2018年02月10日

マンションの「ゴミ屋敷」化

分譲マンションの「ゴミ屋敷」化のコラム。

そうなんですよね。
空き家もゴミ屋敷も、戸建だけがクローズアップされていますが、
水面下では分譲マンションも問題が拡大しているんですよね。

戸建の場合、所有者がバンザイすると行政が税金で対応するしかないのに対して、
分譲マンションの場合は、「区分所有」(=共有)ですから、
他の区分所有者全員にお鉢が回ってくるわけです。

今のところ税金が投入されないから表面化しないだけ・・・_| ̄|○

でも、このあたりのことは、ある意味「約束された未来」。

分譲マンションのリスクの一つとして、
しっかり認識しておくべきですね。


【ゴキブリ異常増殖も…マンションの「ゴミ屋敷」化が深刻な理由】

 テレビのワイドショーでもたびたび取り上げられる「ゴミ屋敷トラブル」だが、ゴミ屋敷の出現は戸建て住宅だけの現象ではない。同じことがマンションでも起こっている。そして実はマンションの場合、戸建て住宅以上に深刻なトラブルになることが多いのだ。そこで、実際に問題となったケースを紹介し、そのようなゴミ屋敷トラブルが起こってしまった場合の対処法と、それ以前にゴミ屋敷を出現させない予防法を紹介していきたい。(株式会社シーアイピー代表取締役・一級建築士 須藤桂一)

● 今やゴミ屋敷は マンションでも増殖中

 私は仕事柄、大規模修繕工事など、さまざまな場面で専有部分に入れていただく機会が多い。インテリア雑誌に出てくるような素敵なお宅や、「本当にここで人が暮らしているのか」と疑問になる程ミニマルな生活感のないお宅もあれば、小さなお子さんが主人公で散らかし放題でも微笑ましさを感じるお宅など、いろいろなお宅がある。

 しかし、中には、色々なマンションや住居を見てきた私でも入るのをためらってしまうお宅に遭遇することもある。ゴミはなくても常識を超える数の犬や猫を室内飼いしていて、ペット好きでもギョッとする匂いがドアを開けた途端に鼻につく家もあった。典型的な「ゴミ屋敷」の様相で、足の踏み場もない家も結構あった。

 住民が自宅マンション内にゴミ屋敷が出現したことを知るきっかけは、「異臭」や「ゴキブリ、ハエなどの害虫の異常発生」などだ。中には、上の階からの汚水の浸み出しなどという恐ろしい事態も起こる。

 ある元マンション管理組合理事長は、「二度とあんな目に遭いたくはない」と言って、その体験を話してくれた。

● マンションに異臭が漂い ゴキブリが異常に増え始めた

 そのマンションでは数年前、夏になり異臭が漂い始めるとともに、ゴキブリが異常に増え始めて、理事会に住民からの苦情が来たという。

 しかし、所有者は理事長の再三の勧告にも応じないため、やむなく裁判所に提訴。長時間かけて改善命令を勝ち取ったものの、本人は全く動かず、結局、管理組合が強制執行を依頼して、4トントラック3台分のゴミを管理組合負担で処分したそうだ。

 ただでさえ、大規模修繕計画やそれに伴う資金繰り、日常の管理や小修理の依頼など解決すべき問題の多いマンション管理組合活動だ。たまたま輪番で役が回って来た理事長が、裁判にまで発展するゴミ屋敷問題を抱え込むことになったのには同情を禁じ得ない。

 しかし、あなたがマンションにお住まいなら、決して他人ごとでは済まないと知ってほしい。

 ゴミはなくても同じような被害が起こる場合がある。所有者が賃貸しようとするも、借り手が何ヵ月もつかない場合、トイレや洗面所の排水トラップの水が干上がってしまい、臭気がその部屋を満たすだけでなく隣家にも及ぶということが起こる。

 中には臭気だけにとどまらず、虫が湧いてくることさえある。 「ゴミ屋敷化」は、マンションのグレード、規模、立地、築年数にかかわらず、起こっても不思議ではない、増加傾向にある問題なのだ。

● なぜマンションゴミ屋敷は 一軒家よりも厄介なのか?

