2016年01月11日

土地の境界は専門的な事柄も多いので・・・

隣家の越境に関するコラム。
つつき方を間違えると険悪になるため、とても悩ましい問題ですね。

放置すると時効を主張されかねないのは事実。
なるべく早いうちに、「筆界」を明らかにしておくことは大切です。

ただ、この記事でアドバイスをしているのは司法書士。
いきなり「越境部分を取り除くよう求める」というのはどうなんでしょうね。

ガチバトルに突入しちゃいますよ・・・(^^;

お隣が、明らかに侵食を意図して建てたのならそれでいいでしょうが、
知らなかったり不注意だったりした場合は、もう少しソフトに進めるべきでは?

たとえば、石くいが正しく筆界を示したものかどうかを検証した上で、
越境部分については将来の建替え時に撤去する旨の合意書を交わしておけば、
時効を完成させずに現況を維持できますよ。

土地の境界は専門的な事柄も多いので、
弁護士でも司法書士でもなく、土地家屋調査士に相談しましょう。(^^;


【隣家の一部はみ出し 早めの境界確認で時効防ぐ】

 Aさんは、隣家のBさんに対してある不満を抱えている。自分の土地に、Bさんの住む家屋の一部が明らかにはみ出して立っているためだ。関係が険悪になるのがいやでこれまで言い出しにくかったが、Aさんは近く家を建て直す計画があるためもう放置できない。どうすればいいだろう。

Aさんの土地にBさんの家屋がはみ出している

 土地には登記簿上の境界があり、筆界と呼びます。正確に言うと、地番(法務局が付ける番号)の異なる土地同士の境目のことで、通常は所有権の境目でもあります。そのことを示す石くいやコンクリートくいが「境界標」として地面に埋め込まれています。
 図で確認しましょう。Aさんの土地とBさんの土地との境界はaとbを結ぶ直線です。aとbの場所には石くいがあります。Bさんの家屋は境界をはみ出しており、cとdを結ぶ直線があたかも境界であるかのような状態になっています。

 このように境界を越えている状態(越境)にある家屋は「地方を中心に意外に多い」と司法書士の船橋幹男さんは言います。「放置すると紛争に発展する危険がある」と指摘します。

 Bさんが長年にわたり土地の境界をはみ出したところまで使っており、Aさんが異議を申し立ててこなかったことで、Bさんがabcdで囲む土地部分を「時効により取得したい」と主張する可能性があります。

 民法では、他人の土地を20年間、所有の意思を持って平穏に公然と占有した人などは、時効により土地を取得できるとしています。この規定を将来Bさんが援用して所有権を主張するとますますやっかいです。

 紛争を未然に防止する意味からも「Aさんは早めにBさんに越境部分を取り除くよう求めるのがいい」と船橋さんは助言します。そうすれば本来の土地所有者が所有権を主張することとなり取得時効の期間が進行することを中断できます。

 越境部分を取り除くよう求めるには土地の境界がaとbを結ぶ線であることをAさんとBさんが確認する必要があります。Bさんがもし拒んだとしても、境界には境界標である石くいがありますから、Bさんは認めざるを得ないでしょう。

 境界標が何らかの理由でない場合は、筆界特定制度という登記所(法務局)の手続きを利用するとよいでしょう。実地調査や測量などによりもともとあった境界を明らかにしてくれます。裁判よりも短期間で費用も少額で済む可能性があります。

 境界を確定するためによく用いられるのが登記所に備え付けてある地図です。「公図」は、かなり前に作られた土地台帳を基にしていますが、土地の位置関係などを把握するのに今も使われています。土地の面積や求め方などを示す「地籍測量図」もあります。土地の境界は専門的な事柄も多いので、問題に精通した弁護士や司法書士、土地家屋調査士に相談しましょう。
(1月9日 日本経済新聞)


土地家屋調査士 大阪 和田清人

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