2016年01月03日

NAS用OSの色々

NAS用のOSと言えば、Windows Storage Serverや、FreeNASが有名ですが、仕事で色々なNASを触っていると色々とトラぶった状況で復旧しやすいかどうかを気にするようになります。

と言っても、NASとして動作しない、つまりOSが起動しない状態で中身のファイルを救出できるかどうかで言えば、大概のNAS用OSはファイルを引っ張り出せ無いことはありません。
ハードディスクの故障の場合、ファイル領域が読み込み不良になっていなければ何とかなることが多いです。

ただ、完全に元通りに復旧することまで考えると、これまた違う評価になるんですね。

例えば、先に挙げたWindows Storage Serverとか、FreeNASはハードディスクが故障して、NAS用OSが起動できなくても、他のPCに問題のハードディスクを接続しなおして、ファイルを引っ張り出すことができます。
また、壊れたハードディスクを廃棄して、新しいハードディスクに交換して、OSを再インストールすれば、元通りにNASを利用できるようになります。
ま、PCベースのNASの場合、NAS用OSと言っても、普通のWindowsやLinuxと同じと考えればそんなに大変なことにはなりません。

問題はここから。

NAS専用のハードウェアとそのメーカーが用意したOSの場合、これが簡単にはいかなくなります。

でも、世の中にはそういうヤヤコシイことに真面目に取り組んでくれる有志の皆さんがいたりして、たとえば、バッファローのTeraStationあたりでは、NAS用OSのリカバリ方法やファームウェアのインストール方法などの情報がネット上に沢山あげられています。
そもそも、メーカーもファームウェアのイメージファイルを提供しているので、その気になればハードディスクを新品にして工場出荷状態に戻せます。

これはもう少し詳しくいうと、NASの制御基板側にOSが含まれていないので、ハードディスクを新品に交換してNAS用OSを再インストールすれば工場出荷状態に戻せるということです。
NASの制御基板側にもPOSTのようなプログラムが書き込まれていますが、それはあくまでハードウェアの最小限の制御プログラムだけです。
そのため、たとえば「OSの設定情報がこんがらがってしまったからオールリセットする」ということも比較的簡単にできるわけです。
ハードディスクを別の機械に接続して物理フォーマットしてしまえば良いわけですから簡単です。

次に面倒なのが、NASの制御基板上にOSが書き込まれたフラッシュメモリが搭載されている場合です。
ハードディスクはあくまでユーザーのファイル領域として利用され、他の情報、たとえば共有設定の情報とかユーザーアカウント情報は制御基板側に格納されている、という場合は、ハードディスクが壊れてしまった場合、基板上のOSの設定を初期設定に戻したりする作業が必要になります。
あと、フラッシュメモリ上の設定ファイルが書き換えられることによる、フラッシュメモリの経年劣化も気になります。
フラッシュメモリには書き換えの限度がありますから、その上限を超えたころにNAS用OSが起動しなくなるということもあり得るわけです。

そして、もう一つのタイプもご紹介します。
それは、NAS用OSの圧縮ファイルがフラッシュメモリに格納されていて、起動するたびにDRAM上にOSの構成ファイルが展開されるというタイプです。
Ciscoのルータなどがこういう方法を取っていますが、つまりそういう仕組みです。
この場合、設定情報はフラッシュメモリの別の領域に保存されるようになっていて、簡単に言うと、共有設定やユーザーアカウントが、DRAM上に展開されたOSからマウントされたフラッシュメモリの領域に保存されるというものです。

AccuNASその例がこちらのAccuNASです。

AccuNASというのは簡単に言うと、NASコントローラのメーカーとその製品です。
専用基板と専用OSが搭載されています。
こういう製品を作っているメーカーは実は結構な数ありまして、その一つがAccuNASということです。

このAccuNAS、基板自体は普通のPCベースの基板です。
Celeron xxxMHzが搭載されています。
そして、OS本体もRedhat Linuxです。
ところが、ブートローダーやアカウント制御がカスタマイズされていて、細かいところが触りにくくなっています。
簡単に言うと、ハッキングしにくい内容になっています。
もちろん、ハッキング目的で触っているわけじゃないんですが、ちょっとしたことをしようとすると、とにかくたくさんの壁に阻まれるわけ。

ボクは今まで、NASという製品はファイル共有領域とは別のところにOSを置くべきだと考えてきました。
その方がNAS自体の動作安定性に繋がると思ったからです。
でも機械は機械。どうせいつか壊れるわけです。
そうやって壊れたときに、メーカーのサービス以外の(ボクのような)人間が触りやすいかどうかって重要だと思うんですよね。
だって、コンピュータ業界の個々の会社って、簡単に買収されたり事業縮小したり倒産しちゃうでしょ?
そういう時にも、製品を使い続ける人はいるわけですから、何らかの救済策が業界内から出てくるべきだと思うんです。

そういう意味で、AccuNASは扱いにくい製品だなと思いました。

ま、NAS専用ハードを採用している製品は、どこかでこういう問題をはらんでいると思いますが。
ese_admin at 23:00│Comments(0)TrackBack(0)

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