2020年02月

2020年02月29日

「法務局の裏話」

水曜日、A.C.B(あいち調査士勉強会)に参加させていただきました。

テーマは、「法務局の裏話」〜スムーズな登記処理を期待するには〜
講師は、筆界特定を10年間担当した、元・登記官です。

登記官の本音や、調査士のブラックリストは存在するのか?など、
キワどい話もチラ見せくださいました。(^^;

そんな中で言及なさっていたのは、私たちが書くいわゆる93条報告書。

何度か触れていますが、不動産登記規則には下記の規定があります。
93条 登記官は、表示に関する登記をする場合には、法第29条の規定により実地調査を行わなければならない。ただし、申請に係る不動産の調査に関する報告(土地家屋調査士が代理人として登記を申請する場合において、当該土地家屋調査士が作成したものに限る。)その他の申請情報と併せて提供された情報又は公知の事実若しくは登記官が職務上知り得た事実により登記官が実地調査をする必要がないと認めたときは、この限りでない。

登記官が表示に関する登記をする際には実地調査がマストだけど、
土地家屋調査士の報告書がパーフェクトだったら省略できるかもってことね。

この報告書は、登記官が最も重視する資料。
だから、遺漏なく、かつ簡潔に書くことが求められます。

例示いただいたのは、
・簡潔な文書(箇条書き)

・主語を文頭に
 「長野県で栽培される赤い果実はリンゴである。」だと、
 最後まで読まないとリンゴのことだとわからない。
 「リンゴは・・・」にすべし。

・一文一題
 「ブロック塀の横に溝があって、その溝が・・・」ではなく、
 「ブロック塀がある。」「ブロックの横に溝がある。」という具合。

・主観的な表現をしない
 「相手の主張が二転三転した。」では何がどう変わったかわからない。
 「〇月〇日にこう主張した。」「〇月△日にはこう主張した。」と書く。

ビジネスの基本なんでしょうけど、なかなかできてないですね。(^^;


土地家屋調査士 和田清人

2020年02月22日

またひとつ町家が消える・・・

大和郡山市の旧遊郭4棟が取り壊されるそうです。

いずれも明治34年築。
うち1棟(旧山中楼)の状態は比較的良好ですが、
「耐震改修費を捻出できない」・・・_| ̄|○

残せって言うのは簡単だけど、
未来永劫にわたる維持費をどこから賄うかは大事なポイント。

悩ましい問題ですね。

取り急ぎは、今日から開催される「大和な雛まつり」へ出かけて、
その姿を目に焼き付けるべきですね。(^^;


【消える遊郭の町家風情 奈良・大和郡山 老朽化進み3月以降4棟取り壊し】

 奈良県大和郡山市洞泉寺町に残る木造の旧遊郭建築4棟が3月以降、取り壊されることになった。廃業(1958年)後も独特の格子の外観など旧遊郭の風情を伝えてきたが、現在はいずれも空き家で老朽化が進んでいた。歴史的な景観が失われることになり、地元では惜しむ声も出ている。

 洞泉寺町は郡山城下の中心市街地の南東部に位置し、幕末までには遊郭が形成された。町内には現在、市が「町家物語館」として管理しているものを含め、旧遊郭建築が7棟残っている。解体は物語館を主会場に開催される「第9回大和な雛(ひな)まつり」(22日〜3月3日)終了後になる。これで残るのは物語館と、少し離れた神社北側の2棟のみとなる。

 取り壊される4棟はいずれも浄慶寺の土地に建っており、寺の記録によると、いずれも1901(明治34)年に建てられた。2階建て、3階建て各2棟で登記上の面積は延べ計約1100平方メートル。廃業後は住宅として長く使われていたが、現在はいずれも空き家。屋根に穴が開くなど損傷や老朽化が進んでいた。寺の関係者によると、所有者から建物の返還手続きが完了しており、解体後、土地は墓地の拡張や駐車場に使う予定という。

