2018年02月22日

所有者名を公表

長岡京市が、「特定空家」やこれに準ずる「管理不全空き家」の
所有者を公表する条例の制定を目指すそうです。

京都市や大津市などは制定済みなんだって。

危険を周辺住民に知らせるとともに、
管理義務を果たさない所有者への「制裁的」な面を持たせるのが狙い・・・(^^;

逃げ得は許さない!という強い決意がうかがえます。
「ワシのモンやから放っておいてくれ。」とはいかなくなりますね。


【危険な空き家、所有者名を公表 京都・長岡京市が条例化へ】

 京都府長岡京市は20日、空き家の適正管理や活用を進めるため、2018年度中の制定を目指す「空き家対策条例(仮称)」で、倒壊危険がある「特定空家」や、これに準じる「管理不全空き家」について、市の是正勧告に従わない所有者の氏名や住所を公表する内容を盛り込む方針を示した。
 市によると、管理不行き届きの所有者情報を公表する条例は京都市や大津市などが制定済み。長岡京市都市計画課は、狙いを「危険を周辺住民に知らせるとともに、制裁的な面を持たせて管理義務を果たさない所有者への抑止力とする」と説明している。
 国は特別措置法で、著しく危険な空き家などを「特定空家」と定義。状況が改善しない場合は取り壊しなどの行政代執行を可能とした。加えて市は条例に基づき、雑草や樹木の越境▽屋根や外壁の破損▽ねずみや悪臭の発生−などを条件に「管理不全空き家」を独自に決める。
 双方の空き家で、是正に向けた助言・指導や勧告の手続きがあり、条例の素案では、正当な理由なく勧告内容を実施しない場合、所有者の氏名や住所、空き家の所在地など、条例施行規則で定める事項を市ホームページ上で公表する、とした。公表前に所有者が意見陳述する機会をつくる。
 市は20日、空家等対策協議会で素案を提示。委員から「個人情報保護との関係で慎重にする必要があるが、予防策として有効」などの声が上がり、反対意見は出なかった。
 条例の素案は25条で構成。空き家対策における市の責務や市民の役割などを定める。市は条例案を9月定例市議会に提出する計画。
(2月21日 京都新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180221-00000009-kyt-l26


土地家屋調査士 大阪 和田清人
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2018年02月21日

「少子高齢社会にあわせた不動産活用とは?」

昨日、SGお初天神の勉強会を開催しました。

テーマは、「少子高齢社会にあわせた不動産活用とは?
     〜高齢者住宅の提案ノウハウについて」。
講師は、有限会社エフ・ビー・エス総研の太田潔さん。

介護保険制度スタート前から介護施設の開発支援を行ってらっしゃる方です。
17年の蓄積に裏打ちされた、迫力あるお話をいただきました。

平成29年版高齢社会白書によると、65歳以上の方は345万人で27.3%。
で、この3割が独居と言われています。

また、厚労省の介護保険事業状況報告によると、平成29年1月時点で、
要介護1〜5の方々は453万人。ここ10年で1.3倍に増えています。

他方、特別養護老人ホーム、老人健康施設、介護型・医療型病床は110万床。
特別養護老人ホームは、全国でおよそ50万人が待機状態。

原因の一つが、人手不足。

スタッフ一人当たりの入居者数が定められているので、
いくらベッドが空いていてもスタッフが不足すると入居できない・・・_| ̄|○

こういう背景下で、高齢者住宅が土地活用のトレンドになっているわけですね。

一般賃貸住宅と比べて、
 ○ 郊外でも成り立つ(駅近でなくてもOK)
 ○ 補助金が使える(利回り有利)
 ○ ランニングコストが低い(事業者が行う)
 ○ 賃料不滅特約が可能
 × 事業運営会社の破綻リスク
 × 免責期間等、賃料収入までタイムラグがある

共同住宅の経営が厳しい中、選択肢の一つには挙げられますよね。

ただ、とにもかくにも、事業運営会社の与信が重要。

介護保険制度がスタートしてまだ18年目なのに、
30年の一括借り上げをホントに保証できるの?って話。

しっかりと情報収集してくださいね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2018年02月20日

「お客を呼ぶ!スゴい仕掛け」

昨日、「お客を呼ぶ!スゴい仕掛け」出版記念セミナーに参加してきました。

何を隠そう。著者の佐藤元相さんは、私のHPを作ってくださったお方。
この方がいなければ、今の私は無いと言っても過言ではありません。(^^;

