2019年04月

2019年04月30日

オーストラリア政府 毒入りソーセージで野良猫200万匹駆除へ

scary-cat-super-169オーストラリア政府が2020年までに200万匹の野良猫の駆除を計画しているそうです。
理由は絶滅危惧種を含む野生生物の保護だそうです。

こちらの写真はCNNの該当記事の写真をお借りしました。

野良猫200万匹の駆除、オーストラリアが目指す理由

(CNN) オーストラリア政府が2020年までに野良猫200万匹を駆除する計画を打ち出している。同国の野良猫は、全土で推定200〜600万匹。北東部のクイーンズランド州では、1匹当たり10ドル(約800円)の報奨金を支払って野良猫の駆除を奨励している自治体もあり、動物愛護団体の反発を招いている。

問題はオーストラリアにとどまらず、隣国ニュージーランドでも、環境保護を訴える著名活動家が野良猫の管理や駆除を提言した。

オーストラリアに猫を初めて持ち込んだのは、17世紀の欧州からの入植者だったと思われる。以来、猫の数は激増し全土に広がっている。

飼い主のいない野良猫は野生生物を餌にして生き延びる。絶滅危惧種に詳しいグレゴリー・アンドルーズ氏が地元紙シドニー・モーニング・ヘラルドに語ったところによると、野良猫が一因となって、これまでに哺乳類20種が絶滅に追い込まれ、野良猫はオーストラリアの固有種を脅かす最大の脅威になっているという。

CNN.com 2019.04.29 Mon posted at 18:16 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35136451.html
冒頭一部引用

そして、その駆除の仕方について以下の記事がありました。

オーストラリア政府、毒入りソーセージを飛行機から撒き、野良猫200万匹を駆除へ

オーストラリア政府は、固有種を保護のため、2020年までに野良猫を200万匹駆除する計画を立てている。しかし、その駆除方法の一つが極めて残忍であると批判を強めている。

毒入りソーセージで野良猫を駆除

その駆除方法とは、毒入りソーセージを食べさせること。『ニューヨーク・タイムズ』によると、そのソーセージはカンガルーの肉、鶏の脂肪、スパイスやハーブから作られ、食べると15分以内に死に至るとのこと。野良猫の生息地で1kmの間隔で、この毒入りソーセージ50個を飛行機から撒く。開発を手がけたデイブ・アルガー博士は「このソーセージが猫の最後の食事です」と語っている。

野良猫によるオーストラリア固有種の危機

猫は2世紀前、入植者によってヨーロッパからオーストラリアに持ち込まれた。それ以降、約20種の動物を絶滅させてきた。オーストラリア環境省の絶滅危惧種担当官のグレゴリー・アンドリュース氏は「私たちはオニネズミ、ワル(黒足のイワワラビー)、ヒメフクロウインコなど、私たちが愛している国を象徴する動物たちを守るために、選択をしなければならない」と、野良猫が固有種にとって最大の脅威であると述べた。「私の利益や好みで駆除するわけではない」とも。

オーストラリアは長い間他の国から切り離された島国であり、オーストラリアの哺乳類の80%、鳥類の45%が固有種である推定されている。調査によると、猫はオーストラリア全土で毎年3億7700万羽の鶏と6億4900万羽の爬虫類を殺しているという。

文:岩見旦 シー・エヌ・エス・メディア FINDERS 2019.04.29
https://finders.me/articles.php?id=953
冒頭一部引用

今回の件、ざっくり言うと野良猫が増えすぎたのが原因なんですが、オーストラリアという国はとにかく一部の動物が増えすぎると駆除するということを繰り返している国なんですね。

たとえば、2013年から2014年の間に、増えすぎたコアラを686頭、殺処分していますし、カンガルーは毎年、3万から6万9000頭、殺処分しています。
ラクダやヤギやウサギもバンバン殺しまくってます。増えすぎたために。

今回の野良猫の駆除もそれと同じような流れなんですが、当然のことながら世界中の愛猫家から非難される事態になってるようですね。

ま、ボク個人の意見としては、どんなに愛くるしい動物でも害獣になるなら駆除すべきだと思います。それが猫だったとしても。

なので、猫はかわいいので殺すのは可哀そう、というのは単純な感情論だと思うんですね。
いえ、そういう価値観も大切ですけど、他の動物の殺処分と比べるとフェアーではない。
フェアーじゃないなら、フェアーに理性的に考えて「害獣駆除やむなし」と思います。

ただ、オーストラリアって反捕鯨国でしたよね。
捕鯨反対という意見は意見として認めますけど、反捕鯨の実態って感情論だと思います。
そもそも捕鯨対象のクジラは絶滅危惧種じゃありませんし、捕鯨国が乱獲しているわけでもありませんから。

で、何が言いたいかというと、オーストラリア政府には、ぜひ世界中の愛猫家の批判に真摯に向き合ってほしいものです。
他国の捕鯨活動を批判する前に、自国内の動物の無駄な殺処分をなくすことに努力を傾けるべきです。
皆さん、そう思いません?(笑)
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2019年04月24日

USBシリアル変換アダプタのドライバが当たらない

USBシリアル変換アダプタ皆さんお馴染みのUSB-シリアルアダプタですが、これってよく失くしますよね。
なので2年に一度ぐらいは2,3本買っとくか?ってなります。

写真は秋月電子通商で使っているUSBシリアル変換アダプタの写真です。

この秋月電子通商の製品も以前から何度も買ってます。
それ以外の怪しげな商品も何度も買ってます。

で、何が問題になるかと言うと

なぜかドライバが当たらん

という由々しき問題です。

いえ、この問題は実は5年ぐらい前から色々なところで散見され話題になっていた問題です。
簡単に言うと、この手の変換アダプタで採用されているUSBシリアル変換チップの模造品が出回りすぎていることと、そのことに変換チップの本家が怒っちゃって、模造品には本家のドライバがインストールできなくする対策が取られたことが原因です。

