2014年10月

2014年10月30日

建築士の43%が・・・

日経アーキテクチュアが、建築士に対するアンケート結果を発表しました。
43%が、近隣と「敷地境界」の交渉をしたことがあるんだって。

事例がナマナマしいですね。
・完了検査直前に隣家住人が「敷地境界を認めていない」。
・境界確認書を示しても納得しない。
・杭を見せても「位置が違う」・・・_| ̄|○

うんうん、あるある。(^^;

ただね・・・ 

この事例は、「測量」には2段階あるってことをご存じなら、
違う解決があったんじゃないかと思うんです。

測量の第一段階は「現況測量」。

土地の現況を測量して、面積や形状や高低差を図化します。
構造物等で区画された範囲を測るにとどまり、筆界までは厳密に査定しません。

第二段階は「境界確定測量」。

上記現況図に、様々な資料を突き合わせて筆界(=公法上の境界)を査定します。
その上で、隣接地所有者立ち会いのもとに筆界確認を行い、
境界標の埋設および筆界確認書の取り交わしを行います。

売買の場合には、第二段階まで必要になるのですが、
建築確認なら第一段階で終わることが多いんです。

だから、建築士にできるのは、記事にあるように
「建て主が許容できる範囲で譲歩」するのが精一杯なんですよね。

おまけに、これでは筆界については何の解決にもなってませんからねぇ・・・
(最判昭和31.12.28)
相隣者との間で境界を定めた事実があっても、これによって一筆の土地の固有の境界自体は当事者の合意によって変更処分することはできない。

            
やはり、本来あるべきは、
”界はどこなのか
境界確認書や杭は、誰が、どういう経緯で作成・埋設したのか
の客観的な裏付けをもとに、お隣さんにちゃんとご説明することだと思いますよ。


【建築士の4割超が日照阻害や敷地境界に悩み】
(10月22日 日本経済新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月29日

5千万円超の相続争いは横ばい

家庭裁判所に持ち込まれる相続争いの件数は増加の一途です。

ところが、遺産5000万円超の件数は、10年前とほとんど変わらず。
一方、5000万円以下の件数は、10年前の1.5倍に・・・_| ̄|○

今では、家裁での遺産バトルの75%が5000万円以下になっちゃった。
おまけに、32%は数百万円の争いのようです。

税理士法人レガシィ曰く、「一般人の相続への関心が高まった」ため。

それにしても、その程度のお金で、兄弟ゲンカをさせたいんですか?
モメないための手を打っておくのは、親の務めですよ。


【相続争い一般家庭で急増
 遺産5千万円以下10年で5割増 遺言や生前贈与対策不足】
(10月29日 日本経済新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月28日

毎度おなじみの測量詐欺・・・_| ̄|○

消費者庁が、測量詐欺の注意喚起を行いました。

これって、8月29日に出されたものと全く同じ内容。
会社の看板だけ付け替えたのね。

厄介なことに、今回の事件では、買付証明書・印鑑証明書・宅建主任者証の写しが
ちゃんと送られてきたんだって。

もちろん偽造。
でも、これを一般の方に見抜けって言うのもねぇ・・・

とにかく、まずは宅建協会等の公的機関に相談するようにしてくださいね。


【原野商法しぶとく横行 2次被害もなお続々…】

 過去に原野商法にひっかかって、二束三文の原野や山林などを高額で購入、さらに今度はその売却を持ちかけられ、事業実体のない会社にお金を要求されるという事案が発生し、消費者庁が注意を喚起している。

 今月10日に、消費者庁が行った注意喚起によると、今年5月以降、原野にかかわる仲介取引を偽って、境界線復元工事などを契約させる業者の相談が各地の消費生活センターに寄せられているという。買ったときにだまされ、まただまされるという構図だ。

