2019年03月

2019年03月30日

9マスユイゴン

4月10日、「ここちよい葬儀会館」ふわりがオープンします。

オープニングイベントのコンテンツの一つが、
塩原匡浩行政書士による「9マスユイゴン」のワークショップ。

9マスのマンダラで人生を整理して、そのまま遺言が書けちゃうスグレモノ。

定員30名です。
ご興味ある方はお早めに!

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土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月29日

野洲市の「美和コーポ」

野洲市の区分所有マンション「美和コーポ」。
市は特定空き家に認定して、4月に解体命令を出す予定なんだとか。

streetviewはこちら

管理組合がなかったから、維持管理がなされずに急速に老朽化。
で、10年くらい前から誰も住まなくなったみたい。

おまけに、9人いる区分所有者のうちの1人は行方不明。
解体には区分所有者全員の同意が必要なので、何もできない状態ってワケ。

これが区分所有の怖さですね。
誰と共有するかで運命が決まる・・・

市は行政代執行で解体することも視野に入れたようです。
解体費用は3000〜4000万円。

残り8人の区分所有者で分担ですか。
ちゃんと管理しておく方が安くついたと思いますよね。


【全国で相次ぐ所有者不明の分譲マンション、自治体は予防策の構築を急げ】

 所有者不明の土地が全国的に増える中、分譲マンションの区分所有者が分からず、地方自治体や管理組合が対応に苦慮する例が増えてきた。滋賀県野洲市では壁が崩れた危険な分譲マンションが、区分所有者の一部が不明なために放置されている。野洲市は4月に解体命令を出し、自主解体されなければ2019年度中に行政代執行する方針だが、所有者不明で管理不全に陥る分譲マンションは今後、さらに増えそうな状況。横浜市立大国際総合科学部の齊藤広子教授(不動産学)は「危険な状態に陥る前に問題を予防する仕組みが必要」とみている。

●野洲市の廃マンション、市が4月に解体命令へ

 建物の壁が崩れ落ち、鉄骨や部屋の中がむき出し。階段は腐食が進み、鉄骨に吹き付けられた有害物質のアスベストが露出している。野洲市西部の野洲川橋から隣の守山市へ向かう幹線市道沿いで、鉄骨3階建て築47年の分譲マンション「美和コーポ」が無残な姿をさらしている。

 野洲市によると、美和コーポは総戸数9戸で、延べ床面積約410平方メートル。1972年に建築されたが、管理組合がないため、建物の維持管理がなされずに老朽化が急速に進んだ。約10年前に3階の手すりが外れてぶら下がる状態になり、そのころから住人がいなくなった。

 市の依頼で専門業者が調査したところ、鉄骨に使われた吹き付け材から国基準の0.1%を大きく上回る28.4%のアスベストが検出された。2018年の大阪北部地震で南側の壁がすべて崩れたため、吹き付け材が地面にはがれ落ち、周囲に飛散しているもようだ。

 マンションの区分所有者は9人。所有権移転が繰り返され、そのうちの1人は行方が分からない。市は残りの区分所有者を集めて説明会を開き、自主解体を求めているが、建物の解体には区分所有者全員の同意が必要で、自主解体できずに時間だけが経過している。

 近くに住む主婦は「あんな状態で次に地震や台風が来ればどうなるか分からない。市は早急に不安を解消してほしい」と不満の声を上げていた。

 危険なマンションは特定空き家に認定されれば自治体が解体を代執行できる。市は危険な状態と認定して2018年、美和コーポを特定空き家に認定した。4月に解体命令を出す予定。命令後の2カ月間に区分所有者の手で自主解体されなければ、行政代執行で解体する。さらに、アスベストの飛散防止勧告が無視されているとして、滋賀県に対応を依頼した。
(出典:野洲市空き家対策協議会配布資料などから筆者作成)

 市は解体にかかる費用を3,000〜4,000万円と積算している。市にとって決して安い額ではないが、市住宅課は「市民の安全のためにやむを得ない」としている。県建築指導室は「市と歩調を合わせ、県として対応できることを考えていきたい」と述べた。

●所有者不明が管理組合運営の足かせに

 所有者不明の土地問題は、国土計画協会の研究会が2017年、所有者が判明しなかったり、判明しても連絡が取れなかったりする土地が全国で約410万ヘクタールに達し、九州全体の約368万ヘクタールを上回ることを明らかにして大きな話題になった。しかし、所有者不明が問題になるのは土地だけでない。分譲マンションもその1つだ。

 分譲マンションで美和コーポのように管理組合がないのは極めて珍しい。通常は管理組合が区分所有法の規定に従って運営に当たっている。しかし、区分所有者が不明になると、管理費や修繕積立金を徴収できず、管理や修繕が行き届かなくなる可能性がある。

 区分所有者が不明で管理費が長期滞納されたままの事例は全国で報告されている。この場合、管理組合は家庭裁判所へ不在者財産管理人の選任を申し立て、部屋を売却してもらうことになるが、滞納が長期にわたると滞納分に見合う売却収入を得られるかどうか分からない。