つまり、正常にドライバがインストールできないのは模造品チップを採用したUSBシリアル変換アダプタである可能性が高いということです。

USBシリアル変換チップには、

FTDI FT232RL
Prolific PL2303
QinHeng CH341

などのメジャーな製品があります。
まぁメジャーも何も、USBインタフェースを前世紀の遺物、RS-232Cに変換するだけですからね。
やってることは簡単だと思います。

なのに、現在、国内でお手頃価格で入手できるUSBシリアル変換アダプタのほとんどは、いえ、大半はドライバがすんなりインストールできません。

つまり模造品だということです。

ボクが知る限り、9割以上は模造品。
いえ、もしかしたら安物ばかり買ってるからそういうことになってるのかもしれませんが、そうですね、感覚的には1本1000円前後で売られている製品の99%は模造品だと思います。(個人的感想です)

FTDI FT232RLではWindows7のドライバアップデートで模造品チェックに引っかかる製品が沢山出てきて話題になりましたが、Windows10ドライバについては、FTDI FT232RLも、Prolific PL2303も全滅です。

QinHeng CH341はWindows7の時点でまともに動く(模造品チェックをしてない)ドライバを探すという別次元のゲームを楽しまなくてはいけません。(笑)

何が言いたいかと言うと、今、ネット上で手軽に購入できるUSBシリアル変換アダプタの大半が地雷なんです。

そして、これらの問題は5年以上前から指摘されてきたのに、今もなお、問題が収束する気配がありません。
言い換えると、今、この瞬間も模造品を作り、それを製品に組み込んでいる業者が沢山いるということです。
多分「こんな製品を使う人たちなんだから、自分たちで適合するドライバを探せるでしょ」てなノリなんでしょうね。

ユーザーが一方的に不利益を被る由々しき問題なので、ボク個人は、時間が経てば解決すると思ってたんですね。ところが全然改善しない。現在もこの手の製品は地雷だらけです。

逆に言うと、買ってきて袋から出してWindows10のPCのUSBポートに刺すだけで自動でドライバがインストールされて難なく使えるUSBシリアル変換アダプタがあるのなら、是非教えてほしいです。

そういう情報をまとめてくれているサイトとか無いですかね?
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2019年04月23日

PoEギガビットスイッチが安い

Netgear GS305P-100JPSネットワークカメラの設置案件のために、安価なPoE(給電)スイッチを探していたら、Netgear GS305P-100JPSという製品を見つけました。

5ポートギガビットスイッチでそのうち4ポートにPoE給電できるという仕様です。
価格は6,500円から8,500円(税込)ぐらいです。(定価は13,000円)

対応するPoE規格はIEEE802.3afです。
最大15.4W/ポートまで給電できます。

注意が必要なのは、このスイッチ自体のPoE給電の最大容量が55.5Wだということです。
4ポートすべてを使って、規格の上限である15.4Wは使えないということですね。
あと、対応しているのは、PoE(IEEE802.3af)であって、PoE+(IEEE802.3at/最大30W)ではない点も要注意です。

最近の管理機能付きPoEスイッチの大半がPoE+対応機種ばかりなので、世の中すべてのPoEスイッチが全部PoE+に対応していると思い込んでいると騙されちゃいます。(笑)

競合するメーカー、スイッチを挙げるとすると、バッファローのBS-GU2005Pと言うスイッチになるかと思いますが、こちらは定価19,800円(税別)、実勢売価 16,500円(税込)ほどなので、Netgear GS305P-100JPSは半額近く安いことになります。

価格だけで言うと、ほぼ同じ仕様の製品がTP-LINKからも出ています。TL-SG1005Pという製品です。
こちらの価格は5,800円から7,000円ほどです。
とにかく安いものを、と言うならTP-LINKを選ぶのも良いかもしれません。
恐らく同じような価格帯の製品なので、品質も似たり寄ったりだと思いますし。
ちなみに、Netgear GS305P-100JPSは3年保証です。
TP-LINK TL-SG1005Pは5年保証です。

保証については、個人的にはほとんど当てにしていません。
これほど価格の安い製品なので、故障した際にスムーズに販売店、代理店が動いてくれるとは思えませんし、メーカーが誠意ある対応をしてくれるとも思いません。
なので、購入後、3年以上ちゃんと動いてくれれば良いかな?と言う感じです。
3年後にPoEスイッチが故障したら、同程度のPoEスイッチを新規購入して交換する感じでしょうね。

あと、個人的に選ぶならTP-LINKよりもNetgearです。違いは中国メーカーかアメリカメーカーかという違いです。
実際に製品を作っているのはどちらも中国国内の工場だと思うので品質の差はわずかだと思います。

本来なら、法人ユーザーにコンピュータ機器を販売するボクのような仕事をしている人からすると、こういう価格破壊が進むネットワーク機器の登場は脅威でしかないんですが、法人ユーザーと言っても様々で、場合によっては予算が全くつかないクソ案件もあるわけで、そういう安価な案件を拾う為には、こういう格安な製品があるのは嬉しいです。
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2019年04月21日

池袋のプリウス暴走事故

2019年4月19日、午後0時25分ごろに東京都豊島区東池袋の路上で発生した高齢男性が運転する普通乗用車(プリウス)が暴走し、何人もの人にけがを負わせ、最終的に31歳のお母さんとその3歳の娘が死亡するという痛ましい事故になりました。

当然ながら世間の目、主にネット世論はこの暴走プリウスを運転していた高齢男性に対する非難の声が上がります。

そして、この加害高齢男性が元官僚で、過去に勲章(瑞宝重光章)を受賞していた事実とともに、事故後、警察が当人を逮捕しなかったことも加わり「勲章をもらうような上級国民は死亡事故を起こしても逮捕されないのか!」といった、恐らく妬み嫉みをベースにした批判論まで展開しています。

