2017年11月

2017年11月30日

おはよう!ミッキー!(´▽`)ノ

今日、浦添市のコミュティラジオFM21さんにお邪魔しました。

2週間前に、パーソナリティの西山さんとご縁があって、
今回、私が沖縄に来る機会があったためスタジオに乱入。(^^;

なんだかんだと楽しく収録させていただきました。
ありがとうございました。

今日の内容は、明日12/1(金)の9:00から、
浦添市のFM21と、那覇市のFMレキオで放送されます。

サイマルラジオでも聴けますよ。

お時間良ければ、ぜひ。(^^;


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月29日

貸しても納税猶予?

いわゆる生産緑地の2022年問題の対策として、
貸した土地も相続税の納税猶予の対象とする方向だそうです。

2018年の与党税制改正大綱に盛り込むんだとか。

「所有から利用へ」を掲げた2009年の農地法改正から約10年。
もっと早くてもよかったんじゃない?・・・(^^;

いずれにせよ、生産緑地所有者にとっては選択肢が増えますね。

あと4年。
農地をどうしたいかを親子でしっかりと話し合ってくださいね。


【都市農地、賃貸も相続税猶予=宅地転用防止―政府・与党】

 政府・与党は27日、都市部の農地「生産緑地」について、地主が他の生産者や企業に貸し付けた場合も、相続税の納税猶予の対象とする方向で調整に入った。

 土地を貸しやすくし、市民農園などへの活用を促すとともに、急速な宅地転用を防ぐのが狙い。12月中旬にまとめる2018年度の与党税制改正大綱に盛り込む方針だ。

 生産緑地は都市部の環境を守るために市区町村の指定を受けた農地で、1992年に導入された。地主は30年間の営農義務を負う代わりに、相続税の納税猶予を受けられる。現在全国に約1万3000ヘクタールあり、このうち東京都が約3200ヘクタールを占めている。

 こうした中、導入から30年がたつ22年には、全体の約8割の農地で納税猶予の期限が切れる見通し。担い手の高齢化や後継者不在で生産緑地の売却が進めば、都市環境が損なわれるだけでなく、宅地の増加に伴う地価下落も懸念される。一方で農地利用を希望する生産者やNPO、企業は多い。このため18年度改正で、納税猶予の対象に地主が土地を貸したケースも加えることにした。 
(11月28日 時事通信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171128-00000013-jij-pol


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月28日

住宅宿泊事業法

10月27日に住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)が交付されたことを受けて、
各自治体の動きが活発ですね。

タイムリーなことに、昨日は、日本コニュニティサポート株式会社が
住宅宿泊事業法セミナーを開催してくださいました。

正直、民泊は守備範囲外でしたので、浦島太郎状態。(^^;
参入障壁は高いなぁというのが実感です。

住宅宿泊事業法は、平成29年10月27日公布、平成30年6月15日施行。

制定の背景は、民泊はすでに普及していて、外国人観光客の受け皿として必要な現実。
そのため、衛生面や近隣トラブル防止のルールを作って健全化を図るとともに、
無許可の違法民泊を防ごうということですね。

来たるラグビーワールドカップでは、東大阪に2.5万人もの人が来ると言われています。
が、現状、ホテルが600室、ラブホテルでも600室しかないんだって。

一方、チケットの一般抽選販売は、結果発表が2018年2月26日。
当たった人は、当然、宿の確保に走りますよね。

あと3ヶ月。待ったなし。

ただ、「住宅宿泊事業」も、旅館業ほどではないにしても様々な規制があります。
・防火・消防設備。
・宿泊者の本人確認。外国語による周辺環境への悪影響防止の説明。
・深夜・早朝含め、常時苦情・問合せ対応できる体制。

おそらく、シロートが1部屋だけやってみるってのは無理。

周辺業務をワンストップでサポートしてくれるネットワークの存在が
成否を分けますね。


【「民泊」解禁 長野県が独自の制限区域、来年2月に条例案提出】

 来年6月、一般住宅に旅行者を有料で宿泊させる「民泊」を認めた住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されるのを控え、県は27日、有識者会議の初会合を開き、周辺環境が悪化するなどの懸念から、温泉街や自然公園内の営業を制限する基準案を提示し了承された。近く各市町村と具体的な制限区域の指定に向けた協議を開始する。民泊営業の制限区域や期間を盛り込んだ条例案を来年2月の定例県議会に提出する方針だ。

 ◆強まる懸念

 民泊新法は、急増する訪日外国人観光客や大都市部での宿泊需給の逼迫(ひっぱく)を受け、今年6月に可決・成立した。現行制度で営業を行うには、国家戦略特区の認定など申請・審査の煩雑な手続きが必要だった。施行後は、家主が都道府県に届け出て、宿泊者1人当たりの居室床面積の確保など一定の条件を満たせば、年180日以内の営業が可能となる。

 ただ、多くの観光地を抱える県内は、宿泊施設の客室稼働率が35・1%(観光庁平成28年宿泊旅行統計調査)と全国最下位の状態にあり、既存宿泊施設の経営への影響が懸念される。良好な地域コミュニティーを維持する中山間地や、静かな環境が求められる別荘地での生活環境破壊にも不安の声が上がる。

 実際、軽井沢町は昨年2月、「騒音や風紀の乱れを防ぎ、良好な環境の保持を最優先する必要がある」として、町内全域で民泊を認めない方針を発表した。白馬村でも民泊解禁を当て込んだ施設の建設が確認され、周辺住民は気をもんでいる。

