2010年09月16日

真実を知る勇気

あっ、なんかタイトルがカッコイイかも。

当たり前のことですが、誰にとっても、目の前にある真実を正確に知るのは大切なことで、でも反面、自分にとって不都合なことは知りたくないというのが本音です。
でも、ちゃんと知っておかないとダメなんですよね。逃げちゃダメなんです。

そういうことを、自分に言い聞かせることが最近特に多い気がします。
先日、知り合いが救急車で運ばれました。
それから3週間ほど経ちましたが、実は経過があまり思わしくないらしく、現在、意識は戻ってはいるんですが、ボクを初め、親しかった人たちのことを思い出せない日々が続いています。

それはとても残念で、受け入れがたい事実ですが、そういう事実を無かったことにしたとしても、何も生み出さないし、何も前進できません。
だから、ボクは希望的観測ではなく、事実を知りたいと願います。

自分についてもそうです。
自分の至らなさから目を背けて生きるより、自分の弱点を認識したいと思う。
ダメ人間なのはわかってる、じゃあ、具体的になにがダメなのかを知っておきたいと、せめて前向きに考えるようにしています。

今日、ある取引先で打ち合わせがありました。
取引先は割と大きな会社で、そこのエンジニアさんを交えた打ち合わせです。

エンジニアといっても、この場合、サーバやシステム導入する際の技術面を支えるエンジニアです。
そういう意味で、ボクも同じ土俵にいるエンジニアということになります。
ただ、所属する会社の規模が違いすぎる。
相手は上場企業の社内エンジニアで、ボクは零細企業のエンジニアです。

打ち合わせの内容は、あるユーザーが運用しているサーバに不具合が生じている、その不具合を解消するための作業についての技術面の打ち合わせです。

ちなみに、不具合の原因は、以前の導入時にこの取引先のエンジニアがチェックミスを犯したことが原因です。
うちの会社は、その導入時の作業を行っていただけ。
それも指示書に沿って作業をして、作業後にも内容をチェックしてもらった上の不具合なので、うちの会社にはまったく責任は無いはずなんですが、当時の担当者が異動になって事情に通じた人がいないから、という良くわからない勝手な理由で、今回も召集されてます。

打ち合わせの前に、実際の不具合対応作業のための作業手順書を提出していました。
これも、本来なら、この取引先のエンジニアが作成して、ボクはその手順書にしたがって作業をするだけ、のはずなんですがその作業手順書まで作れといいます。
そして、提出した手順書への「ダメ出し会」が、今回の打ち合わせでした。

ダメな箇所というのは、「現地の作業中にこういう問題が生じたらどうするの?そのことが記載されてないんだけど」、ということばかり。
しまいには、各作業に要する時間を含めたタイムスケジュールを提出してください、とか言ってんの。

隣に座ってた担当の営業さんに筆談で「ねぇ、キレていい?キレていい?」って尋ねちゃいました。
ま、半分冗談ですけどね。

打ち合わせを進めていくうちにだんだんハッキリしてきたのは、何から何まで全て把握してから作業に入るという大手ベンダーのエンジニアの姿勢と、現地でイレギュラーなことが起きたら、力技で何とかすれば良いじゃん、というボク(零細ベンダー)の姿勢の違いです。

そういう相違がハッキリしてきた段階で、相手のエンジニアさんから、ついにこんなことを言われました。

現地で試行錯誤して何とかする

というのは、エンジニアのすること

じゃありませんから


うっひょー、完全否定ですか?

なんか、途中退席して帰りたくなりました。
この会社の営業担当者の人たちは、これでもボクのことを「現地でどんなトラブルが起きても解決できる人、地獄の底から生還する男」として、評価してくれてるんですよ。
まぁ、営業さんのレベルの話なんですけどね。

そういうマニアックな技量で同業者やユーザーを支えてきたボクのことを軽く否定された気がして、なんとも悲しくなりました。

でもココでキレたところで、何も進まないし、悪い印象だけを残す結果になるので、とりあえず、相手の言うことを聞くぐらいはしましょう。
ただ、今後どうするかはゆっくり考えよう、と。

打ち合わせは結局2時間近くにもなり、終わったころには、身も心もウンザリ状態でした。
そして、帰りの車の中でいろいろ考えました。
でね、腹が立つこともたくさんあったけど、ボクが考えたのはこんなことです。

もしかしたら、今回打ち合わせをした相手のエンジニアさんよりも、ボクは色々と器用に対応できるエンジニアなのかもしれない。
でも、そういう器用さで支えられるのは、小さな会社のシステムぐらいで、大きな会社のシステムの場合、全ての作業記録を残す必要があり、そのような作業記録を元に、将来問題が起きたときに、ほかのエンジニアが対応できるよう、きちんと意思伝達できるようなやり方をとらなければならない。
ボクのやり方では、残念ながら大企業のシステム導入や管理は任せられない。
ボクに足りないのは、事前に全ての情報を収集し、確実な作業を行い、将来、予測される全ての問題に対応できるよう、記録を残すという「作業に対する全体的な緻密さ」。

と、こんなことを考えました。

もちろん、自分の意見や立場を正当化することはいくらでもできます。
また、費用対効果、というか、この仕事に関わるコスト計算をすると、すでに全然赤字なわけですが、そういうことに捕われて、この案件がいい案件か、悪い案件かを判断する前に、自分に足りない技量や仕事の進め方を、自分としては認めたくない部分もありますが、ちゃんと認めて向上する必要があるってことなんでしょうね。

ボクにとって、認めたくない真実は、ボクが残念ながら二流のエンジニアだということです。

今日は、そういうことについて、考えさせられる日でした。
ese_admin at 03:07│Comments(1)TrackBack(0)徒然(日記) 

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この記事へのコメント

1. Posted by ペンネーム永島   2010年09月25日 10:27
いろいろ検索してたどり付きました。
適材適所って言葉もあるので、1流、2流はないと思いますよ。

>現地でどんなトラブルが起きても解決できる人、地獄の底から生還する男

この分野で1流、十分すぎるくらい素敵だと思います。


>記録を残すという「作業に対する全体的な緻密さ」。

これが必要なのは、どれだけコストをかけれらるか次第ってことで、いいんじゃないでしょうか。逆を言えば想定外は一切対応できないってことなので。

想定外の事態が発生した「1流」の人を助けられるのは、「地獄の底から生還する男」です。

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