2016年08月

2016年08月31日

サ「ガ」プライズ!

佐賀県の地方創生プロジェクトがスゴいですね。
その名も、「サガプライズ!」。

さまざまな企業やブランドとコラボして佐賀の魅力を発信。
見ているだけでワクワクしますね。

佐野常民を描いた本を読んで以来、佐賀は訪れたい街の一つ。
日本初の鉄製大砲を作るなど、幕末期には技術の最先端が集まった場所なんです。

そのDNAが、現在の地域PRに継承されているんですね。

土地家屋調査士としては、もっと気になるのが「のこぎり型家並み」。
土地の成り立ちや公図などを調べに行きたいですね。(^^;


【「また佐賀県か!」 目立たない県のド派手なPR戦略】

 ブランド総合研究所(東京)が発表している「47都道府県魅力度ランキング」(2015年9月)で46位と、あまり目立たない印象のある佐賀県が、人気アニメ「おそ松さん」とのコラボイベントをはじめ、任天堂やゼクシィなどさまざまな企業と手を組み、県のPRに力を入れている。そのねらいは何なのか。異色PR戦略を次々と展開する県の事業「サガプライズ!」のプロジェクトリーダーが解説する。

おそ「松」さんと「松原」。ただそれだけ

 7月下旬の平日、佐賀県北部の唐津市に、女性を中心に多くの観光客が集まった。その数約1300人。彼女たちの目的は、佐賀県が人気アニメ「おそ松さん」とコラボレーションしたイベント「さが松り〜佐賀も最高!!!!!!〜」だ。唐津市には松林「虹の松原」をはじめ、銘菓の松露饅頭まんじゅうや松原おこしなど、「松」の名がつく県産品や場所が多い。その「松」と、おそ松さんの「松」つながりで実現した企画だ。

 「おそ松さん」は、赤塚不二夫さん原作の「おそ松くん」に登場する松野家の六つ子が大人に成長したという設定で、2015年10月から16年3月まで放送されたアニメ。「甘えん坊」「キザ」などのキャラクターの個性が話題となり、若い女性を中心に絶大な人気を集めている。

 今回の企画では、佐賀牛や呼子のイカなど、佐賀の名物の被かぶり物を六つ子が身にまとい、町中のいたるところに登場した。佐賀牛やからつバーガーなどのコラボメニューや、松露饅頭などのご当地商品に六つ子がプリントされた限定商品を販売したほか、唐津城や虹の松原をめぐるスタンプラリーを開催した。移動手段はオリジナルのラッピングバスという力の入れようだ。

 夏休み期間中ということもあり、開催から4週間で1万7000人が訪れ、唐津市は大いに盛り上がった。東京や大阪など全国各地から足を運び、「佐賀県どころか九州も初めて!」という人たちもいたという。コラボ商品を展開するお店の担当者も、「普段は訪れる観光客は年齢層が高く、若者が唐津に来るだけでありがたい」と話す。

 火付け役は、佐賀県の情報発信事業「サガプライズ!」。県内外の企業やブランドとコラボし、話題を生み出して佐賀県をアピールする事業だ。

 全国の自治体の魅力度を「地域ブランド」として、順位付けを行っている「ブランド総合研究所」が発表した「47都道府県魅力度ランキング」では、佐賀県は46位に終わっている。佐賀牛や呼子のイカ、有田焼など魅力ある観光資源や特産品に恵まれていながらも、全国的にはあまり知られていない県だ。

 全国の地方自治体の例にもれず、佐賀県も人口減少や高齢化が止まらない。5年ごとに行われる国勢調査では、00年から4回連続で人口が減少しており、65歳以上が総人口に占める割合は10年時点で24.5%と、深刻な状況にある。佐賀県はUターンやIターンを希望する人を積極的に採用したり、近隣の大都市からの移住を促進したりと、地方創生に力を入れている。

 ただ、佐賀県の地方創生はそれだけではない。サガプライズ!が行う、他県が考え付かない「異色のコラボ」の力で、県を積極的にPRする新しい地方創生に取り組んでいる。

異色コラボ連発! 人口の2倍が来訪

 サガプライズ!が手がけた企画は数多い。

 7月下旬には、東京の表参道で、佐賀県南部の「有明海」から直送した干潟の泥につかることができる「GATA−BAR(ガタバー)」を“開店”。干潟につかりながら、佐賀の地酒を飲み、ムツゴロウやワラスボなど、有明海の名産を食べられるイベントだ。

 東京のど真ん中に干潟が出現し、泥だらけになってお酒を飲む姿を見た通行人は「これ、何!?」と立ち止まる。中にはTシャツを買い、その場で泥につかる人もいたほどだ。有明海の干潟を東京都民に強くPRできた。