このブログ記事ではそれらの「上級国民」を批判する論調は無視します。
いえ、そういう議論は一定の重要な結論を出すかもしれません。
でも、今回の事故の本質は、高齢ドライバーによる自動車運転と暴走走行の結果、痛ましい死者が出たということです。

恐らく、死亡した母娘には何の落ち度もありません。
明日の予定、一週間後の予定、娘が小学生になった時のことを日々思い描く幸せな日々があり、それらが突然奪い去られた事故だったと思います。

一方で加害者側の高齢ドライバーは、そんな未来ある子供たちや、その子供の成長を心から楽しみにしている家族や親族の気持ちを踏みにじることなんて、微塵も思っていなかったと思います。

ただ、その日、その時、判断力が落ちた高齢ドライバーが運転する自動車を暴走させ、全く関係のない他人の命を奪ってしまった。

事故を起こしたという点では、この高齢ドライバーの責任はとことん追求されるべきです。
でも、加害者側がこんな事故を起こしたくて起こしたわけじゃないというなら、このような事故が起きないように社会全体が対応する必要があると思います。

端的に言うと、痴呆症になった高齢者が自動車を運転する場合でも、死亡事故を起こさないような仕組み作りです。

今回の池袋の事故では、死亡した母娘に暴走プリウスが衝突した自動車側の速度は100km/hを超えていたそうです。
自動車の制御技術面でいうなら、普段の運転の傾向を収集し、突然、一般道でアクセルベタ踏みの急加速を検知したら、減速して停止するような仕組みを取り入れることだってできるかもしれません。

また、横断歩道がある交差点には、その交差点に進入する車両が80km/hを超える速度で進入する場合に特別な警報音を鳴らすような仕組みを考えるのもアリだと思います。

さらには、免許を返納した高齢者を自家用車で最寄駅に送ってあげた場合に、行政からお金や何かのポイントを貰えるような仕組みを作って、80歳を超える高齢ドライバーが自分でハンドルを握る状況を減らすような社会的な仕組みを作るべきだと思うんです。

今回の池袋の事故では加害者側が一方的に批判されているように思いますが、この問題って、いつ誰が被害者になったり加害者になっても不思議じゃない問題だと思います。

だからこそ、今回のような悲惨な事故が起きないように、みんなで解決策を考えるべきだと思います。

多分、もうこれ以上、高齢ドライバーに自動車を運転させるな!といった単純な問題ではありません。
高齢ドライバーが自動車を運転する必要のない社会的な仕組みをみんなで考える段階に来てると思いますよ。ほんとに。
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2019年04月18日

踏切の遮断機をノコギリで切断事件から思うこと

2019年4月13日(土曜日)に、千葉県船橋市の京成電鉄の踏切の遮断機をノコギリで切断した人が逮捕されたニュースを見ました。

何でもその日に起きた人身事故が原因で、踏切が30分も開かなかったそうです。
ただ、この切断おじさんは遮断機が下りてから10分でノコギリ切断に及んだらしいので、何て言うかもう少しカルシウムを摂るとかして気長に待てるようにした方が良いです。(笑)

ただね、こういう状況をボクも経験したことがあります。
ダイヤの乱れの影響で20分、30分と開かない遮断機の前で待ち続けたことが。それもボクの人生ではそんな経験、一度や二度ではありません。

鉄道会社にとっての人身事故や、自然災害によってダイヤが乱れるというのは、たぶんもっとも最優先で復旧すべき問題なのは分かります。
でも、そのために生活道路を寸断され、何の落ち度もない地域住民が一方的に踏切の前で貴重な時間を奪われることに、鉄道会社は罪悪感を抱いているんですかね?

詳しくは知りませんが、今回のニュースを見ても、また踏切で待たされる側の立場としても、鉄道会社は自分たちの営利活動のために地域住民が無駄な待ち時間を消耗していることに対して、一かけらの罪悪感も抱いていないように思います。

なぜそう思うか、ざっくりと説明しましょう。

鉄道の踏切の運用についてはちゃんと法律が定められています。
鉄道営業法と言う法律です。

その法律には、踏切に電車(列車)が進入する最短で25秒前、標準的には35秒程度で警報器が鳴りはじめなくてはいけないと規定されています。
もちろん、電車の運行速度、踏切に進入する際の時速が早ければ早いほど、この警報器の鳴りはじめ時刻は早くなることは容易に想像できます。

問題なのは、電車が踏切に到着するまでの時間の上限が定められていない点です。
いや、もしかしたら指針のようなものが定められているのかもしれません。
でも「鉄道の安全運航のため」てな理由で、電車が来ない踏切を20分、30分と封鎖するのはどうなんでしょう?

いえ、ボクは鉄道オタクじゃないので、鉄道運用の細かな話しは知りませんよ。
ボクが言いたいのは、鉄道が社会の重要なインフラであると同時に、鉄道と交わる道路だって重要な社会インフラだということです。

現状の踏切の運用方法は、どう考えても鉄道会社側に有利な運用だと思います。
これでは、踏切で待つ歩行者、自転車、自動車の待たされ損です。

それを是正するには、例えば10分以上道路を閉鎖した踏切には、1分あたり100万円の封鎖迷惑料を税金として徴収する法律を作るべきだと思います。

あと、10分封鎖した踏切は、最低でも10分間は解放する法律も整備すべきです。

もし現状の鉄道会社が、非営利団体だったとして、利用者から一切の運賃を取らないボランティア団体なら、ボクはこんなことは言いません。
むしろ「もっと都市圏には鉄道を整備すべきだ」なんて思うでしょう。

でも、現状の鉄道会社は営利団体です。
利益を得ながら、踏切で待たされる人たちが負担するコストを無視しています。タダで利用しています。
だったら、踏切を閉鎖している時間に対して、それなりのコストを鉄道会社が負担すべきだと思います。
皆さんもそう思いません?
その分、鉄道の運賃が高くなっても構いません。
その増加分は、意味もなく踏切で待ち続けている地位移住民が負担しているコストなんですから。