 しかも、区分所有者が不明のままだと管理組合の意思決定に影響が出る。通常の決議には、区分所有者と専有面積に応じて所有者が持つ議決権のそれぞれ過半数、規約変更など特別決議は4分の3、建て替えは5分の4の賛成が必要になる。

 しかし、老朽化したマンションの解体は、区分所有法に規定がない。このため、民法の規定に従って区分所有者全員の合意が必要になるのだが、美和コーポのように1人でも区分所有者が不明になると、どうにもできないわけだ。

●全国の分譲マンションの14%で不明な区分所有者

 国土交通省が2016、17の両年、全国の管理組合を対象に実施した調査では、回答した639組合のうち、14%に当たる87組合で不明な区分所有者がいた。その比率は老朽マンションほど高く、築30年超〜40年未満だと24%、築40年超なら29%にはね上がる。

 老朽化したマンションは維持費がかさむ一方で、資産価値が乏しい。このため、相続放棄で区分所有者がいなくなるケースがあるほか、相続に伴う移転登記がなされないこともある。

 さらに、居住者も高齢化が進みがちだ。大阪市のマンションでは、独り暮らしの区分所有者が死亡したあと、相続人が分からず、管理費などの滞納が続いた。管理組合は弁護士を通じて相続人を探し出したが、相続放棄で債権を回収できなかった。神戸市では海外に住む区分所有者が管理組合に報告しないまま、転居して所在が分からなくなった例がある。

 2017年末で築30年超のマンションは全国184.9万戸だが、2027年には351.9万戸、2032年には545.1万戸まで増える見通し。建て替えや解体を視野に入れなければならないマンションが増加するわけで、第2、第3の美和コーポがいつ生まれてもおかしくない状況だ。

●東京都は管理状況届け出制度創設の条例案策定

 こうした状況を打開するため、東京都は2018年にマンション適正管理に向けた有識者会議を設置した。有識者会議は11月、管理状況届け出制度の創設や状況に応じた助言や支援の実施を柱とする最終まとめを策定した。

 都はこれを受け、管理状況の届け出制度を盛り込んだ条例案をまとめ、都議会に提出している。都マンション課は「管理不全に陥る前に予防的対応が重要。条例で管理不全マンションの発生を未然に防ぎたい」と語った。

 大阪府は2017年、管理組合が任意で管理状況を報告し、管理に必要な支援を府が進める府分譲マンション管理適正化推進制度を設けた。京都市は2011年度に実施した老朽化マンションの実態調査に基づき、マンション管理士の派遣などを進めている。

 齊藤教授は「区分所有者が不明な分譲マンションは今後、ますます増加すると考えられる。管理不全のマンションを予防するためには、区分所有者の責任を明確にするとともに、誰が所有しているのかが分かる仕組みが必要だ。自治体は登録制度などの予防措置を検討すべきでないか」と提言している。
(3月28日 ビジネス+IT)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190328-00036214-biz_plus-bus_all&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 09:27|この記事のURLComments(0)空き家 

2019年03月25日

切りつけ事件の原因は・・・

小田原市での切りつけ事件、原因は・・・
40年前の火災で家を建て直した際の境界トラブル・・・_| ̄|○

話し合いを拒否されたので、刃物を出してしまったという経緯のようです。

注目すべきは、40年間溜まっていたという点。
絶対に風化しないんですよね。

だから、ちゃんとした形で境界確認をやっておくべき。

テレビでは、面白おかしい発言が取り上げられています。
「はみ出た植木を切られたらムカつく。」とか
「はみ出た部分は壊さないと。」など・・・

これでは、越境を認識しているお隣さんはなおさら、
立会いに応じてくれなくなっちゃいますよね。

だから、実務的には、最初に法律上の線である「筆界」を確認します。
その上で、越境物については、現状容認・将来撤去の話し合いをおすすめします。

お互いゴリゴリになることなく、まずは土地家屋調査士にご相談くださいね。


【「1cmでもモメた!」“土地境界線”の法律…塀を越えた枝はダメでも、下から出た根は切れる】

隣人が自分の土地との境界線を越えて家を建てたらどうするか…
3月15日、神奈川県小田原市にある住宅の玄関で、63歳の女性が男に刃物で切りつけられる事件が発生。

 殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、以前、女性の自宅の隣に住んでいた保田明夫容疑者(69)です。

 2人の間に、一体何があったのでしょうか…。

近隣住民:
「土地のことでずっとご近所でもめている」
「土地の境界があいまいになっちゃったところから出発しているみたいですけどね」

 近所の人によると、およそ40年前にこの場所で火災があり、今回、被害にあった女性ら周囲の人が家を建て直した際、保田容疑者が「自分の土地が狭くなった」と主張。

 女性との間でトラブルになっていたというのです。

<保田容疑者の供述>
「『話すことはない』と言われ、刃物を見せて脅したら相手が騒いだので、気が動転して切りつけてしまった。殺すつもりはなかった」

 殺人未遂事件にまで発展した土地の“境界線トラブル”に街の人は…?