 ◆生活環境守る

 民泊新法では、都道府県が条例で区域や期間を制限することができる。このため県は、市町村からの意見聴取で制限を行う際の基準を整理。学校・保育所の周辺や別荘地、道路事情が良好でない山間部など国が例示する制限区域に加え、独自の観点から制限を加える方針だ。

 初会合で県が示した制限区域指定の基準は、生活環境悪化防止の観点から、温泉街や住居専用地域など8項目▽宿泊者の安全を確保するため、土砂災害警戒区域や火山周辺地域など5項目▽火災予防を防ぐ文化財集中区域−の計14項目。このほか、宿泊者との対面による本人確認や鍵の受け渡し、観光協会への加入義務化などが提示された。

 弁護士や観光事業者、不動産関係者ら12人からなる有識者会議の委員からは「地域経済の発展に寄与する民泊になるのか、心配している」との不安が出る一方、「家主が委託する管理業者がしっかりしていれば大丈夫」と肯定的な意見もあった。

 県は、制限区域指定に向け、各市町村と協議を進めるとともに、12月中旬に実施するパブリックコメントや、有識者会議の意見も踏まえ、条例案を作成する。
(11月28日 産経新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171128-00000001-san-l20


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月27日

「1物件1法人スキーム」

「1物件1法人スキーム」というのがあるんですね。
頭のいい人はいろんなことをお考えで・・・(^^;

要は、A法人を設立してA銀行から目いっぱい借りてアパートを購入。
で、B法人を設立してB銀行から、C法人を設立してC銀行から・・・という具合。

たしかに、急速に資産を拡大させることが可能ですね。

ただ、記事曰く、このスキームで問題になるのは、
借り入れの事実を隠して、別の銀行で融資を受けること。

これはグレーじゃなく完全なブラック。

やっていい事と悪い事は峻別してくださいね。


【〇速でメガ大家さんになるヤバイ方法〜なぜ「1物件1法人スキーム」はブラックなのか】

最近は不動産価格が高止まりしているため、「〇億フルローンで一棟買いしました〜」などという、景気の良い話が少なくなってきたような気がします。

2008年頃から、フルローンをバンバン引いて一気に資産を拡大し、メガ大家になる「〇速系」の投資スキームが流行りましたが、そのカラクリは表の顔で投資の王道だといえる手法ではなく、実は、極めてグレーな、もしくはブラックな手法が用いられている(た)のをご存じでしょうか? 

メガ大家さんはみんなやってる? 1物件1法人融資スキーム

その禁断の手法とは「1物件1法人」の融資スキームです。

最近、この禁断の手法はフェイスブックやブログでも話題になってきて、”そろそろ銀行の本格的に調査が入るのでは?” ”そうなったら、このスキームでのし上がったメガ大家さんは一網打尽にされる”、というようなコメントを多く見かけます。いったい、このスキームはどんな方法なのでしょうか? 

と、その前に法人化のおさらいをしておきたいと思います。

なぜ、大家さんはみんな個人での投資を続けるのではなく、法人化を考えるのかというと、以下の理由があるからです。

 ・一定以上の収入になると個人よりも法人の税率の方が低くなり、内部留保がしやすくなる(キャッシュフローが良くなる)
 ・個人よりも経費の計上がしやすく、役員の生命保険等などで節税のバリエーションも豊富になる
 ・資産管理法人に物件を所有させることで相続がスムーズになる
このように、主に節税目的で法人化する人が多いのですが、実は法人化をすると融資を受けやすくなり、資産の規模を短期間で大きくしやすいといったメリットがあるのです。

規模の拡大とともに法人化していく理由とは?

そのため、個人でアパートローンを利用して不動産投資を始めた方が、途中から資産管理法人を設立して、法人名義で物件を増やしていく手法に切り替えることが多くなるのです。

実は、個人で受けられる融資には限度があり、年収の10倍、20倍など、金融機関ごとにその最大限度が決められています。

しかし、法人という人格には、事業を継続する限り事業を拡大し続けるという基本的な考え方があります。その法人の事業に継続的に融資をして、銀行も儲けていくことになりますから、これといった融資額の限度に関するルールはありません。

したがって、多くの不動産投資家は、ある一定レベルの資産規模になったら、法人を設立し、その法人で融資を受け不動産を購入していくことを検討することになるわけです。

しかし、その新設した法人で良い物件があれば、無尽蔵に融資を引いてガンガン物件を購入していけるかというとそうではありません。

当然、そこは法人の資産、負債、収入、担保のバランスを見て、都度、案件ごとに銀行は融資審査をしていきますから、実績もほとんどない新設法人では立て続けに物件を購入していくことは極めて難しいのです。

しかし、他にも良い物件があれば、当然買いたくなるのが絶賛規模拡大中の大家さんの常。そこで「1物件1法人スキーム」で物件を購入する人が現れはじめたわけです。

1物件1法人スキームの何が問題なのか?

もちろん、複数の資産管理法人を設立して融資を受けること自体には何ら問題ありません。問題になるのは他の資産管理法人で融資を受けていることを銀行に隠して、つまり銀行を欺いて、新たな資産管理法人で融資を受けるやり方です。

具体的に、どのような形でこのスキームが利用されるのか見てみましょう。

たとえば、年収1,000万円の人が不動産投資を始めて、A銀行では限度一杯である年収の20倍の2億円を借りることができたとします。

次に、良い物件が出てきても、この人はもうA銀行では融資を受けられません。

当然ながら、別のB銀行であっても、借入限度額が年収の10倍であれば、B銀行で融資を受けることもできません。

そこで、資産管理法人Aを設立してA銀行から融資を受けてアパートを購入するわけです。個人の属性、自己資金の額、大家さんとしての実績、物件そのものの積算評価がA銀行の評価基準に合えば、年収の20倍以上でも資産管理法人Aで融資を受けてアパートを購入することができます。

しかし、さらに物件を買い進めていくためには、個人および物件を購入したばかりのA法人ではA銀行から融資を引くことはかなり難しいでしょう。

そこで、今度は新たに資産管理法人Bを新規で設立し、B銀行から融資を新規で受けるのです。この時、資産管理法人Aの存在はB銀行に隠しておきます。なぜなら、融資が受けられない可能性が出てくるからです。

こうして、さらに良い物件が出てきた時は、C銀行からC法人で、D銀行からD法人でと続けていくわけです。

個人の信用情報は、法人の連帯保証人と紐づけされない?