 具体的には、40年ほど前に、北海道の原野を購入し、転売することを期待していた人。10年ほどから土地の売却を持ちかける電話がかかるようになったという。今年6月、北海道の「※※不動産」と名乗る会社から電話があり、「あなたが持っている土地を買いたい」と、金額を提示された。いろいろな書類が送られてきたので信用してしまい、担当者の「土地を売るためには境界線復元工事が必要だ」という説明を聞き、工事費40万円を振り込んだ。その後、「地盤が悪いので、さらに工事が必要」などと70万円を振り込んだが、その後、連絡が途絶えたという。

 実際には、※※不動産という会社は、説明された札幌市内の住所には、存在しない。書類に書かれていた住所は、札幌駅のそばで、北海道大学にも近く、マンションや雑居ビルが多い場所だ。

 これまでの道内での取材では、北海道の原野商法で買わされた山林は、そこに行くまでの道がないので、たどり着けない場所が多いということだった。そうした場所は当然、二束三文で、利用価値も低い。原野商法でだまされた山林のなかには、急な崖だったりする場所もあるという。「原野商法」と呼ばれるゆえんだ。

 町や村の担当者に、「一度見に行きたい」という相談もあるというが、「道もないので、そこまでたどり着けない」と説明しているという。

 自分の買った山を見に行くこともできないのだが、町や村の担当者の方から連絡を入れると「家族に原野商法にひっかかったといっていないから黙っておいてくれ」と、話をしようとしない人も多いという。

 「山林は素人が手を出してはいけない」という不動産屋さんもいた。「お金に困っているので、山林を処分したいとか、原野商法で買ったものを処分したいという話がくるが、売れない。森林は絶対にもうからない。素人が手をだしてはいけない。山を買って、『あれが俺の山』と自慢するために買いたいというのならいいが、資産として持つのは考えたほうがいい」という。

 山や原野は、買う物ではなく見て楽しむものといえそうだ。
(10月25日 産経新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月27日

「住まいと相続・50代・60代の親のキモチ調査」

イエノミカタが「住まいと相続・50代・60代の親のキモチ調査」を行いました。

対象は、首都圏・東海・関西在住の50〜69歳の一戸建て居住者。
で、結婚・婚約していて戸建て住宅を取得していない子どもがいる人993名。

アンケート回答者全体では、相続税を支払う必要がある人が39.4%。
この方々の中で、対策を講じているのはわずか15%。

相続税改正前の対策状況

一方、今はかからなくて、改正後にはかかりそうと認識しているのは5%。

相続税改正による影響の有無

ほぼ、対策は講じていらっしゃらない。
なんとまぁ、お気楽なことで・・・(^^;

間違った対策をしないためにも、現状だけは正しく把握しておくべきですよ。


【「資産は適度使いたい」親世帯が75%に イエノミカタ調べ】

 資産と相続について、「生きているうちに適度に使い、残った分を子どもたちに遺産相続したい」と考えている親世帯が75%に上ることが、「イエノミカタプロジェクト」のアンケート調査で分かった。反対に、「資産はなるべく使わずに、子どもたちに遺産相続したい」との回答は13%にとどまった。一般消費者向けにインターネットを通じて住宅建築に関する情報提供を行う「イエノミカタプロジェクト」がこのほど実施した「住まいと相続・50代・60代の親のキモチ調査」で明らかになった。

 大手ハウスメーカー9社をメンバーとする同グループは、家づくりに関する情報サイトを昨年立ち上げて、各社の製品開発、サービス開発などにつながる研究成果や最新ノウハウなどを、消費者の目線で記事として発信すると共に、アンケート調査などを実施している。

 このほど発表した調査は、親世帯を対象に子世帯とのコミュニケーション、子世帯の住宅取得に対する関わりや支援、税制改正の影響などを明らかにする目的で実施。首都圏、東海、関西に住む50〜69歳の戸建て住宅居住の親世帯を対象に、かつ長男、長女が結婚もしくは婚約していて戸建てを取得していない層に絞って実施。総回収数は993人。調査時期は8月7〜9日。
 プロジェクトメンバーは、旭化成ホームズ、住友林業、積水化学工業、大和ハウス工業、トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、三井ホーム、ヤマダ・エスバイエルホーム。
(10月24日 住宅新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141024-00000006-jsn-ind