女性:
「私も経験あるけど、すっごいモメますよ、たった1センチでも。(Q.相手が1センチ出ていたんですか?)私のとこ…(笑)。言い合いになった。『こんなことあらへん!昔からこうや!』とか…。でも刺すのはあかんよ、絶対ね!」

別の女性:
「植木がはみ出てっていうのは言われたことあります。結構出てて、そらまぁ迷惑やろうみたいな。その木は切ったんですけど。(Q.もし勝手に切られたら?)ムカつきますけどね。悪いなと思いながらも」

男性:
「こんなトラブルな、今日や昨日のことやないんや。俺が若い時からこんな事件あるんや。バブルの時代、土地はどんどん値上がって、小さなことでもめるんやで?(Q.数センチで?)おうよ!それがその時の流れや!」

 仮に、隣人が自分の土地との境界線を越えて家を建てたらどうするか…。街の皆さんに伺ってみると…?

女性:
「はみ出た部分はやっぱり取り壊さないといけないんとちゃいます?嫌でしょ?自分の土地やのにね、勝手に建てられたらね」

別の女性:
「え〜難しい!はみ出した分をお支払いするとか…。(Q.取り壊せとまでは言えない?)そこは話し合いですよね。相手の方によるかもしれない」

 たかが、数センチ…されど、大切な土地。

 境界線を巡ってご近所トラブルにならないために知っておきたい法律について、菊地幸夫弁護士が解説します。

菊地弁護士:
「境界線の注意すべき点としては、境には2種類あるということです。まず『筆界』という法務局が管理するもの。こちらは公の公簿に出ている境です。土地は1筆2筆と呼びますので、筆と筆との境で筆界と言います。

 もう一つが、住民同士が合意のもとで決める『所有権界』です。こちらは筆界とは別に、例えば土地が接しているAさんとBさんは『ここまでは私の物でいいでしょ?』とお互いにやって構わないんです。自分の所有物ですから。で、その通りに境界を引き直すかどうかは、また別の問題となります」

Q.例えば、「家をこのように建てたいから、こっちをもらう分そっちを譲るね」というような、当事者同士の話し合いということですか?

菊地弁護士:
「そうです。それを筆界にするには『分筆』という手続きをすればいいということになります。口だけですと、後でモメかねませんね」

Q.隣家の塀が境界の杭を越えて自分の土地につくられていたり、隣の土地に生えている木の枝がこちら側に越境していたりする時はどのようにすればいいのでしょう?

菊地弁護士:
「境界を越えて塀をつくるというのは、お隣の所有物である土地の使用を妨害しているわけですね。所有権というのは強力で、妨害が来た時には排除する力があります。ですから『どけて下さい』と言えるということになります。

『それなら境界を動かしちゃえ』ということをすると、境界損壊罪というものがありまして、懲役5年以下あるいは罰金50万円以下ということになりかねません。

 そして、境界の塀を越えて伸びてきた木の枝は切れません。『切って下さい』とお願いするだけです。勝手に切ってしまうと違法となりますので気を付けて下さい。ただ、塀の下から伸びて出てきた『根っこ』は切っていいです。

 さらにケーススタディとして、隣から伸びてきた枝から落ちたみかんは、勝手にもらってはいけません。というのも、そのみかんは枝からポロっと落ちる時の所有者のものなんです。みかんは枝の一部でしたから、枝の所有者のもの。枝は木の幹にくっついていますから幹の所有者のもの。幹は隣の土地にくっついていますから土地の所有者のものです。こう考えるとみかんは隣家のものと言えます。“落とし物”と同じなんですね」
(関西テレビ3月20日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)
(3月24日 関西テレビ)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190324-00010000-kantele-soci


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 07:22|この記事のURLComments(0)境界 

2019年03月22日

モメない相続のために

何かとモメている芸能人の遺産相続。
この記事は、モメなかったケースとして大橋巨泉さんに注目。

先妻との間にお子様が2人、後妻との間に子どもは無し。
遺産が4.5億円あったそうですが・・・

大橋さんは、先妻とお子様に残したいとの意向。
後妻さんも、悠々自適な生活を一緒に送ったこともあり、
先妻1/2、お子様それぞれ1/4で決着したんだとか。

これ、やっぱり、思いを表明しておいたからでしょうね。
言わないと伝わらないし、伝わらないから疑心暗鬼のバトルになっちゃう・・・

ちゃんと、思いは伝えておいてくださいね。


【4.5億円の遺産あった大橋巨泉さん 相続がスムーズに進んだ理由】

 制度を理解し、生前のうちに家族間で相続に関する手続きを済ませトラブルを回避した有名人たちがいる。彼らは、相続でも「才能豊かな人たち」だった。

 有名人の相続といえば最近では、作曲家の平尾昌晃さん(2017年死去。享年79)や、俳優・宇津井健さん(2014年死去。享年82)の遺族が「骨肉の争い」を繰り広げたことが報じられた。

 だが、相続額が多ければトラブルにつながるとは限らない。2016年に急性呼吸不全で亡くなった大橋巨泉さん(享年82)には、4億5000万円ほどの遺産があったとされる。

 大橋さんは、1956年にジャズシンガーのマーサ三宅(85)と結婚し、2女をもうけるが、その後離婚。1969年に元タレントの女性と再婚した。長らく『11PM』(日本テレビ系)や『クイズダービー』(TBS系)の司会を務めたが、56歳の時に“セミリタイア”を宣言し、その後は妻とカナダやニュージーランド、オーストラリアを巡る生活を続けた。芸能関係者が語る。