しかし、法人であっても、その法人の代表となる投資家本人の連帯保証は必要です。個人の債務情報と、法人の連帯保証人の債務情報は紐付けされないのでしょうか? 

実は、個人の信用情報は、仮に法人の連帯保証人となっても登録されないケースがあるようなのです。したがって、別法人の存在を隠したまま、融資を受けることができてしまうのです。

銀行に隠している法人がバレたらどうなる?

しかし、今後はマイナンバー制度により、隠蔽法人の所在が明らかになる確率は極めて高いでしょう。また、行き過ぎたローンを懸念して金融庁がどこかの銀行に検査に入った際に、「1物件1法人スキーム」の存在を指摘され、銀行は貸倒れ引当金の積み増しを余儀なくされ、スキームの実態が明らかになる可能性もあります。

さらに、マイナンバーは法人にも番号が指定されていますので、法人番号、商号、所在地を誰でも検索できます。投資家本人の自宅が法人の所在地になっていれば、たくさんの法人があることは確認できるでしょうし、法人の名称がわかれば商業登記簿で、その代表を調べることは簡単にできるようになります。

では、このスキームがバレた場合はどうなるのでしょうか? 

これは、銀行に他の債務を隠して融資を受ける、あきらかな隠蔽行為ですから、もしバレた場合には融資の一括返済を求められたり、悪質な場合には詐欺罪等で告発される可能性も否定できません。

人の目を見て、堂々としていられない行為はすべきでない

このように、「1物件1法人スキーム」は、著名な投資家や一部の不動産仲介業者で、規模を一気に拡大しメガ大家になるための秘策として自慢げに語られ、堂々と投資家に勧められきた手法ですが、バレた時の社会的制裁リスクは計り知れないものがあると言えます。

ご存じ、大阪の森友学園も、実際の見積よりも遥かに高い見積を国交省に提出し、助成金を獲得しようと目論んでいましたが、これは完全なる詐欺行為。「1物件1法人スキーム」は助成金ではなく融資ですが、銀行を欺いてお金を引っ張る行為ですから、その悪行は森友学園と同じ穴のムジナであると言っても過言ではありません。

銀行に他の借入れを隠し、欺いて融資を引っ張る「1物件1法人スキーム」はグレーゾーンではなく、完全なるブラックです。

もし、バレたら一括返済どころか、ブラックリストが出まわり、どの金融機関であっても二度と融資を受けることができなくなるかもしれません。

不動産投資は、身の丈にあった投資をすれば、あなたに安定した収入をもたらしてくれます。しかし、人を欺いたりしてまで資産をつくり、リタイアできたとしても、他人に言えない秘密を抱えながらビクビク過ごすリタイア生活に何の意味があるのでしょうか? 

投資に限らず、人の目を見てできないことは、すべきではありません。
信用というものは、一夜にしてできません。しかし崩れるのは一瞬です。
どんなビジネスも投資も、近道はありません。千里の道も一歩から。
お互い頑張ってまいりましょう。
(11月26日 投信1)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171126-00004553-toushin-bus_all&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月24日

本人確認の注意義務

世間を騒がせている地面師。
成りすましを見破れればゲームセットなのですが・・・

今回、弁護士による本人確認の注意義務の争いが、最高裁にまで上がったようです。

成りすまし犯は、登記識別情報通知を紛失したとして、
弁護士に「本人確認情報」の作成を依頼。

記事によると、弁護士は住基カードを手に取り、住所・氏名・生年月日などを答えさせ、
さらに後日、追加資料として遺産分割協議書を提出させたようです。

一審では、これでは万全を尽くしていないとの判断。
住基カードのQRコードも読み取れとか、自宅を訪ねたり確認文書を送れとか。

ま、遺産分割協議書に不自然な点があったり、成りすまし犯の年齢が違いすぎたり、
突っ込みどころはあるようですが・・・(^^;

ただ、ここを厳格にすればするほど、不動産取引のコストが上がっちゃう。

一昨日も書きましたが、300万円の空き家でも3億円の豪邸でも手続きは同じ。
これがそもそも歪んでいる気がしますよね?

安い物件は自己責任で簡略化し、
高い物件は対価を支払って詳細な調査を依頼する。

そんな選択肢が増えればいいなぁと思います。


【弁護士まで騙されたのか:不動産詐欺事件の最高裁判断で問われる役割】

あなたの土地や家が知らないうちに売買される ーー 。不動産の所有者に成り済ました「地面師」と呼ばれる詐欺師が、暗躍している。偽造書類の精度が上がり、巧みに役割を分担するなど手口が高度化、大手企業が手玉に取られるケースも続出しているのだ。

そんな地面師事件をめぐり最高裁判所の判断が注目を集めている民事訴訟がある。一審と二審で正反対の判断が示された訴訟で、最後のとりである最高裁の判断次第では犯罪を誘発するかもしれないと言ったら、穏やかではないだろう。それ以上に、この裁判で注目されるのが、弁護士の役割である。