 問題が戸建て住宅以上に複雑で困難な理由はいくつかある。隣家が壁、天井、床を隔てて隣接しているので、被害を受けやすいこと。専有部分やバルコニー・専用庭のような専用使用権が認められている共用部分があって、管理組合や管理会社が口を出しにくいこと。しかも、一度ゴミ屋敷の発生を許せば連鎖反応の恐れもあり、マンション全体の資産価値は下がってしまう。

 共有物や専用使用権が認められている共用部分は、各区分所有者の意識が異なるのでトラブルになりやすい。自宅ドア付近の共用廊下に植木鉢や子ども用自転車を置くこと、ベランダに自転車、物置、プランターを置くことは、そのくらいならいいのでは、と思う人も多い。

 しかしこれらは、法的には全部アウトなのだ。廊下もバルコニーも消防法上、避難経路に指定されていて、所有物を置くことは禁じられている。このような共有部分でさえ我が物顔で所有物を置いてしまうのだから、専有部分をどう使おうと所有者の勝手、と考える人がいても不思議ではない。

 最近、マンション住人の中で増えている単身高齢者の中には、「なんとかしたい」という思いはあっても体がきかず、掃除もままならないという方もいる。こうなると、一軒解決してもまた一軒「ゴミ屋敷」が出現するということになりかねない。

● 手間はかかるが 法律は管理組合の味方

 自宅マンションにゴミ屋敷が出現して、実害が出ていなかったとしても、放置すれば、全体が「ゴミマンション」の評判を得ることになる。不幸なことに、自宅マンションにこのようなゴミ屋敷が存在することがわかったら、管理組合が最初にすべきことは何だろうか。

 まずは管理会社、管理人さんに相談して対応してもらうことが第一歩だ。力量ある管理会社なら、そのノウハウを発揮して大きな問題になる前に解決してくれるかもしれない。ここで解決を見られれば、かなり優秀な管理会社と契約している事になる。

 しかしながら、共同住宅に住んでいるのに、周りの迷惑を顧みずゴミ屋敷にしてしまう人は、そう簡単に応じてくれないことが多い。管理会社、管理人、清掃員、理事、区分所有者、みんな総出で、マンション管理組合総会レベルの問題として、根気よく問題解決の糸口を探らなければならない。

 しかし、私の印象では、ゴミ屋敷の所有者は、相手が大きくなればなるほど話し合いには応じない傾向がある。管理会社の説得に応じないなら、管理組合に耳を傾けることはまずないのだ。それゆえ管理組合としての方策は、最終的には「法に訴える」という方向にならざるを得ない。

 時間がかかっても根気強く取り組めば、解決することができるのは、法律が次のような権利を管理組合に与えているからだ。

 区分所有法(正式には「建物の区分所有等に関する法律」)の57条には「区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、またその行為を予防するために必要な処置を執ることを請求することが出来る」とあり、続く58条では「訴えをもって、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することが出来る」とあり、59条では「競売請求の権利」も管理組合に与えられている。

 そんなカードをチラつかせながら対応してゆけば、裁判に至る前に解決を見ることもできるだろう。

● ゴミ屋敷の発生を許さない コミュニティー作り

 このように、いったん発生してしまったゴミ屋敷をもとに戻すためのエネルギーは計り知れない。それよりゴミ屋敷が発生するのを「予防」する方がずっと効率がいい。

 何をしたらいいのか?それは、マンションを生きたコミュニティーにすることだ。互いに干渉しない気楽さを求めてマンション住まいを選ぶ向きもあろうが、それではゴミ屋敷の発生は防げない。同じマンションを新築で購入した区分所有者は、経済的にも、年齢層、家族構成などにも大きな差がないことが多い。積極的に交流していけば、家族よりは広く、自治会よりは親密な、信頼できるコミュニティーになれる可能性が大きい。

 そうなれば、マンション内の孤独死やゴミ屋敷化を未然に防ぐことができる。コミュニティー作りは管理組合にとって、建物の保守、管理と同等、あるいはそれ以上に力を入れて取り組む価値のある課題だ。

 肩が凝るような会議だけではなく、何かにかこつけてパーティーやバーベキュー、親子を巻き込んでの季節ごとのイベントなどで、住民同士が親しくなれる機会を作ることに取り組んでみてはどうだろうか。
(2月9日 ダイヤモンド・オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180209-00159125-diamond-bus_all&p=1


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 06:30│Comments(0)不動産よもやま話 

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