「大橋さんの遺産は、元妻のマーサさんが半分、その子供たちに4分の1ずつ相続されたそうです。離婚後もマーサさんや、ジャズシンガーになった娘さんたちとの関係は良好で、お金を遺してあげたいというのは大橋さんの意向だった。

 奥さんは後年の大橋さんと悠々自適な生活を一緒に送ったということもあり、それに同意したそうです。大橋さんの遺産の大半は現金だった。それが相続をすんなり進めるのに一役買った」

 特に不動産が残されていた場合、相続時に分割方法で揉めたりすることはよくある。「不動産を相続する代わりに、現金は別の相続人に」といった分割の仕方ができればいいが、現金資産が少ないと、分割するためだけに思い出の詰まった実家を処分しなければならないことも多く、結果的に大橋さんの“現金主義”は、相続をスムーズにした。
(3月21日 マネーポストWEB)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190321-00000004-moneypost-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月20日

平成31年地価公示

国交省が、平成31年の公示地価を発表しました。
全国平均は4年連続で上昇。住宅地でも2年連続で上昇だって。

全国最高価格は、「山野楽器銀座本店」で、5720万円/屐もうすぐ坪2億ですね。
大阪圏では宗右衛門町の「クリサス心斎橋」で1980万円/屬世辰董
あ、戎橋のH&Mね。

上昇率では黒門市場が、+44.4%で全国2位。
大阪は、ミナミとキタの逆転が定着したようですね。

インバウンド、恐るべし。(^^;


【地価、地方でも27年ぶり上昇 全用途平均プラス0.4%】

 ■住宅・訪日客需要が寄与

 国土交通省は19日、2019年1月1日時点の公示地価を発表した。東京・大阪・名古屋の三大都市圏を除く地方圏で、全用途平均と住宅地が、1992年以来27年ぶりに上昇に転じた。地方でも札幌、仙台、広島、福岡の中核4市の交通利便性の高い地域で住宅需要が堅調に推移したことや、訪日客の増加による宿泊施設の整備が進んだことなどが、全体の上昇基調を引っ張った。

 地方圏の全用途の変動率はプラス0.4%で、住宅地はプラス0.2%。昨年も上昇していた商業地はプラス1.0%だった。三大都市圏では全用途がプラス2.0%だった。

 全国平均の全用途は1.2%の伸びで4年連続の上昇。住宅地では低金利の継続で環境の優れた地域の需要が堅調に推移し、商業地では働き方改革に対応したオフィス環境改善の動きが需要を高めた。

 ただ、地方では主要4都市とそれ以外の地方の格差は依然として鮮明だ。全用途で4都市の地価の変動率はプラス5.9%に達したが、それ以外の地方は減少傾向から抜け出せない状況が続いている。

 地点別の全国最高価格は、東京都中央区銀座の「山野楽器銀座本店」で、1平方メートル当たり5720万円。大阪圏の最高価格は大阪市中央区宗右衛門町の「クリサス心斎橋」で同1980万円だった。

 上昇率が高かったのは、スキーリゾートで外国人に人気の北海道倶知安(くっちゃん)町が商業地58.8%、住宅地50.0%で、ともに全国1位。一方、下落率の全国1位は住宅地、商業地とも昨年7月の豪雨の被災地で、住宅地では倉敷市真備町岡田が17.7%、商業地では広島県呉市安浦町中央が11.0%だった。

 都道府県別の上昇率は、沖縄が商業地10.3%、住宅地8.5%でともにトップ。下落率は、商業地では新潟の1.4%、住宅地では秋田、和歌山の1.3%が最も大きかった。
(3月20日 SankeiBiz)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190320-00000511-fsi-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月19日

固定資産税の過大課税

成田市が、固定資産税を過大に課税していたそうです。
この時期、何かと話題になりますね。

記事によると、法人を含む24名義人から3〜560万円を過大徴収。
合計約5230万円だって・・・_| ̄|○

「状況類似地区」で土地の用途を分けて計算していなかったのが原因。
土地所有者から指摘があって発覚したみたい。

固定資産税は賦課課税ですから、これをチェックするのは納税者自身。
納税通知書にきちんと目を通してくださいね。


【固定資産税を過大課税 路線価算定ミスで5230万円 成田市】

 成田市が不動ケ岡地区の固定資産税・都市計画税で路線価の算定を誤り、計約5230万円を過大に課税していたことが13日までに、市などへの取材で分かった。市は7日に閉会した3月議会に市税過誤納還付金・加算金を盛り込んだ補正予算案を提出しすでに可決されており、この議決を受け現在、対象者への返還手続きを進めている。

 市資産税課によると、同地区の宅地や田畑などを含む「状況類似地区」とされる土地の一部約6・2ヘクタールの路線価が1999年度から本年度まで、誤った価格で算定されていた。元所有者や相続人を除いた対象者は法人を含む24名義人で、誤った算定により約560万円〜3万円を過大に徴収していた。

 昨年4月に土地所有者の代理人から指摘があり発覚。市は専門家による鑑定などを行った上で、1月末までに鑑定評価書の提出を受け、2月中旬に対象者を直接訪問して謝罪した。現在、納付者に対して過大納付分に利子分を加えて返還するための手続きを進めているという。