10分以上封鎖した踏切に対して、鉄道会社が税金として見えないコストを支払うというのは、踏切で待ち続ける地域住民の目に見えにくいコストを回収する良い方法だと思います。

この方法が最善な方法だとは思いませんが、少なからず、踏切を封鎖する鉄道会社にその社会的コストを負担させる仕組みは早急に作るべきだと思うんですよね。

踏切を開けないことで鉄道会社が損をする仕組みが確立して、今回のような人身事故が起きた場合でも、柔軟に遮断機を開けられるようなシステマティックなインフラが整備されることを心から願います。
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2019年04月13日

外国人技能実習生が脳梗塞に

知り合いのシステム屋さんが教えてくれた話です。
ある製造業の現場にミャンマー人の外国人技能実習生が配属されました。
年齢は20代前半です。
多分、母国で沢山のお金を積んで色々な問題を乗り越えて日本に来た人たちだと思います。

その技能実習生が、ある日、職場で体調不良を訴えたそうです。
その日はそのまま受け入れ先の会社が用意したアパートに帰ります。
次の日も体調が悪いといって仕事を休みます。
その日の午後、受け入れ先の会社の人が様子を見に行くと、その実習生は部屋の中で倒れていたそうです。

救急車で救急病院に運ばれて、病院で精密検査を受けた結果、脳梗塞と言うことが分かりました。
そして、そのまま入院して治療することになりました。

そして、入院日数が10日ぐらいして、なんとか無事に退院できたそうです。
若干の手足に若干の後遺症は出ているそうですが、その後も通院して状況を観察するということになりました。
そして、実習生の受け入れ先の日本の会社は、現場の人たちの協力のもと、若干の麻痺が残ったミャンマー人実習生を職場復帰させ、病院に通院させながら少しでも仕事をさせるように配慮している、と言う話を聞きました。

ボクはこの話を聞いて、このミャンマー人実習生が意識の無い状態とか、手足が全く動かない状態で母国に送り返される状況にならなくて良かったな、と思いました。

最近、外国人技能実習生を酷い環境でボロ雑巾のように使い倒す日本の会社のニュースを沢山見てきましたからね。

日本に来て脳梗塞になって、使えない労働者になった瞬間に本国に送り返すような話なら、本当に心痛める事案だったんですが、この話の中の受け入れ先の日本の製造業の会社は、病気になったミャンマー人技能実習生をなんとか仕事ができる状態に戻せるよう努力しているんだろうな、と思いました。

だって、ボクも詳しくは分からないですよ。でも、たぶん沢山のお金を用意して、20代の働き盛りの若者を日本に送り出したミャンマーの家族のことを考えると、色々心配になっちゃったんです。
もし、脳梗塞になって使えなくなったから母国に送り返されたとしたら、ですよ、その家族は送り出すために使ったお金に加えて、脳梗塞になった家族の面倒をその後も見ないといけない。
あまりにも、どこからどう見ても救われない話ですよ。

ただ、今回ボクが聞いた話では、そうじゃなかった。
受け入れ先の製造業の会社は、この実習生をなんとかして現場復帰させる強い意志を持っているように思えました。

脳梗塞で倒れて今まで通りの仕事ができない作業員は会社にとってはマイナスでしかありません。
それが正社員なら会社側は何とかして働ける環境を作ります。
でも派遣社員ならすぐに切られるのが普通です。だって派遣会社との契約通りの仕事が出来ないわけですから。

外国人技能実習生というのは、派遣社員以下の立場だと思うんですが、今回聞いた話では、その受け入れ先の製造業の会社は本当に「心ある対応」をしたんだな、と思います。

ま、この話はまた聞きでしかないので、本当の現場の話はボクには分かりません。
でも、ニュース報道で聞く、外国人技能実習生を使い捨てのように使う日本企業がある一方で、こういう実習生に親切な日本企業があるというなら、それは嬉しいことです。

外国人が日本の人手不足を助けようってんなら、日本に来た外国人が病気になって障害が残ったって、ちゃんと面倒をみてやろうや、と言う気概を応援したくなりません?(笑)

だから、脳梗塞を起こしたミャンマー人実習生を現場復帰させたその会社は立派だと思います。

ただ、面白かったのがここからです。
その話をボクの職場で話したんです。
すると、ボクの職場の人たちは「そのミャンマー人は運が良かったですね、だって、日本の最近の医療を受けられたんですから。もしミャンマーで同じ病気を発症していたら、死んでたか重い後遺症を患ってたと思いますよ。日本の最新医療を受けられて良かったですね。」と。

なるほど、そういう見方もありますか。(笑)

聞いた話では、日本では外国人技能実習生を最初に受け入れる団体が沢山あるそうです。
その団体が受け入れた実習生は必要とする国内企業に配属されます。
受入れ団体は実習生の病気や怪我のために保険に入っているそうです。
その保険があるために、今回のような脳梗塞を起こした実習生の医療費負担は受入れ団体も受け入れ企業もほとんど負担することが無いようです。

外国からの技能実習生を受け入れる団体が全て、健康面の保険に入っているかは分かりません。
でも、もしそういう健康保険に入っているなら、外国人技能実習生たちは日本の医療を請けられるんでしょうね。

それって普通に凄いことだと思いません?
遠い外国である日本で、健康面での不安を一切考えずに仕事ができるって、ある意味、日本人労働者よりも優れているように思えます。(費用面で)

今回の件を振り返ると、外国人実習生に対しても日本の最新医療を提供する制度ってスゲー、と言う点と、外国人技能実習生にそこまでの医療体制を提供しているシステムってスゲー、という結論に至りました。

もちろん、自分の健康状態を良い状態に維持する努力はすべての人に求められることだと思いますけど。
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2019年04月11日