 4棟のうち町家物語館に近い3階建て(旧山中楼、延べ約270平方メートル)は約5年前まで人が住んでいたため、建物内部の状態は比較的良好だ。玄関内に「山中樓」と書かれた鏡が残り、欄間などの細やかな意匠や部屋割りは遊郭建築独特のもの。全国で取り組みが進む町家リノベーション(再生)による利活用を望む声もある。

 寺の総代代表の男性(67)は「明治以降の近代化遺産・景観としての価値や利活用を期待する声は重々承知している」としつつ、古い木造3階建てのため利活用には法的に耐震補強が必要だと説明。物語館の耐震改修の際は市が約8000万円かけたことも指摘し、「そんな費用は私たちにはとても捻出できない」と話す。

 一方、旧城下町の歴史的建造物の調査を続ける県建築士会郡山支部の徳本雅代支部長は「地域の歴史的景観が一気に失われ、大和郡山にとって大きな損失」と話す。これまでに4棟のうち3棟の内部を調べ、図面に残すなど後世に伝える活動を続けてきた。「100年以上地域で生き残った歴史的建造物。特徴を生かし、用途を変えた利活用で新しい価値を積み重ねれば、町の魅力を深めることになったが……」と残念がっている。【熊谷仁志】

 ◇洞泉寺町遊郭

 明治期の県内の公認遊郭4カ所の一つ。鉄道網の整備で大阪からの客が増えた大正後半から昭和初期に最盛期を迎えた。ピーク時は施設が17軒並び、女性約200人が働いたが、売春防止法施行で1958年に一斉廃業した。本館が24年建築の旧川本楼(旧川本家住宅、国登録有形文化財)は大和郡山市が99年に買い取り、耐震改修後の2018年1月から「町家物語館」として常時公開している。
(2月19日 毎日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200219-00000049-mai-soci


土地家屋調査士 和田清人
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2020年02月20日

SGリアルエステートお初天神ファイナル

昨日、SGお初天神の第100回勉強会を開催しました。

振り返ると、いろんな講師においでいただきましたね。
時代を先取りしたのもあれば、マニアックに突っ込み過ぎたのもあれば・・・(^^;
過去の勉強会テーマ一覧

私たちのこだわりは、全て違う講師をお招きするということ。

16年間で100名の講師を呼べたのは、
ひとえに支えてくださった皆様がいたから。

本当にありがとうございました。

SGお初天神としての活動は終了しますが、
またどこかでご一緒しましょうね。

SGお初天神は永久に不滅です!
普通の女の子に戻りたい!(^^;


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2020年02月18日

空き家問題体験すごろく

四国中央市が、空き家問題で想定されるトラブルが書かれたマスを進む
巨大すごろくを制作したそうです。

「親が施設に入って実家が空き家になった」という設定でスタート。

マスは、「行政代執行の解体費用が請求される -300万円」とか、
「劣化が進行しているため解体費用が増大 -200万円」など・・・(^^;

このすごろくは、市のHPに掲載予定なんだとか。
楽しみですね。

http://www.news24.jp/nnn/news87812931.html


土地家屋調査士 和田清人
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2020年02月12日

土地が「資産」との前提が崩れている・・・

所有者不明土地に関する京都新聞の社説。

引用されているのが、国交省による「土地問題に関する国民の意識調査」

土地は有利な資産か?の問いに、「そう思う」が32.6%。
平成5年の時は61.8%だったのにね・・・_| ̄|○

で、土地を保有することの負担は?の回答は、
 1位:税金や管理費用の金銭的な負担・・・80.2%
 2位:草刈り等の管理作業・・・41.8%
 3位:遠方にあり、わざわざ行くこと・・・11.8%(複数回答)

結局、「使っていない」ことがすべての原因なんでしょ?