 ゲームとのコラボも話題だ。

 「ドラゴンクエストシリーズ」などを抱えるゲーム業界大手のスクウェア・エニックスの人気ゲーム「ロマンシングサガ」と、名前つながりのイベント「ロマンシング佐賀(さが)」を14年から毎年実施している。

 初年度は東京のみの開催だったが、翌年以降は佐賀県内だけで開催している。JR九州や有田焼の窯元かまもとなどと協力し、ゲームのキャラクターをあしらったラッピング電車を走らせたり、ゲームのキャラクターを転写した1枚108万円、直径62センチの大皿を受注販売したりするなど、ありとあらゆる方向からゲームとコラボした。その甲斐かいあって佐賀駅には大勢のファンがつめかけた。

 15年冬には、全世界で400万本以上を販売した任天堂の人気ゲーム「Splatoon(スプラトゥーン)」とのコラボ「Sagakeen(サガケーン)」を催した。ゲームの主人公が「イカ」であることから、唐津市呼子町の特産品である「イカ」とタッグを組んだ。ゲームのキャラクターでラッピングした観光遊覧船を走らせ、呼子のイカなどの飲食や観光スポットを楽しむスタンプラリーを展開。2か月の開催期間中、人口4900人という小さな港町に、約1万3000人を超える観光客が全国から訪れた。

 来場者からは、「訪れたきっかけはコラボだけど、呼子町や佐賀県そのものが好きになった」「イベントが終了しても今度は家族で訪れたい」という声が多く寄せられた。

 今までのコラボが話題になったこともあってか、今では年間100件近い企業やブランド、団体からの問い合わせがある。県内だけをみても、100を超える企業や団体、市町自治体が「一緒にやろう」と、事業やコラボに賛同し参加している。

流行を察知し、素早くコラボ

 このように『サガプライズ!』は、佐賀の魅力発信・情報発信にとどまらず、「コラボ」という手法を用いて、佐賀の地方創生を実現しようと挑戦している。

 宝島社とコラボして生まれたご当地本『LOVE! 佐賀』は、名産や名所などを紹介するガイドブック。このご当地本はその後、熊本県、福井県、千葉県の三つの自治体でも出版された。婚活支援サービス大手のゼクシィ縁結びとコラボして行った広域婚活プロジェクトは、佐賀県以外にも複数の地域でも取り組まれている。

 大手のブランドやメーカーと県内企業や生産者がコラボすることで、企画終了後も、継続して県内企業が取引しているケースも多い。コラボする相手の企業やブランドの新しい活動になっていることや、県内事業者や生産者が通常接点のないコラボ先とお付き合いすることで、イベント終了後もコラボ先の店舗で継続販売されるなど、独自のビジネスが始まっている。地方から日本中を元気にすることに、地道だが着実につながっていることは、大変うれしい。

 こうした事業の中で最も重視していることは、生み出したコラボが話題となることだ。話題にならないコラボは誰にも届かないうえ、佐賀にフィードバックしても、地元の人も一緒になって盛り上がれない。とにかく、話題となることを狙っている。

 スタッフがインスタグラムやツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、ウェブニュースなどを毎日チェックし、流行をキャッチする。東京にオフィスを設けているのも、流行をいち早く察知するためだ。

 特に、おそ松さんやスプラトゥーンはスタッフが人気を見抜き、企業に提案を持ち込んで実現したものだ。「おそ『松』さんと虹の『松』原」、「スプラトゥーンの『イカ』と呼子の『イカ』」は、佐賀県を熟知したスタッフだからこそ、見つけることのできた共通点だ。

 コラボ先が意外であればあるほど、話題や反響となって返ってくる。特に、真面目な印象を持たれがちな自治体が、ゲームやアニメといったサブカルチャーコンテンツとコラボし、その効果は予想を超えたものになった。インターネット上では「また佐賀県が変わったことを始めるぞ」といった反応が目立つようになってきたように思える。

佐賀県との新しい接点を作る

 話題をきっかけに、佐賀県との新しい接点を持ち、「買ってもらう、来てもらう、住んでもらう」という佐賀への消費行動につなげることこそ、サガプライズ!の真の目的だ。おそ松さんやスプラトゥーンのコラボの際に参加者が語った、「佐賀県に初めて来ました」「イベントが終了しても今度は家族で訪れたい」という声が、佐賀県を盛り上げていくスタートになり得ると考えている。イベントはあくまできっかけだ。