HP Probook 450 G3のメモリの仕様には、DDR3とDDR4がある

713WzDLa8EL._SX425_今まで全然知らなかったんですが、HPのノートPC、ProBook 450 G3には同じ機種なのに、メモリの仕様がDDR3のモデルと、DDR4のモデルがあるんですね。

これは、第6世代「Skylake」のCPUによるものらしいんですが、「Skylake」がDDR3にもDDR4にも対応しているため、途中からノートPCのマザーボードが変わったみたいです。

ただそれにしても、あとからメモリ増設する場合のトラップになります。かなり迷惑。(笑)

多分、他のメーカーのノートPCでも同じようなことになってると思うので、メモリ増設の際は現在搭載しているメモリをちゃんと確認したほうが良いですよ。
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2019年04月07日

HP(HPE) ProCurve 2810のファームウェアアップデート

あっ、そういえばボクってソレ系の技術者だった!という記事です。(笑)

HP(現HPE)の管理機能付きギガビットスイッチのファームウェアのアップデート作業の手順です。
手順を説明する前にこのスイッチについて少しだけ書きます。(いつものように前置き長めです。)

HP ProCurve 2810シリーズのスイッチには2つの製品があります。
1つは24ポート、オールギガビットのJ9021Aです。
もう一つは、48ポート、オールギガビットのJ9022Aです。

製品の発売は2006年9月です。
一般的な管理機能が付いた、VLAN設定とかが出来るタイプのL2スイッチです。
この当時のインテリジェントタイプのスイッチとしては、Web管理機能が付いていたので使いやすいスイッチでしたが、Webの管理画面を操作するには、端末PCにJAVA環境がインストールされていることが必須で、今(2019年4月)の一般的なWindowsPC環境ではちょっと扱いづらいスイッチだったりもします。

今回の作業はエンドユーザーの社内での作業です。
本来、社内LANの基幹に近いスイッチのファームウェア更新は、色々な書類を書いたり失敗した時の対応を示し許可を得るのが普通なんですが、今回は社内LANの下流の部門スイッチの入れ替えをした関係で「じゃあ上流のL2スイッチもファームウェア更新しとくか!」と言うノリで行いました。

社内端末数100台程度の会社で、しかもネットワークインフラをウチの会社に丸投げしてるエンドユーザーなので、こういう暴挙が日常的に許されます。(笑)

作業当日は、作業用のノートPCをウチの会社に忘れてきちゃった(笑)ので、精神を病んで休職中の社員さんのPCを使います。
普通の事務用のWindows7のPCです。
もちろん、作業のためのソフトウェアが何もインストールされていないので最初にそれらをインストールします。

TeraTermはZIP版がダウンロードできるので、これをダウンロード。
ZIP版は圧縮ファイルを解凍すれば、その中の実行型ファイルを実行して利用できます。

ファームウェアの更新には、作業用PCにTFTPサーバがインストールされている必要があります。
今回は「solarwinds tftp server」を使いました。
この「solarwinds tftp server」は作業用のPCにインストールする必要があります。

HP(HPE) ProCurve 2810には、J9022AとJ9021Aというモデルがありますが、ファームウェアは共通です。

ファームウェアのダウンロード先はこちら。
https://h10145.www1.hpe.com/downloads/SoftwareReleases.aspx?ProductNumber=J9022A

将来、リンク切れが発生するかもしれないので、その時は自分で探してください。

で、このエンドユーザーで稼働しているProCurve 2810は、納入時から一切の設定がされていない状態です。
と言うのも、納入時の要件が「とにかく安定した基幹スイッチを安価に導入したい」と言うものだったため、ネットワーク設定費用すら認められず、様々な管理機能を持つスイッチの管理設定を一切しないまま、ノンインテリジェントスイッチのように使われてきました。ネットワーク屋からしたら、ある意味悲劇です。(笑)

導入したのは8年前ですが、当時、この機種に決まった理由は「ライフタイム保証が付いている」と言う一点だった気がします。
ライフタイム保証と言うのは「使い続けているスイッチが故障したら、メーカーが責任を持って修理(交換)してくれる。未来永劫にね!」と言うものです。
ただ、実際にこのスイッチがぶっ壊れたら、その時点で社内のすべてのネットワークがダウンするし、ダウンしたら色々な部署から矢のようにクレームがウチの会社に来ますやん、その時の対応は「取りあえず48ポートなり24ポートのスイッチを持ち込んで交換する」しかないんですけど、そんなんで大丈夫なんですかね?(いえ全然大丈夫じゃないです。せめて基幹スイッチぐらいはスパツリ組んでください。)

で、やっと本題に入ります。
今回のProCurve Switch 2810ですが、一切の設定をしていないので、スイッチ自体のIPアドレスはDHCPからの自動割り当てになっていました。
その為、DHCPの自動割り当ての範囲のIPアドレスを一つ一つ調べて、割り当てられているIPアドレスを調べました。

TeraTermを起動してProCurve Switch 2810のIPアドレスにtelnetで接続します。
すると管理者パスワードなどが設定されていなければそのままログインできます。

では最初に現在の設定を確認しましょう。

ProCurve Switch 2810-48G# configure

ProCurve Switch 2810-48G(config)# show running-config

Running configuration:

; J9022A Configuration Editor; Created on release #N.11.15

hostname "ProCurve Switch 2810-48G"
snmp-server community "public" Unrestricted
vlan 1
name "DEFAULT_VLAN"
untagged 1-48
ip address dhcp-bootp
exit


あー、ほんとに何も設定されてない。
次に一応、このProCurve Switch 2810のIPアドレスを確認します。

ProCurve Switch 2810-48G(config)# show ip

Internet (IP) Service


Default Gateway :
Default TTL : 64
Arp Age : 20

VLAN | IP Config IP Address Subnet Mask Proxy ARP
------------ + ---------- --------------- --------------- ---------
DEFAULT_VLAN | DHCP/Bootp 192.168.0.96 255.255.255.0