記事が指摘しているように、過疎化や人口減少を背景に、
土地が「資産」であるという前提が崩れています。

乱暴な言い方をすると、土地の使い道は3つ。
ー分で使う、他人に貸す、G笋

空き家・空き地には,無いんだから、△を決断しないと、
永久に解決しませんよ。


【社説:所有者不明地 「資産」前提にせぬ対策を】

 全国に計410万ヘクタール。九州の面積を超えているという。

 登記簿を見ても持ち主が分からなかったり、連絡がつかなかったりする宅地や農地、山林などの2016年時点の推計である。40年には北海道とほぼ同じ面積になるとの試算もある。

 こうした「所有者不明」の土地問題への対策を議論している国の法制審議会が、民法や不動産登記法の改正に向けて中間試案をまとめた。

 相続に伴う登記を義務化するほか、一定の要件を満たせば土地の「放棄」も認めることが主な内容で、土地所有制度の明治期以来の大変革とも言われる。

 所有者が分からない土地は、固定資産税の徴収や公共事業用地としての買収を難しくするだけでなく、土地への不法投棄を招いたり、朽ちた建物や庭木の倒壊などで近隣に危険を及ぼしたりと、さまざまな弊害を生んでいる。

 制度改正で所有者の責任を明確化させる方向性は評価できよう。ただ、なぜ所有者不明地が増えているのか、その理由から根本的な対策を考えていくことが重要だろう。

 土地の所有者が不明となるのは、大半が相続の場面だ。

 現行制度では登記をすることで初めて、第三者に土地の所有権を主張することができる。相続登記をするかしないかは、所有者の判断に委ねられてきた。

 近年、土地に対する人々の意識が変化している。

 国土交通省の「土地問題に関する国民の意識調査」(18年度)によると、土地が預貯金や株式に比べて有利な資産かについて「そう思わない」が39・4%に上り、調査開始時の1993年度より18・1ポイントも高まった。

 特に、地価が下落する地方圏では、43・1%に達している。土地に登記の手間やコストをかけるほどの魅力が薄らいでいる現状を示していよう。

 中間試案は一定期間登記をしないと過料を科すなど、罰則を設ける方針も打ち出した。だが、土地の相続にメリットが見いだしづらい中での義務化には限界があるのではないか。

 試案は一方で、使い道がなく、手放したくても売却できずに放置される土地を念頭に、個人の土地所有権放棄を認める案も示した。

 所有者以外に占有者がいない、売る努力を尽くしても売れなかった、など一定の要件を満たした場合に限り、国が所有権を持つとしたが、土地の放棄は所有者の安易な責任回避にもつながりかねず、土地管理費用に税金が投入されることにもなる。慎重な議論が必要だろう。

 日本の土地制度は所有者の権利を守るとともに、無秩序な開発や利用の制限に重点が置かれてきた。所有者不明地の問題は、過疎化や人口減少を背景に、土地が「資産」との前提が崩れている社会の現状を浮き彫りにしたといえる。

 地価の高騰が続く都市部と、土地の担い手が見つかりにくい地方では課題は異なる。地域の実情にあった制度とすることが必要ではないか。
(2月11日 京都新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200211-00258119-kyt-soci


土地家屋調査士 和田清人
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2020年02月11日

墓じまいトラブル

墓じまいトラブルに関するコラム。

多くの人にとっては、「そこに昔からあったもの」。
その管理などを自分事として考えることはないですもんね。

で、選ばれた人だけが、人生で一度だけ、そのルールを教わる・・・

そりゃ、負担に感じる部分も多いでしょう。
理不尽さを感じる部分も多いでしょう。

だから、ささやかなレベルで構いませんので、
お墓のことに関心を向けておくようにしてくださいね。

ある日突然、バタバタすることのないように。


【「墓じまい」にトラブル多発!親族間の諍い、お寺からの高額請求…】

 盆暮れ正月、墓参り、加えて日頃の墓掃除など、墓守をする大変さを知る人も多いだろう。そんななか、経済的な理由や墓の管理が十分に行えないという理由から、「墓じまい」をする家庭が増えているという。(清談社 真島加代)

● 経済的負担を軽くする 「墓じまい」

 かつて先祖が眠る“墓”は、子どもたちが受け継いでいくものだった。しかし近年、墓と家族の関係に変化が起きているという。なかでも、注目を集めているのが「墓じまい」だ。