 市では3年ごとに市内全てのポイントで評価額の鑑定をしているが、このポイントは当初から土地の状況が変わっていなかったことのほか、土地の用途を分けて算定されていなかったことが原因とみられる。

 同課は「用途を分けた方が適正だった。多く支払ってしまった納税者に大変申し訳ない。今後はこのようなことがないよう、適正課税に努める」と話している。
(3月14日 千葉日報オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190314-00010002-chibatopi-l12


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月18日

「まちづくりのための事業戦略・事業計画論」

3月14日、Rits不動産ネットワークの講演に参加させていただきました。

テーマは、「まちづくりのための事業戦略・事業計画論」。
講師は、高松丸亀町商店街振興組合理事長の古川康造さん。
シャッター商店街の再生事例をお聞かせいただきました。

丸亀町商店街は、JR高松駅徒歩15分にある南北450mの長い商店街。
全盛期には1000世帯が住んでいたそうですが・・・

バブル期には月極駐車場が55,000円に跳ね上がり、
さらに、高松市は市街化調整区域を全廃。

街がエンドレスに拡大することで、商店街の住人は70世帯に・・・_| ̄|○
住人が減ると、八百屋や町医者がいなくなって、ますます住人が減る・・・

危機感を強めた商店街は、他の商店街の失敗事例を視察。
そこから導き出した戦略が、
 ,客を取り戻すのではなく、住人を取り戻す
  →イベントで賑やかすだけでは続かない。人が住めば店はついてくる。
 ¬唄崋臚
  →役所に頼ると前例に囚われる。

で、丸亀町商店街が採用したスキームは、
・街区ごとに地権者の共同出資会社を設立し、60年の定期借地権を設定
・再開発によって、ゼロから住宅・病院・店舗などを整備
・地権者は60年間配当を受ける というもの

例えば、小さな商店が並んでいたところに9階建てビルを建築し、
1〜2階に店舗、3〜4階に病院、5〜9階に住居を配置。

食料品・日用品からホームセンターや高級ブランドまでが軒を並べ、
病院・介護施設・温浴施設も整備。

これで、「車に乗らずに歩いて生活できる街」のできあがりです。

さらに、病院には最新の検査機器が揃ってるけど、入院施設はなし。
(だから、厳密には「病院」ではなく「診療所」)
つまり、病院の上にある自宅が、ドクターが回診に来る特別病室。

今では、「歳をとったら丸亀町に住みたいね」と、住戸は完売なんだって。

いやいや、すごいですね。
これは一度見に行かないとね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月14日

「変わる世に 変わらぬ杭の ありがたみ」

東京土地家屋調査士会が、公募した川柳の入選作品を発表しました。

テーマは、「わが子に一言」または「親に一言」。
面白い作品が多いですね。

個人的には、
「オレオレの 次はウレウレ」って大賛成です。(^^;

でも、土地家屋調査士としては、やっぱり、
「変わる世に 変わらぬ杭の ありがたみ」。

広めていきたいですね。


【「オレオレの 次はウレウレ 子の電話」--相続にまつわる川柳の入選作を発表】

東京土地家屋調査士会は3月12日、「わが子に一言」または「親に一言」をテーマにした川柳の入選作品を発表した。今回は、2018年12月25日〜2019年1月20日にWebまたはハガキで募った2,236句から審査し、入選5句、佳作15句が選ばれた。

同会によると、近年、親子間のコミュニケーションが減少したことで、相続した土地の境界線が分からない等の近隣トラブルに関する相談を受けることがあるという。そこで、川柳を通して普段話さない親子間の本音を伝えてもらうため、子供や親への「一言」をテーマにした川柳を募集したと説明している。

入選5句は下記の通り。

・オレオレの 次はウレウレ 子の電話(島根県・50代女性・島根のぽん太)
・所有者を 探す経費が 赤字生む(愛知県・60代男性・じゃがたら和尚)
・遺す土地 調査と税は 子の仕事(埼玉県・70代男性・マッチ坊)
・変わる世に 変わらぬ杭の ありがたみ(神奈川県・60代女性・和音)
・我が空き家 昔は財産 今負債(愛知県・70代男性・ネッチャン)
(3月12日 マイナビニュース)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月11日

災害復興住宅融資(通称:災害リバモ)

災害によって住宅が傷んでしまった場合でも、
年金生活の高齢者は修繕をあきらめることが少なくないですね。

半壊や一部損壊では、各種助成金も受けられず、
すきま風や雨漏りのする家での生活を余儀なくされる・・・

そこで威力を発揮するのが、「災害復興住宅融資(高齢者向け返済特例)」、
通称「災害リバモ」(災害リバースモーゲージ)。

リフォーム費用を借りて、毎月の利息だけを支払う仕組み。

お亡くなりになった後で、自宅を売却して元本を返済。
売却後に残債があっても、それは相続人に請求されません。

「どうせ子どもは住まないから、今さえしのげればいいわ。」などと言わずに、
快適な生活をして、放置空き家の芽も摘んでおける方法も
視野に入れてみてはいかがですか?