 イベントをきっかけに佐賀県との接点が生まれたら、次は「佐賀県のものを買ってもらう」「佐賀県に来てもらう」ことも目指す。そのためには、イベントで物販を行うのはもちろん、訪れたファンが佐賀を満喫できるように、地域全体でスタンプラリーを展開したりするなどの工夫をしている。そして最終的には、「佐賀県で就職してもらう」「佐賀県に住んでもらう」ことにつながることを期待している。

 もう一つ大切なのは、イベントを実施することで、自治体が抱える課題を解決することだ。

 呼子町でのイベントの際は、「毎年冬に観光客が落ち込む傾向がある」という呼子町の声を受け、あえてイベントを冬場に計画した。その結果、閑散期の売り上げの底上げに貢献した。唐津市のイベントでも、古墳時代に朝鮮半島に出兵する恋人を見送ったとされる、佐用姫の悲恋の伝説をコラボのキャラクターのイラストに組み込むことで、新たな観光資源にすることをサポートした。

 東京にいると、地方の悩みはどこも同じだと思われがちだ。ただ、地方の課題は、それぞれの土地で少しずつ異なっている。課題を一つひとつすくい上げ、話題としっかり組み合わせることで、一気に解決していく。

キーワードは「その県ならでは」

 筆者が県職員になる前の民間企業時代は、「自治体PRはよく似た手段や手法が多いな」と感じたことがあった。ゆるキャラを作ってみたり、PRドラマを撮ったりと、手段はさまざまだ。しかし、ある自治体があるPRを成功させると、全国各地で同じようなPRが行われ、表現手法によっぽどのインパクトがないと、横並びになって埋もれてしまう。

 佐賀県で情報発信を設計するときに、この点を変えたかった。情報発信は、伝わること、届くことが大事なので、もちろん、成功している自治体のPRは参考にした。ただ、その成功はその自治体の目的に合致したPR手段でしかない。佐賀県をPRするには、やはり「佐賀県ならでは」が大切になるのだ。

 面白さや魅力ある「地域が持つ本物の素材」を使い、いかにその地域の課題をクリアし、ニーズに答えられるか。これについて、地域をリードする各自治体が真剣になって考える時代に突入したと感じている。佐賀県は佐賀県に合ったPRを考え抜き、佐賀県の目的に沿ったPRを実施するべきだ。

 他自治体のPRも、「各自治体やその地域ならでは」をとても重視していると感じる。ここがぶれると、手段であるPRは何のために実施しているか、よく分からないものになってしまうからだろう。

PRで日本がもっと元気に

 十数年前、タレントのはなわさんが「SAGA佐賀」という歌でブームを起こした。多くの人は、佐賀県のイメージはここで止まっていると思う。人によっては「がばいばあちゃん」や「甲子園での佐賀北高校の『がばい旋風』」というイメージを持つかもしれない。このほかにも、佐賀県には「佐賀県ならでは」がたくさんある。

 虹の松原やイカ、有明海はもちろん、佐賀牛や和菓子、武雄温泉や嬉野温泉など、「佐賀ならでは」は数えきれない。これらをいかに話題に乗せて鋭く発信できるかがカギなのだ。具体的な名物や特産品のことをもっと知ってもらい、消費行動に結び付けていきたい。

 サガプライズ!に携わって感じたことは、消費者の行動が、今まで地域に対して代表的な「ご当地のものを買う」という行動から、「実際にその地域に行く」「その地域に住み、働く」「その地域の人と結婚する」という行動に移りつつあるということだ。コラボで佐賀県のことを知った人が、実際に佐賀県に移り住んだという例もある。つまり、自治体のPRが、人々をその自治体に住まわせることも難しくはない時代になっているのだ。

 だからこそ、佐賀県はPRをより進化させる必要がある。全国の自治体も、各地で地域PRを加速させていくだろう。そうすれば、情報の質や手段といった中身も、それぞれの地域ならではのPRが登場する。そのことで、佐賀県だけでなく、日本全体がもっと元気になると信じている。
(8月29日 読売新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月30日

「行きたくない街」・・・_| ̄|○

名古屋市が実施したアンケート調査の結果、
国内主要8都市の中で「行きたくない」街ワーストワンは・・・

名古屋・・・_| ̄|○

名古屋市民自身ですら、「最も魅力的に感じる都市」で名古屋を挙げたのは15.8%。

大村知事曰く、
「来たけりゃ来い」という雰囲気があったのは事実だ。

若かりし頃、3年半住んで感じた違和感はこれだったのか?・・・(^^;