 「『墓じまい』とは、代々受け継がれているお墓を撤去し、先祖の遺骨を近場に移したり、永代供養の墓地に改葬したりすることを指します。永代供養とは、その名のごとく寺院や墓地に遺骨を預けて“永代にわたって供養”してもらうことです」

 そう話すのは、遺産相続無料相談センターを運営する宇田川宜功氏。同センターへの墓じまい相談件数も増えており、厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、改葬数、いわゆる墓じまいの件数は平成25年度に8万8397件、平成30年度には11万5384件と増加傾向にある。

 「寺院に墓がある場合、お寺にお布施という形で墓の維持費を支払います。しかし最近は墓の維持費が家計の負担になることから、永代供養墓地へ移して費用を抑える家庭も増えています。また、地方の過疎化によって子ども世代は都市部に出ている場合が多く、地方にある墓地に行けなかったり、お盆でも地元に帰省しなかったりと、家族にとって墓の存在そのものが重要でなくなったことも、影響しているようです」

 墓参りは、ただ参るだけでなく親類が集まる口実でもあったが、家族や親戚関係が希薄になった現代では墓の存在意義も変化している。宇田川氏は「墓じまいは経済的なメリットが大きい」と話す。

 「墓じまいをすることは、お墓がある寺(菩提寺)の檀家ではなくなる『離檀』を意味します。そのため、お墓の維持費がいらなくなるだけでなく、亡くなった際の葬儀にかかるお布施の金額も大幅に抑えることができます」

● 「墓じまい」をすれば お布施は一切不要になる

 葬儀のとき、僧侶による供養や読経、戒名の授与などに謝礼として支払う「お布施」。お布施の金額に規定はなく、宗派や寺によって幅があるのが特徴だ。相場はおおむね以下の通り。

・通夜、葬儀の読経や供養:15万〜50万円
・一周忌や三周忌などの法要:3万〜10万円
・月命日などの読経:5000〜1万円
・戒名、法名、法号:1万円〜

 「墓じまいをして寺の檀家から離れ、葬儀の際に戒名を受け取らず、その後も法要を行わなければ、お布施を払う必要はなくなります。墓もないので、維持費を払うこともありません。墓じまい後の引っ越し先を永代供養墓地にすると、改葬時に永代使用料と管理費を支払うだけで、以後の追加料金やお布施が必要ないケースも多いですね」

 一方で、お布施は寺院の運営を支える経済的支援でもある。そのため、檀家はお布施を支払う代わりに、亡くなった人を手厚く供養して墓をしっかり管理してもらえるという利点があるという。

 実際に墓じまいをする際は、さまざまな手続きが必要だ。

 「まずは墓の管理をしている寺や霊園の管理者に連絡をして、現在、墓がある住所の管理者から『埋葬証明書』を受け取り、引越し先となる墓地から『受入証明書』をもらいます。ふたつの証明書とともに、引越し先の『改葬許可申請書』を役所に提出して、改葬許可証を取得するという流れです」

 それと同時に、開眼供養、閉眼供養と呼ばれる儀式を行う。開眼供養とは、お墓に魂(仏)を宿す儀式、反対に抜き取る儀式を閉眼供養という。

 「元ある墓からお骨を取り出す前に閉眼供養をして魂を抜き取り、引っ越し先では開眼供養で魂を宿してからお骨を収めます。閉眼供養後の墓石の撤去には、別の業者が必要になります。お骨の出し入れは、実績のある石材店などの業者にお願いすると安心です」

● 親族間のみならず 寺院とのトラブルも多発

 このようにスムーズにいけば問題はないのだが、「なかなかそうもいかない」と、宇田川氏。墓じまいの増加によって、新たなトラブルも増えているというのだ。

 「もっとも多いのは、親族間のトラブルです。地元に先祖代々のお墓だけがあり、自身も兄弟も遠方にいる場合、兄弟間で誰が墓を引き継ぐかでもめているという相談も多いです。また、家族のひとりが勝手に墓じまいを決めてしまい、家族間でいさかいになるケースも少なくないですね」