【高齢被災者の住宅再建、「災害リバモ」で後押し】

 「8年ぶりに自宅の風呂に入ることができた。夢のような話です。それもこれもみんな、お膳立てをしてくれたボランティアさんのおかげです」

 宮城県石巻市の70代女性が笑顔を浮かべた。

 8年前の3月11日、床上1メートルほどの高さの津波が押し寄せ、女性宅は「大規模半壊」の被害を受けた。資金の制約から修繕できたのはわずか2部屋。風呂も使えない不自由な暮らしが8年近くも続いた。

■存命中は利子だけを払えばいい

 そんな境遇が大きく変わるきっかけとなったのが、住宅金融支援機構が創設した「災害復興住宅融資(高齢者向け返済特例)」(通称、「災害リバモ」=災害リバースモーゲージ)の活用だった。震災発生以来つながりのあったボランティア団体「チーム王冠」代表の伊藤健哉さんから、「高齢者を対象にした融資制度がある。存命中は、毎年、利子だけを払えばいい」と教えてもらったのがきっかけだった。

 女性は最初は半信半疑だったが、伊藤さんらボランティアの助けを借りつつ、夫とともに修繕資金の融資を申請。石巻市の住宅再建のための補助金も活用して風呂やキッチンなどの修繕が震災8年後に初めて実現した。災害リバモの毎月の利息の支払いは3000円程度。夫婦の年金から何とか支払うことができる金額だという。

 災害リバモが登場したのは、2017年1月。「前年の熊本地震で、高齢被災者の住宅再建の課題が顕在化した。国からの要請に基づき、もともと住んでいた土地での住宅再建に資する制度として創設した」。住宅金融支援機構の佐藤綾子・団信・個人業務部災害融資グループ調査役は、災害リバモ誕生のいきさつをこう説明する。

 災害リバモの融資条件はきわめて異例だ。対象者は60歳以上の高齢者。熊本地震や最近の水害などの大規模自然災害のみならず、東日本大震災の被災者も利用できる。

 借入人が存命の間は利息だけ払えばよく、死亡時に担保不動産の売却によって元本を返済する。残った債務については相続人に請求しない。一方、元金を返済すれば、相続する子どもが自宅を持ち続けることもできる。

 特筆されるのが、半壊や一部損壊など建物被害の判定が比較的軽微であっても申し込むことができる点だ。

 東日本大震災などの大規模災害では、住宅の被害の判定が大規模半壊以上であれば、「被災者生活再建支援金」の支給を受けることができる。修繕を目的として受け取れる支援金は100万円(単身世帯は75万円)。これが元手になる。

 一方、半壊以下の被害は被災者生活再建支援金の対象外。それだけに、「半壊や一部損壊の家屋で暮らす被災者に、国の機関が支援の手を差し伸べたことは画期的だ」と、日本弁護士連合会で災害復興支援委員長を務める津久井進弁護士は災害リバモの商品設計を高く評価する。

■8年も続いた損壊家屋での生活

 石巻市の小松和子さん(74)の自宅は、半壊の判定だった。津波の被害は床下浸水でとどまったが、地震で住宅が傾いた。すきま風が入り込み、キッチンやトイレは修繕できないままだ。「このままでは健康も損なわれる」と考えた小松さんは災害リバモの説明を受け、3月中にも申請する予定だ。

 津波の浸水被害を受けた家屋を一通り修繕するには最低でも500万〜600万円かかる。しかし、資力が乏しい高齢者は修繕をあきらめることが少なくない。石巻市の住宅再建補助金(上限100万円)は、工事代金を被災者本人が立て替え払いすることが必要だ。資力がないために補助金を利用できない被災者は少なくない。

 同じ石巻市の古座登美子さん(65)は、弟、長女との3人暮らし。修繕資金が不足し、生活できる部屋が2部屋しかない。その2部屋も家財道具であふれ返り、こたつに足を突っ込んでの雑魚寝生活を8年にわたって続けてきた。被災した自宅は雨漏りがひどくなっている。

 古座さんも住宅金融支援機構からの災害リバモの融資を元手に、屋根や壁の修理を決めた。石巻市の独自補助金と併せた予算は約300万円。うち約200万円が災害リバモによるもので、1カ月の利息の支払いは3000円程度だ。古座さんを支援してきた前出の伊藤さんは、「住宅金融支援機構から災害リバモの承諾を得られたことで、住宅再建の道筋がようやく見えてきた」と安堵する。

 このように災害リバモは画期的な制度だが、制度の仕組みが独特でもあり、被災者が独力で借り入れ実現にたどり着くことは難しい。住宅金融支援機構によれば、東日本大震災の被災者による申し込みの受理件数は2017年1月から今年1月までの2年間でわずか8件。熊本地震の112件と比べても少なさが際立つ。

 そこで、融資実績増加のカギを握るのが、被災者に伴走しながらサポートするボランティアや専門職の存在だ。

 仮設住宅に入らずに、壊れた自宅に住み続ける「在宅被災者」を支援する伊藤さんは、住宅金融支援機構・東北支店東北復興支援室の村田健三シニアアソシエイトから「こんな制度がある」との説明を受けたのをきっかけに、ともに支援活動にたずさわる弁護士と災害リバモの勉強会を開催。以来、在宅被災世帯の住宅再建の最後の切り札として、災害リバモの利用を働きかけている。