佐藤さんは、若かりし頃、「技術を身に付けると食いっぱぐれない」と言われ、
町工場で働いていたそうです。

ところが、円高不況で仕事が激減。
技術を身に付けたのに、食いっぱぐれちゃった・・・_| ̄|○

東京商工リサーチによると、2017年の飲食業の倒産は前年比2割増。
このうち、中小・零細規模が全体の9割。
原因の1位は、「販売不振」なんだとか。

「いいモノを作れば売れる」ではなく、お客様に「選んでもらう」視点が必要。

売上げ = 客数 × 客単価 × 購買回数

こちらでコントロールできるのは、客単価だけ。
後の2つは来てもらえないと始まりません。

そのために、真っ先にすべきことは、
お客様の不便や不満を解消すること。

「どこかへ買い物に行ったとき、イヤな思いをしたことはないか?」
を列挙した後で、
「自分のお店で、お客様にイヤな思いをさせてしまっていることはないか?」

これを解消するのは、今日からでもできるわけですね。

こんなに「スゴい!」お話を生で聞けるセミナーが、このあと、
名古屋、東京、福岡、沖縄、岡山で開催されます。

スゴい!出版記念特別セミナーの詳細はこちら

これは行くしかないですよ。(^^;


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2018年02月19日

大工さんと「空き家」見学ツアー

伊那市が、大工さんと一緒に空き家を巡るツアーを実施したそうです。

空き家バンクに登録する3物件について、
リフォームが必要な箇所や予算をアドバイスしてもらったんだって。

これはメチャメチャ安心ですね。
購入がより現実的になります。

専門家の知見をうまく活用した事例ですね。


【大工さんと「空き家」見学 伊那市がツアー】

 伊那市が行う移住希望者向けの「伊住」体験会で17日、地元の大工さんと一緒に巡る空き家見学ツアーがあった。3大都市圏などから8組18人が参加。福澤建築所(日影)専務の福澤雅志さん(42)とともに、空き家バンクに登録する市内3物件を順に訪れ、リフォームが必要な箇所や工事の方法、予算などについて助言を受けた。「とても参考になる情報が得られた」と好評だった。

 「住まい」は移住を決める上での重要な要素の一つ。市によると、伊住体験会は今年度6回目になるが、これまでの参加者から「住」に関する質問が多く出されたことから企画したという。

 リフォームを多く手掛ける福澤さんは「きょうは何でも聞いてください」。広い庭と蔵が付いた同市東春近の物件では「築年数がそれほど経っておらず、リフォームはほぼ必要ない」としつつ、壁紙の貼り替えに掛かる費用などをてきぱきと回答。「床下の状態を見たい」との要望にも応え、参加者と一緒に覗き込みながら「問題ないですね」と太鼓判を押した。

 同市高遠町の二つの物件はともに築年数が古く、質問の数も増加。リフォームの考え方は人によって異なり、個別相談にも応じた。移住を検討中で、信州を「第1候補」にしているという東京都足立区の浅賀秀男さん(32)は、4歳の長男を連れて家族3人で参加。「専門的な話を聞くことができた。自分たちで物件巡りするより収穫が多い」と喜んだ。

 市によると、これまでの5回には延べ26組57人の移住希望者が参加し、このうち3組が市内や近郊に移り住んだという。伊那の人の良さを感じてほしいと市民を交えた体験会としており、「来年度は空き家購入者から体験談などを聞く場を設けたい」(地域創造課)としている。
(2月18日 長野日報)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180218-00010001-naganonp-l20


土地家屋調査士 大阪 和田清人
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2018年02月16日

「すみこおばあさんのおやま」

佐賀市で昨年亡くなった女性が、市に遺産を寄付したそうです。

女性はその一部を子どもたちのために使うことを希望。
遺志を汲んだ市は、こども園の「山」に人工芝を敷設したみたい。

「子どもたちのためにといただいたお金なので、直接触れられるものに」って。
心が温まりますね。

自分のお金の行き先を自分で決めておく。
一番生きたお金の使い方ですね。


【「すみこおばあさんのおやま」に歓声 遺産寄付、園庭に遊び場】

 佐賀市久保田町の認定こども園くぼたに、園児たちの遊び場となっている「山」が新たに整備された。久保田町出身で昨年8月に亡くなった中尾澄子さん=当時(91)=の遺志で、寄付された遺産の一部を活用した。「すみこおばあさんのおやま」と名付けられ、子どもたちの元気な笑い声が響きわたっている。