確かにDHCPから借り受けたIPアドレスが設定されているようです。

次に現在のファームウェアのバージョンを確認します。

ProCurve Switch 2810-48G(config)# show version
Image stamp: /sw/code/build/bass(bh2)
Oct 21 2008 16:33:39
N.11.15
25
Boot Image: Primary

ProCurve Switch 2810-48G(config)# show flash
Image Size(Bytes) Date Version
----- ---------- -------- -------
Primary Image : 3176720 10/21/08 N.11.15
Secondary Image : 3176720 10/21/08 N.11.15
Boot Rom Version: N.10.01
Current Boot : Primary


今回のスイッチでは「N.11.15」が動いているようです。

先ほどのHPEのサイトからダウンロードした最新ファームウェア「N_11_78.swi」を「solarwinds tftp server」のルート領域にコピーして、ProCurve Switch 2810側からダウンロードします。

ProCurve Switch 2810-48G(config)# copy tftp flash 192.168.0.100 N_11_78.swi prim
ary
The Primary OS Image will be deleted, continue [y/n]? y
00878K・・・・・


「192.168.0.100」と言うのは今作業している自分のPCのIPアドレスです。

ダウンロードが完了すると、画面が消えて以下のメッセージが表示されます。

Validating and Writing System Software to FLASH...

しばらくすると、FLASHへの書き込みが終わりプロンプトに戻ります。

ProCurve Switch 2810-48G(config)#

このProCurve Switch 2810のFlash領域にちゃんと最新ファームウェアがダウンロードできたかを確認します。

ProCurve Switch 2810-48G(config)# show flash
Image Size(Bytes) Date Version
----- ---------- -------- -------
Primary Image : 3257994 10/09/17 N.11.78
Secondary Image : 3176720 10/21/08 N.11.15
Boot Rom Version: N.10.01
Current Boot : Primary


問題ないみたいですね。

そして、最新ファームウェアでスイッチ自体を再起動します。

ProCurve Switch 2810-48G(config)# reload
Device will be rebooted, do you want to continue [y/n]? y
Do you want to save current configuration [y/n]? y


再起動が始まるとtelnetが切れます。
再度、同じIPにtelnetで接続します。

ファームウェアのバージョンを確認しましょう。

ProCurve Switch 2810-48G# show version
Image stamp: /sw/code/build/bass
Oct 9 2017 14:59:20
N.11.78
1855
Boot Image: Primary


ちゃんとファームウェアが更新されました。
ついでに現在のFlash領域も確認します。

ProCurve Switch 2810-48G# show flash
Image Size(Bytes) Date Version
----- ---------- -------- -------
Primary Image : 3257994 10/09/17 N.11.78
Secondary Image : 3176720 10/21/08 N.11.15
Boot Rom Version: N.10.01
Current Boot : Primary


問題なくプライマリ領域に最新ファームウェアが保存され、それが実行されているようですね。

最後に、今までDHCPからIPアドレスを貰っていた今の設定から、IPアドレス固定の設定に切り替えます。

ProCurve Switch 2810-48G# configure
ProCurve Switch 2810-48G# ip default-gateway 192.168.0.1
ProCurve(config)# vlan 1 ip address 192.168.0.6/24


ここでtelnetが切れます。
192.168.0.6にtelnetで再度接続して

ProCurve Switch 2810-48G# configure
ProCurve Switch 2810-48G# vlan 1 ip igmp


そしてリロード

ProCurve Switch 2810-48G(config)# reload
Device will be rebooted, do you want to continue [y/n]? y
Do you want to save current configuration [y/n]? y


これでIPアドレスが変更できました。

ファームウェアが「N.11.15」から「N.11.78」に更新できましたが、Web管理画面は相変わらずJAVA必須のページでした。
JAVAを使わない管理画面を期待していたんですがガッカリです。(笑)

まぁでも、telnetによるCLIの設定もできなくはないので、それはそれで良いんですけどね。

今回のHP(HPE) ProCurve 2810のファームウェアの更新作業については日本語の情報がほとんどなかったので、今回記事にしてみました。
どなたかの参考になれば幸いです。
ese_admin at 00:00|この記事のURLComments(0)

2019年04月05日

GIGAZINEの倉庫が破壊された件

GIGAZINEっていう情報サイトの代表者が所有する倉庫が、第三者によって無断で突然取り壊されるという事件が現在進行形で起きています。

事件の内容についてはここでは詳しく書きません。
既にGIGAZINEで記事になっていますし、GIGAZINEの代表であり編集長でもある山崎氏の母親も自身のブログサイトで詳しい情報を公開していますので、知りたい方は色々と調べてください。

ただ、この件についてボクが思うところがあるので、簡単に説明します。

・GIGAZINE倉庫と呼ばれる今回破壊された建物(遠慮なく言えばボロ屋)は、GIGAZINE代表者の山崎氏個人所有物件みたい。

・そのボロ屋をGIGAZINE倉庫として利用していたようだが、GIGAZINEの法人と破壊されたボロ屋とは法的には無関係っぽい。

・ボロ屋は法務局に登記された不動産で固定資産税も払ってたけど、土地は別の人の所有だった。

・山崎氏はこのボロ屋を祖父から相続した模様。

・ボロ屋の破壊を指示したのは地主で、この地主と山崎氏は面識がなく、加えて山崎氏の祖父の時代から地主とトラブってたみたい。

・そしてどうやらここ最近は地主に地代を払っていなかったっぽい。


今現在、進行中の話なので細かい部分の確証は得られていません。
ただ、ボクが色々なサイトを見て、できるだけ客観的な情報のみを抽出すると、上に挙げたような状況みたいですね。
今後、新たな情報が出てきたら、また見方も変わるのかもしれませんが。

GIGAZINEや山崎氏の母親の情報だけを読んでいると「21世紀になって随分たつのに、まるでバブルの頃の地上げ屋のような輩が今もいるんだな」と思ってしまいます。
そして「頑張れ!GIGAZINE!」って応援したくなります。ええ、ボクもGIGAZINE発表の情報だけを読んでいたらそう思ってたでしょう。

でも、インターネット歴が無駄に長い大人のボクは慎重になっちゃうんですよ。
「これって、そんなに単純な話なん?」って。

自分が所有する建物が、ある日勝手に破壊されました!それなのに所轄警察署は動いてくれません!こんな違法行為がまかり通るなんて絶対におかしいです!

