突っ走ってもらいたいもんです♪(^^)

あと。

今回なぜ感想を書こうと思ったかというと。
ふいに鼻をすすってしまったところが、あったんです(^^;
涙腺に何か詰まっていることで有名なかりめろなのに!
(って、をい
どの箇所かは、詳しくは書きませんが、
ある箇所で、少しだけ、泣きました。


お膳立てされたキレイな舞台で戦える「正義の味方」なんて現実にはいない。
己の手を血で汚しながら、それでも、
立ち続け、戦い続けるのが「正義の味方」なんだ、と。



今回の巻で勃発する大規模闘争の様子はかなり詳細に描写されます。
戦うってのは、キレイごとじゃ、すまない。
そんな単純な事実に、なかなか思い至れない自分にふがいなさを感じながら。
でも。
それでも戦い続ける図書隊の面々に、ほんの少しの勇気を与えられたことも感じるのです。



さくっと読む分には、いい本だと思います♪
本屋さんで読む本に悩んだら、おススメです☆
(ハードカバーですが…^^;)




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2006年11月30日

【読書日記】ねこのばば

畠中恵 ねこのばば

ねこのばば


価格:¥ 500 (税込)
出版社:新潮社(新潮文庫)
発売日:2006/11
ASIN:4101461236



作品紹介
え!? 身体が弱くて、繊細で、正義感いっぱいの、あの若だんながグレちゃった?
犬神や白沢、屏風のぞきに鳴家など、摩訶不思議な妖怪に守られながら、
今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若旦那・一太郎に持ち込まれるは、お江戸を騒がす難事件の数々――。
ドキドキ、しんみり、ほんわか、ハラハラ。
愛嬌たっぷり、愉快で不思議な人情妖怪推理帖。
ファン待望の「しゃばけ」シリーズ第三弾!

あらすじ
お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。
寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって?
すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも…(「茶巾たまご」)、
世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、
コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。


かりめろ的感想
めずらしく文庫のご紹介(笑)
なぜかこのシリーズは、文庫でしか読んでないんですよねぇ、、
時期的なめぐり合わせだと思うのですが(^^;

内容とか、雰囲気は■作品紹介■にある
「愛嬌たっぷり、愉快で不思議な人情妖怪推理帖」
というコトバが言い表してくれていると思います。
推理もの、ではあるのですが、
とんがったところがなくて、読んでてほんわかしてしまう。
もちろん、人死が出てしまったり、
のっぴきならないことが起こったりしてはいるのですが、
でも。
推理する側と犯人とが、知恵の限りを尽くして死闘を繰り広げるとか、
論理によって、ぎりぎりのところまで犯人を追い詰めるとか、
そういうのは、まったくないんですよねぇ♪
それはひとえに。
いつも元気に寝込んでいる「若だんな一太郎」のふわっとした感じとか。
その若だんなの世話をする「仁吉」「佐助」の
人の命とかお金とかよりもまずは若だんなの健康第一な感じとか。
妖(あやかし)たちの、マイペースな感じとか。
現代とはちょっとだけ時間の進み方の違う世界の心地よさ、のなせるわざであろうと思います。

かりめろは基本的に、
「妖怪」とは「物語装置」だろうと思っているのですが(ロマンのない/笑)。
このお話の中に出てくる妖(あやかし)たちは、
とってもリアルに存在していて
怒ったり笑ったり、驚いたり怖がったりしてるんですよね♪
なんかとっても身近に感じてしまって
ときどき彼らに会いたくなって、この物語を読んでしまう、という感じです。


江戸の町が舞台なのですが、
読み始めると、すっとその舞台の中に入ってしまいます。
たとえば経済の仕組みとか、文化的なものとか
いろいろ現代と違うところがあるとは思うのですが、
そういったものの説明も、
「説明」とは思わせずにすんなりと入れ込んであり、
そういう細部に煩わされずに物語世界を堪能できる
というのがすばらしいと思います。


ほんわかしたいときに、おススメです♪
短編なので、電車なんかで読むのにもいいですしね(^^)
この「ねこのばば」の中では、「産土(うぶすな)」がかりめろ的にはとってもよかったです!
もしよろしければ、第一弾からどうぞ☆☆☆


しゃばけ


ぬしさまへ




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