 園庭にある山は高さ約1・6メートル。これまでも子どもたちが遊び場にしていたが土だったのを人工芝で覆い、丸太の階段やステップ、トンネルなどを整備した。9日に園児たちがテープカットで完成を祝った後、次々に山を登り、勢いよく滑り降りて楽しんでいた。

 「お世話になった町のために。福祉に役立ててほしい」。中尾さんは生前に法的な遺産相続の手続きを行い、一部を子どもたちのために使ってもらうことを望んでいたという。14年前に亡くなった中尾さんの姉の明子さん=当時(81)=も同じ理由で久保田町役場(当時)に多額の遺産を寄付しており、それに続いた。

 ともに独身で姉妹2人きりだった。生前は佐賀市内にあったたばこ屋で働いていた。澄子さんを知る人は「ぜいたくせず、こつこつと働いてお金を貯めていたのだろう」と振り返る。

 こども園の石丸公大園長(36)は「子どもたちのためにといただいたお金なので、直接触れられるものにしようと考えた。中尾さんの思いが伝われば」と話している。

 中尾さんの遺産は他にも、久保田保育園などにも寄贈されており、同園では門扉やランチルームの改装を行った。
(2月16日 佐賀新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180216-03182173-saga-l41


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2018年02月14日

長屋の合体登記

昨日、ようやく一つの登記が完了しました。
延々と登記官と協議を続けてきて、ようやく・・・(涙)

私にとっては、気を失いそうになったくらい複雑な案件。
せっかくなのでシェアしますね。

しばらくマニアックな世界にお付き合いくださいませ。(^^;

建物の経緯は以下の通り。
なお、地番や家屋番号は変更してあります。

‖臉11年 地主が4戸長屋を建築
長屋の合体登記1
この当時、家屋番号は地番と一致させるのではなく通し番号だったんです。

建物を増築(時期不明)

昭和28年 各戸を分割、売却
長屋の合体登記2
当時はまだ区分所有法がなかったので、登記は普通建物のまま。
ちなみに、左端の建物登記は、所在:101 家屋番号:156

ぞ赦37年 区分所有法施行
原則論としては、ここで区分建物に変更登記されるべき。

ナ神11年 地主が底地を分筆、各建物所有者へ売却。
長屋の合体登記3
本来ならここで、所在と家屋番号の変更登記がされるべきだったのに、
左端の建物は、所在:101 家屋番号:156の普通建物のまま。

κ神12年 156-4を切り離し、建替え
長屋の合体登記4
建物は3戸長屋に

平成14年 依頼者の父が156建物、156-2建物、101-5土地を購入

平成25年 依頼者の父が156と156-2の壁を抜いて一体化
長屋の合体登記5

平成29年 相続を機に、合体登記のご依頼

「区分登記をどうする?」「お隣(156-3)も登記してもらわなければ」
「増築部分の所有権証明は?」「そもそも合体の事例が少ないし」・・・とドタバタ。

登記官とも協議を重ねた結果、数多くの押印書類を揃えた上で
次のような手順で登記することになりました。

1)所在:101-5,101-6 家屋番号:101-5-1、
 所在:101-5,101-6 家屋番号:101-5-2にそれぞれ更正登記を申請
 (お隣の建物も同様に更正登記申請)

2)登記官が職権で区分建物に変更

3)床面積更正登記申請(お隣も)

4)合体登記申請
 正確には「合体による建物の表題登記及び合体前の建物の表題部登記の抹消」
 という長い名前になります。(^^;

で、無事に登記と現況とが一致しましたとさ。めでたしめでたし。
長屋の合体登記6
一棟の所在:101-5,101-6 専有部分の家屋番号:101-5-3

でも、改めて思うに、普通建物のままの長屋ってそこらじゅうにありますよね。

今のところ、解体する方が多いから、滅失登記をして終わりなんですけど、
今後、長屋再生が増えてくれば、区分+増築・合体は避けて通れませんよね。

貴重な経験を積ませていただきました。
長屋の登記、ドンと来い!です。(^^;