巨額の金を手に闇に消えた

裁判記録や関係者の証言などを基にあらましを再現してみよう。

事件の舞台となったのは、東京都港区南麻布の高級住宅地。不動産ブローカーを営む青山氏(仮名)のもとに、旧知の業者から約100坪の不動産が2億5000万円で売りに出ているという情報が舞い込んだのは2013年10月のことだった。聞けば遺産相続した不動産を処分したいため、現金一括で支払いをするのが条件という。

青山氏は登記簿謄本で抵当権が設定されていないことを確認して現地を下見。これまでも売買話を取り持ったことのある花田氏(仮名)に持ち掛けて、2014年2月26日に売買契約が成立、代金が支払われた。

ところが、売り手が本物ではなかった。3月31日、知らないうちに不動産移転登記がされていることに気づいた本当の不動産の所有者が、不動産処分の禁止の仮処分を裁判所に申し立てたことで発覚、売買は無効となった。成り済ました人物(道子=仮名)は、巨額の金を手にして闇に消えてしまった後だった。

そこで花田氏は、道子を本物であるとお墨付きを与えた山田弁護士(仮名)にも過失があるとして、損害賠償を求めて東京地方裁判所に提訴したのだ。

問われているのは弁護士の注意義務

今回の訴訟が注目されているのは、弁護士にどこまで注意義務が課せられているかが問われている点だ。通常ならこうした取引に弁護士が介在する必要はないが、本物の不動産所有者であれば持っているはずの「登記識別情報通知」という書類を紛失したとして、道子が山田弁護士に「本人確認情報」を作成するよう依頼してきたのだ。

本人確認は、弁護士のほか司法書士や公証人などに頼んでもいい。ただ、こうした業務に精通していない専門家も多く、山田弁護士も当初は固辞していたが、最終的には手数料30万円で引き受けた。

問題は本人確認がきちんとなされたかだ。山田弁護士は、道子に持参させた住民基本台帳カード(住基カード)を手に取って不自然な点はないかチェックした上で、道子に見えないようにして氏名、住所、生年月日などを答えさせて記載内容と合っているかどうか調べている。さらに後日、追加資料として道子が不動産を相続したことを示す「遺産分割協議書」を提出させた。

これが本人確認に至る経緯だが、万全を尽くしたかというと疑問は多い。

確かに住基カードは精巧に偽造されてはいたが、道子が事前に情報を暗記しておくことぐらいは容易に想像できる。実はこのカードには QRコードも印刷されており、後に控えていたカラーコピーを読み取ると、本物の生年月日とは違う数字が出てきたことが分かっている。

実際、成り済ましを疑うに足る材料は少なからずあった。遺産分割協議書には、相続開始日が誤っていたり、平成44年と書かれた日付があったりと、不自然な点が散見されている。道子は山田弁護士との最初の面会で、違う漢字の呼び方で自らの名前を名乗っていた可能性もあるという。後に道子が逮捕された際、本物よりも14歳も年下だったということが判明しており、外見などから疑問を抱いてもおかしくなかったはずだ。

一審と二審で判断真逆のなぜ

一審はこうした点を考慮したのだろう。遺産分割協議書の誤記に関して調査、確認を怠ったなどとした上で、成り済ましを疑う事情があったというべきであり、本物の人物の自宅を訪ねたり、確認文書を送って回答を求めるなどの義務があったと結論づけ、過失相殺した上で山田弁護士に1億6000万円を支払うことを命じた。

ところが、二審の東京高等裁判所は正反対の判断を示した。偽造住基カードに外見上不自然な点はないためQRコードまで読み取る義務はなく、遺産分割協議書には付記されていた印鑑登録証明書に不自然な点がないため誤記は問題にせず、名前の読み方の違いもそうした事実があったと認めるに足る証拠はないと、ことごとく否定。年齢による風貌の違いについては個人差があると切って捨てた。

そのうえで、山田弁護士は住基カード提示以外の方法で本人確認すべきという注意義務があったとは認められないとして、花田氏の全面敗訴となった。花田氏の代理人は「二審は木を見て森を見ずと言った印象だ。当時、山田弁護士が亡くなっていたため、直接尋問できなかったことも影響しているのではないか」と語る。花田氏は判決を不服として今年6月、最高裁に上告、“最後の審判”が委ねられることになった。

では、今後どういった展開が考えられるのか。そもそも最高裁は、憲法違反や判決に影響を及ぼすことが明らかな法令違反などがない限り、上告を受け付けない。そのため、このまま門前払いして二審を支持することは大いにありうる。対して花田氏側は、上告受理を申し立てた書類の中に新たな証拠を提出、分厚い扉をこじ開けたいと期待する。

その証拠とは、起訴された道子の刑事裁判の中で提出された検察の供述調書だ。道子が花田氏と並行して別の人物にも売買を持ちかけたが、成り済ましを疑われて成立しなかったことが触れられている。しかも、そこには山田弁護士も同席し、道子とともに厳しくなじられたという。もしこれが事実であるなら、花田氏との契約時点では山田弁護士は成り済ましの可能性を認識していたわけであり、本人確認の注意義務を果たしたとはとうてい言えない。

弁護士巻き込めば万全のシナリオ

この新証拠がどう影響するかは不透明だが、一つ言えるのは最高裁の判断によって法曹関係者に全く違うメーセージを送るという点だ。

仮に二審を破棄して差し戻すなど、結果的に一審に沿ったものになれば、弁護士が法律の専門家として仕事を引き受けた以上、手抜きするのは許されないと取れるだろう。実際、一審の判決は法律専門誌でも取り上げられており、裁判所にとっては法曹関係者への今後の指針となるような“自信作”だったとみられる。