 宇田川氏は「まずは親族で話し合うことが肝心」とアドバイスを送る。相談をすることで、親類のなかから墓の管理を名乗り出る人が現れる可能性もあるので、独断で進めるのはNGだ。

 続いて多いのは、長年墓を置いていた寺院(菩提寺)との金銭トラブル。

 「墓を置いてある寺に墓じまいを提案したところ、高額な『離檀料』を請求されたという相談を多く受けています。離檀料の相場は20万円ほどですが、それよりもはるかに高額な離檀料を請求されて払えない、という事例が起きているんです。お布施同様、離檀料は言い値の世界です。先祖の遺骨を人質にされ、数百万円を請求されて困っている、という人もいますね」

 前述した通り“現在墓がある住所の管理者”から「埋葬証明書」を受け取らなければ、自治体から「改葬許可証」を発行してもらえない。もしも、寺の住職にそれを拒否されたら、墓じまいどころではなくなってしまうのだ。

● 悪質な場合は 弁護士に相談も

 実は、宇田川氏本人も離檀料トラブルに巻き込まれた経験者でもある。

 「墓じまいをしたいと住職に伝えたところ、態度が豹変しました。上から目線の物言いになり、離檀料の話ばかりするようになったんです。そのお寺には本家と分家の墓があり、私は本家だったのですが『本家なのに離檀すると言っている、ありえない』なんてことを、分家の人に勝手に連絡されて驚きました」

 攻防の末、手続きを進めることができたものの、「墓を解体する際にもひと悶着あった」と宇田川氏は振り返る。

 「お寺によっては、墓の解体業者を指定してくることがあり、高額な解体費を請求されるトラブルもあります。私は事前に指定以外の業者でもOKという約束をしていたのに、当日になって業者が墓地に入れてもらえないというトラブルがありましたね。お寺に行くと『入るな』という対応をされて、本当に困りました…」

 宇田川氏は弁護士を間に入れる寸前までこじれたものの、なんとか墓じまいをすることができた。もちろん、すべてがトラブルになるわけではないが、それなりの覚悟をしておいたほうがいいかもしれない。

 こうしたトラブルを回避するなら事前の準備がおすすめだ。

 「先祖代々続く墓の改葬を考えている場合は、まず、自身の親、兄弟、親戚間でしっかり話し合いをしましょう。そして、お寺との摩擦を防ぐために、離檀料の金額や、現在払っているお布施の費用を事前に確認しておきます。その際、墓じまいの了承が取れるようなら、その旨を覚書として残しておくとトラブルの回避につながります」

 すでに墓じまいを検討・実施して寺ともめているようなら、弁護士の介入が望ましいという。

 「ただ、離檀料を含むお布施はあくまで寄付です。契約書がなければ支払いの義務は証明できないので、弁護士の見解では基本的に払う必要がないお金です。墓や檀家という古き良き風習を盾にして、悪質な要求をされた場合は強い気持ちで対応しましょう」

 そして、葬儀や墓の在り方が多様化している今こそ、“自分の墓とその後”についても考えてほしい、と宇田川氏は強調する。

 「墓の在り方、考え方は自由です。選択肢が増えて形式を選びやすくなったとはいえ、まだまだしがらみは多いと思います。ただ、自分が亡くなったあとに、遺された身内が墓のことでもめるのはとても悲しいことです。そうならないように、一度家族で墓について話し合い、ベストな方法を探ってみてください」

 当然ながら、自分が墓に入るのは死後だ。そのことを踏まえて家族会議を開いてみると、新たな道が開けるかもしれない。
(2月9日 ダイヤモンド・オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200209-00228221-diamond-soci