いやいや、織田信長Loveの私にとっては、魅力満載の都市ですけどねぇ。
桶狭間、熱田神宮、清州城、小牧山城、犬山城、岐阜城・・・

えっ?名古屋じゃない?
そうカタいことおっしゃらずに・・・(^^;


「行きたくない街」は名古屋 市自ら調査、つらい結果に

 国内主要8都市で、名古屋は「行きたくない」街ワーストワン。名古屋市が「ライバル」7都市と比べた魅力度を各都市で調査したところ、そんな結果が出た。「名古屋が日本を支えている」。河村たかし市長はイメージアップへ号令をかけるが、前途は険しそうだ。

 「うちが調べた数字で、行きたくない街ワーストワン。よほど危機感を持って面白い街をつくらにゃあ」。河村氏は30日、愛知県との意見交換の場で繰り返し嘆いた。

 市は6月、東京23区と札幌、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡の7市に住む20〜64歳を対象にインターネット調査を実施、各都市から418人ずつ回答を得た。どの程度行きたいか尋ねて指数化すると、名古屋は「1・4」。首位京都(37・6)の27分の1という結果となった。

 「最も魅力的に感じる都市」に名古屋を選んだのは全体の3%で最下位。首位の東京23区(22・4%)の7分の1だった。「最も魅力に欠ける都市」は大阪市(17・2%)を引き離し、30・1%に上った。

 名古屋市民自身も「名古屋愛」に欠けているようだ。「最も魅力的に感じる都市」で名古屋を挙げたのは15・8%。京都(23・7%)、東京23区(23・0%)より少なかった。他の7都市では、自分の都市を「最も魅力的」と回答する人が最多だったのと対照的だった。

 名古屋の観光地や食べ物の魅力を挙げてもらうと、8都市全体では「特にない・思いつかない」が2割。「名古屋城」「なごやめし」に続いて多かった。

 名古屋城が有名なことから、河村氏は「都市の一番重要な誇りになる」と持論の天守閣木造復元を力説した。大村秀章愛知県知事は「愛知県民は黙々と仕事をして『観光はええわ。来たけりゃ来い』という雰囲気があったのは事実だ。それがいかん」と分析。2027年に予定されるリニア中央新幹線の東京―名古屋間開通に期待感を示した。

 名古屋学院大の江口忍教授(都市戦略)は「天守閣の木造化だけで集客は難しい。集客を重視しないと、リニア開通時に経済効果を東京に根こそぎ持っていかれる」と指摘している。
(8月30日 朝日新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月29日

そうか、世代交代か・・・

金融庁が、アパマンローンを貸し出す金融機関に、
「ダウンサイドシナリオ」(悲観的シナリオ)の策定を求めているようです。

たとえば、入居率80%=空室率20%で、貸出金利が年1%ずつ上昇した想定で、
債務者の負担やその耐久力を検証させるみたい。

いかに安直に建てている人が多いかってことね・・・(^^;

アパマンローンは1980年代末に、多くの銀行が野放図に拡大。
結局、その多くが不良債権化して、銀行業界が厳しい批判を浴びました。

記事曰く、それから25年。
当の銀行では世代交代が進み、当時の苦い記憶が希薄化してきているとか・・・_| ̄|○

そうか、世代交代か。
痛い目に遭ってない人が、痛い目に遭ってない人にイケイケの融資をする・・・

アパマン建築は、相続税対策の特効薬の一つであることは間違いありません。
ただ、「事業」としての収支シュミレーションは、甘い予測に基づかない方がいいですね。


【<土地活用>「リスク軽視」銀行アパマンローン急増の危険】

 土地の有効活用を名目とするアパート・マンション経営に伴う融資、俗にいう「アパマンローン」のあり方に金融庁が目を光らせ始めています。銀行が積極化させているアパマンローンがリスクを軽視したビジネスに傾斜している懸念があるからです。金融ジャーナリストの浪川攻さんがリポートします。

 ◇メリットばかり強調されるが

 アパマンローンはデベロッパーとの提携の形態で実行されるのが一般的だ。デベロッパーが土地所有者にアパート・賃貸マンションの建設を提案し、建設資金を銀行が融資する。土地所有者は賃貸収入で元利を返済し、完済後は賃貸収入をフルに得る。事業化すれば、不動産の相続税対策というメリットもある。

 このように説明すると、土地所有者にとってはメリットづくめのように聞こえるかもしれない。だが、実際にはリスクが存在する。なかでも最大のリスクはアパート、賃貸マンションの空室リスクである。空室が多くなるほど賃貸収入は見込み倒れとなるからだ。