逆に二審に沿ったものになれば、体裁だけ整っていれば、弁護士の果たす仕事はそれでいいと取られても仕方ない。それは地面師たちにとって“朗報”かもしれない。不動産業務に疎い弁護士をだませば、不動産関係者を信じ込ませるのは格段にたやすくなる。冒頭の青山氏は「われわれは弁護士の先生がお墨付きを与えたものを疑えない。バッジを付けているというのはそれだけの責任があるはず」と語る。

今回の地面師事件は詐欺グループが仕組んだものの一つに過ぎず、道子は下っ端として指示通りに動いただけということが分かってきている。案件の発掘や書類の偽造、だまし役の“役者”など役割分担がなされた、いわばプロ集団であるとみられる。ここに、弁護士まで巻き込んでしまえば万全のシナリオを組み立てるのは難しくないはずだ。

国策による“大量生産”の影響で、食えない弁護士が世にあふれているのも事実。考えたくはないが、責任は取られないからと因果を含めることで多少危うい話でも飛びつかないとも限らない。もし、最高裁の判断が、そうした状況を加速させるのであれば、皮肉な話というほかない。

なお、山田弁護士側の代理人は「裁判所で事実関係を調べてもらった上で判断を受けたい」として、Business Insider Japanの取材には応じなかった。
(11月22日 BUSINESS INSIDER JAPAN)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171122-00010001-binsider-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月22日

空き家売買のスタンダード?

空き家のマッチングサイト「家いちば」。
開設から2年で128物件を掲載して、15件が成約したんだって。

空き家を流通させるのネックのひとつは、仲介手数料。

ご承知の通り、宅建業者が受領できる報酬は、価格の3〜5%。
300万円の空き家でも、3億円の大豪邸でも、かかる手間はそんなに変わらない。

当然、単価の低い空き家は扱いたくないですよね。

ところが、このサイトは、売主と買主を直接交渉させる仕組み。

物件の事前調査や、内見の対応などを自分でやってもらうことで、
単価の低さを吸収してるわけですね。

物件の掲載条件もユルくて、
・価格未定でも掲載OK
・親や親戚の物件でも掲載OK
・どんな場所でも、どんなに古くても掲載OK
・片付いていなくてもOK、すぐに売れる状態でなくてもOK
・まだ売ると決めていなくてもOK

不安がある方には、建物診断(インスペクション)や地盤調査など
有償のオプションも用意されているみたい。

買いたい人が1人だけいればいいわけですから、
ネットならではのロングテール戦略。

空き家売買のスタンダードになるかもしれませんね。


【「タダ同然の廃墟物件」に買い手が集まる理由】

 「価格はゼロ円、佐賀の一軒家を土地、家具・家電付きでもらってください」「越後の田んぼ付き農家を理由あって格安でお譲りします」――。近年、空き家が社会問題になっているが、通常の不動産流通には乗らないような物件の売買ができる不動産サイトがちょっとした話題になっている。

 たとえば、冒頭の越後の物件は、所有者が隣町に引っ越したことで空いてしまった。土地面積は約204屬之物は約112屐△靴も1000屬稜醒鷲佞で、価格はなんと80万円。山奥の物件だが、海水浴場まで45分と、別荘としては理想的な立地のようだ。「家いちば」には、こうした物件が数多く掲載されている。

■全国から物件を掲載したいという要望

 空き家に対する認識は、近年大きく変化している。たとえば、2年前には問題にされていなかった所有者不明土地が大きくクローズアップされ、日本には想像以上に放置されている土地が多いことがわかった。しかも、収益性で考えると使える空き家は10軒に1軒程度と、意外と少ないこともわかってきた。

 一方で、空き家の活用方法が多様化しているほか、活用によっては町にプラスの影響を与えることも認識され始めている。空き家を対象としたクラウドファンディングやマッチングサイトなども登場している。

 その中でも、筆者が面白いと思うのが、家いちばだ。不動産コンサルタントの藤木哲也氏が家いちばを立ち上げたのは2年前の10月。ほとんど広告していないにもかかわらず、この間、鹿児島から北海道までの128物件が掲載され、うち15件が契約に至った。

 冒頭の佐賀の物件には、60件を超す問い合わせがあり、記事を執筆しているうちに買い手が決まった。2〜3日に1件は掲載の依頼があるが、掲載文の校正作業などがあり、現在では掲載待ちの物件がつねに30件ほどあるほか、契約書作成待ちが数件という状態になっている。

 入札情報サービスを提供する「うるる」が行った2016年の「空き家バンク運営実態調査」では、回答した219自治体の空き家バンクの平均成約率は月0.4件だから、家いちばの成約率がいかに高いかわかるだろう。

 その要因の1つは、従来の不動産取引とは違う掲載条件の緩さにある。価格が決まっていなくても、どんな場所でどんなに古くても、残置物が多くて片付いていない状態でも掲載できるほか、本人の許可があれば親や親戚が所有する物件を無料で掲載できるのだ。

 従来の不動産流通では残置物があるだけで扱ってもらえないと思われていたことを考えると、これまで弾かれていた物件が流通に乗るようになったのである。素人の文章、写真にアドバイスをしたり、校正するなどして読まれるようにしている点も大きい。

■「もらってくれるならタダでも」という例も

 この活況ぶりから、いくつかわかることがある。1つは、売る側の意識の変化だ。家いちばを利用する空き家所有者にとって不動産は重荷であり、資産ではない。実際、「もらってくれるならタダでもいい」という例が多く、最近ではタダなうえに「残置物等処理代として50万円を進呈しますという」秋田の物件さえも出てきている。