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2018年02月13日

介護にかかる費用・年数

介護に関するコラム。
現実から目を背けたいジャンルですが・・・

記事中のデータでは、介護保険でカバーされない自己負担分として、
・初期費用(バリアフリー化や介護ベッドなど):平均80万〜90万円程度。
・毎月の費用:平均7万〜8万円 × 平均169.4ヵ月(=14年1ヵ月)

十分な経済基盤がなければ、介護離職は難しいですね。

さらに、親御さんと同居する場合の注意点としては、
・介護保険で生活援助系のサービスが使えなくなる
・特別養護老人ホームに入りにくくなる
などが挙げられています。

田舎の家を完全に引き払ってしまうのはとってもリスキーだとも。

 生活のリズムが合わずに喧嘩ばかりになる
→家事などの生活援助系の介護サービスが使えなくなり負担が増える
→同居していると特別養護老人ホームへの入所の優先順位が下げられる
→住み慣れない環境で親の心身の状態が悪化する
→親が田舎に帰ると言いはじめても田舎の家はすでにない・・・_| ̄|○

親御さんとご家族とが、より自分らしく、より充実した生活を送るために、
お元気なうちにケアプランを考えておく方がいいですね。

絶対に譲れないことと妥協できることの線引きをしておくだけでも
周囲の方々はずいぶん楽になります。

実は私たち、「ケアプラン自己作成講座」を企画中です。

ケアマネに任せきるのではなく、
ご自分の生き方はご自分で決めましょうってこと。

詳細が決まれば、改めてご案内しますね。


【親にいくら貯金があれば介護離職して良いか】

 介護離職をした場合、再就職までにかかる期間は、どれくらいだと見積もっていますか?  この期間として統計的に最多となっているのは1年以上です(男性の38.5%、女性の52.2%)。1年以上も仕事から離れていて、条件のよい就職先が見つかると思いますか?  現実として、介護離職をしてから運よくあらたな職場を得たとしても、収入は男性で4割減、女性で半減するというデータがあります。

 介護離職をするなら、まず、1年以上収入が途絶え、再就職できたとしても今の半分程度の年収になっても生きていけるだけの貯金が必要です。貯金が足りないまま介護離職をすれば、親が資産家でもない限り、あなたは生活保護を受給することになります。仮に自宅ローンが残っていれば、自宅を手放すことになり、一家離散という可能性も出てくるのです。

■介護は終わりが見えないもの

 介護は、いちどはじまると、いつ終わりになるか予想ができません。目安となるのは、平均寿命から健康寿命(心身健康でいられる年数)を引いた年数です。日本でこれは、10年以上になります。ですから介護生活は、少なくとも10年程度は続くことを想定しておく必要があります。

 しかも、この期間のうちには、親の健康状態は悪化していくことも多いのです。はじめは半身不随などの身体的な問題だったところに、認知症(重度化すると意思の疎通ができなくなる)も重なってきたりします。

 介護離職をして年収が半分になって10年も経つと、介護離職をしなかった場合からは想像もできないほど貧困になります。いつ終わるとも知れない介護に悩まされながら、金銭的にも厳しくなると介護離婚(介護を理由とした離婚)が発生することも多いようです。あなたの親は、自分の愛する子供が、自分の介護のせいで、そうした状態になることを本当に望んでいるでしょうか。

 金銭的に厳しくなると、家賃の負担を下げるために、親と同居しての介護を検討するようになるかもしれません。しかし特に、介護が必要になった親を自宅に迎え入れて同居した場合は、介護離婚のリスクはかなり高くなります。実際に、介護職(介護のプロ)たちは、そうして介護離婚に至ったケースを多数見ています。

 親と同居しての介護の終着駅としては

\験茲離螢坤爐合わずに喧嘩ばかりになる
家事などの生活援助系の介護サービスが使えなくなり負担が増える
F欝錣靴討い襪汎段麺楔醢型優曄璽爐悗瞭所の優先順位が下げられる
そ擦澳靴譴覆ご超で親の心身の状態が悪化する
タ討田舎に帰ると言いはじめても田舎の家はすでにない

 というところです。そうしてギスギスした状態が続くと、義理の両親と同居することになったパートナーは、結婚生活そのものに疑問を持つようになります。パートナーにも両親がいる場合、介護離婚をして、年老いた自分の両親と同居したほうがよいという気持ちにもなるでしょう。