土地家屋調査士 和田清人

2020年02月07日

「ソ連」名義・・・

グラバー邸の近くに、「ソヴィエト社会主義共和国連邦」名義で
登記された土地があるそうです。

歴史を紐解けば、1875年に帝政ロシアが土地を取得。
領事館の職員官舎が置かれたんだとか。

1917年、ロシア革命により帝政ロシア消滅。土地は放置。
戦後、不法占拠で人が住むようになり、売買、賃貸も行われたみたい。

1987年、旧ソ連が所有権を主張。登記。
2000年、ロシアが住民に土地の明け渡しを求めて提訴。
2007年、和解金を支払えば、土地所有権を移転する和解が成立。

めでたしめでたし。
・・・と言いたいところですが、現在も名義は「ソ連」のまま。
ウクライナ問題を理由に、和解金を支払った住民も放置・・・_| ̄|○

現地では手つかずの空き家が老朽化しているんだとか。
2018年、長崎市が土地への立ち入り許可を求めたけど回答なし。

相手がロシアだから、特にデリケートなのかもしれませんが、
外国に土地の「所有権」を認めたことによる問題が
思いっきり表面化したケースですね。

相続登記の義務化うんぬんよりも、
土地の所有権制度を議論する必要がありますよね。


【旧居留地で“領土問題”? 「ソ連」名義のまま放置、空き家は老朽化】

 長崎市南山手町の旧居留地に「ソヴィエト社会主義共和国連邦」名義で登記された土地がある。約1500平方メートル。30棟ほどが並ぶ家屋の一部には今も住民が暮らしているが、多くは空き家。この問題には対立するロシア、ウクライナ両国の関係が内在する。旧ソ連の国外資産を継承したとするロシアは積極的に動こうとはせず、国際問題に発展することを懸念する地元自治体も及び腰だ。

 異国情緒あふれる赤レンガ壁や石畳。近くには世界文化遺産「旧グラバー住宅」もある。

 長崎港を望むそんな住宅街の一角に仰々しい文言が記された看板が立つ。「この土地はロシア連邦の所有となったものです。許可のない使用、立ち入りを禁じます」。駐日ロシア大使の名前入り。近くの70代男性は「まさかこんな場所で領土問題が起こるなんて思ってもいなかった」と言う。

 ことの発端は1875年、帝政ロシアによる土地の取得にさかのぼる。当時の長崎は世界に開かれた国際都市。領事館の職員官舎が置かれたとされる。

 1917年のロシア革命で帝国は消滅。土地は放置され、終戦後に家を失った人たちが小屋を建てて住み始めた。その後は別の人に売ったり、賃貸したりするようになり、帝国による所有は過去の出来事になっていた。

 事態が動いたのは87年。旧ソ連は所有権を主張して長崎地方法務局に登記手続きをした。だが4年後に国家は解体、構成していた国々が連携する独立国家共同体が生まれた。2000年にはロシアが「(旧ソ連からの)継続性を有する国家」として住民に土地の明け渡しを求めて長崎地裁に提訴した。

 07年、住民側が和解金を支払えば、登記済みの土地所有権の移転を承認(譲渡)する和解が一部住民との間で成立。資力のない住民は立ち退き、死亡などで連絡が取れなくなったケースでは退去を命じる判決が出た。

 だが、現在でも土地の名義は「ソ連」のまま。ネックは「ウクライナとの関係だ」と、ロシア側の代理人弁護士が説明する。ロシアは旧ソ連が国外に所有した財産を引き継ぐとの協定を共同体の国々と結んだが、ウクライナとの関係が悪化したため発効に至っていない。そのため、裁判で和解金を払った住民への土地の譲渡も進んでいないというのだ。

 現地では手つかずの空き家が老朽化し、地元自治会は長崎市に対処を要請。市は18年夏に土地への立ち入り調査の許可を在日ロシア大使館に文書で求めたが、回答はない。市は一帯の歴史的価値をまちづくりに生かしたい考えだが、ロシアへの配慮で「一画」だけが放置されている状態だ。元長崎総合科学大教授の鮫島和夫さん(73)は「(この土地は)歴史の中で取り残されてしまっている。厄介者と思わず行政が先頭に立って解決に動いてほしい」としている。 (華山哲幸)