 賃貸収入が利息を下回れば、土地所有者は資産取り崩しとなりかねない。今後、人口減少が加速することを踏まえると、空室リスクは決して軽視できない問題のはずである。

 ところが、近年、超低金利と貸し出し難が重なって、銀行業界ではアパマンローンに拍車がかかるばかりだ。なかでも、一部の地方銀行は地元の貸し出し難が深刻化するなかで、首都圏に進出してこのローンを大きく伸ばす動きを活発化させている。

 こうした状況に懸念を感じだしたのが金融庁である。たとえば、融資の審査に際して「デベロッパーと土地所有者が交わす契約書を綿密にチェックしているか」を注視し始めている。一般に契約には空室発生の場合にデベロッパーがサポートする「空室補償」が盛り込まれているが、その有効期間がきわめて短期に限られているようなケースがあるからだ。

 補償期間を過ぎれば当然ながら補償はされない。空室が増えれば賃貸収入が細る。ローン返済の重みは増さざるを得ない。

 ◇金利が上昇すれば事業者の負担増に

 一方、金利上昇リスクも無視できない。金利が上昇すれば利息が増える。賃貸収入が増加しない限り、事業者の負担は重くなる。

 そこで、金融庁はアパマンローンに関して銀行に「ダウンサイドシナリオ」(悲観的シナリオ)の策定を求めている。

 具体的には、入居率80%、裏返せば空室率20%と、貸出金利が年1%ずつ上昇したケースを想定した場合の債務者の負担増大と、その耐久力を検証させるアプローチである。

 賃貸ビジネスの事業性を厳格に評価し直すことを求めるのが目的だが、同時に、これを通じてリスク感覚の乏しい安易なアパマンローンに歯止めをかける狙いもあるようだ。

 アパマンローンは1980年代末のバブル経済局面において、多くの銀行が野放図に拡大させた。そして、事業者が返済不能に陥り、多くのローンが不良債権化した経緯がある。当時、銀行業界は「不動産担保さえあれば、緩い審査で融資した」として厳しい批判を浴びた。

 それから25年以上が経過し、多くの銀行で世代交代が進んでいる。当時の苦い記憶も希薄化してきている。だが、災難は忘れた頃にやってくる。貧すれば鈍するというような安易なローンビジネスは銀行利用者を苦境に陥らせかねない。金融庁の動きは、その警鐘と言える。
(8月28日 毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160828-00000006-mai-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月26日

7割が処分希望。でも・・・

石狩市が、空き家所有者にアンケートを実施したそうです。

目視調査で空き家と判断した623軒の所有者にアンケートを送付したんだとか。
本気ですね。(^^;

回答があったのは287軒。
うち、半数の145軒が、「使っている」「売却済み」など解決済み。
残りの142軒は将来が見えない状態。

10年以上空いている建物も26軒(約2割)あるみたいですよ。

7割の方々が何らかの処分を希望。でも・・・
 「リフォームしないと活用できる状況ではない」が32軒、
 「建物の中に荷物があり、処分に困っている」が34軒、
 「解体費用がかかる」が46軒。

結局、費用面がのしかかってくるわけですね。

手間とカネをかけられない→住まないとますます傷む
→地域が過疎化すれば資産価値も減少する→さらにカネをかけにくくなる・・・

負のスパイラルで、特定空家へまっしぐら・・・_| ̄|○

この予防策のヒントになることが、
不動産コンサルティングフォーラム2016のテーマです。

ぜひ、お越しくださいね。(^^;

160915forum
※おかげさまで、締切期日を待たずに定員に達しましたので、受付を終了致しました。
 多数のお申込みをいただき、誠にありがとうございました。


【空き家 7割が処分希望 市が初の所有者アンケート 解体、売却の支援 検討へ】

 【石狩】市は、今後の市内の空き家対策に役立てるため、空き家の持ち主に管理の状況や今後の活用方法を聞くアンケートを初めて実施した。売却や賃貸、解体といった建物の処分を考えている所有者が7割を占める一方で、「相手が見つからない」「解体費用がかかる」などの課題を抱えていることが分かった。

 アンケートは、市が今年1月に目視で調査し、空き家と判断した623軒の所有者に5月に送付。287軒の所有者から回答を得た。このうち、145軒は「別荘として使用している」「売却済み」などとしており、少なくとも142軒が空き家と確認された。