 そうしたリスクを理解した上で、それでも同居する場合は、生活援助系の介護サービスが介護保険では使えなくなること(原則として同居家族がいると使えない)、特別養護老人ホームに入りにくくなること(同居家族がいると優先順位が極端に落ちる)を覚悟した上で、折り合いが悪ければ親が田舎に帰ることもできるというオプションを残しておくことが大事です。

 そもそも同居を決めるのは、まず数カ月一緒に暮らしてみて、同居がどういうものかお互いにその現実を理解してからでも遅くはないでしょう。一番まずいのは、田舎の家を完全に引き払って退路を断ち、その上で「とても一緒に住めない」ということになり、それでも特別養護老人ホームには入れずに、かつ、田舎には実家もすでにないという状況です。

■地元を離れると認知症のリスクが高まる

 さらに、高齢者にとって、住み慣れた環境を離れることは、認知症のリスクを高めてしまうという事実についても理解しておく必要があります。また、田舎にはあった人間関係のネットワークがすべてなくなってしまうことの影響は、本人が想像している以上に大きなものだったりもします。

 ずっと一緒に暮らしていなかった親にとって、実は、子供以上に重要な人間関係が田舎にあったということを、それを失ってから知るのは厳しいものです。介護職(介護のプロ)の多くは「看取り」というタイミング以外で、親と同居するのはかなり難しいという本音を持っていることは、ここで知っておいてもよいでしょう。

 ここまでの話で「うちの親にはそれなりに資産があるから大丈夫」と考える人もいるかもしれません。しかしそれは、本当でしょうか。

 そもそも、介護にかかるお金(介護保険でカバーされない自己負担部分)がいくらくらいになるのか、誰もが不安に思っています。これを実際のデータで見ると、バリアフリー化や介護ベッド、緊急対応の交通費や宿泊費といった初期費用(一時費用/自己負担)としてかかっているのは、平均で80万〜90万円程度でした(この数字はバラツキが大きいため注意も必要です)。また、毎月かかっている費用(自己負担)は、平均で7万〜8万円でした。

■配偶者の介護期間は平均14年

 ここで、世帯主や配偶者に介護が必要になった場合、それが継続する期間の見積もり(想定される介護期間)平均は169.4カ月(14年1カ月)でした。先に10年は想定しておくべきであることを述べましたが、多くの人は、それ以上の期間を想定して準備しているのです。もちろん、実際にこれだけの期間がかかるかどうかは、それぞれに事情が異なるため、なんとも言えないところではあります。ただ、平均的には、それだけの期間の見積もりをしているという点には意味があります。

 毎月の実質的な費用(自己負担)となる平均7万〜8万円が、169.4カ月間かかり続けることを想定する必要があるということです。これは、単純計算で約1186万〜1355万円になります。ここに初期費用が乗ってきますから、1266万〜1445万円を準備(貯金+期待される年金)しておきたいということになります。これは、かなりの大金です。しかもこれは平均であって、運が悪ければもっとかかることも考えておかなくてはなりません。

 さらにこの想定では、介護が必要になる人が1人という計算になっていることにも注意してください。両親同時に介護が必要になるケースも多数あり、その場合は、単純に2倍とはならないものの、2000万円以上の準備が必要になると考えられます。

 しかも、ここまでの話は、あくまでも介護にかかる費用に関することに限定されています。このほかにも家賃や住宅ローン、生活費や各種税金などのためのお金も必要になることを忘れないでください。

 日本の高齢者の貯蓄額は、世帯平均で1268万円です。この数字だけを見ると、意外と貯蓄があるように感じられるかもしれません。しかし現実には、富裕層がこの平均の貯蓄額を押し上げています。実際に、貯蓄額が1000万円以下の世帯は、全体の過半数(57・9%)になっています。

■ここまでの話を総括すると…

/討2000万円を超える預貯金があって年金もしっかりもらえている
⇔梢討同時ではなく、どちらか一方の介護だけが必要

 という条件が成立するときだけ、ギリギリではあるものの、親の介護のために子供がお金を持ち出す必要はない可能性もあります。

 ただ、この2つの条件が当てはまる人は少数のはずで、現実には、親の介護のために子供がお金を持ち出すことになるケースのほうが多くなるでしょう。しかし、自分が介護離職をしており、収入が途絶えていたら、これは不可能なことになります。