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月24日

「大黄金展」・・・_| ̄|○

都内の百貨店で、金の即売会が開催されているそうです。

5億円の金塊に触れることができたり、金の茶碗で抹茶が飲めるんだとか。
抹茶に興味津々です・・・(^^;

この売場では、4〜9月で昨年比2倍の売り上げがあったんだって。

要因は、
「相続税改正に伴う資産の見直し」。

いや、あのね・・・(^^;

たしかに、仏具は非課税ですけど、脇が甘いと否認されますよ。
煽られすぎないようにしてくださいね。


【金の即売会が大人気、5億円の金塊も】

 金の即売会が大人気です。5億円の金塊も登場です。

 23日から都内の百貨店で始まったのは、金製品の展示即売会、その名も「大黄金展」です。来年の干支の「未」は、金箔をまとい実物大で登場。時価5億6000万円という金塊は実際に触れられるほか、500万円の金の茶碗で抹茶をいただくこともできます。

 「私どもの売り場では金製品を取り扱っておりますけれども、(4月〜9月は)去年に比べて2倍の売り上げを示しています」(高島屋新宿店販売6部 袖岡洋一部長)

 消費税増税を前に、駆け込みの資産購入で販売が大きく伸びた「金」は増税後、反動で大きく減少。しかし、この百貨店では、「金製品」の売れ行きが絶好調で特に「仏具」が売れているといいます。一体なぜなんでしょうか?

 「来年1月の相続税改正が控えていますけれども、それに伴う資産形成、資産に対する見直し」(高島屋新宿店販売6部 袖岡洋一部長)

 来年の相続税改正で課税対象の世帯が増えるのに備え、非課税の財産にあたる「仏具」を購入する人が増えているのだといいます。

 「金を買っておくのもいいかな。この年になって」(客)
 「おりんの棒を頂きました。たまには自分にご褒美もそうだし、先祖に感謝するって意味で」(客)

 およそ1000点、総額20億円の金製品がそろう「大黄金展」は26日日曜日まで開催されます。
(10月23日 TBS系)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20141023-00000040-jnn-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月23日

「弁護士の立場から見た、相続の法的リスク」

昨日、相続塾に参加してきました。

テーマは、「弁護士の立場から見た、相続の法的リスク」。
講師は、志和綜合法律事務所の志和謙祐弁護士です。

大阪弁護士会遺言相続センター運営委員会の副委員長もお努めで、
普段見落としがちな法律的視点を実務面から解説いただきました。

いきなり、自筆証書遺言クイズ〜!(^^;
次の遺言は有効でしょうか無効でしょうか?

Q1.「平成26年10月吉日」

Q2.「平成26年6月31日」

Q3.「平成26年誕生日」

・・・いかがでしょうか?

答えは、
A1.無効・・・これはよくご存じの通りですね。

A2.有効・・・「6月の最終日」という意思が明確。

A3.有効・・・日付が明確。

へぇ〜っていう感じですね。(えっ、私だけ?)
では、もう1問。

Q4.「Aは自筆証書遺言を作成したが、そこに押印するのを失念した。
    しかし、遺言書を封筒に入れて、封をして押印していた。」

これはどうでしょうか?

答えは、なんと有効。(判例あり)

ということは、この遺言書の検認を忘れてウッカリ封を開けちゃうと、
とっても怖いことが起こるわけです。

遺言は無効に。
開封した人は相続欠格の可能性。
おまけに、不利益を被った他の相続人から損害賠償を訴えられる場合も・・・_| ̄|○

遺言は、ただ書けばいいってもんじゃなく、
ちゃんと出口まで考えたものにするようアドバイスしてあげてくださいね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月20日

頭金35%

アットホームが、住宅ローンの実態調査を行ったようです。
首都圏在住で子供のいる男性サラリーマンが対象。

平均値は、住宅価格3911万円、頭金1439万円で借入額2472万円だって。

えっ、ホントに?