 価格がついている物件でも、かなりの破格値で売買されている物件が少なくない。たとえば、少し前に契約が成立した高原の別荘は、バブル時代に土地代だけでおそらく数百万円で取引されていたと思われるうえ、建物も残置物さえ撤去すれば住めるような状態だった。それがなんと150万円。売買に時間をかけるより、早く手放して楽になりたいと考えている売り手の気持ちがすけて見える。

 買う側も変わってきている。資産としてではなく、利用するものとして不動産を考えていると言えばいいだろうか。たとえば、前述の高原にある別荘を購入した人は、「10年遊んで、10年後にまた150万円で売ればいい」とクール。別荘維持のためにかかる管理費は、「遊ぶための費用」と割り切っているようだ。

 廃墟同然の神戸の無料物件にも、30人以上が興味を示した。玄関が壊れているため、自由に内見してもらうようにし、入札にしたところ、7人が応札。タダでいいという物件にもかかわらず、40万円で売れた。使い勝手があまりよくなさそうな物件を、おカネを払って手に入れる行為はなかなか理解しがたいが、自分で好きにしていい建物を手に入れたい人には面白い「おもちゃ」を買った感覚なのかもしれない。

 一般的には住宅ローンが使えないため、売れないとされる借地権付きや築年数の古い物件も、100万円前後の物件が多いこともあり、どんどん売れていく。前述の50万円進呈という物件にも100件近い問い合わせがあったため、入札となり、最終的には数十万円という値がついた。

 売る側、買う側の意識の変化で空き家流通が進み始めているが、大きな障壁もある。それが先祖伝来の土地や屋敷を売ることに罪悪感を覚えるといった意識の問題である。今回、藤木氏とともに訪れた首都圏近郊の住宅では、所有者は「相続してすぐに売ったとなると何を言われるか、近所の目が気になる」と話す。都心ではそうした意識は薄いかもしれないが、首都圏でも農地の残るエリアでは根強いのである。

■空き家が流通しにくい理由

 この住宅の場合、半年前まで人が住んでいたため、建物はさほど傷んでいない。が、問題は山林と庭。草刈りを、年に3回地元のシルバー人材センターに頼んでいるが、それが1回15万円かかるうえ、庭師にも隔年で35万円支払っている。さらに、近隣に枯葉をまき散らす巨木伐採には100万円以上の見積もりが出ている。

 相続した後にこうした負担がかかることがわかったが、残置物だらけの状態では一般の不動産会社には頼めないと、悩み果てていたところ、家いちばを知ったという。物件を掲載すると、数多くの問い合わせがあった。

 価値ゼロと思っていた物件に価値を見いだしてくれる人がいると、所有者は勇気づけられたという。今のところ売却したいと考えているものの、活用してくれる人がいるのなら貸すという手も考え始めている。今後、売る、買うだけでなく、活用までアドバイスできる仕組みが付け加われば面白いだろう。

 このほかにも、空き家の流通を活性化するには、いくつか改善すべきポイントがある。1つは、行政が保有する不動産関連情報の一元化だ。買った土地に家が建てられない、隣地との境界がはっきりしていない、水道が引かれていないといった購入後のトラブルを防ぐため、不動産の売買契約では、宅地建物取引士は多岐にわたる項目を調査する。法務局で謄本を取ることに始まり、税務署で固定資産評価証明書、道路課で道路台帳、水道局で水道管管理図を取る、法令上の制限を逐一確認するなど、手間がかかるのである。

 しかし、政令指定都市クラスの自治体でなければ、こうした情報のデータベース化が遅れているほか、自治体ごとに部署名がバラバラだったり、必要な書類がそれぞれ違う場所にあったりする。そのため、情報を集めること自体にノウハウと時間がかかる。これが一元化され、素人でも簡単に調べることができるようになれば、買って安心かどうかがある程度予測できるようになり、流通は促進されるはずだ。

 もう1つは、仲介手数料の見直しだ。現在、仲介手数料は、売買の場合、売買価格に応じて宅地建物取引業法で上限が決められており、売買価格が50万円だとしたら、仲介手数料は売買価格の5%が上限で、税込みで2万7000円。この金額で前述した各種調査を全部行うとしたら、とてもではないが割に合わない。つまり、不動産会社にとって取り扱うメリットがないのである。

■国交省にも手数料を見直す動き

 しかも、仲介手数料は成功報酬のため、売買が成立しなければ、何度現地に行こうが、いくら相談に乗ろうが一銭ももらえない。近隣の物件だけを扱い、どう売るかを考えなくても不動産が売れていた時代であれば、それでもよかったかもしれない。しかし、売りにくいものを工夫して売る時代には、売るための工夫などに関するコンサルティングに対してもなんらかの報酬を支払ってもいいのではないだろうか。

 こうした中、国土交通省も空き家流通を図るため、400万円以下の物件については、仲介手数料の上限を実費なども含めて18万(プラス消費税)にするという動きがあり、現在、パブリックコメントを募集している。早ければ12月中に公布、2018年1月から施行という計画というが、さて、それで空き家が動くようになるかどうか。

 藤木氏の場合、仲介手数料は宅地建物業法で定められた手数料の半額としているが、物件所有者に必要な書類を取得してもらうなど、あの手この手で出費を抑え、大幅な収益にはならないが、赤字にもなっていない状況という。そのほか、入札方式とする場合の手数料を別途設けるなどの工夫もしている。

 空き家関連のビジネスが乱立する中、家いちばに追随する動きがないのは仲介手数料を鑑みると割に合わないと考える人が多い結果だろうが、モノはやりよう、考えようなのである。