 142軒のうち、旧耐震基準の1980年までに建てられた物件が90軒と6割を占めた。1年以上空き家となっている建物が128軒、10年以上の建物も26軒あった。

 建物の状況は、「すぐに活用可能」「多少の修繕が必要だが活用可能」は94軒、これに対し「老朽化や破損で活用は困難」は28軒だった。

 空き家の今後の活用について「売りたい」「貸したい」「寄付したい」との回答が79軒、「解体したい」は28軒で、全体の7割がなんらかの処分を希望していた。

 一方で、「リフォームしないと活用できる状況ではない」が32軒、「建物の中に荷物があり、処分に困っている」が34軒、「解体費用がかかる」が46軒など、処分に踏み出せない理由が複数回答で挙げられた。また、市に対して、仲介業者の情報提供や、解体資金の援助を求める声も多かった。

 市は5月に「市空き家等対策協議会」を発足させ、今年中に「空き家対策計画」と、倒壊などの危険性が高い空き家を認定する際の「特定空き家認定基準」を策定する。札幌市などのように、特定空き家の解体に対して補助制度を設ける自治体もあり、市の担当者は「空き家の活用希望者と所有者を仲介する仕組みの構築や、解体費用の一部助成の検討などを計画に盛り込みたい」としている。
(8月25日 北海道新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月25日

市街地農地の納税猶予

市街地農地の納税猶予が、業者などに賃貸しても受けられるようになるかもしれません。
国土交通省と農林水産省が、2017年度の税制改正要望に盛り込むんだって。

曰く、
「市街地の緑を守ることで美しい景観を維持し、防災機能も強化できる」。

たしかに、言葉は美しい・・・(^^;

是非は置いておくとして、これが通れば相続対策のあり方が変わりますね。
今後の動きに注目ですね。


【農地賃貸でも相続税猶予 17年度税制改正要望 市街化区域対象に】

 国土交通省と農林水産省は23日、全国の市街化区域にある農地を相続する際に税を猶予する特例制度について、農地を賃貸して耕作が継続される場合も対象とする方針を固めた。現在は相続人自身が農業を続ける場合に限り、相続税の大部分が猶予される。市街地の緑を守ることで美しい景観を維持し、防災機能も強化できると判断、2017年度の税制改正要望に盛り込む。【共同】

 市街化区域の農地は基本的に相続税などが宅地並みに課税されているため、重い税負担や後継者不足から農地を手放し、宅地などに転用されるケースが多かった。市街化区域の農地は三大都市圏のほか、政令指定都市、県庁所在市などにあり、相続税軽減による緑地の保全を狙う。

 政府は、市街化区域の土地を高度利用するため、農地の宅地並み課税を進めてきた。14年の市街化区域の農地面積は6万3418ヘクタールで、1993年から半減しているが、価値を再評価し、政策を見直す。

 現行では、相続した本人が、三大都市圏の一部地域は終生、それ以外の地域は20年間、耕作を続けることを条件に、納税猶予を認めている。

 新制度では、近隣農家や業者に賃貸するなどして農業を続ける場合も猶予の対象とする。自治体が所有者などに長期間にわたり耕作を継続する計画の提出を求め、借り手が代わる場合には、その都度審査する方針。

■ズーム 農地の宅地並み課税 

 農地転用による宅地開発を促すため、三大都市圏などの市街化区域にある農地に対し、固定資産税や相続税を宅地並みに課税する制度。バブル期の土地高騰を受けて、1992年度に現在の制度が導入された。耕作を続けるなどの条件を満たした一部の農地は除外されている。
(8月24日 佐賀新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月24日

「未来につなぐ相続登記」

鳥取地方法務局と県司法書士会、県土地家屋調査士会が、
「未来につなぐ相続登記推進プロジェクト鳥取」を設立したそうです。

相続情報の証明制度に向けて、着々と動いていますね。

鳥取地方法務局のチラシに書かれた短歌が粋ですよ。

 早いこと 相続登記を しておけば
 こんな事には ならずにすんだ
 時を費やし 金を費やし

山田君、座布団2枚あげてください。(^^;


【相続登記推進プロジェクト 法務局長が設立報告/鳥取】

 所有者が分からない土地や建物の増加によって起きる問題を減らそうと、鳥取地方法務局などは「未来につなぐ相続登記推進プロジェクト鳥取」を設立した。県司法書士会、県土地家屋調査士会とともに問題の周知を進めたり、相続登記の相談に応じたりする。

 22日、県庁に平井伸治知事を訪ねた丸尾秀一・鳥取地方法務局長は、権利関係が不明な土地や建物が影響し東日本大震災の復興事業などにも支障が生じている現状を紹介。「公共事業の推進や空き家対策などにも関わってくる問題だ」と訴えた。平井知事は「権利関係の保存がメリットになると、呼び掛けていくことが大切だ」と話していた。
(8月23日 毎日新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月23日