 さらに将来、いざ自分や自分の配偶者に介護が必要になった場合のために、自分のための貯蓄もしていかなくてはなりません。親の介護にお金を使いながら、介護離職をして、さらに自分のためにも十分な貯蓄をしていくことが、果たして可能なのでしょうか。
(2月12日 東洋経済オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180212-00208298-toyo-soci&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2018年02月10日

マンションの「ゴミ屋敷」化

分譲マンションの「ゴミ屋敷」化のコラム。

そうなんですよね。
空き家もゴミ屋敷も、戸建だけがクローズアップされていますが、
水面下では分譲マンションも問題が拡大しているんですよね。

戸建の場合、所有者がバンザイすると行政が税金で対応するしかないのに対して、
分譲マンションの場合は、「区分所有」(=共有)ですから、
他の区分所有者全員にお鉢が回ってくるわけです。

今のところ税金が投入されないから表面化しないだけ・・・_| ̄|○

でも、このあたりのことは、ある意味「約束された未来」。

分譲マンションのリスクの一つとして、
しっかり認識しておくべきですね。


【ゴキブリ異常増殖も…マンションの「ゴミ屋敷」化が深刻な理由】

 テレビのワイドショーでもたびたび取り上げられる「ゴミ屋敷トラブル」だが、ゴミ屋敷の出現は戸建て住宅だけの現象ではない。同じことがマンションでも起こっている。そして実はマンションの場合、戸建て住宅以上に深刻なトラブルになることが多いのだ。そこで、実際に問題となったケースを紹介し、そのようなゴミ屋敷トラブルが起こってしまった場合の対処法と、それ以前にゴミ屋敷を出現させない予防法を紹介していきたい。(株式会社シーアイピー代表取締役・一級建築士 須藤桂一)

● 今やゴミ屋敷は マンションでも増殖中

 私は仕事柄、大規模修繕工事など、さまざまな場面で専有部分に入れていただく機会が多い。インテリア雑誌に出てくるような素敵なお宅や、「本当にここで人が暮らしているのか」と疑問になる程ミニマルな生活感のないお宅もあれば、小さなお子さんが主人公で散らかし放題でも微笑ましさを感じるお宅など、いろいろなお宅がある。

 しかし、中には、色々なマンションや住居を見てきた私でも入るのをためらってしまうお宅に遭遇することもある。ゴミはなくても常識を超える数の犬や猫を室内飼いしていて、ペット好きでもギョッとする匂いがドアを開けた途端に鼻につく家もあった。典型的な「ゴミ屋敷」の様相で、足の踏み場もない家も結構あった。

 住民が自宅マンション内にゴミ屋敷が出現したことを知るきっかけは、「異臭」や「ゴキブリ、ハエなどの害虫の異常発生」などだ。中には、上の階からの汚水の浸み出しなどという恐ろしい事態も起こる。

 ある元マンション管理組合理事長は、「二度とあんな目に遭いたくはない」と言って、その体験を話してくれた。

● マンションに異臭が漂い ゴキブリが異常に増え始めた

 そのマンションでは数年前、夏になり異臭が漂い始めるとともに、ゴキブリが異常に増え始めて、理事会に住民からの苦情が来たという。

 しかし、所有者は理事長の再三の勧告にも応じないため、やむなく裁判所に提訴。長時間かけて改善命令を勝ち取ったものの、本人は全く動かず、結局、管理組合が強制執行を依頼して、4トントラック3台分のゴミを管理組合負担で処分したそうだ。

 ただでさえ、大規模修繕計画やそれに伴う資金繰り、日常の管理や小修理の依頼など解決すべき問題の多いマンション管理組合活動だ。たまたま輪番で役が回って来た理事長が、裁判にまで発展するゴミ屋敷問題を抱え込むことになったのには同情を禁じ得ない。

 しかし、あなたがマンションにお住まいなら、決して他人ごとでは済まないと知ってほしい。

 ゴミはなくても同じような被害が起こる場合がある。所有者が賃貸しようとするも、借り手が何ヵ月もつかない場合、トイレや洗面所の排水トラップの水が干上がってしまい、臭気がその部屋を満たすだけでなく隣家にも及ぶということが起こる。

 中には臭気だけにとどまらず、虫が湧いてくることさえある。 「ゴミ屋敷化」は、マンションのグレード、規模、立地、築年数にかかわらず、起こっても不思議ではない、増加傾向にある問題なのだ。

● なぜマンションゴミ屋敷は 一軒家よりも厄介なのか?