・・・優秀ですやん。(^^;
アンケートに回答する層だからでしょうか。

みんなこれくらいの計画性を持ってくれれば、
ローン破綻なんて無くなるのにね。


【住宅ローン、完済まで平均13.7年 アットホーム調べ】

 不動産情報サービスのアットホームの調査によると、首都圏在住で子供のいる男性サラリーマン320人に聞いた住宅ローンの完済期間は、平均して13.7年だった。

 住宅価格(平均、以下同じ)は3911万円、ローン借入額は2472万円、頭金額は1439万円、ローン設定期間は25年。概ね50歳で完済していることになる。

 なお、住宅ローンを最初に組んだ時のローンの種類は「全期間固定型」(52.2%)で、半数以上の割合となった。
(10月16日 住宅新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141016-00000004-jsn-ind



土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月17日

フロリダの高級住宅

フロリダ州に、プール付きオーシャンビューの高級住宅が建ったそうです。
492屐■汽戰奪疋襦璽燹▲曄璽爛轡▲拭爾覆匹發△辰董△修硫礎佑録百万ドル。

ただ、この住宅には1つ問題があるんだって。

それは・・・
隣接する区画に間違って建てられた・・・_| ̄|○

地元の不動産査定士曰く、
「こうしたことは時々起きる」。

サラっとおっしゃいますねぇ。
お国柄でしょうか?(^^;


【海見えるプール付き米高級住宅、隣接区画に間違って建てられる】

[オーランド(米フロリダ州) 14日 ロイター] - 米フロリダ州フラグラー郡に今年3月に完成したある高級住宅はプール付きのオーシャンビューで、その価値は数百万ドルにも上る。ただ、この住宅には1つ問題がある。それは隣接する区画に間違って建てられたということだ。

郡の担当者によると、この間違いが起きたのは、州認定の土地測量業者2社が別々に物件に印をつけたため。この用地には、大きな木など境界線を示す目印になるようなものがないという。

地元不動産業者によると、家の広さは492平方メートル。寝室が5つあり、ホームシアターやゲーム専用の部屋もある。

地元の不動産査定士、ジェイ・ガードナー氏によると、3社目の測量業者が9月に近くの土地の測量を行っていた時に間違いを発見。同氏によると、こうしたことは時々起きるという。
(10月16日 ロイター)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141016-00000096-reut-n_ame


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月16日

「不動産市場の行方を探る〜FPとして知っておきたいキーワード10」

一昨日、SGお初天神の勉強会を開催しました。

テーマは、「不動産市場の行方を探る〜FPとして知っておきたいキーワード10」。
講師は、不動産鑑定士の村木康弘さんです。

キーワード10というのは、
 1.将来の日本の人口構造
 2.日本再構築戦略が示す都市の将来像
 3.中古住宅流通市場の活性化
 4.民法改正で不動産取引が変わる
 5.リバースモーゲージ
 6.新築か中古かという選択肢
 7.空室が増え続けている
 8.安全への意識の高まり
 9.資産の組み換え
10.法人化・資産保有会社を新設して
と、盛りだくさんの内容。

各項目ごとにセミナーが1本やれちゃいますね。(^^;

とは言っても、これらの項目は密接に連動しているわけです。
人口が減る→空き家が増える→コンパクトシティを目指す→中古市場が重要・・・

一時的な特需はあるにしても、根本的なトレンドは変わりませんからねぇ。
不都合な真実に目を背けないで、打てる手は打っておきましょうね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2014年10月14日

3割が未登記・・・

管理に問題のある空き家のうち、所有者に連絡を取れない理由の3割が、
「登記されていない」なんだって。

「戦後の混乱期には登記の義務がなかった」などと他人事みたいに書いてますが、
それはちょっと違うんじゃない?

固定資産税の納税通知書には家屋番号が記載されます。
未登記の場合には、ここが空白か、未登記コードが記載されています。

つまり、その建物が未登記であることを「知っている」唯一の部署が、
見て見ぬふりを続けてきたってことでしょ?