 あちこちのセミナーで「空き家が増えているのなら安く買えないだろうか」と期待している人たちに会う。生活費の中で最も割合の大きい住居費が空き家利用で低く抑えられれば、暮らしも人生も変わる。空き家利用ならビジネスも始めやすい。そう考えると空き家の増加は、社会にとってはピンチだが、個人にとってはチャンスともいえる。そして、そのチャンスが積み重なっていくことがいずれ社会のピンチを救うことになるかもしれない。
(11月20日 東洋経済オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171120-00197678-toyo-soci&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 17:16|この記事のURLComments(0)空き家 

2017年11月21日

校庭にオリオン座

宮崎県土地家屋調査士会が、小学校で出前授業を行ったそうです。
器械を使って、校庭にオリオン座を描いたんだって。

算数の「図形の拡大と縮小」が、実社会でどのように使われるのかを
肌で感じてもらえたなら幸いです。

宮崎会の皆さん、お疲れ様でした。


【宮崎)校庭にオリオン座 出前授業で地上絵プロジェクト】

 県土地家屋調査士会(谷口和隆会長)の出前授業「地上絵プロジェクト」が17日、都城市立明道小学校であり、6年生36人が6班に分かれて校庭に冬の星座「オリオン座」を描いた。

 会員の日常業務である地図作製や復元測量が小学校算数の「図形の拡大と縮小」に通じることから、算数の実用性を児童に実感してもらうのが狙い。

 校庭では目標地点に反射鏡を置き、こちらから発した光が返ってくることで距離や角度を測定できる測量機を使用。測量機の真下に置いた20センチ大の星形を25倍に拡大した5メートル大の星を一つずつ描いた。大野晶太君(12)は「大きな図形がミリ単位で描けるのに、びっくりした」と話した。

 あらかじめ校庭の端に描かれた星と、児童らが描いた六つの星の中心点をそれぞれピンクのテープで結んだ。校舎3階から眺めると、七つの星で囲まれたオリオン座が校庭に現れた。
(11月21日 朝日新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月20日

「災害は忘れたころにやって来る」んじゃない!

金曜・土曜と、全国青年土地家屋調査士大会in岩手に参加してきました。

金曜日は、震災遺構である「たろう観光ホテル」へ。
間近で見ると、その迫力に圧倒されます。
IMG_4381

ここを残すために、建物の表示変更登記がなされています。
1階と2階が無くなっているので構造と床面積を、
そして種類を「旅館」から「防災教育施設」に変更。
(ホントは「震災遺構」にしたかったけど、ダメだったんだとか・・・)
建物80-1

また、現地は地殻変動で2.1m移動したので、
これを示すモニュメントが設置されています。
IMG_4378 IMG_4380

両方とも岩手県公共嘱託登記土地家屋調査士協会がお手伝い。(^^;

よく目にした津波の映像の一つは、このホテルの6階で撮影されたもの。
実際に同じ部屋で同じ映像を観ると、ジワジワと怖さがせり上がってきます。

ガイドさん曰く、
「3年前に津波が来たけど70cmだった。
 2日前にも来たけど3mだった。(防潮堤で防げた)
 みんな津波の心配なんかしていなかった。

 あの日も、船が心配で見に行った人がいた。
 寒いからと上着を取りに帰った人がいた。
 戻ってこなかった・・・

 『災害は忘れたころにやって来る』んじゃない。
 忘れたから災害になるんだ。」

近畿でも、南海地震が啓発されて久しいです。
防災に対する認識を、見つめ直してみませんか?


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2017年11月17日

境界確認はいつやる? 今でしょ!

空き家問題の予防策の一つが境界確認。

いつ、誰がやるべきかというご質問をいただくことがありますが、
私の答えは常に、「お母様がお元気なうちに」。

お母様がお隣さんに境界確認のお願いをする際は、こういう言葉になります。
「子どもらが困らんようにしときたいねん。協力してな。」

それに対するお隣さんの反応は、
「そやなぁ。ウチも考えんとアカンなぁ。よっしゃ、わかりました。」

ところが、息子さんの代になってから境界確認をお願いに行くときは、
売却が視野に入っていることが多いため、お隣さんの反応はこうなります。

「えっ?売るの? この後どんなん建つの?
 いややわ〜3階建てやったら日が当たらんやん。
 ご近所集めて説明会開いてくれんと、ハンなんか押されへんわ。」

こうなると、「2階建てと3階建てで境界線が変わるんですか?」
などという正論は通りません・・・_| ̄|○

境界線は、親御さんが確定しておいてあげてくださいね。


【「3軒に1軒が空き家」時代が来る前に確認すべき境界問題】

日本の空き家はこれから加速度的に増加する。野村総合研究所によれば、2033年には空き家が約2150万戸(同30%)になる推計だ。3軒に1軒が空き家となる事態はにわかには予想し難いが、このままでは確実にやってくる未来だ。

ところで「空き家」というと、読者の多くが潜在的に抱えているのが都市郊外や地方にある「実家の空き家問題」だろう。今は健在な親も、いつかはかならず状況が変わる。その時、空き家になった実家をどうするのか。そのときにもし実家を「売ろう」「相続しよう」と考えているなら、今のうちに絶対解決しておきたい問題がある。それは、不動産の「境界問題」だ。

まず、土地の取引にまつわるトラブルの圧倒的ナンバーワンはこの「境界問題」であることを覚えておきたい。隣地との境界があいまいなまま不動産取引を行うと、後々隣地と揉め事の種になることがよくあるため、一般的な売買では「引き渡しまでに境界を明示すること」といった取り決めをすることが多い。これはたんに境界標を確認するだけでは足りず、隣地所有者との合意文書が必要だ。