京都市の「空き家等対策計画」

京都市が、「空き家等対策計画」の概要をまとめたそうです。

注目すべきは、この中身。

「活用意向のない空き家を55,000戸に抑制する」とか、
「特定空き家の問題を100%解決する」などといったように、数値目標が明らか。

本気度が見えますね。(^^;

また、鉄道駅やバスターミナル周辺の半径500m範囲を重点地区に定めて、
一戸建てや長屋の利活用について集中対策するんだとか。

京都においては、古くて不自由な建物でも立派な観光資源。

官民がうまく連携して、これらの再生が加速されればいいですね。


【空き家の実態把握拡大へ 京都市が新対策概要案】

 京都市は、空き家の利活用に向け、2017年度から10年間の取り組みを定める「空き家等対策計画」の概要案をまとめた。空き家の実態把握や所有者への働き掛けに取り組む学区を現状から3倍の100学区に増やし、景観の悪化や倒壊の恐れがあるとして市が通報を受けた「特定空き家」への対応では解決率100%を目指す。

京都市の空き家対策計画案の取り組み指標

■活用意向なし5万5千戸に抑制

 市内の空き家数は、国の調査で13年10月時に11万4千戸と推計される。計画は、賃貸向けや別荘を除き、主に活用意向のない空き家(4万5100戸)が対象。対策をしないと23年には6万8700戸になると予測されるが、今後の取り組みで5万5千戸に抑えるとした。

 利活用を目指す空き家は、主に一戸建てや長屋。市は16年度中に鉄道駅やバスターミナル周辺の半径500メートルを範囲とした重点地区4カ所を決め、集中対策に着手する。さらに、戦前からの市街地や戦後のニュータウン、過疎地など異なる地域特性を踏まえた取り組みを行うため、18年度末までに市内約200学区の半数にあたる100学区で、地域団体による実態調査や市民向けの講座開催などを促す。

■「特定空き家」全棟解決目指す

 特定空き家への対応も強化する。15年度末までに市が認知し、対応が必要と判断した案件は953あったが、解決済みは254件と4分の1程度。所有者らに建物の改修・解体、庭木の手入れを指導強化し、すべての解決を目指す。

 一方、今後の空き家の増加ペースは速いと見込まれ、計画が予定通りに進んでも現状よりは多くなる。市が19日に中京区で開催した対策協議会では、委員から「マンションの建設ラッシュなどで住宅が供給過剰になっている。新築を抑制しないと空き家が減らない」「少子化で賃貸住宅の空き室も増える。『家は買うもの』という市民意識も変えないと解決しない」と、さらに踏み込んだ対応を求める意見も出た。
(8月22日 京都新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月22日

1.7倍!!

税理士法人レガシィが相談を受けた首都圏の相続税申告件数が、
前年の1.7倍に伸びたそうです。

これは、平成27年の相続税の基礎控除の引き下げの影響。
いよいよ表面化してきましたね。

いざという時に慌てないよう、
早い段階から、時間を味方につけた対策を講じるようにしてくださいね。


【相続税の対象者1.7倍 非課税枠4割減で】
(8月20日 日本経済新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月19日

「米国不動産を活用して、可処分所得をトコトン増やす具体策!」

昨日、SGお初天神の勉強会を開催しました。

テーマは、「米国不動産を活用して、可処分所得をトコトン増やす具体策!」。
講師は、ニッケイ・グローバル株式会社の大田勉さん。
富裕層向けの節税策をいくつかご紹介いただきました。

税をコントロールする4つの黄金律。
 …磴だ任鯀ぶ。低い税に変える。
 ⊇衢者を飛ばす。
 H鷁歙任塙欺は必ず使う。
 そ蠧世亙散する。(対象者と時期)

その手法の一つが、米国不動産を使った減価償却。

ポイントは、
・個人所得税(Max55%)と、長期譲渡税(20%)との差を利用する。
・築22年超の木造住宅は4年で償却できる。
・購入不動産からの賃料収入や値上り益も期待できる。

ここで頭を切り替える必要があるのは、日本の不動産と米国の不動産との違い。

違いその1
日本の木造22年超住宅は価値ゼロ。
でも、米国なら、100年超住宅も流通しています。

違いその2
日本の不動産の価格割合は、土地80:建物20。
米国なら、土地30:建物70。 減価償却の破壊力が違いますね。

あとは、「どこを」「誰から」買うかさえ間違えなければいいワケです。
米国不動産をお勧めする理由はこちら

節税ツールの一つとして、検討してみてくださいね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2016年08月18日

世田谷のマンション市場

昨日に引き続き、新築マンション市場のお話。
人気エリアの世田谷区でも、全体の7割弱が「売れ残り」を抱えているそうです。

2年前の3倍の割合だって。

理由は、
高くなりすぎたから・・・_| ̄|○

本来、世田谷区は、「都心バブル」とは距離を置く実需中心のエリア。
とは言え、つられて上がっちゃったんですよね。

アベノミクス以前には坪単価300万円の相場が、今は400万円を超えるんだとか。
3LDK・70屬凌恵曠泪鵐轡腑鵑8500万円!