 「在宅被災者の多くは過酷な生活が続く中で、自宅の修繕をあきらめている。高齢者の多くは、自身が借入できるとも思っておらず、災害リバモの仕組みを理解することも容易でない」(伊藤さん)

 そこでチーム王冠のボランティアが被災者宅を繰り返し訪問するとともに、不動産取引や相続に詳しい弁護士や建築士とも連携して、融資実現に取り組んでいる。

■多職種連携で被災者を支援

 冒頭の女性宅の修繕計画立案を手助けしたのは、二級建築士の藤井明人さん。女性のニーズを丹念に聞き取り、高齢夫婦が望む修繕計画の作成につなげていった。

 古座さん宅の支援にかかわった中尾健一弁護士は「自宅に出向くことで生活実態や困りごとの詳細を知ることができた」と手応えを感じている。

 こうした多職種連携による被災者個人に焦点を当てた支援活動は「災害ケースマネジメント」と呼ばれ、2005年に米国を襲ったハリケーンカトリーナの被災地で展開されたと言われる。石巻で取り組まれているボランティアや弁護士などによる支援活動も、災害ケースマネジメントに相当する。日本国内では、鳥取県が条例を制定し、鳥取中部地震の被災者を対象に災害ケースマネジメントを導入した。

 津久井弁護士は、「被災者一人ひとりの復興を実現するために、大規模災害では災害ケースマネジメントの導入が急務だ。災害リバモも、災害ケースマネジメントの取り組みがあってこそ、活用が進む」と指摘する。

 東日本大震災から8年、被災者一人ひとりに寄り添う支援の歯車がようやく回り始めた。
(3月11日 東洋経済オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190311-00270133-toyo-bus_all


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2019年03月07日

シングルマザー向けマネー講座

東洋経済に、シングルマザーの収入に関する記事がありました。

厚労省の「全国ひとり親世帯等調査」によると、
母子世帯の43%が非正規雇用。
で、母親自身の平均年収が200万円・・・_| ̄|○

これは、シングルマザーに正社員の道が閉ざされていることが原因。
日本の多くの企業が、全ての社員に同じ行動様式を求めるため。

このあたりは、橘玲さんも著書で指摘してらっしゃいますね。

さらに、同調査によると、母子世帯になった時の末子の年齢は、
0〜2歳が最も多く、38.4%。

20年近く、身体を張って生きていかなきゃなんない。

ご自身に万が一のことがあった場合、残されたお子様のことが気がかりですよね。
生命保険などでお金を残せたとしても、元ダンナが寄ってくるかもしれない・・・

そんな不安を解消してもらうため、今、少しずつお金を貯めて、
万が一の時にお子様が困らないようにするマネー講座を考えているんですけど、
ニーズあります?


【シングルマザーへの偏見が建設的でない理由】
データを見ればやるべきことは決まっている

厚生労働省が発表した「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査」によれば、親が非正規雇用の割合は母子世帯が43.8%に対し、父子世帯だと6.4%だけである。当然、この就業形態は世帯収入の格差に直結する。母親自身の平均年間就労収入が200万円なのに対し、父自身の平均年間就労収入は398万円と約2倍の差がある。

このような男女間における雇用形態の違いによる収入格差を埋めるために、養育費があるわけだ。

しかし、同資料によれば、毎月養育費を支払われている(または支払われたことがある)世帯のうち、決められた養育費の平均額は、母子世帯で月額4万3707円にすぎない。しかも、養育費の支払い額の取り決めを文書でしている母子世帯は全体の42.9%と半分にも満たないのだ。そのうえ、養育費が支払われない場合に支払い義務がある者の資産を法的に差し押さえられる「強制執行認諾条項付き公正証書」を所持しているのは、25%と全体のわずか4分の1である。

その結果、シングルマザーの56%は、一度も養育費を支払われたことがない。また、15.5%が一時的に養育費を支払われていたものの、あるときから支払いが途切れたままになっているという。

シングルマザーに関する記事は偏見に満ちている

どのようなテーマで記事を書いても、ポジティブな反応とネガティブな反応の両方が寄せられるものだ。大まかに言って、シングルマザーの貧困の記事は、主に2つに分けられる。そのうちの1つのタイプは当事者が書いているか、当事者に同情的な立場の人が書いている記事だ。このタイプの記事には、2種類の反応が見られるという。

まずは、当事者など書き手に近い人たちから寄せられるポジティブな反応だ。こうした人々は記事に対して、「シングルマザーは大変だけど頑張っている」といったコメントをしている。一方、こうした問題と無関係な人たちは、当事者に対して「あなたに責任がある」「子どもが可哀想だ」というネガティブなコメントを残している。この2つの反応は、ともに同性から向けられることが多いようで、あまり男性は反応しないという。

もう1つのタイプの記事は、シングルマザーの現状をネタにしているような記事だ。

例えば、生活苦のシングルマザーは、子どもを預けて時給の高い水商売をしているというような内容である。この類の記事には両性から反応が見られる。記事内で用いられる偏りのある誤った情報に対して無神経なコメントを残していく人たちと、それを読んで不快な思いをする当事者たちという構図である。