親の実家は多くのケースで古い住宅地などが多く、隣地との境界があいまいなことも多い。親がいなくなり所有者が変わった時、どこを境界としていたのかはっきりさせておかないと、売ろうと思ってもそもそも取引が成立しない、相続後に隣地所有者とトラブルになる可能性もあるのだ。

まずは「境界標」の有無を確認しよう。意外と多くのケースで、そもそも境界標がなかったり、あったとしても土に埋もれるなど隠れて見えなくなっていることが多い。いずれにしても境界が明示できる状況でなければ、親が健在なうちに隣地所有者と協議して合意文書を交わし、境界標がなければ新規に境界標を設置しておきたい。

そして、境界線上に立っているブロックなどの塀の所有権をしっかり確認しよう。通常、境界線上の塀は折半とされていることが多いが、必ずしもしもその限りではない。隣地所有者との決めごとが具体的にどのようになっているのか、確認が必要だ。

こういった境界確認の手続きは「土地家屋調査士」に依頼するのが一般的で、費用は作業量により異なるが数万円〜数十万円というところだ。

将来のリスクも想定?! 「ようへき」に要注意

次に「越境物」。越境物とは、敷地の境界を越えて隣の建物や植栽などが少し出っ張っている、といったようなもの。越境している建築物があれば、再建築時には越境しない旨の覚書を、引渡しまでに隣地所有者との間で交わしておくこともポイントだ。これも不動産取引の一般的なルールとも言えるものだが、意外と忘れられていることが多い。

傾斜地などで、2メートルを超える擁壁(ようへき)がある場合には注意が必要で、将来リスクを想定しておく必要がある。なぜなら2メートル以上の擁壁を造る場合には、工作物として建築確認が必要となるからだ。

2メートル以上の擁壁をつくり替えることになった場合、現在ではその基本構造をRC(鉄筋コンクリート)で指定されることが多く、RC以外は基本的に許可がおりない。ところが以前は、大谷石や間知石(けんちいし)などの相対的に軟弱な素材で造られた擁壁も多かった。また現在では、擁壁は地面に対して垂直に建てることが定められているが、以前は斜めに擁壁を造ったりすることも認められていた。

新規にRCの擁壁を造ったら数百万円、場合によっては1000万円ぐらいかかるようなこともあり、こうしたコスト考慮すれば、売却や相続の判断にも影響があろう。一団の開発団地として開発された土地などの場合は、行政に「開発登録簿」がある。開発経緯を確認すれば、擁壁がきちんとつくられたものなのか、そうでないものかがわかる。しっかり確認しよう。
(11月16日 Forbes JAPAN)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171116-00018468-forbes-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 18:45|この記事のURLComments(0)境界 

2017年11月16日

相続対策「何もしていない」が8割強

ハイアス・アンド・カンパニーが、「相続に関する意識調査2017」を行いました。

「相続対策をしているか?」の問いに対して、84%が「何もしていない」。

その理由は、
「対策するほどの資産が無い」:49%。
「時期尚早」:30%。

こういう認識だからか、「家族で話し合いをしたことが無い」が78%。

その理由も同様に、
「話し合う程の財産が無い」:45%。
「元気なのに話しづらい」:44%。

で、「相続に際し、揉め事は起こると思うか?」に対して、
「起こらないと思う」「おそらく起こらないと思う」:計84%。

一方で、「身の回りで揉めた話を聞いたことがあるか?」に対しては、
37%が「ある」・・・_| ̄|○

自分だけは大丈夫ってことね・・・(^^;

まずは話をするところからスタートしませんか?


【相続対策「何もしていない」8割強、ハイアス調べ】

「不動産相続の相談窓口」を全国で展開しているハイアス・アンド・カンパニー(株)は、このたび、「相続に関する意識調査2017」を男女1210名に実施した。調査期間は2017年10月10日〜10月19日。
それによると、想定相続人(相続財産を受け取る側)に配偶者と子どもが含まれる回答者の相続資産に対する考えでは、「出来る限り子どもには残したい」(39.9%)が最も多く、次いで「出来る限り配偶者には残したい」(25.9%)、「出来る限り自分で使い切りたい」(22.2%)の順。2014年の調査結果と比較すると、「出来る限り子どもには残したい」は10pt近くアップしている。

回答理由としては、「孫の教育費が高額になると思う」「子供の家計を支援してゆとりある生活をしてほしい」といった、子どもの家計を心配する声があがっているほか、自分の資産に言及した「そんなにたくさんの財産がないから」、「もめごとの回避」「残しても争いになる」といった相続トラブルを回避させたいという理由があった。

想定被相続人(相続財産を渡す側)に父母を含む回答者を対象に、相続で資産を受け取ることへの期待について聞いたところ、「期待していない」(「期待していない」・「やや期待していない」の計)が約8割と、相続資産の受け取りに期待している層は少ない結果。さらに、前回調査と比較すると相続財産の受け取りに対して「期待していない」は2.6pt上昇しており、空き家問題等と言った負の相続財産の話題が影響しているのではないかと考えられる。

相続対策は全体で見ると、「何もしていない」が8割強と圧倒的に割合が高い結果。また、相続対策を何もしていない理由では「対策するほどの資産が無いから」がほぼ半数となり、被相続人では6割を越えている。資産が多くないから相続対策をしていない層が多いようだが、実際、相続で問題が生じる割合は、資産の多い少ないに関係無く、遺産分割事件の3割以上が遺産額1000万円以下で起こっており、5000万円以下となると約8割を占める(参照:平成28年度「司法統計年報 家事事件篇』)。
(11月15日 SUUMOジャーナル)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171115-00145012-suumoj-life


土地家屋調査士 大阪 和田清人