GIGAZINE代表の山崎氏やその母親の主張を読むとそんな印象を受けます。

ただ、もし本当に破壊された建物が建っていた土地の地主に対して賃借料を支払っていなかったとなれば、話しは大きく変わります。

そもそも、山崎氏にとって大切な大切なGIGAZINE倉庫を今後も維持していきたいなら、ちゃんと土地の賃借料を払うべきでした。
妥当な金額を地主に提示して契約書を交わすべきでした。

もし、過去に忌まわしいトラブルがあったとしても、社会人として常識人として、そういう手続きをすべきだったと思います。

土地をタダで借り続けるということ自体、普通に考えてあり得ない話です。
だって、地主はボロ屋の建っていた土地の固定資産税を地主側は毎年払っているわけですからね。

なので、「地主から賃借料の請求が無かったから支払う義務はない」という理屈は通らないと思うんですね。
上屋(建物)の法的権利を揺るぎないものにするためにも、地主との賃貸借契約を法的代理人を立ててでも行うべきだったと思います。

山崎氏がそういう手続きを全くしていなかったのなら、山崎氏に勝ち目はないと思います。

いえいえ、勝手にボロ屋を破壊した地主の行為は擁護のしようがありません。
それ自体は違法行為だと思います。

ただそれでも山崎氏に勝ち目がないとボクが思うのには理由があります。

例えばボクがこの地主だったら、ボロ屋破壊をする前に色々と考えてこんな手段を取るでしょう。

・今まで支払ってこなかった地代を払ってください、と弁護士を通じて伝える。

・払ってこなかった期間の分を上乗せした地代を請求する。

・ボロ屋の周りの土地を売却する。

・周りの土地の購入者がボロ屋の土地を買いたがっていると山崎氏に弁護士を通じて伝える。

・買いたがっていることを理由に地代の値上げを伝える。

・半年ごとに地代の値上げをする。

・ボロ屋の取り壊し費用はこちらが負担するから、出ていくときは言ってね、と伝える。


今回の地主の頭の悪さが現れているのは、現状の建物を勝手に破壊して更地にしちゃえばすべてうまく行く、と考えている点です。

一方でGIGAZINE側がダメダメなのは、ボロ屋の存続を法的に固めてなかったことだと思います。
というか、本当に大切なGIGAZINE倉庫を未来永劫存続し続けるつもりがあるなら、真っ先に地権者とちゃんと契約をしないといけないですよね?

それをしていなかった時点で、ボクのようなフラットな立場からすると「あなたにとってあのボロ屋はそれほど重要じゃなかったんじゃないの?」と思えてしまいます。

そして、色々な情報を取り入れたボクからしたら、

地主も地主だし、GIGAZINEもGIGAZINEだな

としか思えません。
どっちもどっち、としか思えないんです。

もちろん、このすべては「地主に地代を払ってない」ことが大前提です。
もし、地代を払っていらなら今回の記事の内容は全部ゴミです。(笑)

ただそれでも、今時点で入手した情報を元に考察すると、GIGAZINE側には勝算が見えないと思ったので記事にしました。

ローカルな時事ネタを記事にするとゴミ記事になるリスクが増えるんです。
でもそのリスクを乗り越えて今回の記事にしてみました。(笑)
ese_admin at 00:00|この記事のURLComments(0)

2019年04月03日

今のUSB-Cを夢見たずっと昔の自分

子供の頃からコンピュータ技術に魅せられ、分からないなりにも技術情報を読み漁り、手に取れるコンピュータ機器には積極的に触り倒してきたボクは、中学生か高校生の頃に

RS-232Cって最強じゃね?

という結論を見出します。

と言うのも、RS-232Cと言うインタフェースはプリンタ出力用のパラレルインタフェースの代わりにもなりますし、キーボードインタフェースの代わりにもなります。マウスインタフェースの代わりにもなりますよ。実際、シリアルマウスと言う製品が過去にありましたから。

当時はまだEthernet(LAN)が普及してなくて、PC同士を繋ぐ外部インタフェースが乱立していた時代でしたが、RS-232Cと言う普及したシリアルインタフェースがPC同士を繋ぐインタフェースに十分成り得ると本気で思っていました。

実際、多くのパソコン通信のホスト局や草の根BBSでは、RS-232Cポートを増設する拡張カードを取り付け、3台とか5台のモデムを接続して、会員さんたちのマルチユーザー環境を実現していました。

そういう現状を見ていたボクは、この汎用性の高いRS-232Cと言う外部インタフェースをもっと広く利用すべきだと考えたんです。

つまり、PCの外部インタフェースのコネクタをDsub25pinにすべて置き換えて、キーボードもプリンタもモデムも、テキストしか表示しないCRTも全部RS-232Cに統一してしまえば、PCの外部インタフェースの共通化が進んで良いんじゃないかと思ったんです。全て同じ規格の入出力に統一すれば、あらゆるものが効率化できると思ったんです。

なかなか斬新な考えでしょ?(笑)

そんなアイデアを人知れず空想してから何年も経ったある時、まさにその理想を具現化したハードウェアを見つけます。
Portmaster2eそれがRAS(リモートアクセスサーバ)の専用機、リビングストンエンタープライズ(Livingston Enterprise)社のPortmaster 2eでした。