筆者自身はシングルマザーにとくに肩入れをするわけでも、ネタにするわけでもなく、公的データを分析した結果、「彼女たちの貧困の解消が国全体で見てもプラスに働く」と書いただけだが、それが彼女たちにとって非常にフェアに感じられたという。

この経験を通じて感じたのは、最初から過度に肩入れしたり、偏見を持ったりして解消策を論ずるのではなく、あくまでデータに基づいた解消策を淡々と論ずることの重要さだった。

さまざまなシングルマザーを取材してまず気づいたのが、当然のことながら、シングルマザー全員が貧困に苦しんでいるわけではないということだ。相対的に見てレアケースではあるが、同年代の男性よりも稼いでいる裕福なシングルマザーもいれば、平均をやや上回る収入を確保しつつ、ある程度自由に育児と仕事を両立して、人生を謳歌しているシングルマザーもいる。

シングルマザーが正社員になれない根深い理由 

彼女たちの話を聞いていると、リモートワークでも価値を発揮できるスキルや知識がある人が多い。彼女たちに共通しているのは、結婚や出産を経ても、キャリアを途切れさせていなかったり、自営業者として自分が現場で働かなくてもお金を稼ぐ仕組みをつくり上げていたりという共通点がある。女性が離婚する際、これらの重要性を強く感じる。

女性が離婚に踏み切れない理由の1つに、経済的な理由を挙げることが多い。しかし、もし経済的に夫に依存しなくてもいい状態にあり、離婚が最適な選択であれば、あまり悩むことなく離婚を決断できる。経済的に独立できないと、最悪な状況下でも婚姻関係を続けることを余儀なくされる。そのため、いつでも離婚できる状態を、女性側がつくっておくことは非常に重要である。

離婚という言葉にネガティブな印象を持ちがちだが、必ずしもそうではない。子どものことを考えて、「両親がいる環境で育てるのが最善」という固定概念を持っている人は多いが昨今の虐待問題に限らず、夫婦関係が極端に悪化している中で育児するほうが、子どもに悪影響を与えかねない。無理に夫婦関係を続けるより、離婚が最適な場合もある。

ただ、仮にシングルマザーが正社員の地位を得たら得たで、育児と仕事の両立で非常に苦しむことになる。なぜなら、多くの企業では現状、子育てしていないほかの社員と同じ行動様式を求められることが多いからだ。つまり、定時の就労時間である9時から17時までオフィスにいなくてはいけない。場合によっては、社員や取引先との関係を深めるために食事や飲みに行くなどのイベントもこなしていく必要がある。残念なことに、多くの日本企業ではいまだに、このような「付き合い」が評価基準になっているのが現実だ。

しかし、1人で育児もしなくてはいけないシングルマザーがこのような働き方をするのは極めて難しい。午前9時にオフィスに行くとすると、午前6時には起きて子どものお弁当や着替えの準備をし、朝食を作り、その後、保育園や幼稚園に送りにいくことになる。そして、満員電車に揺られオフィスに向かう。お迎えを考えれば、正社員とはいえ、時短勤務の制度を使う必要があり、結果的には通常の正社員より収入は低くなり、当然ながら業務後の付き合いには参加しづらく、それが将来のキャリアに響いてくるのだ。

このような現状を打開するには、完全なフレックス制度やリモートワーク、そして副業(複業)を多くの企業で認めることだ。

ネットに接続できれば、毎日同僚と机を並べなくても仕事ができる時代だからだ。スキルや知識、経験があれば、自宅にいながら育児にウェイトを置きつつ、収入を確保できる。そのための環境整備を会社側が用意することが非常に重要であろう。逆にこれを実現させている会社であれば、優秀な人材を採用しやすくなるはずだ。

ダラダラ働くことが結果につながらないのは明白

貧困に苦しんでいるシングルマザーの中には、子どもが生まれる前は証券会社や商社で働いており、ファイナンスの知識やネイティブレベルの英語力を持つ人もいる。

しかし、能力が高かったとしても、子どものお迎えによる時短勤務や、子どもの急病による欠勤などを嫌がられ、なかなか正社員として採用してもらえないという。本当は能力があっても、旧態依然とした今の会社環境では能力を発揮できずにいる女性は思っている以上に多いだろう。国が主導する働き方改革によって、時間で縛る仕事のやり方はもはや古い遺物になりつつある。

しかし、それでも、日本では「長く働いている人間こそが評価される」という考えがいまだに根強い。しかし、ダラダラ会社にいることが成果につながるとは言いがたいのは言わずもがなだろう。

「シングルマザーなんて、一部の人の問題だ」などと切り捨てるのではなく、日本の社会全体が、いかに彼女たちの能力を生かせる環境をつくることができるかが、わが国の生産性の向上につながると考えている。

こうした環境づくりは、国や本人たちだけでなく、優秀な社員を確保できる会社にとっても、いいことずくめではないだろうか。国を挙げて解消策の実現に経営資源を割き、早急に現況が改善されることに強く望みたい。
(3月7日 東洋経済オンライン)


土地家屋調査士 大阪 和田清人