これが買えるのは、世帯年収1500万円以上。
需要と供給が崩れちゃった・・・

昨日の記事と交互に眺めると、「マンションの買い方」が見えてきますね。(^^;


【世田谷のマンション市場で何が起きているのか〈AERA〉】

 東京都内でも指折りの人気エリアである世田谷区。その新築マンション市場で、異変が起きているという。どうみればいいのか。

 マンション市場を30年以上見続けてきた私からみても、この数字は異常だ。

 下北沢や二子玉川など、「住みたい街」を多く抱える東京都世田谷区。発売されるマンションも多くが人気物件になる。しかし、区内で販売中の新築マンション35カ所を調べると、7月末時点で24カ所に「完成在庫」があることがわかった(2カ月以内に完成予定の物件を含む)。つまり、全体の7割弱が「売れ残り」を抱えていたのだ。

●売れ残り率2年で3倍

 2年ほど前の調査では、26カ所のうち完成在庫があったのは6カ所と、割合は現在の3分の1だった。一時的な数字の「誤差」とは考えにくい。

 マンションの完成在庫とは、建物が完成した後も買い主が決まらず、販売が続いている新築物件のこと。新築マンションは、建物が完成する前に販売を始め、購入者との間で売買契約を結んでしまう「青田売り」が基本だ。何千万円もする物件を図面だけで購入させる商習慣も異様だが、マンション業界では長年の慣行としてすっかり定着。開発業者は、建物が完成する前に全住戸の売買契約を成立させることを目標にしている。

 なぜ開発業者は完成前の「完売」にこだわるのか。

 多くの場合、マンション開発に関わる用地取得費や建築費、設計料などのコストは銀行融資で賄われている。その借入期間が長ければ長いほど、開発業者の金利負担は重くなる。

 マンションを完成と同時に購入者に引き渡して販売代金が回収できれば、銀行融資が早く返せて金利負担が軽くなる。結果、事業全体の利幅が増える。ゆえに、新築マンションが完成在庫で残ること自体、業界では販売不振とみなされるのだ。

 世田谷区は、東京23区の中で人口が約89万人と最多。面積は大田区に次いで2番目に大きい。当然、新築マンションの供給戸数も多い。そこで完成在庫が7割の新築マンションにあるという事態は、首都圏のマンション市場の先行きに暗雲が垂れ込めているとしても過言ではない。

 完成在庫には、住友不動産や三井不動産、三菱地所、阪急不動産などの大手が開発したマンションも含まれる。「プラウド」のブランドで知られ、完成前後になると大幅な値引きも含めて販売活動を活発化させると言われる野村不動産の物件さえも売れ残っているという。

●年収1500万円必要

 なぜ、世田谷区でこうした現象が起きているのか。理由は簡単。あまりにも価格が高くなりすぎているからだ。

 日本銀行による「異次元金融緩和」の影響もあり、2013年ごろから首都圏の新築マンション販売は好調に推移。価格も上昇し始めた。決定打は、14年10月末の金融緩和の第2弾。これで、東京都心を中心に不動産市場は一気にバブル化した。いち早く価格が高騰したのは港区や千代田区、それに五輪開催決定で沸いた湾岸エリア。富裕層の相続税対策や、円安による外国人の「爆買い」もあり、高騰したマンションが飛ぶように売れた。

 世田谷区は、こういった投機、投資とはやや距離を置く「住むために買う」実需層が中心のエリア。しかし、目黒区や品川区、杉並区といった他の実需エリアに先駆けて「都心バブル」の影響をいち早く受けてしまった。

 アベノミクス以前の世田谷区の相場は、坪単価300万円が上限水準だったが、今は400万円を超える。これは3LDK・70平方メートルの新築マンションが約8500万円になる計算だ。この価格のマンションを買うには世帯収入が年1500万円以上は必要とされる。庶民に手が出るレベルではない。

 完成在庫の増加は、大阪府、京都府など近畿圏でも表れつつある。世田谷区の現象は、堅調だった新築マンション市場の潮目が変わる「予兆」なのかもしれない。
(8月14日 dot.)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160812-00000127-sasahi-soci&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人