     ◇      ◇

長崎市は課税状況明かさず

 地方税法は、外国政府が所有する土地・建物に関して大使館、領事館や職員の居住施設に使用する場合のみ固定資産税の課税を免除している。長崎市南山手町の土地は当初は領事館敷地だったが、現在は民間の住居が立ち、課税対象になっていると推測できる。日本政府は1991年にロシアを「ソ連と継続性を有する同一の国家」と承認。固定資産税の請求先はロシアであるとの見方もあるが、土地の課税状況について市は「個別の案件には答えられない」としている。
(2月6日 西日本新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

2020年02月06日

「おひとり様の終活って何が大切か知っていますか」

昨日、SG阪神いきかた研究会の勉強会を開催しました。

テーマは、「おひとり様の終活って何が大切か知っていますか」。
講師は、北村真一弁護士です。

相続人がいない方の財産は、どこに行くかご存じですか?

「国庫に帰属」。

はい、民法959条にはそう書かれています。
平成29年度には、525億円が国庫に入ったんだって。

でも、それには、「誰かが」相続財産管理人を申し立てなければなりません。

空き家が崩れそうで近隣が迷惑している、とか、
明らかに多額の遺産がある、などといった事情があれば動きます。

しかし、相続財産管理人の申し立て費用を回収できそうにない場合や、
不動産をお持ちでなく誰にも迷惑がかかっていない場合などは、
永久に放置されるのが実態なんです。

それならば、手弁当で頑張っている各種公益団体に、
寄付してあげたらどうですか?というのが氏の提案。

そう言うと、返ってくる反論は、
「今、渡してしまったら、将来の生活が不安・・・」

だったら、お元気な間に、「フィナーレ」という仕組みを使って、
寄付先を選べばOK。

今、お金が減るわけじゃないし、
その団体の活動報告なども届けてもらえます。

マズローの欲求5段階ってあるでしょ?
実は高齢者には6段目があるんだって。

その名も、「成仏欲求」・・・(^^;

お墓のことなど周囲に迷惑をかけない終活をなさる方は多いですが、
もう一歩踏み込んで、社会への還元の手も打っておいて、
心やすらかに成仏しませんか?・・・(^^;


土地家屋調査士 和田清人

2020年02月04日

「令和2年度税制改正について 」

ダメだ。相変わらず追いつかない・・・(^^;
先週、相続トータルコンサルタント勉強会を開催しました。

テーマは、「令和2年度税制改正について 」。
講師は、内田誠税理士です。

資産税関連は大きな改正がない中、
それでも大切なポイントをいくつかお教えいただきました。

たぶん、私たちが最も関わる可能性があるのが、配偶者居住権。
改めておさらいしておきますね。

配偶者居住権というのは、たとえ自宅を相続しなくても、
配偶者が引き続き住むことができる権利。

後妻さんの救済かと思っていたけど、
どうやら実の息子が母親を追い出すケースも多いみたい。

誰がこの国をこんなにした?

そこで、自宅の建物の権利を、「所有権」と「居住権」に分けて、
配偶者に居住権を認めることしたわけですね。

具体的には、被相続人が死亡した時にそこに住んでいた配偶者に対し、
^筝澄↓遺産分割協議、2板躡枷十蠅凌拡修砲茲辰得瀋蠅靴泙后

なお、住み続けるには、配偶者居住権を登記する必要があります。

配偶者居住権は、建物を利用する権利ですが、
同時に敷地も利用することから、敷地も所有権と利用権に分けられます。

で、当然、利用権も相続税の対象。
その評価方法はこちら

要は、建物の残存耐用年数と、配偶者の平均余命がファクターになるわけ。
ここは上手に活用したいですね。

注意点は、配偶者居住権は終身にわたって存続すること。
(存続期間を定めることも可能。)

つまり、介護施設に入る場合など配偶者居住権を消そうとすると、
所有者への贈与扱いになります。

ご注意くださいね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人