 問題が戸建て住宅以上に複雑で困難な理由はいくつかある。隣家が壁、天井、床を隔てて隣接しているので、被害を受けやすいこと。専有部分やバルコニー・専用庭のような専用使用権が認められている共用部分があって、管理組合や管理会社が口を出しにくいこと。しかも、一度ゴミ屋敷の発生を許せば連鎖反応の恐れもあり、マンション全体の資産価値は下がってしまう。

 共有物や専用使用権が認められている共用部分は、各区分所有者の意識が異なるのでトラブルになりやすい。自宅ドア付近の共用廊下に植木鉢や子ども用自転車を置くこと、ベランダに自転車、物置、プランターを置くことは、そのくらいならいいのでは、と思う人も多い。

 しかしこれらは、法的には全部アウトなのだ。廊下もバルコニーも消防法上、避難経路に指定されていて、所有物を置くことは禁じられている。このような共有部分でさえ我が物顔で所有物を置いてしまうのだから、専有部分をどう使おうと所有者の勝手、と考える人がいても不思議ではない。

 最近、マンション住人の中で増えている単身高齢者の中には、「なんとかしたい」という思いはあっても体がきかず、掃除もままならないという方もいる。こうなると、一軒解決してもまた一軒「ゴミ屋敷」が出現するということになりかねない。

● 手間はかかるが 法律は管理組合の味方

 自宅マンションにゴミ屋敷が出現して、実害が出ていなかったとしても、放置すれば、全体が「ゴミマンション」の評判を得ることになる。不幸なことに、自宅マンションにこのようなゴミ屋敷が存在することがわかったら、管理組合が最初にすべきことは何だろうか。

 まずは管理会社、管理人さんに相談して対応してもらうことが第一歩だ。力量ある管理会社なら、そのノウハウを発揮して大きな問題になる前に解決してくれるかもしれない。ここで解決を見られれば、かなり優秀な管理会社と契約している事になる。

 しかしながら、共同住宅に住んでいるのに、周りの迷惑を顧みずゴミ屋敷にしてしまう人は、そう簡単に応じてくれないことが多い。管理会社、管理人、清掃員、理事、区分所有者、みんな総出で、マンション管理組合総会レベルの問題として、根気よく問題解決の糸口を探らなければならない。

 しかし、私の印象では、ゴミ屋敷の所有者は、相手が大きくなればなるほど話し合いには応じない傾向がある。管理会社の説得に応じないなら、管理組合に耳を傾けることはまずないのだ。それゆえ管理組合としての方策は、最終的には「法に訴える」という方向にならざるを得ない。

 時間がかかっても根気強く取り組めば、解決することができるのは、法律が次のような権利を管理組合に与えているからだ。

 区分所有法(正式には「建物の区分所有等に関する法律」)の57条には「区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、またその行為を予防するために必要な処置を執ることを請求することが出来る」とあり、続く58条では「訴えをもって、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することが出来る」とあり、59条では「競売請求の権利」も管理組合に与えられている。

 そんなカードをチラつかせながら対応してゆけば、裁判に至る前に解決を見ることもできるだろう。

● ゴミ屋敷の発生を許さない コミュニティー作り

 このように、いったん発生してしまったゴミ屋敷をもとに戻すためのエネルギーは計り知れない。それよりゴミ屋敷が発生するのを「予防」する方がずっと効率がいい。

 何をしたらいいのか?それは、マンションを生きたコミュニティーにすることだ。互いに干渉しない気楽さを求めてマンション住まいを選ぶ向きもあろうが、それではゴミ屋敷の発生は防げない。同じマンションを新築で購入した区分所有者は、経済的にも、年齢層、家族構成などにも大きな差がないことが多い。積極的に交流していけば、家族よりは広く、自治会よりは親密な、信頼できるコミュニティーになれる可能性が大きい。

 そうなれば、マンション内の孤独死やゴミ屋敷化を未然に防ぐことができる。コミュニティー作りは管理組合にとって、建物の保守、管理と同等、あるいはそれ以上に力を入れて取り組む価値のある課題だ。

 肩が凝るような会議だけではなく、何かにかこつけてパーティーやバーベキュー、親子を巻き込んでの季節ごとのイベントなどで、住民同士が親しくなれる機会を作ることに取り組んでみてはどうだろうか。
(2月9日 ダイヤモンド・オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180209-00159125-diamond-bus_all&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2018年02月09日