いまさら、「未登記なので連絡できない」って言われてもねぇ・・・

昔、固定資産税課が納税通知書を発送する際、未登記建物が含まれる場合には
「建物の登記をしなさい。」という文書を同封するよう相談したことがあります。

その時は、タテ割りの壁に阻まれちゃった・・・_| ̄|○

新築登記は国民の義務なんですから、
この記事をきっかけに、横断的に連携して遵法を徹底させましょうよ。

不動産登記法第47条  
新築した建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない


【<未登記空き家>所有者不明、対策取れず 戦後混乱期に多発】

 管理に問題のある空き家に対して是正を求めようにも、所有者の名前や居場所が分からない。そんな問題が自治体を悩ませている。周辺住民からの聞き取りや、登記簿や戸籍の読み取りなど、あの手この手を駆使しても判明しないケースが少なくない。自治体の担当者は「周囲には迷惑でも、個人財産なので所有者の了解を得ない状態で対策は取りにくい」と困惑している。

 毎日新聞は7〜8月、空き家対策に関する条例を持つ全国の355自治体にアンケートを実施した。「問題のある空き家について、所有者の名前や所在が分からず連絡を取れなかったケース」を尋ねたところ、約半数の自治体があるとし、うち3割は理由として「家屋が登記されていない」を挙げていた。家屋の所有者をたどるには登記簿の所有者欄を確認するのが第一歩だが、入り口でつまずいているのが実態だ。

 男鹿市(秋田県)は、所有者に連絡が取れない73軒の空き家のうち、約半数が未登記という。約1年前、住宅街にある木造の空き家について町内会長から「風で屋根や壁が飛んで、人に当たったら大変だ」と相談があった。市が確認すると、屋根の3分の1がすでになく所有者の確認を急いだ。

 しかしこの家屋と土地に該当する登記はなかった。市は近隣住民から情報を集め、名前のあがった4人を訪問したが、いずれも「借りていただけで所有者は知らない」などの回答で所有者は判明しなかった。

 担当者は「周囲の方には『さらに危険になったら連絡をください』と言うしかなかった」と語る。

 複数の自治体によると、家屋の未登記は、戦後の混乱期に多かったという。法務省によると、不動産登記法や旧家屋台帳法で、少なくとも1947年以降、家屋を新築した所有者には登記・登録(面積や所有者名など)が義務付けられている。だが、当時は現在とは異なり、住宅をローンを組まずに自己資金で建てることが多く、権利関係を示す登記の必要性が少なかったことが背景にあるという。

 国土交通省の担当者は「保安上、著しく危険な建物や、衛生上有害な建物なら、所有者不明でも建築基準法の規定で撤去や修繕はできる。ただ荒れ放題の庭木や雑草の処理は規定がない」と話す。

 ◇相続者分からぬケースも

 家屋の相続後、名義変更がされていないために所有者の確認が困難になるケースもある。

 京都市は今年4月、昔ながらの街並みが残る地区にある1軒の空き家について、周辺住民から「長い間、不在で不用心」と相談を受けた。登記をもとに所有者の男性を割り出したが、約50年前に死亡していた。その後も姉が住んでいたとみられるが、約10年前に死亡。いずれも未婚で子供はなく、誰が相続したかは分からなかった。死亡した所有者の戸籍から、さらに親族をたどるという方法もある。

 ただ市の担当者は「数多くの親族の中で誰がこの家のことを知っているのかは、聞いてみなければ分からない。大変な作業になる」と当惑する。

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 ■ことば

 ◇空き家問題

 持ち主の管理に問題があり、周辺住民に危険や迷惑を及ぼす空き家が増えている。屋根や壁の崩落で隣家や歩行者に危険をもたらしたり、侵入や放火、ごみの投棄などの不法行為を誘引したりする。総務省の調査によると空き家は全国に820万戸。そのうち賃貸や売却用、別荘などを除く「放置された空き家」は、5年前より50万戸増えて318万戸に上る。
(10月13日 毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141013-00000018-mai-soci


土地家屋調査士 大阪 和田清人