Dsub25pinのコネクタが大量に並んだこの装置は、リモートアクセスサーバと呼ばれる製品で、主に1990年代の終わりごろ、アナログ回線でインターネット接続していた時代のプロバイダの受け側の装置として広く普及しました。
モデムの通信速度が33600bpsまでの時代に普及し、56kbps時代に大量に廃棄された悲しい装置です。

このPortmaster 2eという装置は残念ながら、一般的なPCのような使い方はできませんでした。
沢山用意されたシリアルポートを、キーボードインタフェースにしたりマウスインタフェースにするという使い方はできません。

そういう使い方ができたのは、実は古くからあるUNIX専用機だったと思います。

ボクが生まれて初めて触ったUNIX専用機は、Sun3/110でした。
ただこのSun3/110にはフレームバッファ(ビデオカード)が搭載されていました。
専用のキーボードインタフェースも備えられていました。なので、従来のPCのような構成で操作できたんです。

その後、さらにUNIX専用機を触る機会がありました。
それはユニシスのSS-7やR8400です。

これらの機種は基本操作がシリアルコンソール(ダム端末)により行う機種でした。
キーボードインタフェースもCRT出力もなく、今でいうところのTeraTermのようなシリアル接続で全ての操作を行うUNIX専用機でした。

その時代のUNIX専用機は10BASE-5のEthernetを備えていましたが、それ以外はすべてシリアルインタフェースだったんですね。

10代の頃に思い描いた「全てのインタフェースがシリアルインタフェースに置き換えられる」可能性を、この頃、再び思いだしました。

コンピュータの歴史の中で、現在のWindowsPCに繋がるコンピュータ技術の発展の系譜が太く大きくな帯が存在するというなら、その話題の多くはグラフィック性能に類する技術の発展だったと思います。

グラフィック性能が注目される世界においては、低速で不便な外部インタフェースが注目されることはほとんどありませんでした。

PC業界におけるシリアルインタフェースが注目されたのは、1998年頃からPC市場に登場し普及し始めたUSBと言うインタフェースです。
Windows95では採用されなかったインタフェースですが、一部のハードウェアメーカーはその将来性を考慮してWindows95でもUSBインタフェースを使えるように工夫しました。

そして、Windows98以降はUSBインタフェースが一気に普及します。

キーボード、マウス、プリンタは次第にUSB接続になりましたし、USB2.0が普及すると外部ストレージとしてのUSBメモリが爆発的に普及します。

そしてその後、通信速度の速いUSB3.0へと進化します。

USB3.0では通信速度が5Gbit/sとなり、そのあとすぐにUSB3.1とUSB-C(TypeC)では10Gbit/sになり、しかも給電機能が最大100Wにまで拡張されます。

この規格により、一般的なPCに備わる全てのインタフェースは規格上、USB-Cのスペック以下になったんです。
最も情報量の多いディスプレイインタフェースですら、フルHDの解像度程度なら、USB-Cで賄うことが可能になりました。

100W以下で動作するPCなら、従来のACアダプタを挿すコネクタまでもが、USB-Cに置き換えられるまでになりました。

実際にそういうノートPCが多くのメーカーから販売されています。

USC-C(USB3.1)の持つポテンシャル(潜在能力)はかなり高いと思います。
それは、USBを取り巻く様々なメーカーや技術者による規格の乱立と融和の結果だと思います。

電源供給からディスプレイ出力まで、USB-Cなら実現可能ですし、実際にそういう製品が出回り始めています。

近い将来、USB-Cのポートしか省スペースPCが発売されるようになるかもしれません。現時点でもノートPCはUSB-Cオンリーな方向に進みつつあります。

それがデスクトップPCにまで波及し、デスクトップPCなのにUSB-Cポートが3つだけ用意されていて、1つは電源供給用、1つはディスプレイ出力用、そして、もう一つはUSB-Cハブを繋げてキーボードやマウス、有線LANやレガシーUSBを接続するような流れになるような気がするんですね。

それはボクがかつて夢見た「すべてのインタフェースの統一化PC」に近い気がするんです。
いや、もっというと、あの頃のボクの夢に時代が追い付いたという感覚です。

さらに近い将来、今のLANケーブルがUSB-Cケーブルに置き換えられる日が来るかもしれないですよ。
USB-Cハブみたいな装置が、接続されたPCへの給電を行い、それぞれのPCの障害を検知し、それぞれのPCのウィルス被害などを監視し健全化を図るオフィスの中心的役割を担う日が来るかもしれません。

個人的には、現在のGigabit Ethernet(1000BASE)が置き換わる世界が見てみたいです。

有線LANはすべてUSB-Cハブに搭載されたNICチップに処理が移り、WAN側への通信制御のすべてがクラウド上の管理サーバによって制御される、みたいな時代が来るのかもしれません。

今から10年以上前に、知り合いの同業者さんが言ってたことを思い出します。

「ボクらの仕事は10年後にはなくなるんじゃないかな。すべてのネットワーク構築が簡略さされ、自動化されて、何の設定をしなくてもLANケーブルを挿せばすべてのネットワーク設定ができる時代が来ますよ」

そんな言葉を聞いてから10年以上経ちますが、今のところそういう時代が来ていませんし、今もなおユーザー会社のPC導入の際にはネットワーク設定の工数(作業費用)が貰えているので、あれから10年以上たった今でも昔と変わらずネットワーク屋さんの仕事は奪われていないわけですが、もしUSB-Cにネットワーク機能が奪われた将来が実現したら、多分その時は本当に現場密着のネットワーク屋さんは失業するんじゃないかと思う訳です。

ま、ボクは変化を望まないエンジニアではないと自分自身信じているので(笑)、そういう変化も受け入れたいと思いますが、最近のUSB-Cというインタフェースの登場は、今のPCハードウェア業界に大きなインパクトを与える規格であることは確かだと思います。

PC業界の同士のみなさん、この変化を好意的に受け冷て行きましょうね。
多分、それがすべてのユーザーの利益になると思うので。
ese_admin at 00:00|この記事のURLComments(0)
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