空き家オーナーリスト

ナビットという会社が、「空き家オーナーリスト」サービスを開始したそうです。

希望エリアに調査員を派遣して、空き家をリスト化するというもの。
写真とレポートで1件1700円、登記事項(所有者情報)はプラス500円だって。

同社は、全国5.8万人の主婦ネットワークを擁して、
地域密着型情報収集→データ提供を行ってらっしゃる会社。

現地調査という最も手間ひまのかかる部分を動員できるのが強い。
既存商品×新市場の典型例ですね。


【ナビット、「空き家オーナーリスト」をリリース】

 ナビット(東京都千代田区)は2月8日、「空き家オーナーリスト」の提供を開始したと発表した。

 「空き家オーナーリスト」は、全国5万8100人の地域特派員が空き家情報や物件の持ち主の情報などを収集したものをリスト化して販売するサービス。

 希望のエリアに調査員を派遣して空き家を捜索してリスト化したり、「〇〇年以降の新しい物件だけ」と言った個別の要望にも対応可能。公開されている空き家の建物登記情報(所有者事項)を取得し、所有者名と所有者住所のデータ化まで一括で行う。また、自治体ごとの「空き家」に関する助成金情報も提供する。
(2月8日 新建ハウジング)


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 08:23|この記事のURLComments(0)空き家 

2018年02月08日

近大の学生団体が長屋を改修

近畿大学建築学部の学生が中心となる団体が、
2棟目の長屋改修を行ったそうです。

築86年の4戸長屋を、ファミリー層や学生向けの賃貸物件としてリノベーション。
2戸が完成、残り2戸は2月中旬ごろに完成する予定。

当初、高齢者と学生が住むシェアハウスを提案したそうですが、
「運営や不動産流通の知識が足りず」に却下されたんだって。

今が良ければOKではなく、50年後も続けられる仕組みを作る方が大切だ
ということを肌で感じれたのは大きな財産ですね。

今後のご活躍を期待しています。


【近大の学生団体「あきばこ家」、4軒長屋を改修 若いファミリー層意識 /大阪】

 近畿大学の建築会学生部会 建築研究会「あきばこ家」が改修を手掛けた、東大阪・小若江商店街近くの4軒長屋(東大阪市小若江2)の一部が完成し2月4日、内覧会が開かれた。(東大阪経済新聞)

 同大学公認の学生団体「あきばこ家」は、建築学部の学生により2014年に発足した。補修・改修工事を通じ、再利用化することで空き家問題の解決を目指す。2016年6月には近鉄大阪線・長瀬駅近くにある築86年の長屋をリノベーションし、イベントスペース付きの地域交流サロンと学生用住宅の機能を併せ持つ「ながせのながや」が完成。オーナーへの提案・設計などを担当したほか、サロンの運営もしている。

 今回の改修プロジェクトは、4軒長屋の大家が2016年12月、「ながせのながや」を見学したことから改修を依頼。同プロジェクトでは35人の学生が主体となり、現況調査・改修案の作成・提案・工事の手伝いを担当した。以前から若い人にも住んでもらえるようにしたいという要望があったことから、高齢者と学生が住むシェアハウスを提案したが、運営や不動産流通の知識が足りず、1回目の提案は破棄された。その後、若いファミリー層や学生向けの賃貸物件としてリノベーション案を提出。11月に着工し、学生も工事に加わって4軒のうち2軒を完成させた。

 改修案は、「長屋の形を残しながら外にあった風呂を家の中に造り、床を上げる代わりに天井を取って空間が感じられるようにした。壁紙や床材はシンプルなものを選び、キッチンの建具やサッシは黒で統一して締まりが出るようにデザインした」と、副代表の永田大樹さん。築50年の長屋のうち1軒は20年以上空き家の状態で、4軒とも改修前の状態はさまざま。「床が腐っていたり、トイレが水洗でなかったりするため、別の業者を入れなければならないなど想定外のことがあり、来年度に入居できるよう短期間で工事を終えなければならず、大変だった」と話す。

 2月中旬ごろには4軒全てが完成する予定。
(2月7日 みんなの経済新聞ネットワーク)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180207-00000077-minkei-l27


土地家屋調査士 大阪 和田清人
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